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平成12年12月27日

わが国で安全性未審査の遺伝子組換えトウモロコシ(商品名:スターリンク)に関する対応について(第3報)

 本年11月7日及び同月22日に発表した、厚生省がスターリンクの混入を確認した7検体の原料トウモロコシの国内における流通状況の調査結果等について、下記のとおりお知らせします。

1.調査対象の原料トウモロコシ

 スターリンクの混入を確認した7検体は、検疫所において本年2〜3月に輸入届出があった6輸入業者の貨物(原料トウモロコシ)から採取されたものであり、輸入届出上の総量は約3万8千トンであった。その後の調査により、検体を採取したサイロ等が特定されたことから、スターリンクの混入の疑いが強いと考えられる2万7千825トンの原料トウモロコシについて、一次加工者7社を通じた国内市場における流通状況の把握を行った。

2.一次加工品の推移

 2万7千825トンの原料トウモロコシは、一次加工者7社において、2万520トンの一次加工品に加工され、一般食品用、糖化原料用及び工業用などの用途向けとして、様々な製造・販売業者等に流通されていたことを確認した。なお、一次加工者には、原料トウモロコシの在庫はなかったことが確認されている。

3.一次加工品の流通状況等

 一次加工品2万520トンのうち、2千990トンについては、工業用又はサンプル用として使用されていたため調査から除外し、残る1万7千530トンについて、製造・販売業者等への流通調査を行った。

(1)1万7千280トンについては、異性化糖などの糖化用原料、ビール等の原料用として製造業者に流通、使用されており、そのうち、ビール等については、賞味期限から考えると、大半は消費されていると推測された。また、DNA、タンパク質の検出が困難である糖化品及びこれを原料とする製品については、流通状況の把握が困難であった。

(2)残る250トンの一次加工品については、菓子、粉等の製造原料等として60社に流通、使用されていた。

(1) このうち、249.9トンから製造された製品については、既に賞味期限が切れていて市場に流通していないか、又は、賞味期限内であっても製品の流通サイクルから考えると市場に流通しているものはないと考えられる。

(2) また、0.1トン(20kg×5袋)の一次加工品については、販売先の製造所に在庫として残っていたが、既に賞味期限が過ぎていたこともあり、一次加工者により回収・廃棄されていたことを確認した。


(一次加工品) 
工業用 食品用
糖化品、ビール等の原料用 菓子、粉等の原料用
        回収・
廃棄されたもの
20,520t* 2,990t 17,280t 250t 0.1t

*:重量は、一次加工品ベースであり、製品重量ではない。


照会先:厚生省生活衛生局
    松原 食品保健課長
担 当:今村(内線2444)
    三木(内線2447)

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