報道発表資料 HOME

平成11年12月19日
照会先:
水道環境部リサイクル推進室

容器包装リサイクルシステム検討会報告書について


 平成12年7月から、容器包装リサイクル法の実施状況と問題点を整理し、改善方策の選択肢を提示することにより、今後の議論の方向を明確化することを目的として、関係省庁と連携しながら有識者、市町村、事業者等をメンバーとした標記検討会で検討を行ってきたが、このたぴ最終報告書が別紙のとおり取りまとめられた。
 この報告書は、厚生省の廃棄物・リサイクル行政が来年1月から環境省に移管された後の容器包装リサイクルの具体的な施策の展開に資することとする。

(参考)
1.検討会のメンバー
 永田 勝也 早稲田大学理工学部教授
 荒木  亨 紙製容器包装リサイクル推進協議会事務局長
 岩田  功 (財)日本容器包装リサイクル協会専務理事
 大平  惇 PETボトルリサイクル推進協議会推進委員会委員(第3回まで)
 郡嶌  孝 同志社大学経済学部教授
 崎田 裕子 環境カウンセラー
 高山 光史 京都市環境局環境企画部地球環境政策課担当課長
 槌屋 勝嘉 柏市環境部長
 日向寺昭夫 プラスチック容器包装リサイクル推進協議会事務局長
 平野  明 PETボトルリサイクル推進協議会推進委員会委員(第4回から)
 堀込 辰雄 PETボトルリサイクル推進協議会会長
 宮野 忠幸 ガラスびんリサイクル促進協議会企画会議委員
 寄本 勝美 早稲田大学政治経済学部教授

2.検討経過
 第1回 平成12年7月6日
 第2回 平成12年8月21日
 第3回 平成12年9月21日
 第4回 平成12年10月5日
 第5回 平成12年10月26日
 第6回 平成12年11月14日
 第7回 平成12年12月13日


容器包装リサイクルシステム検討会報告書


平成12年12月
容器包装リサイクルシステム検討会

目次

I.はじめに

1.容器包装リサイクル法の制定の経緯
2.容器包装リサイクルシステムの目的

II.現状把握

1.分別収集、再商品化の実績
2. 今後の分別収集計画・能力の整備
3.ペットボトルの引き取り停止
4.ペットボトルの生産量増加
5.紙製、プラスチック製容器包装の状況

III.ペットボトル等飲料容器についての主な論点

1. 市町村からの引き取りが停止した問題の論点
 (1) 当面の可能な措置
 (2) 一時的な能力不足に対する方策
2. ペットボトルのリサイクル率の向上が、生産量の増加に追いつかずに、焼却・埋立されるペットボトルはかえって増加しているという問題の論点
 (1) <消費者側の問題>
 (2) <市町村側の問題>
 (3) <特定事業者側の問題>
 (4) <リターナブルシステム>

IV.プラスチック製、紙製容器包装等非飲料容器についての主な論点

V.その他、効率的なリサイクルシステムの発展を図るための論点

VI.まとめ

1. 容器包装リサイクルシステムを円滑に動かしていくために当面行うべき対応策
2. その他の容器包装リサイクルシステムを生かすための対応策
3. 今後の課題


容器包装リサイクルシステム検討会報告書

I.はじめに

1.容器包装リサイクル法の制定の経緯

 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)は平成7年6月に制定された。当時から市町村の最終処分場はひっ迫しており、燃やして埋める処理から、リサイクル、循環型への転換へ社会的な要請がなされていたが、こうした背景のもと、家庭ごみのうち容積で5〜6割、重量でも2〜3割を占め、また、分別によりリサイクルが比較的しやすい素材でできている容器包装に焦点があてられ、この制度が誕生した。
 従前、家庭ごみについては、市町村が処理責任を負うこととされていたが、本制度は、この責任の在り方を見直し、消費者、市町村、事業者の間での新たな役割分担の下、リサイクルのシステムを構築したものである。その後、平成12年6月に循環型社会形成推進基本法が制定され、この中で、拡大生産者責任の考え方が整理されたところであるが、容器包装リサイクル法は、基本法が制定される5年前に、生産者の責任によって再商品化を行うシステムを構築したという意味で、画期的な制度であると考えられる。
 この制度は、平成9年4月にびん、缶、ペットボトル等を対象とし、再商品化の義務を負う事業者も大企業者に限定して開始されたところであるが、さらに平成12年4月からは、紙製、プラスチック製容器包装等を対象に加え、また、再商品化義務を負う事業者の範囲に中小企業者を含めて完全実施されている。
 また、容器包装リサイクル法に関連して、平成13年4月から、資源有効利用促進法に基づく紙製、プラスチック製容器包装の識別表示がなされることとなっている。
 なお、容器包装リサイクル法の附則には、この法律の施行後10年を経過した場合に、施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる旨規定されているところである。

2.容器包装リサイクルシステムの目的

 容器包装リサイクル法は、一般廃棄物の減量及び再生資源の十分な利用等を通じて、廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を図り、もって生活環境及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的としている。
 すなわち、この法律によって構築が求められる容器包装リサイクルシステムの目的は、「一般廃棄物の減量及び再生資源の十分な利用等を通じた」、「廃棄物の適正な処理及び資源の有効な利用の確保」にある。法制定当時は、一般廃棄物については、市町村による焼却・埋立処理が主流であり、一部の有価での引き取りが期待できるものについて資源ごみとしての分別収集が行われていたのが実情であった。容器包装リサイクル法の制定により、容器包装はリサイクルされることを前提に分別収集されることとなり、制定時の議論を踏まえて言い換えると、容器包装リサイクルシステムの主たる目標は、資源の有効な利用のほか、容器包装の、

(1) 発生抑制
(2) 焼却・埋立処理からリサイクルへの移行
(3) 最終処分量の削減
にあると考えられる。
 また、分別収集されたものについては、特定事業者が再商品化の義務を負うことから、よりリサイクルしやすい素材への転換や減量化の効果も期待されている。

II.現状把握

1.分別収集、再商品化の実績

表1 容器包装リサイクル法に基づく分別収集・再商品化の実績

 
品目名
 
分別収集計画量(t)
 
 
分別収集実績量(t)
 
 
再商品化量(t)
 
 
分別収集実施市町村数
 
 
無色ガラス
 
 
 
H9 406,133 292,775 275,119 1,610
H10 486,025 322,284 303,240 1,862
H11 542,451 326,110 307,237 1,991
H12 458,559 181,159 170,120 2,584
茶色ガラス
 
 
 
H9 299,536 243,916 228,170 1,610
H10 358,012 274,374 256,227 1,866
H11 396,894 290,127 272,559 1,992
H12 369,346 166,639 155,079 2,596
その他ガラス
 
 
 
H9 118,536 107,533 95,190 1,535
H10 140,443 136,953 123,227 1,784
H11 155,603 149,332 134,084 1,915
H12 180,459 81,817 72,680 2,504
H12 86,724 13,126 8,910 306
ペットボトル
 
 
 
H9 21,180 21,361 19,330 631
H10 44,590 47,620 45,192 1,011
H11 59,263 75,811 70,783 1,214
H12 103,491 66,694 61,248 2,241
プラスチック H12 239,174 41,262 28,051 813
スチール缶
 
 
 
H9 526,701 464,662 443,506 2,411
H10 590,858 471,638 461,347 2,572
H11 636,099 471,127 456,892 2,625
H12 576,461 253,996 246,578 3,046
アルミ缶
 
 
 
H9 148,885 112,527 107,455 2,420
H10 170,535 121,214 117,315 2,587
H11 187,025 128,541 124,690 2,647
H12 172,889 73,875 70,780 3,053
段ボール H12 434,888 169,481 167,071 1,651
紙パック
 
 
 
H9 23,028 6,644 6,419 993
H10 30,072 8,939 8,670 1,111
H11 36,630 9,574 9,416 1,176
H12 28,065 6,313 6,011 1,554

平成12年度の実績は4〜9月の速報値で、斜字で示した。

表2 指定法人の引取量の実績 (単位:トン)

 

平成9年度

平成10年度

平成11年度

平成12年度

無色ガラス

52,452

60,167

66,063

39,956

茶色ガラス

61,130

75,621

87,698

58,865

その他ガラス

34,781

52,483

66,607

42,652

   紙

     

2,204

ペットボトル

14,014

35,664

55,675

50,198

プラスチック

     

22,942

平成12年度分は4月〜9月の集計値であり、斜字で示した。

表3 容器包装リサイクル法による容器包装廃棄物の発生量(試算) (単位:万トン)

品目名

8年度

11年度

ガラスびん

218

208

ペットボトル

17

33

スチール缶

126

113

アルミ缶

27

27

合計

388

381

(注)リターナブルガラスびんの回収量をを除いた量を示している。

2. 今後の分別収集計画・能力の整備

表4 平成12年度から5年間の分別収集見込み量 (単位:千トン)

品目名

12年度

13年度

14年度

15年度

16年度

無色のガラスびん

459

484

505

525

537

茶色のガラスびん

369

388

406

420

431

その他の色のガラスびん

180

190

198

205

211

紙製容器包装

87

120

153

197

213

ペットボトル

103

173

199

217

231

プラスチック製容器包装

239

389

487

636

701

表5 再商品化施設能力の確保計画 (単位:千トン)

 

12年度

13年度

14年度

15年度

16年度

生産量

388

406

427

440

453

分別収集量

113

137

157

172

186

分別収集されない量

276

269

271

268

267

指定法人委託量

90

123

141

154

167

再商品化能力

91

       

再商品化能力の不足量

 

33

50

64

76

表6 再生樹脂量及びその用途の予測 (単位:千トン)

 

12年度

13年度

14年度

15年度

16年度

指定法人委託量

90

123

141

154

167

再生樹脂量

63

86

100

110

120

用途別需要          
 繊維 41 52 60 60 60
 シート 17 26 30 30 30
 ボトル(非食品) 2 2 2 1 1
 BTB(新規)       10 20
 射出成型品 2 3 5 5 5
 その他 2 4 4 4 4

3.ペットボトルの引き取り停止

4.ペットボトルの生産量増加

図1 ペットボトルの生産量・回収量・再商品化量の推移

図1 ペットボトルの生産量・回収量・再商品化量の推移

5.紙製、プラスチック製容器包装の状況

III.ペットボトル等飲料容器についての主な論点

 ここでは、現状認識で触れた主な課題のうち、ペットボトル等、主に飲料容器に使用される容器で顕在化したものについて考察し、解決のための論点を整理した。すなわち、(1)市町村からの引き取りが停止されるという事態の再発を防ぐための論点、(2)ペットボトルのリサイクル率の向上が、生産量の増加に追いつかずに、焼却・埋立されるペットボトルはかえって増加しているという問題の論点、について議論を整理した。なお、ここで述べていることは、必ずしもペットボトル等飲料容器に特有のものではなく、他の容器包装について同様の事態が生じる場合には、当然にその解決のための論点として考えられるものである。

1. 市町村からの引き取りが停止した問題の論点

 この項では、市町村からの引き取りが停止されるという事態の再発を防ぐために可能な措置について考察するが、2.の項で後述する生産量、廃棄量が増加している問題に対する解決策は、本項で述べる事態に対しても構造的な解決策となりうることから、今後の課題については2.の項でまとめて考察し、この項では主に短期的に可能な対応策を中心に述べることとする。

 (1) 当面の可能な措置

(2) 一時的な能力不足に対する方策

2.ペットボトルのリサイクル率の向上が、生産量の増加に追いつかずに、焼却・埋立されるペットボトルはかえって増加しているという問題の論点

 この項では、廃棄物として排出されるペットボトルの発生抑制効果が十分でない場合に、これを強化するために必要な措置や1.の項で述べた当面の措置では対応しきれない場合における再商品化能力の拡大のために必要な措置についてまとめたものであり、今後の課題となるべき事項を含んでいる。ここでは、課題をそれぞれの関係者の主体ごとにまとめている。

 (1) <消費者側の問題>

@) 消費者において、ペットボトル以外の容器を選択するなど発生抑制が行われるようになっていない。

A) 消費者において、必ずしも適切な分別排出が行われていない場合がある。

 (2) <市町村側の問題>

 (3) <特定事業者側の問題>

@) 分別収集量の増加に合わせて再商品化能力の拡大が一層図られなければならない。

A) 特定事業者において、リユース性、リサイクル性の高い容器を選択するなど発生抑制が行われるようになっていない。

 (4) <リターナブルシステム>

@) 容器包装リサイクル法では自主回収ルートが認められているが、これが十分に機能していないのではないか。

A) その他の方策

IV.プラスチック製、紙製容器包装等非飲料容器についての主な論点

 ここでは、現状認識で触れた主な課題のうち、プラスチック製容器包装等主に飲料容器以外に使用される容器包装についての論点、すなわち、紙製、プラスチック製容器包装についてリサイクルがうまくいっていないのではないかという点について議論を整理した。

V.その他、効率的なリサイクルシステムの発展を図るための論点

VI.まとめ

 本検討会では、7月6日に第1回の検討会を行って以来、委員以外の関係者からもご意見を伺うなど、7回にわたる会議を開催し、容器包装リサイクルシステムに関連する諸問題について、幅広い見地から精力的に検討を行った。現時点で考えられる課題については概ね整理されたと考えているが、平成12年4月に容器包装リサイクル法が完全施行されたばかりであり、平成9年に制度が施行されているペットボトルに関しても、未だ生産量も分別収集への取組も急増している過渡的な状況であり、必ずしもこのシステムと関連する課題について議論を尽くしたとは言い切れない部分もあり得る。
 容器包装リサイクルシステムが本格施行されて3年余り、完全施行からは1年もたっていない現段階においては、リサイクルの輪を広げるためには、基本的にはこのシステムを着実に実施していくことが重要である。しかしながら、現在顕在化している課題については、国をはじめとして、関係者の協力により解決していくことが必要であり、そのために次に述べる諸点について配慮していくことが重要である。

1. 容器包装リサイクルシステムを円滑に動かしていくために当面行うべき対応策

2.その他の容器包装リサイクルシステムを生かすための対応策

3.今後の課題


容器包装リサイクルシステム検討会メンバー

荒木  亨 紙製容器包装リサイクル推進協議会事務局長
岩田  功 (財)日本容器包装リサイクル協会専務理事
大平  惇 PETボトルリサイクル推進協議会推進委員会委員(第3回まで)
郡嶌  孝 同志社大学経済学部教授
崎田 裕子 環境カウンセラー
高山 光史 京都市環境局環境企画部地球環境政策課担当課長
槌屋 勝嘉 柏市環境部長
永田 勝也 早稲田大学理工学部教授(座長)
日向寺昭夫 プラスチック容器包装リサイクル推進協議会事務局長
平野  明 PETボトルリサイクル推進協議会推進委員会委員(第4回から)
堀込 辰雄 PETボトルリサイクル推進協議会会長
宮野 忠幸 ガラスびんリサイクル促進協議会企画会議委員
寄本 勝美 早稲田大学政治経済学部教授


報道発表資料 HOME