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問い合わせ先
生活衛生局乳肉衛生課 黒羽真吾
内(2472)

平成12年8月28日

畜水産食品の残留物質対策について

 平成11年度畜水産食品の残留物質モニタリング検査については、各都道府県等及び検疫所を通じ実施したところですが、今般、その結果がまとまり、別添のとおり通知しましたので、お知らせします。


照会先:厚生省生活衛生局
    高谷 乳肉衛生課長
    三木(内線2474)
    黒羽(内線2477)


(別添)

平成11年度畜水産食品の残留物質モニタリング検査結果について

1 目的

 食用に供される家畜、養殖魚介類等に対して、生産段階で使用される動物用医薬品及び飼料添加物等が食肉、魚介類等の畜水産食品に残留している実態を把握し、適切な行政対応を図るため、畜水産食品について輸入品及び国産品の別に検査を実施した。

2 検査結果の概要

(1)輸入畜水産食品

(1) 検査対象物質
 抗生物質、合成抗菌剤、内寄生虫用剤、ホルモン剤及び有機塩素系農薬の計26項目
(2) 検査対象食品
 食肉(牛肉、豚肉、馬肉、羊肉及び鶏肉)、養殖魚介類(ウナギ、エビ、サケ・マス及びヒラメ)、鰻加工品、液卵及びハチミツ
(3) 検査実施機関
 輸入時に検疫所においてサンプリングを実施し、横浜検疫所輸入食品・検疫検査センター、神戸検疫所輸入食品・検疫検査センター及び各検疫所検査課において検査を実施した。
(4) 検査時期
 平成11年4月1日〜平成12年3月31日
(5) 検査結果
 別表1のとおり。
(6) 措置等
 全て食品衛生法に基づく食品の規格基準に適合していた。

(2)国産畜水産食品

(1) 検査対象物質
 抗生物質、合成抗菌剤、内寄生虫用剤及び有機塩素系農薬の計28項目
(2) 検査対象食品
 食肉(牛肉、豚肉及び鶏肉)、養殖魚介類(ブリ、マダイ等11魚種)、鶏卵、乳及びハチミツ
(3) 検査実施機関
 都道府県、政令市及び特別区の食肉、養殖魚介類等の流通拠点を管轄する食肉衛生検査所、市場食品衛生検査所等において検査を実施した。
(4) 検査時期
 平成11年4月1日〜平成12年3月31日
(5) 検査結果
 別表2のとおり。
(6) 措置等
 抗生物質等の残留が認められた事例について、各自治体においては、農政部局、家畜保健衛生所等を通じて、生産者の指導を実施した。



(別紙1)
平成11年度輸入畜水産食品の残留有害物質モニタリング検査結果

  牛肉 豚肉 馬肉 羊肉 鶏肉 液卵 ハチミツ ウナギ エビ サケマス ヒラメ 鰻加工品
検体数 1,115 381 13 21 345 9 58 140 287 60 6 15 2,450
 
検査物質
1 抗生物質
 オキシテトラサイクリン 19 14 3 3 24 6   19 43 9 6 15 161
 オキシテトラサイクリン
 以外の抗生物質
1,115 381 13 21 343 9 58 140 287 56 1 5 2,429
2 合成抗菌剤
 スルファメラジン 61 54 3 3 35 5   9   11     181
 スルファジミジン 57 54 3 3 35 5   9   11     177
 スルファモノメトキシン 61 54 3 3 35 5   9   11     181
 スルファジメトキシン 61 54 3 3 35 5   9   11     181
 スルファキノキサリン 61 54 3 3 35 5   9   11     181
 オキソリン酸               60 23 11     94
 オルメトプリム   54     35 5             94
 トリメトプリム   54     35 5             94
 ピリメタミン   54     35 5             94
 ジフラゾン   54 2                   56
 ナイカルバジン         32 5             37
 クロピドール         32 5             37
 カルバドックス   24                     24
3 内寄生虫用剤
 イベルメクチン 16 14 2 3 4               39
 クロサンテル 16     3                 19
 フルベンダゾール   14     16 6             36
 アルベンダゾール 16 14 2 3 12               47
 イソメタミジウム 16                       16
 チアベンダゾール 16 14   3                 33
4 ホルモン剤
 ゼラノール 17                       17
 トレンボロンアセテート 17                       17
5 農薬
 DDT 4 3   1 5               13
 ディルドリン 4 3   1 5               13
 ヘプタクロル 4 3   1 5               13

注:全て食品衛生法に基づく食品の規格基準に適合していた。


(別表2)
平成11年度国産畜水産食品の残留物質モニタリング検査結果

  牛肉 豚肉 (筋) 鶏肉 (筋) 鶏卵 ハチミツ ブリ マダイ ギンザケ コイ ニジマス アユ ウナギ マアジ ティラピア ヒラメ クルマエビ
検体数 2,506 4,586 (3) 1,783 (1) 640 431 (1) 255 (1) 45 208 9 43 124 182 139 (1) 19 13 43 189 (1) 11,215 (8)
 
検査物質
1 抗生物質
 オキシテトラサイクリン 540 571   513 (1) 393 290       44 94 5 15 54 63 79 (1) 7 13 35 59 (1) 2,775 (3)
 オキシテトラサイクリン
 以外の抗生物質
2,506 4,586 (2) 1,783   640 431 (1) 255 (1) 45 135 9 43 77 79 79   7 13 43 59   10,790 (4)
2 合成抗菌剤
 サルファ剤 1,044 1,319   1,143   568         44 208 5 41 124 182 139   19 13       4,849  
 オキソリン酸 1,044 1,319   1,143   568         44 208 5 41 124 182 139   19 13   189   5,038  
 チアンフェニコール 1,044 1,319   1,143   568         44 208             19 13       4,358  
 ジフラゾン   1,319                                           1,319  
 フラゾリドン   1,319                                           1,319  
 オルメトプリム   1,319   1,143   568                   182 139             3,351  
 トリメトプリム   1,319   1,143   568                                   3,030  
 ピリメタミン   1,319   1,143   568                                   3,030  
 カルバドックス   280                                           280  
 スルファジミジン 457 494 (1) 476     240                                 1,667 (1)
3 内寄生虫用剤
 イベルメクチン 266 279                                           545  
 フルベンダゾール   448   329   371                                   1,148  
 チアベンダゾール 253 243         187                                 683  
4 残留農薬
 DDT 235 213   140                                       588  
 ディルドリン 235 213   140                                       588  
 ヘプタクロル 235 213   140                                       588  

注: 1.検査物質のオキシテトラサイクリン及びスルファジミジンの欄の( )内数値は、残留基準値を超えた検体数を示す。
2.検査物質のオキシテトラサイクリン以外の抗生物質の欄の( )内数値は、検出された検体数を示す。


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