平成11年4月20日(火)
特定家庭用機器処理基準等専門委員会の報告について
○ 生活環境審議会廃棄物処理部会に設置された特定家庭用機器処理基準等専門委員会においては、昨年9月より、特定家庭用機器廃棄物(エアコン、テレビ、冷蔵庫及び洗濯機)の処理・リサイクルに関する基準について検討を行ってきたところであるが、このたび、別添のとおりその結果をとりまとめ、廃棄物処理部会に報告し、了承された。
○ 厚生省では、この報告を受けて、特定家庭用機器廃棄物について、廃棄物処理法に基づく廃棄物処理基準の改正、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づく再商品化等(リサイクル)の基準等の設定を行う予定としている。
報 告 の 概 要 |
1.再商品化等の基準 (特定家庭用機器再商品化法関係)
- ・ 新法の本格施行当初(平成13年度)は、エアコンディショナーは重量比で60%、テレビジョン受信機は55%、冷蔵庫及び洗濯機は50%の再商品化(マテリアルリサイクル)を再商品化等の基準とすることが適当。
- ・ 将来的な再商品化等の基準は、製品の組成・構造の変化、リサイクル技術の進展が相当程度図られ、プラスチックのリサイクルに必要な条件が整うことを前提とし、80〜90%とすることが適当。
- ・ 将来的な再商品化等の基準が達成されるまでの間については、段階的に引上げを行っていくことが適当。
2.再商品化等と一体的に行われるべき事項 (特定家庭用機器再商品化法関係)
- ・ 新法の施行当初においては、エアコン、冷蔵庫の冷媒に使用されているフロン類の回収及び処理とすべき。
- ・ 冷蔵庫の断熱材に使用されているフロン類は、新法の本格施行後できるだけ早急にその回収・処理を義務付けることとすべき。
3.廃棄物処理基準 (廃棄物処理法関係)
- ・ 廃棄物処理基準については、新法の再商品化等の基準と同程度の水準の処理が行われるよう規定の整備を行うことが必要。
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生活環境審議会廃棄物処理部会特定家庭用機器処理基準等専門委員会報告
(特定家庭用機器廃棄物の処理について)の概要
1.特定家庭用機器廃棄物のリサイクルの基本的方向
・ 特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法:以下「新法」という)の本格施行当初(平成13年度)においては、再商品化等(リサイクル)の義務が課せられる製造業者等の施設整備・委託先の確保等様々な準備が必要であること、料金に対する排出者の受忍限度を十分考慮する必要があること等の状況を考慮し、実現可能な妥当な水準をもって再商品化等の基準及び廃棄物処理基準(以下、両者をあわせ「再商品化等・処理基準」という。)とすることが適当。
・ しかしながら、新法の本格施行後におけるリサイクルの水準の向上、リサイクルし易い製品の設計及び製造の促進を図る観点から、将来における再商品化等・処理基準を示し、新法の本格施行後のリサイクルの進展状況、処理施設の整備状況等を踏まえつつ、新法の本格施行当初の水準から段階的に引き上げていくことが適当。
2.具体的方策について
(1) 金属類
- ・ 鉄、アルミニウム、銅は、製品に占める重量が大きく、リサイクルによる廃棄物の減量の効果も大きい上、素材の回収方法・再資源化の手法が確立していることから、新法の本格施行当初からリサイクルの対象とすべき。
- ・ また、新法の本格施行後においては、これらの金属類の素材回収効率の向上が図られるべき。
- ・ さらに、新法の本格施行当初からテレビジョン受信機の大型のプリント基板について、取り外し、鉛、スズ等の金属類を再資源化すべき。
- ・ その他、特定家庭用機器に使用されている重金属についての情報収集、資源としての重要性・環境に対する有害性についての検討を進めていくべき。
(2) ガラス類
- ・ テレビジョン受信機のブラウン管は、新法の本格施行当初からガラスとしてのリサイクルの対象とすべき。
- ・ また、新法の本格施行後においては、素材回収効率の向上が図られるべき。
(3) プラスチック類
【再商品化(マテリアルリサイクル)】
- ・ 現段階では、対象機器に含まれるプラスチック類全てについて、マテリアルリサイクルを義務付けることは困難。
- ・ 新法の本格施行後は、プラスチック類のマテリアルリサイクルの技術水準・能力の向上に応じ、順次再商品化等・処理基準に反映させていくべき。
- ・ また、新法制定(平成10年)後に製造・販売された機器の廃棄が中心となり、マテリアルリサイクルに必要な条件が整備されると見込まれる新法制定後10年頃には、プラスチック類全般について、リサイクルの対象とすべき。
【熱回収(サーマルリサイクル)】
- ・ 熱回収として認め得る適切な水準について検討し、新法におけるリサイクルとして適切に位置付けるべき。熱回収の実施に当たってはダイオキシン類の発生抑制等の生活環境保全の観点から適正な措置が確保されることが必要。
(4) フロン類
- ・ 冷媒用フロン類は、新法の本格施行当初より実施を義務付けることが適当。
- ・ 断熱材フロン類は、断熱材フロン類の回収を行うための施設が極めて少ないこと、施設整備を含めた回収に係る費用が高く排出者の負担が高くなる可能性を考慮すると、新法の施行当初からその回収を義務付けることは困難。
- ・ しかしながら、断熱材フロン類については、速やかにその回収・処理を義務付けるべき。
3.再商品化等の基準等、廃棄物処理基準の設定
(1)再商品化等の基準 (特定家庭用機器再商品化法(新法)関係)
(1) 新法の本格施行当初(平成13年度)
- ・ 鉄、アルミ、銅及びこれらの化合物を原材料とする部品又は素材、テレビジョン受信機のガラス類及びプリント基板中の金属類を再商品化等の基準の算定根拠として盛り込む。
- ・ 再商品化の実施に当たっての素材回収効率については、現状の処理の状況を勘案し原則として80%程度を見込む。
- ・ このような方法により再商品化等の基準を算定すると以下のようになる。
-
エアコンディショナー: |
60% |
テレビジョン受信機 : |
55% |
冷蔵庫及び洗濯機 : |
50% (重量比ベース、再商品化のみ) |
(2) 将来的な再商品化等の基準
- ・ 新法の本格施行当初において対象として見込んでいる金属類、ガラス類に加え、プラスチック類を対象とする。
- ・ 素材回収効率については、90%程度を算定に織り込む。
- ・ したがって、製品の組成・構造の変化、リサイクル技術の進展が相当程度図られ、プラスチックのリサイクルに必要な条件が整うことを前提とし、80〜90%とすることが適当。
- ・ 将来的な再商品化等の基準は、新法制定後に製造・販売される製品が廃棄の中心となる新法制定10年後(新法の本格施行後7年)を目途として達成されるべき。
- ・ また、将来的な再商品化等の基準が達成されるまでの間については、リサイクルに関する技術水準の状況、施設整備等の状況を踏まえ、段階的に引上げを行っていくことが適当。
(2)再商品化等と一体的に行われるべき事項(特定家庭用機器再商品化法(新法)関係)
・ 新法の施行当初においては、エアコン、冷蔵庫の冷媒に使用されているフロン類の回収及び処理とすべき。
・ 冷蔵庫の断熱材に使用されているフロン類は、新法の本格施行後できるだけ早急にその回収・処理を義務付けることとすべき。
(3)廃棄物処理基準 (廃棄物処理法関係)
・ 市町村等廃棄物の処理を行う者の従前どおりの処理(資源回収を行わない破砕処理、直接埋立等)を認めると、廃棄物の減量・適正処理の効果・向上が確保できない上、処理費用の格差等の理由により特定家庭用機器廃棄物が製造業者等に引き渡されることなく処理され、新法の目的とする製造業者等による再商品化等の実施が困難になる事態が考えられる。
・ このため、市町村、廃棄物処理業者等の製造業者等以外の者が特定家庭用機器廃棄物の処理を行う場合についても、製造業者等が義務付けられる再商品化等と同程度の水準の処理が行われるよう廃棄物処理基準の整備を行うことが必要。
(参考)
○ 特定家庭用機器処理基準等専門委員会のこれまでの検討経過
第1回(平成10年9月29日)
- 特定家庭用機器処理基準等の検討項目について
第2回(平成10年11月2日)
- 意見聴取(日本電子機械工業会、日本電機工業会、日本冷凍空調工業会)
第3回(平成10年12月11日)
- 意見聴取(家電製品協会、全国都市清掃会議(東京都・大阪市))
第4回(平成10年12月25日)
- 意見聴取(全国産業廃棄物連合会)
特定家庭用機器廃棄物の処理基準等についての意見交換
第5回(平成11年2月1日)
- 処理基準等についての意見交換
第6回(平成11年2月25日)
- 特定家庭用機器廃棄物の処理について報告骨子案の検討
第7回(平成11年4月6日)
- 特定家庭用機器廃棄物の処理について報告の検討・取りまとめ
○ 特定家庭用機器処理基準等専門委員会委員名簿
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氏 名 |
職 名 |
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浦野 紘平 |
横浜国立大学工学部物質工学科教授 |
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川本 克也 |
関東学院大学工学部建設設備工学科教授 |
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高月 紘 |
京都大学環境保全センター教授 |
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田中 信寿 |
北海道大学工学部環境工学科教授 |
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田中 勝 |
国立公衆衛生院廃棄物工学部長・教授 |
○ |
永田 勝也 |
早稲田大学理工学部教授 |
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盛岡 通 |
大阪大学工学部教授 |
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安井 至 |
東京大学国際・産学共同研究センター・教授 |
50音順、敬称略 ○印は委員長
(照会先)
水道環境部リサイクル推進室
室 長 泉 真(内線4071)
担当補佐 北波 孝(内線4072)
特定家庭用機器廃棄物の処理について
生活環境審議会廃棄物処理部会特定家庭用機器処理基準等専門委員会報告
目 次
1.はじめに
2.特定家庭用機器再商品化法の仕組み等
(1)特定家庭用機器再商品化法における小売業者及び製造業者等の義務について
- (1) 小売業者の義務
(2) 製造業者等の義務
(2)再商品化等の基準
(3)再商品化等の実施と一体的に行うことが特に必要かつ適切である事項
(4)市町村、廃棄物処理業者等の処理
(5)廃棄物処理法における廃棄物処理基準の強化
3.特定家庭用機器再商品化法施行当初に対象となる家庭用機器をめぐる状況
(1)エアコンディショナー
(2)テレビジョン受信機
(3)電気冷蔵庫
(4)電気洗濯機
4.特定家庭用機器廃棄物のリサイクルの在り方
(1)基本的方向
(2)具体的方策について
- (1) 金属類について
(2) ガラス類について
(3) プラスチック類について
- ア. プラスチック類の再商品化(マテリアルリサイクル)
イ. プラスチック類の熱回収(サーマルリサイクル)
- (4) フロン類について
5.再商品化等の基準等、廃棄物処理基準の設定
(1)再商品化等の基準
(2)再商品化等と一体的に行われるべき事項
(3)廃棄物処理基準
6.制度の適正な運営のために
1.はじめに
廃棄物のリサイクルについては、平成10年6月、廃家電品等の廃棄物の減量及びリサイクルを強力に推進するため、特定家庭用機器再商品化法(以下「新法」という。)が制定された。新法は、同年12月にその一部が施行され、その対象機器を家庭用のエアコンディショナー、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、電気洗濯機とされた。また、製造業者等による再商品化等の実施等の新法の本格施行は平成13年度(新法公布後3年以内)を予定している。
本委員会は、新法の本格施行に当たり必要となる事項について検討を行うため平成10年7月生活環境審議会廃棄物処理部会において設置が了承されたものであるが、まず、新法の本格施行の中核である再商品化等の基準及び併せて強化することとされている廃棄物処理基準について検討を行うこととした。
本委員会では、製造業者団体、自治体、廃棄物処理業者といった関係者からの意見聴取を含め7回にわたり検討し、特定家庭用機器廃棄物の処理についての意見をとりまとめた。
2.特定家庭用機器再商品化法の仕組み等
(1)特定家庭用機器再商品化法における小売業者及び製造業者等の義務について
新法は、特定家庭用機器廃棄物について小売業者に引取り及び製造業者等への引渡し、製造業者及び輸入業者(以下「製造業者等」という。)に引取り及び再商品化等の実施を義務付けるものである。また、当該義務は、平成13年度に予定されている新法の本格施行から開始される。その仕組みは以下のとおりである。
- (1) 小売業者の義務
- 新法において、特定家庭用機器の小売販売を行う者(以下「小売業者」という。)は、自ら過去に販売した特定家庭用機器の廃棄物又は同種の製品の販売時に特定家庭用機器廃棄物を引き取らなければならないこととされている。また、引き取った特定家庭用機器廃棄物については、再度使用(リユース)の場合を除き、製造業者等へ引き渡さなければならないこととされている。
小売業者が新法に基づき行う特定家庭用機器廃棄物の引取り及び引渡しについては、新法で規定する特定家庭用機器廃棄物管理票によりその適切な収集運搬を確保することとされている。
当該引取り及び引渡しについて、小売業者は料金を排出者(消費者・事業所)に請求することができることとされており、当該料金について小売業者は、事前公表等を行わなければならないこととされている。
- (2) 製造業者等の義務
- 新法において、特定家庭用機器の製造業者等は、製造業者等が設置する指定引取場所において、特定家庭用機器廃棄物が持ち込まれた場合、これを引き取らなければならず、引き取った特定家庭用機器廃棄物については再商品化等を実施しなければならないこととされている。
製造業者等が実施する再商品化等については、新法に基づき政令で「再商品化等の基準」を設定し、一定水準以上の再商品化等を義務付けることとされている。また、再商品化等ではないが、生活環境保全上特に必要な再商品化等と一体的に行うべき事項を政令で定め、その実施を併せて製造業者等に義務付けることとされている。
製造業者等が再商品化等を実施するに当たっては、適正な再商品化等の実施及び義務履行の確保のため、主務大臣(厚生大臣及び通商産業大臣)の認定を受けなければならないこととされている。
当該再商品化等に関して、製造業者等は料金を排出者(消費者・事業所)に請求することができることとしており、当該料金について製造業者等は、事前公表等を行わなければならないこととされている。 (図1参照)
(2)再商品化等の基準
新法に基づき政令で定められる「再商品化等の基準」は、製造業者等が引き取った特定家庭用機器廃棄物について、毎年度、特定家庭用機器廃棄物ごとに再商品化等を実施すべき量を表すものである。
基本的には、1年間に製造業者等が引き取った特定家庭用機器廃棄物の量に対する1年間で再商品化等された量の比率として定められるものである。
* 再商品化等された量は、以下に掲げる量の合計量である。
「再商品化」
- (1) 自ら製品の部品又は原材料として利用したものの量、
(2) 製品の部品又は原材料として利用する者に有償又は無償で譲渡し得る状態にしたものの量、
「熱回収」
- (1) 熱を得ることに自ら利用したものの量、
(2) 熱を得ることに利用する者に有償又は無償で譲渡し得る状態にしたものの量
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再商品化等の基準は製造業者等が義務として行う範囲を規定したものである。再商品化等を行うための具体的な手法は、新法では規定されておらず、その効率性の向上等については、製造業者等の創意工夫に委ねられるものである。
新法において、熱回収は「再商品化された以外のもの」を対象とするものであり、特定家庭用機器廃棄物のリサイクルに当たっては、熱回収(いわゆる「サーマルリサイクル」)よりも再商品化(いわゆる「マテリアルリサイクル」)が優先されるものと考えられる。
なお、小売業者の行う特定家庭用機器廃棄物の収集運搬、製造業者等の行う再商品化等は廃棄物の処理として、「廃棄物処理基準」等廃棄物処理法の諸規定が適用となる。
(3)再商品化等の実施と一体的に行うことが特に必要かつ適切である事項
「再商品化等の実施と一体的に行うことが特に必要かつ適切である事項」は、製造業者等が特定家庭用機器廃棄物の再商品化等を行うときに、生活環境の保全に資する事項であって、再商品化等の実施と一体的に行うことが特に必要かつ適切であるものであり、製造業者等が義務として行わなければならないものである。
当該事項は、廃棄物の減量・資源の有効利用を目的とする再商品化等とは趣旨が異なり、また、再商品化等の実施に必要な行為以外のものであるが、生活環境保全の観点から必要とされる事項である。当該事項は、特定家庭用機器廃棄物の特性・性状に応じて定められるものである。新法の本格施行当初に対象となる特定家庭用機器(エアコンディショナー、テレビジョン受信機、電気冷蔵庫、電気洗濯機)については、基本的にはエアコン及び冷蔵庫からのフロン回収・処理が想定されている。
(4)市町村、廃棄物処理業者等の処理
新法は、特定家庭用機器廃棄物の製造業者等による再商品化等を基本とするものである。このため、新法においては、市町村は、粗大ごみ収集などにより特定家庭用機器廃棄物を収集した場合、製造業者等に引き渡すことが原則である。
一方、新法の本格施行後も、市町村は廃棄物処理法に基づき特定家庭用機器廃棄物の処理を行うことは可能である。
しかしながら、製造業者等に再商品化等という、より高い内容の処理を義務付ける一方で、市町村等廃棄物の処理を行う者が従前どおりの処理(資源回収を行わない破砕処理、直接埋立等)を行うことを認めると、廃棄物の減量・適正処理の効果・向上が確保できない上、処理費用の格差等の理由により特定家庭用機器廃棄物が製造業者等に引き渡されることなく処理され、新法の目的とする製造業者等による再商品化等の実施が困難になる事態が考えられるところである。また、新法の対象となる特定家庭用機器廃棄物は、廃棄物の減量・再生資源の利用の観点から特に法的措置をもってリサイクルを進めるべきものと判断されたものであり、市町村、廃棄物処理業者等の製造業者等以外の者が特定家庭用機器廃棄物の処理を行う場合についても、製造業者等が義務付けられる
再商品化等と同程度の水準に廃棄物処理法の廃棄物処理基準を強化することが適当である。
新法の本格施行及び廃棄物処理基準の強化により、市町村は従前の処理を行うことができなくなる。新法において市町村から製造業者等への引渡の道を規定しているとしても、市町村は廃棄物処理法に基づく一般廃棄物の収集・処分等の責任を有するものであることを考慮し、新法の本格施行前に収集した特定家庭用機器廃棄物の処理等についての経過措置の設定等を行うことが適当である。(図2参照)
(5)廃棄物処理法における廃棄物処理基準の強化
廃棄物処理法に規定される廃棄物処理基準は、廃棄物の処理を行う者全てに適用される。また、廃棄物の個々の処理行為について遵守すべき事項を定めたものであり、(2)で述べた新法における再商品化等の基準(義務履行の範囲を年度単位で規定するもの)とは性質が異なるものである。
また、廃棄物処理基準は、年度単位の量の比率で表現される再商品化等の基準に盛り込めない事項についても、必要不可欠な処理方法として規定することは可能である。なお、市町村等のみならず新法における製造業者等も再商品化等の実施に当たっては、廃棄物処理基準の適用を受けることとなっており、廃棄物処理基準に規定された事項についても遵守しなければならない。
3.特定家庭用機器再商品化法施行当初に対象となる家庭用機器をめぐる状況
新法の対象機器については、平成10年11月同法施行令が公布され、以下の4つの家庭用機器が対象とされた。同法の本格施行当初(平成13年度)においてはこれら4品目について収集運搬・再商品化等が実施されることとなる。
- (1) ユニット形エアコンディショナー(ウィンド形エアコンディショナー又は室内ユニットが壁掛け形若しくは床置き形であるセパレート形エアコンディショナーに限る。)
- (2) テレビジョン受信機(ブラウン管式のものに限る。)
- (3) 電気冷蔵庫
- (4) 電気洗濯機
(1)エアコンディショナー
【特定家庭用機器再商品化法施行令における規定】
ユニット形エアコンディショナー(ウィンド形エアコンディショナー又は室内ユニットが壁掛け形若しくは床置き形であるセパレート形エアコンディショナーに限る。)
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ユニット形エアコンディショナーは、ウィンド形(一体型)及びセパレート形(分離型)に分類することができる。セパレート形エアコンディショナーは、室内機・室外機から構成され、それぞれ構造・組成が異なる。また、エアコンディショナー生産量全体に占めるウィンド形の比率は約5%程度である。
ユニット形エアコンディショナーの室内機は、主として、銅・アルミで構成される熱交換器及びプラスチック製の筐体により構成され、金属類とプラスチック類の重量は同程度である。
また、室外機は、主として、金属製の筐体の中に、圧縮機、熱交換器、冷凍サイクル用銅配管、ファンモーターにより構成され、金属類が8割程度を占めている。
室内機及び室外機は管により接続され、冷媒(フロン類等)が使用されている。
エアコンディショナーについては、近年は機器の軽量化のためプラスチック比率が上昇し、金属類の比率が低下している。(表1参照)
◇エアコンのリサイクルの方法については、本委員会の意見聴取時において製造業者等の団体より以下のような状況であるとの説明があった。
- ・ 鉄・アルミ・銅を主体とする金属材料については従来の資源回収の仕組みの利用により、概ね7〜8割の素材回収効率での回収が可能である。ただし、熱交換器に使用されているアルミ薄板は極めて薄く、選別時の素材回収効率は5割程度である。
- ・ 手分解により難破砕物(室外機の圧縮機)、有害物(冷媒フロン)、有価物(当面なし)を取り外し、破砕を行う。鉄選別、非鉄選別を経た後、プリント基板を含めたシュレッダーダストの適正処理(焼却又は管理型処分場への埋立)を行う。
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(2)テレビジョン受信機
【特定家庭用機器再商品化法施行令における規定】
テレビジョン受信機(ブラウン管式のものに限る。)
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テレビジョン受信機本体は、主として、ブラウン管(CRT)及びこれに付属する部品、筐体(キャビネット)及びプリント基板を中心とする電子回路部分により構成される。ブラウン管はブラウン管ガラス(前面部の電気ガラス及び側面(ファンネル)部・ネック部の鉛ガラス)、偏向ヨーク(主たる素材は銅)、電子銃(鉄等)、防爆バンド、内部磁気シールド及びシャドウマスク(主たる素材は鉄)により構成される。基本的な構造は、型式等に関わらず差異はない。
素材別の重量比では、筐体の軽量化、ブラウン管の大型化によりブラウン管ガラス重量の比率が増加しており、現在使用されている製品の中心帯である1980〜1990年代製造のテレビジョン受信機については、その比率は約60%である。
一方、1970年代から1980年代初めにかけて製造されたテレビジョン受信機については、木製の筐体を持つもの、足つきのものがあり、テレビジョン受信機本体の重量が重い一方、ブラウン管の重量比は30〜40%程度である。また、ブラウン管についてはシェルボンド方式(ブラウン管の爆縮防止のため、現在のように鉄製の防爆バンドを使用する方法ではなく、樹脂により固める方法)を取っているため、ブラウン管自体の分解が困難な状況である。
プラスチック製の筐体については、ポリスチレンを主体とする難燃性プラスチックが使用されている。また、難燃剤としては臭素系難燃剤、アンチモン等が使用されている。 (表2参照)
◇テレビジョン受信機のリサイクルの方法については、本委員会の意見聴取時において製造業者等の団体より以下のような状況であるとの説明があった。
- ・ テレビジョン受信機のリサイクルについては、重量の過半を占めるブラウン管の処理が中心である。基本的に、ブラウン管とそれ以外の部品を分離する方法。
ブラウン管ガラスについては、破砕、ガラスカレット化により再度ブラウン管の原材料とする方法が検討されている。例えば、前面の電気ガラス部と側面の鉛ガラス部を分離しそれぞれリサイクルする方法、両者一括してガラスカレット化しリサイクルする方法等が検討されている。
- ・ プリント基板等のはんだに含まれる鉛の回収、難燃性プラスチックのプラスチックとしてのリサイクルについても検討されている。
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(3)電気冷蔵庫
【特定家庭用機器再商品化法施行令における規定】
電気冷蔵庫 |
電気冷蔵庫は、主として、筐体及びドア(外箱部の鉄、ウレタン断熱材及び内箱部のプラスチック)、内装品(プラスチック又はガラス)及び冷凍サイクル部分(コンプレッサー(鉄)、冷却器配管等(銅、アルミニウム))により構成される。
素材別の重量比では、鉄及び鉄合金、プラスチック類がほぼ半分近くずつを占めており、残りが銅、アルミニウム、ガラス等である。電気冷蔵庫については、近年、金属類の比率は徐々に減少しており、プラスチック類の比率が上昇しつつある。
冷凍サイクル部分については冷媒(フロン類等)が使用されている。また、筐体及びドア部のウレタン断熱材については、発泡剤としてフロン類が使用されている。(表3参照)
◇電気冷蔵庫のリサイクルの方法については、本委員会の意見聴取時において製造業者等の団体より以下のような状況であるとの説明があった。
- ・ 電気冷蔵庫のリサイクルについては、分解を中心とする処理が検討されている。冷凍サイクル部は、冷媒を回収した後、切断分離し、コンプレッサーを取り外す方法であり、内装部品については、手選別を実施すれば、プラスチック部品の材料表示が進んでいることもあり、分別可能とされる。
- ・ 電気冷蔵庫のうち鉄使用部は分離可能であるが、銅、アルミニウムが使用されている配管、冷却部については、銅、アルミニウムがウレタン断熱材、プラスチック類の部品と密着しており、分離が困難な状況にある。
- ・ 断熱材に使用されているフロン類の回収は実証実験が行われているが、現段階では、設備整備のための負担が大きいと考えられる。
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(4)電気洗濯機
【特定家庭用機器再商品化法施行令における規定】
電気洗濯機 |
電気洗濯機には、洗濯槽及び脱水槽で構成される二槽式洗濯機と洗濯及び脱水を一つの槽で行う全自動洗濯機とが存在する。筐体、ふた等の外枠部(プラスチック類)、二槽式洗濯機の脱水槽、全自動洗濯機の洗濯・脱水槽に使用されているバスケット、モーター等の機械部(主に鉄)により構成される。バスケットについては、新法本格施行当初に廃棄の中心となる1990年製の製品では素材はプラスチック類、現在はステンレス製が主流である。また、バスケットにはバランサーとして塩水が使用されている。素材別の重量比では、製造業者によりかなり差が存在している状況にある(鉄の重量比は30〜60%)。 (表4参照)
◇電気洗濯機のリサイクルの方法については、本委員会の意見聴取時において製造業者等の団体より以下のような状況であるとの説明があった。
- ・ 電気洗濯機のリサイクルについては、モーター部の分離を行った後、破砕選別により金属類(鉄及び銅・アルミニウム)を回収する方法が検討されている。なお、破砕選別の前に洗濯槽又は脱水槽のバスケットの分離や、バスケットに使用されている塩水の抜き取りを行う方法も考えられている。
- ・ プラスチック類は、金属類を回収した後のものを埋立処分することが検討されている。ただし、容器包装リサイクル法に係るプラスチック容器包装廃棄物の再商品化のための施設整備の状況を見つつ取り組むこととされている。
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4.特定家庭用機器廃棄物のリサイクルの在り方
(1)基本的方向
新法は、廃棄物の減量(廃棄物の適正な処理の確保)及び再生資源の十分な利用(資源の有効な利用の確保)の両方を目的とする。新法の本格施行により実施される特定家庭用機器廃棄物の再商品化等については、これら新法の目的にかなうものであることが必要である。あわせて、再商品化等の実施が有害物質の適正処理にも資するものであることが必要である。
新法の本格施行に併せて強化することとなる廃棄物処理法の廃棄物処理基準の設定に当たっては、新法の考え方にも合致したものであることが必要である。
また、再商品化等の基準の設定、廃棄物処理基準の強化が、製造業者等のリサイクルし易い製品設計・製造の促進、廃棄物となった場合に有害物質となるものの使用低減、実際に行われるリサイクルの水準の向上とその費用の低減に効果があるものであるべきである。特に、最終処分の対象となる廃棄物を減少させ、埋立処分を回避させるものであることが必要である。
一方、新法の本格施行に関しては、
- (1) 新法は新しい制度であり、新法により再商品化等の義務が課せられる製造業者等はこれまで廃棄物の処理を行っていなかったこと、
- (2) 新法本格施行までの期間が2年であり、その間、製造業者等は再商品化等に係る施設整備・委託処理の場合の委託先の確保等様々な準備が必要であること、
- (3) リサイクルを前提とせず製造された現在使用されている機器の廃棄物についても新法における再商品化等の対象となること、
- (4) 再商品化等に係る費用は製造業者等の再商品化等料金に反映されることから料金に対する排出者の受忍限度も十分考慮する必要があること
等の状況が存在する。
新法の本格施行当初においては、これらの状況を考慮し、実現可能な妥当な水準をもって再商品化等の基準及び廃棄物処理基準(以下、両者をあわせ「再商品化等・処理基準」という。)とすることが適当である。
しかしながら、新法の本格施行当初の技術水準及び施設整備の状況に基づいた再商品化等・処理基準の設定のみでは、将来にわたるリサイクルの水準の向上、有害物質対策の更なる促進、より効率的かつ効果的なリサイクルの実施のためには十分とは言えない。
新法本格施行後におけるリサイクルの水準の向上、リサイクルし易い製品の設計及び製造の促進を図る観点から、将来における再商品化等・処理基準を示し、新法の本格施行後のリサイクルの進展状況、処理施設の整備状況等を踏まえつつ、新法施行当初の水準から段階的に引き上げていくことが適当である。
(2)具体的方策について
新法の本格施行当初において対象となる家庭用機器4品目は、それぞれその組成及び構造が異なるものである。リサイクルに当たっては、金属部品の使用比率、解体の難易度等の差異を考慮し、個々の品目に最も適した方法であることが必要である。したがって、再商品化等・処理基準は個々の品目ごとに設定することが適当である。
しかしながら、対象となる家庭用機器4品目は基本的に金属類、ガラス類及びプラスチック類により構成されるものであり、再商品化等・処理基準の設定に当たっては、4品目に共通するものとして、これらの物質ごとにその取扱いについて検討することが適当である。
その際、廃棄物の減量及び資源の有効利用の観点から、ある程度、製品に占める割合の大きいものから優先的に取り上げることが適当である。併せて有害物質対策の観点も視野に入れることが適当である。
また、新法の再商品化等の定義においても「機械器具が廃棄物となったものから部品及び材料を分離し」と規定されているように、より高度のリサイクルの実施、リサイクルの効率性の向上のためには、特定家庭用機器廃棄物についての部品又は素材ごとの分解・選別が不可欠である。これは有害物質に対する適正処理の確保にも資するものである。再商品化等・処理基準の設定に当たっても、このような処理を前提に検討することが適当である。
さらに、現在の廃棄物のリサイクルにおいて、金属等の素材を回収する場合、ある程度回収できない部分が存在する。今後のリサイクルに関する技術水準の向上等により素材回収・再資源化の効率(以下「素材回収効率」という。)を向上させていくことが必要である。新法施行後の再商品化等・処理基準の段階的な引上げに当たっては、この素材回収効率の向上を見込むことが適当である。
以下、素材ごとに検討する。
- (1) 金属類について
- 新法の対象となる特定家庭用機器4品目の部品材料として用いられている金属類は、主に鉄、アルミニウム及び銅である。プリント基板にははんだとして鉛及びスズが使用されている。特定家庭用機器のうちテレビジョン受信機については、ブラウン管に鉛ガラスが使用されており、ブラウン管の蛍光剤として金属化合物が使用されている。また、テレビジョン受信機の筐体のプラスチック部品の難燃剤としてアンチモンが使用されていることがある。さらに、例は少ないが、ニカド蓄電池が使用されている場合はニッケル、カドミウムが存在する。
金属類は、他の素材に比して分離・再資源化が容易である。このうち、鉄、アルミニウム、銅については、製品に占める重量が大きく、リサイクルによる廃棄物の減量の効果も大きいものである。また、素材の回収方法・再資源化の手法も確立しており、新法施行当初からリサイクルの対象とすべきである。また、新法本格施行後においては、これらの金属類の素材回収効率の向上が図られるべきである。
また、金属類で構成される部品については、リサイクルの水準を向上させるためにも、破砕処理等を行う前に部品ごとに分解・取り外し、再資源化が行われるべきである。特に、冷蔵庫、洗濯機、エアコンに使用されているモーター、コンプレッサー等の大型部品については取り外し、再資源化されるべきである。また、平成7年の「シュレッダー処理される自動車及び電気機械器具の事前選別ガイドライン」に規定されているように、ニカド蓄電池が使用されている場合には、これを取り外し適切なリサイクルの経路に載せ、再資源化されるべきである。
金属のうち鉛については、再資源化による資源の有効利用の側面とともに、再資源化による最終処分対象物中の鉛の減少といった有害物質の適正処理という効果が存在する。したがって、新法施行当初からリサイクルの中で対応していくことが適当である。具体的には、他の3品目に比して重量・大きさともに大きいテレビジョン受信機の大型のプリント基板については、取り外し、鉛、スズ等の金属類を再資源化すべきである。テレビジョン受信機のブラウン管の鉛ガラスについても取り外し、再資源化されるべきである。また、その他3品目についてもプリント基板に使用されるはんだ鉛の適切なリサイクル又は処分が行われていくべきである。
また、これらの金属に比べ少量であるが、特定家庭用機器には、アンチモン、ニッケル等のさまざまな重金属及びその化合物が使用されているところである。鉄、アルミニウム、銅が再資源化された後の残渣(シュレッダーダスト)の内容について、特段の注意を払うとともに、必要に応じて適切な措置が講じられるべきである。今後、特定家庭用機器に使用されている重金属についての情報収集、資源としての重要性・環境に対する有害性についての検討を進めていくべきである。
- (2) ガラス類について
- 製品の重量のうちガラス類が相当量を占めるものはブラウン管式のテレビジョン受信機である。ブラウン管は前面(パネル)ガラス、背面(ファンネル)ガラスからなり、前者はストロンチウム、バリウム等の稀少金属を含む特殊なガラスであり、後者は鉛ガラスである。
ブラウン管については、解体工程において部品として分離が比較的容易であり、ガラスとしてのリサイクルの対象とすべきである。また、その際、それぞれのガラスの材質に応じたリサイクルが行われるべきである。また、新法本格施行後においては、素材回収効率の向上が図られるべきである。
その他の品目についても、ガラス製の部品が使用されている場合は、これを取り外し、ガラスとしてリサイクルされることが適当である。
- (3) プラスチック類について
- ブラスチック類は、特定家庭用機器4品目に共通して使用されており、近年の製品の軽量化によりその割合は増加している。また、金属類・ガラス類に比して比重が軽く、容積が大きいため、シュレッダーダストとして最終処分場ひっ迫の大きな要因となっている。新法の目的である廃棄物の減量を確保するために早急に適切な対策を講じる必要がある。
プラスチック類については、可燃物であるという性質から、新法にいう再商品化(マテリアルリサイクル)、熱回収(サーマルリサイクル)両方の対象となり得るものである。再商品化を優先する新法の趣旨から、再商品化される量の増加を図るべきであるが、現在使用されている特定家庭用機器に含まれる使われているプラスチック類は必ずしもマテリアルリサイクルを前提としてものでないことを勘案し、廃棄物の減量等の観点から熱回収も含め検討することが必要である。
また、特定家庭用機器に使用されているプラスチック類は多種多様であり、塩化ビニルが使用されているものも存在するとともに、難燃性プラスチックについては、難燃剤として臭素系難燃剤、アンチモン等が使用されている。これらのプラスチック類の処理に当たっては適正な処理を確保することが必要である。
- ア.プラスチック類の再商品化(マテリアルリサイクル)
- プラスチック類については、製品材料として種類の統合への取組が進められているとはいえ、未だ多種多様のものが使用されており、また、難燃剤(アンチモン、臭素系難燃剤等)を含有するものが存在している。新法は既に製造・販売され使用されている家庭用機器も対象とするものであるが、これらを含む特定家庭用機器廃棄物におけるプラスチック類のマテリアルリサイクルは、金属類・ガラス類に比して困難な状況にある。
現段階では、対象機器に含まれるプラスチック類全てについて、マテリアルリサイクルを義務付けることは困難である。
一方、容器包装リサイクル法におけるプラスチック製の容器包装廃棄物の再商品化が平成12年度から実施されることとなっている。新法本格施行までのプラスチックのマテリアルリサイクルの技術水準及び特定家庭用機器廃棄物のプラスチック類への当該技術の適用の可否、施設整備・受入能力の状況を勘案しつつ、再商品化等・処理基準の設定に当たっては、4品目に含まれるプラスチック類について一定量のマテリアルリサイクルを前提とすべきである。
新法本格施行後は、プラスチックのマテリアルリサイクルの技術水準・能力の向上に応じ、順次再商品化等・処理基準に反映させていくべきである。また、新法制定後に製造・販売された機器の廃棄が中心となり、マテリアルリサイクルに必要な条件が整備されると見込まれる新法制定後10年頃には、特定家庭用機器廃棄物に含まれるプラスチック類全般について、リサイクルの対象とすべきである。このため、製造業者におけるリサイクルを前提としたプラスチック類の選択・使用が不可欠である。
- イ.プラスチック類の熱回収(サーマルリサイクル)
- 熱回収(サーマルリサイクル)はエネルギーの有効利用の観点とともに、廃棄物の減量と埋立回避、適正処理の確保という観点からも捉えられるものである。プラスチック類については、他の素材を分離した後、単に埋め立てることは極力避け、適切な減容処理又は熱利用が行われるべきである。このため、熱回収として認め得る適切な水準について検討し、新法におけるリサイクルとして適切に位置付けるべきである。また、電気冷蔵庫の断熱材を熱回収の対象とすることは、焼却処理の一環としての断熱材フロン類の破壊という側面も有するものである。
一方、熱回収の実施に当たっては生活環境保全上支障が生じないものでなければならない。特に、熱回収の結果発生する排ガス等については、ダイオキシン類の発生抑制等の生活環境保全の観点から適正な措置が確保されることが必要である。
製造業者等に義務付けられる再商品化等に熱回収を算定する場合については、マテリアルリサイクルへの動機付けが働く方法が取られるべきである。例えば、熱回収の対象量についてエネルギー利用率を乗じた値を再商品化を行った量に加算するなどの方法が考えられる。
- (4) フロン類について
- フロン類については、エアコンディショナー及び電気冷蔵庫に使用されている冷媒用フロン類、電気冷蔵庫の断熱材として使用されているウレタン材に含まれるフロン類(いわゆる断熱材フロン類)が存在する。電気冷蔵庫については、断熱材フロン類が冷媒用フロン類より多く使用されている。
冷媒用フロン類については、現在も市町村・小売業者等において回収が行われているところである。新法施行当初より実施を義務付けることが適当である。また、回収されたフロン類については、再度フロン類として使用する場合を除き、破壊処理を進めることが適当である。破壊処理については、各地で既にフロン類の破壊施設が稼働しており、実施可能と考えられる。
一方、断熱材フロン類については、断熱材発泡ウレタンを微粉砕し断熱材フロン類を回収する実証実験が行われているものの、このような断熱材フロン類の回収を行うための施設が極めて少ないこと、施設整備を含めた回収に係る費用が高く排出者の負担が高くなる可能性を考慮すると、新法施行当初から断熱材フロン類の回収を義務付けることは困難と考えられる。
また、焼却処理の一環として断熱材フロン類の破壊を行う取組も見られるところであり、プラスチック類のリサイクルの在り方との整理を含め検討する必要がある。
しかしながら、断熱材フロン類について何らの措置を講ずることなく埋立が行われ、大気中に放散することは望ましいことではない。断熱材フロン類の回収・処理について製造業者等が自主的にこれを実施することを促進するとともに、断熱材フロン類の処理に関する技術開発及び施設整備の状況、プラスチック類の取扱い(熱回収の基準の設定)を踏まえ、速やかにその回収・処理を義務付けるべきである。
なお、フロン類の回収・処理については、新法における再商品化等ではなく、再商品化等と一体的に行うべき事項として捉えられるものである。
5.再商品化等の基準等、廃棄物処理基準の設定
(1)再商品化等の基準
新法で規定される再商品化等の基準における個々の特定家庭用機器廃棄物に対する値について、4に述べた考え方に基づき各品目の平均的な組成・構造の状況に基づき算定する。
新法の本格施行当初において、再商品化されるべきものとして再商品化等の基準の算定根拠として盛り込むものは、鉄、アルミ、銅及びこれらの化合物を原材料とする部品又は素材、テレビジョン受信機のガラス類及びプリント基板中の金属類とする。再商品化の実施に当たっての素材回収効率については、現状の処理の状況を勘案し原則として80%程度を見込むことが適当である。また、新法施行令において規定される再商品化等の基準については、プラスチック類のリサイクルを促進する観点から、一定程度のプラスチックの再商品化を見込んだものとする。
将来的な再商品化等の基準については、プラスチック類のリサイクルに関する技術開発、プラスチック類のリサイクルを前提とした製品の設計、製造・販売が進むことを前提とし、新法施行当初において対象として見込んでいる金属類、ガラス類に加え、プラスチック類を対象とすることとした。また、素材回収効率については、部品・素材の分離・解体が容易な製品の設計、製造・販売が進むこと、リサイクル技術自体の向上を考え、90%程度を算定に織り込むこととした。将来的な再商品化等の基準については、新法制定後に製造・販売される製品が廃棄の中心となる新法制定10年後(新法の本格施行後7年)を目途として達成されるべきである。
このような考え方に基づき再商品化等の基準を算定すると、表のとおりとなる。
平成13年度の新法本格施行当初においては、エアコンディショナーについては60%、テレビジョン受信機については55%、冷蔵庫及び洗濯機については50%の再商品化を再商品化等の基準とすることが適当である。また、将来的な再商品化等の基準は、製品の組成・構造の変化、リサイクル技術の進展が相当程度図られ、プラスチックのリサイクルに必要な条件が整うことを前提とし、80〜90%とすることが適当である。
また、将来的な再商品化等の基準が達成されるまでの間については、リサイクルに関する技術水準の状況、施設整備等の状況を踏まえ、段階的に引上げを図る必要がある。
具体的には、以下の考え方により段階的に引上げを行っていくことが適当である。
- (1) 将来的な再商品化等の基準が達成されるまでの間全般にわたり、金属類及びガラス類の素材回収効率の向上を図り、これを再商品化等の基準に順次反映させていくこと。
- (2) 現状では一般的に再商品化が困難とされるプラスチック類の取扱いについて、新法における熱回収として認め得る適切な水準及びその算定方法について早急に検討し速やかに新法の再商品化等の基準に位置付けることにより引上げを行うこと。
- (3) また、特定家庭用機器に使用されるプラスチック類の種類の推移、容器包装リサイクル法に基づくプラスチック製容器包装廃棄物の再商品化の実施状況及び受入能力を考慮し、段階的に再商品化等の基準を引き上げ、新法におけるプラスチック類の再商品化量の増加を図ること。
なお、熱回収に関しては、その手法及び水準、再商品化等の基準への算定方法等について、本委員会において引き続き検討することとする。
(2)再商品化等と一体的に行われるべき事項
新法の施行当初においては、エアコン、冷蔵庫の冷媒に使用されているフロン類の回収及び処理とすべきである。
冷蔵庫の断熱材に使用されているフロン類については、現在、非フロン系発泡剤の使用、真空断熱方式に転換されているところであり、フロン類の適切な回収・処理の実施を進めるためには、新法の本格施行後できるだけ早急にその回収・処理を義務付けることとすべきである。
(3)廃棄物処理基準
廃棄物処理基準については、新法の再商品化等の基準と同程度の水準の処理が行われるよう規定の整備を行うことが必要である。また、新法の再商品化等と同程度の水準の処理が行われるに当たっての有害物質対策など廃棄物の適正処理を確保することが必要である。
実際の新法における再商品化等の基準等、廃棄物処理法の廃棄物処理基準の設定については、それぞれの規定方法に従って処理の内容を適切に規定し、所要の水準が達成されることを確保すべきである。その際、必要に応じて事前の部品取り外しに関するガイドライン等の制定や活用も行われるべきである。
【表】再商品化等の基準の数値
○ 本格施行当初の再商品化等の基準の値
-
|
算定値 |
基準値 |
エアコンディショナー |
59.9% |
→ |
60% |
室外機66.6%、室内機34.1%) |
ブラウン管式テレビ |
50.8% |
→ |
55% |
|
電気冷蔵庫 |
47.6% |
→ |
50% |
|
電気洗濯機 |
47.6% |
→ |
50% |
|
* 当該基準値は再商品化によるものである。
* NEDO調査値(1983年製品及び1993年製品の平均素材構成)等に基づく試算。ただし、エアコンのアルミニウム(熱交換器)については素材回収効率50%とする。
○ プラスチック類全般を含め素材回収効率90%とし単純加算した場合の重量比
-
|
算定値 |
エアコンディショナー |
80.1% |
(室外機79.2%、室内機83.7%) |
ブラウン管式テレビ |
85.5% |
|
電気冷蔵庫 |
87.3% |
|
電気洗濯機 |
81.9% |
|
* 本法制定後の製品が大部分を占める新法制定10年後(本格施行後7年)にリサイクルが可能と見込まれるとした場合の試算値。
* NEDO調査値(1993年製の平均素材構成)に基づく試算。
|
6.制度の適正な運営のために
新法による新しい仕組みの下、製造業者等による再商品化等の実施による廃棄物の減量・再生資源の有効利用を確保するためには、排出者(消費者・事業所)から排出される特定家庭用機器廃棄物が適正に収集され製造業者等に引き渡されることが必要。そのため、全国における特定家庭用機器廃棄物の回収の状況等について適切に把握する方策を講じることが必要である。
新法においては小売業者による特定家庭用機器廃棄物の適正な引取り及び製造業者等への引渡しを確保するため、特定家庭用機器廃棄物管理票制度が用意されている。当該制度を適切な特定家庭用機器廃棄物の回収に当たり実効あるものとするため速やかな検討・準備が必要である。
また、再度使用できる状態にある特定家庭用機器廃棄物については、なるべく再度使用することが廃棄物の減量にもつながるものであり、新法の運用に当たっては、特定家庭用機器の再使用(リユース)を阻害するものでないことが必要である。
さらに、新しい仕組みを導入するに当たり、特定家庭用機器廃棄物の適正な処理を確保するとともに、不法投棄の発生の防止に万全を期すべきである。
新法は小売業者が収集運搬に関する料金を、製造業者等が再商品化等に関する料金を請求することができることとなっている。新法による新しい仕組みを成功させるためには、当該料金を支払う排出者(消費者等)の理解を得ることが必要である。このため、製造業者においては毎年度の再商品化等の実施状況(引取り台数、処理台数、最終処分量、処理の内容等)について広く情報を公開し、理解を求めるとともに、リサイクルし易い製品の設計・製造、処理の効率化・技術開発等を通じてリサイクルに係る費用の低減を図ることが必要である。
行政においては、再商品化等の基準、廃棄物処理基準の設定に当たって、実際のリサイクルに係る費用負担が過度に上昇することのないよう配慮することが必要である。また、新法は従来の市町村等を中心とする廃棄物処理を基本とする流れを、小売業者・製造業者等の処理を基本とする流れに移行するものであり、新法の本格施行当初においては、その円滑な移行を図るための措置が行われるべきである。
【図1】
【図2】
特定家庭用機器再商品化法と廃棄物処理法との関係
【表1】エアコンディショナーの素材構成について
品目 |
製造年 |
鉄 |
銅 |
アルミニウム |
プラスチック |
ガラス |
木 |
塩水 |
その他 |
金属・ガラス(再掲) |
エアコンディショナー |
1983 |
53% |
19% |
9% |
14% |
― |
― |
― |
4% |
81% |
1990 |
49% |
18% |
8% |
14% |
― |
― |
― |
11% |
75% |
|
うち室外機 |
1983 |
63% |
18% |
9% |
6% |
― |
― |
― |
5% |
90% |
1990 |
58% |
17% |
8% |
6% |
― |
― |
― |
12% |
83% |
|
うち室内機 |
1983 |
13% |
24% |
12% |
49% |
― |
― |
― |
3% |
49% |
1990 |
12% |
23% |
10% |
47% |
― |
― |
― |
7% |
45% |
【表2】テレビジョン受信機の素材構成について
品目 |
製造年 |
鉄 |
銅 |
アルミニウム |
プラスチック |
ガラス |
木 |
塩水 |
その他 |
金属・ガラス(再掲) |
ブラウン管式 テレビジョン受信機 |
1983 |
9% |
2% |
1% |
10% |
46% |
23% |
― |
10% |
68% |
1993 |
12% |
3% |
1% |
26% |
53% |
― |
― |
5% |
69% |
【表3】電気冷蔵庫の素材構成について
品目 |
製造年 |
鉄 |
銅 |
アルミニウム |
プラスチック |
ガラス |
木 |
塩水 |
その他 |
金属・ガラス(再掲) |
電気冷蔵庫 |
1983 |
59% |
2% |
4% |
30% |
― |
― |
― |
4% |
65% |
1993 |
49% |
4% |
1% |
43% |
― |
― |
― |
3% |
54% |
【表4】電気洗濯機の素材構成について
品目 |
製造年 |
鉄 |
銅 |
アルミニウム |
プラスチック |
ガラス |
木 |
塩水 |
その他 |
金属・ガラス(再掲) |
2槽式洗濯機 |
1983 1993 |
52% 60% |
3% 3% |
2% 2% |
37% 31% |
― ― |
― ― |
― ― |
6% 4% |
57% 65% |
全自動洗濯機 |
1993 |
52% |
2% |
4% |
33% |
― |
― |
6% |
3% |
58% |
出典:平成6年度新エネルギー・産業技術総合開発機構委託研究「非鉄金属系素材リサイクル促進技術研究開発:基礎調査研究、要素技術研究」(1983年値)、日本冷凍空調工業会調査(エアコンの1990年値。なお、1990年の室内機・室外機の値は試算値)
(各数値については四捨五入されており、合計値が100%にならないものもある。)
【参考資料】
○ 家電4品目の製造・販売・廃棄の状況について
(1)4品目毎の国内販売台数の推移
単位:千台
|
1984 |
1986 |
1988 |
1990 |
1992 |
1994 |
1995 |
カラーテレビ |
7,554 |
8.270 |
9.505 |
9,048 |
8,302 |
8,352 |
9,585 |
電気冷蔵庫 |
3,713 |
3,723 |
4,137 |
4,631 |
4,231 |
4,613 |
4,693 |
電気洗濯機 |
3,828 |
3,793 |
4,441 |
4,946 |
4,666 |
4,685 |
4,802 |
ルームエアコン |
2,876 |
3,673 |
4,605 |
5,932 |
6,249 |
6,724 |
7,697 |
工業会等の資料
(2)平均使用年数(主要耐久消費財の買替え状況(全世帯))
|
平均使用年数 (年) |
買替え理由 (%) |
参考・普及率 (10年3月 末現在) |
故障 |
上位品目 への移行 |
住居の 変更 |
その他 |
ルームエアコン |
11.5 |
57.6 |
18.3 |
15.8 |
8.3 |
81.9 |
カラーテレビ |
9.8 |
87.9 |
7.3 |
0.9 |
3.9 |
99.2 |
電気冷蔵庫 |
12.1 |
69.7 |
16.2 |
2.6 |
11.5 |
98.1 |
電気洗濯機 |
9.1 |
80.5 |
13.8 |
2.2 |
3.4 |
99.3 |
経済企画庁消費動向調査(平成10年12月)
(3)廃棄量の推計値
(1) 4品目の廃棄量の推計値
単位:千台
|
1991 |
992 |
1993 |
994 |
1995 |
1996 |
1997 |
1998 |
カラーテレビ |
4,640 |
4,855 |
5,136 |
5,483 |
5,886 |
6,347 |
6,841 |
7,370 |
電気冷蔵庫 |
3,323 |
3,380 |
3,447 |
3,524 |
3,625 |
3,752 |
3,850 |
3,921 |
電気洗濯機 |
3,774 |
3,795 |
3,831 |
3,882 |
3,958 |
4,060 |
4,182 |
4,324 |
ルームエアコン |
2,025 |
2,172 |
2,360 |
2,588 |
2,889 |
3,264 |
3,606 |
3,915 |
(財)家電製品協会:廃家電製品発生量の予測調査研究報告書(1993)
(2) 上記推計等から計算した廃棄台数・廃棄重量の予測値
|
廃棄台数(千台) |
製品重量(kg) |
廃棄重量(t) |
|
1994 |
1998 |
|
1994 |
1998 |
カラーテレビ |
5,483 |
7,370 |
25 |
137,075 |
184,250 |
電気冷蔵庫 |
3,524 |
3,921 |
59 |
207,916 |
231,339 |
電気洗濯機 |
3,882 |
4,324 |
25 |
97,050 |
108,100 |
ルームエアコン |
2,588 |
3,915 |
51 |
131,988 |
199,665 |
|
|
|
|
574,029 |
723,354 |
厚生省:平成8年度 適正処理困難物の最適回収・処理システム開発調査報告書
(廃棄台数は(1)の推計値。製品重量は廃家電便覧(91年3月)のデータを使用。)
(参考)
○ 再商品化等の基準の値の算定方法
【(1)本格施行当初の再商品化等の基準値】
(鉄の含有率×素材回収効率+銅の含有率×素材回収効率+アルミの含有率×素材回収効率)の値を5%単位で切上げ。
【(2)新法制定後の製品が大部分を占める制定10年後(本格施行後7年)にリサイクルが可能と見込まれるとした場合の試算値】
(鉄の含有率×素材回収効率+銅の含有率×素材回収効率+アルミの含有率×素材回収効率+プラスチックの含有率×素材回収効率)の値
○ エアコンディショナー
(1) |
53%×80%+19%×80%+9%×50% |
=62.1%(1983年値を使用) |
49%×80%+18%×80%+8%×50% |
=57.6%(1990年値を使用) |
(62.1%+57.6%)÷2 |
=59.9%(平均) |
(2) |
49%×90%+18%×90%+8%×90%+14%×90% |
=80.1%(1990年値を使用) |
○ テレビジョン受信機
(1) |
9%×80%+2%×80%+1%×80%+46%×80% |
=46.4%(1983年値を使用) |
12%×80%+3%×80%+1%×80%+53%×80% |
=55.2%(1993年値を使用) |
(46.4%+55.2%)÷2 |
=50.8%(平均) |
(2) |
12%×90%+3%×90%+1%×90%+53%×90%+26%×90% |
=85.5%(1993年値を使用) |
○ 電気冷蔵庫
(1) |
59%×80%+2%×80%+4%×80% |
=52.0%(1983年値を使用) |
49%×80%+4%×80%+1%×80% |
=43.2%(1993年値を使用) |
(52.0%+43.2%)÷2 |
=47.6%(平均) |
(2) |
49%×90%+4%×90%+1%×90%+43%×90% |
=87.3%(1993年値を使用) |
○ 電気冷蔵庫
(1) |
52%×80%+3%×80%+2%×80% |
=45.6%(二槽式1983年値) |
60%×80%+3%×80%+2%×80% |
=52.0%(二槽式1993年値) |
(45.6%+52.0%)÷2 |
=48.8%(二槽式平均) |
52%×80%+2%×80%+4%×80% |
=46.4%(全自動1993年値) |
(48.8%+46.4%)÷2 |
=47.6%(二槽式・全自動平均) |
(2) |
52%×90%+2%×90%+4%×90%+33%×90% |
=81.9%(全自動の値を使用) |