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平成10年度に実施した食品中の食中毒菌汚染実態調査について、結果を下記のとおりとりまとめた。
1 調査目的
本事業は、汚染食品の排除等、食中毒発生の未然防止対策を図るため、流通食品の細菌汚染実態を把握することを目的とする。
2 調査方法及び項目
(1)実施自治体
中央卸売市場を管轄する全国20自治体に調査を委託した。
(2)対象食品
(3)検査項目
3 調査結果の概要
(1)野菜類の汚染状況
アルファルファについては4検体(全検体とも同一製造者の生産品)からサルモネラが検出されたが、他の野菜類からはサルモネラ、O157は検出されなかった。
(2)肉類の汚染状況
ミンチ肉、生食用牛レバーともE.coliによる汚染が高率にみられたほか、サルモネラ汚染がミンチ肉40件、生食用牛レバー5件、またO157汚染が生食用牛レバーで2件にみられた。
4 今後の方針
当該結果については、生産段階における衛生管理を所管する農林水産省に対して情報 提供するとともに、厚生省としては、来年度についても同規模の調査の実施を予定。
また、厚生省としては、今回の調査結果からみて衛生上注意が必要な事項として、以下の3点について、「大量調理施設衛生管理マニュアル」「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」等に基づき引き続き営業者、消費者に対する注意を喚起する。
照会先:厚生省生活衛生局食品保健課監視係 TEL [現在ご利用いただけません] 内線2450
検体数 | E.coli陽性数(%) | O157陽性数(%) | サルモネラ陽性数(%) | |
ダイコン | 202 | 8(4.0) | 0 | 0 |
ニンジン | 203 | 9(4.4) | 0 | 0 |
キャベツ | 190 | 11(5.8) | 0 | 0 |
ネギ | 226 | 14(6.2) | 0 | 0 |
レタス | 197 | 10(5.1) | 0 | 0 |
キュウリ | 198 | 13(6.6) | 0 | 0 |
トマト | 215 | 2(0.9) | 0 | 0 |
タマネギ | 182 | 1(0.5) | 0 | 0 |
かいわれ | 299 | 67( 22.4 ) | 0 | 0 |
アルファルファ | 77 | 11( 14.3 ) | 0 | 4(5.2)* |
ミンチ肉 | 729 | 448( 61.5 ) | 0 | 40(5.5) |
牛生レバー | 229 | 162( 70.7 ) | 2(0.9) | 5(2.2) |
計 | 2,947 | 756( 25.7 ) | 2(0.1) | 49(1.7) |
*:4検体とも同一製造者の生産品
表2 検出されたO157の毒素型
O157(VT1+) | 2 |
表3 検出されたサルモネラの血清型内訳
Salmonella | 49 | |
S.cubana | 4 | |
S.dublin | 1 | |
S.enteritidis | 1 | |
S.hadar | 4 | |
S.infantis | 12 | |
S.london | 1 | |
S.schwarzengrund | 1 | |
S.sofia | 2 | |
S.typhimurium | 3 | |
その他・不明 | 20 |
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