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コンピュータ西暦2000年問題
医療機関向け実態調査について

1 調査の概要
(1)目的

 本調査は、医療機関における「コンピュータ西暦2000年問題」への対応状況を把握するため、医療機関向けの調査を行い、その結果をまとめたものである。

(2)調査対象

 都道府県に開設されている医療機関のうち、下記基準により各都道府県が無作為抽出した病院及び診療所(但し、国立病院・療養所、国立大学付属病院等を除く)

基 準  抽出件数
A:全病床数が500床以上の病院  2病院
B:全病床数が200床以上500床未満の病院  3病院
C:全病床数が20床以上200床未満の病院  4病院
D:一般診療所  5診療所

2 回答状況

基 準 配付数 回答数 回答率%
A:全病床数が500床以上の病院 94 85 90.4
B:全病床数が200床以上500床未満の病院 141 135 95.7
C:全病床数が20床以上200床未満の病院 188 173 92.0
D:一般診療所 235 208 88.5
合 計 658 601 91.3

3 調査結果

○各医療機関の取組体制について

 責任者又は担当部門の明確化に関しては、病床規模が大きいほど対応済みの割合が高く、小さいほど対応済みの割合が低くなっている。
 また、約半数が「医療機関が危機管理計画を策定している」又は「策定する予定」としているが、残り半数は「予定もない」としている。
 医療従事者及び職員への周知徹底については、病床規模が大きいほど対応済みの割合が高く、小さいほど対応済みの割合が低くなっている。全体としては約24%が何らかの周知を既に行っているが、約35%が「一切行う予定はない」としている。

○医療機器への対応状況について

 全体で約半数の医療機関が「メーカーと照会・相談・調査中」であり、約7割がメーカーへ照会する等何らかの対応を行っており、約26%が「これから照会する」としている。また、1999年6月までに「全ての医療機器について模擬テストまで完了する」としているものが全体で約26%である。

○医療情報システムへの対応状況について

 病床規模が大きいほど対応済みの割合が高く、小さいほど対応済みの割合が低くなっている。1999年6月までに「全ての医療機器について模擬テストまで完了する」としているものが全体で約35%となっている。

○関連システム(電源・空調等)への対応状況について

 病床規模が大きいほど対応済みの割合が高く、小さいほど対応済みの割合が低くなっている。1999年6月までに「全ての医療機器について模擬テストまで完了する」としているものが全体で約25%となっている。

4 総括

 厚生省においては平成10年10月20日付け健政発第1136号、医薬発第940号並びに障第625号通知を発出し、医療用具製造業者等に対して安全性確認を行う等、必要な対応がなされるよう周知徹底したところである。
 また、平成10年11月20日付け総第32号並びに指第69号通知を発出し、「国立病院・療養所等におけるコンピュータ西暦2000年問題対応実施要綱」及び「国立病院・療養所等におけるコンピュータ西暦2000年問題対応マニュアル」を有効に活用するよう周知したところである。
 今後は、医療機関における自主的総点検を支援するため、模擬テストの結果に関する情報など、医療機器等の製造業者等からの報告により得られた情報を医療機関に積極的に提供することとしている。さらに、医療機関における対応について、全体の進捗状況を把握するとともに、必要に応じ更なる取組の推進を要請することとしている。



照 会 先
厚生省健康政策局 総務課
   担当 : 池永、松長
   電話:[現在ご利用いただけません](内線2519)

資料

責任者の明確化について

危機管理計画の策定について

医療従事者及び職員への周知徹底について

医療機器への対応状況について

医療情報システムへの対応状況について

関連システム(電源・空調等)への対応状況について


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