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平成10年「世界禁煙デー」及び「禁煙週間」における取り組みについて

1. 本年の標語「無煙世代をそだてよう!」(Growing Up Without Tobacco)
 趣旨:  次の世代を担う子供達が「たばこのない生活習慣」を身につけられるような社会環境を整備するものである。

2. 世界禁煙デー 5月31日(日)
  禁煙週間    5月31日(日)〜6月6日(土)

3. 関係各方面への協力要請

 各省庁、厚生省内部部局・各施設等、地方公共団体及び関係団体等に通知し、その趣旨等について理解と協力を求める。

4. 主要な措置

○厚生大臣メッセージの発表

○閣議における厚生大臣発言

○世界禁煙デー記念シンポジウムの開催(5月31日、東京都)

○「禁煙週間」実施要綱の策定周知

○啓発普及ポスターの作成、配布、掲示

○「21世紀のたばこ対策検討会」論点公開・意見募集

○電光板ニュース:主要都市の駅前等

○中央合同5号館前広告塔の利用(5月17日〜6月6日)

○政府広報番組による広報

5月30日(土) 9:30〜10:00 テレビ東京「ばくさんのヒューマンテレビ」禁煙サポート

5月31日(日) 東京放送(7局ネット)「クローズアップ日本」

○インターネットによる広報

(1)厚生省 http://www.mhw.go.jp
 小泉厚生大臣の発言「世界禁煙デーによせて」を掲載(5/31〜6/8予定)
(2)健康体力づくり事業財団(健康ネット) http://www.health-net.or.jp
(3)日本公衆衛生協会 http://www.jpha.or.jp

5. 省内の対応

◎厚生省職員の禁煙マラソン(5/31〜6/30)

◎厚生省職員への禁煙相談(6/1、6/3)

○省内の全執務室1週間禁煙

○妊婦等喫煙による影響が特に顕著な者がいる執務室における禁煙の徹底(通年)

○保健医療局等の執務室禁煙、喫煙所設置(通年)

○他局は、「世界禁煙デー・禁煙週間」を契機に執務室内禁煙、分煙の推進(通年)

○「世界禁煙デー・禁煙週間」の趣旨及び省内全執務室1週間禁煙を省内アナウンス

○会議室及び会議禁煙の徹底

○喫茶室での喫煙タイムの設定

○ 自動販売機でのたばこ販売の自粛


平成10(1998)年世界禁煙デーにあたっての厚生大臣メッセージ

 来たる5月31日は、世界保健機関(WHO)が定める世界禁煙デーです。
 世界禁煙デーは、たばこを吸わないことが一般的な社会習慣となるよう、加盟各国で様々な対策を行うために、昭和63(1988)年に設けられました。
 毎年、WHOの定める標語に沿って各国で活動が繰り広げられますが、11回目に当たる今年の標語は「無煙世代をそだてよう!(Growing Up Without Tobacco)」です。これは、次の世代を担う子供たちが「たばこのない生活習慣」を身に付けられるような社会環境を整備しようと、世界中に呼びかけているものです。
 また、昨年の環境大臣会議やデンバーサミットにおいては、公共の場所や家庭で子供がたばこの煙にさらされる受動喫煙の問題に、積極的に取り組むべきとの声明が出されております。
 厚生省といたしましては、5月31日には「無煙世代をそだてよう!」というテーマで、「世界禁煙デー記念シンポジウム」を開催し、最近増加している青少年の喫煙の問題を中心に、教育関係者や医療従事者を交え、健康な生活を実現するためには、たばこを吸わない生活習慣の定着が重要であることなど、多角的な討議を行う予定です。
  厚生省は、従来から、たばこが健康に与える影響についての正しい知識の啓発普及や、禁煙したい方への禁煙指導など、様々なたばこ対策を講じてまいりましたが、 喫煙習慣は個人の嗜好の問題にとどまらない、健康問題であるとの観点から、一層の普及啓発活動を進めています。
 今後も、平成7年の「たばこ行動計画」に基づき、関係省庁及び関係各方面に働きかけながら、未成年者の喫煙防止を徹底する「防煙」、受動喫煙の害を排除・減少させる環境づくりの「分煙」、禁煙希望者に対して支援する「禁煙支援」などのたばこ対策を、総合的に推進してまいります。
 世界禁煙デーは、国民一人一人が、たばこと健康の問題について、さらに理解を深め考えていただくための日です。
 私どもも、そのための啓発普及のための取組みに一層努力いたしますので、この趣旨を御理解の上、御協力くださいますようお願いいたします。

平成10(1998)年5月27日
厚生大臣 小 泉 純一郎


「 世 界 禁 煙 デ ー 」に つ い て

1 昭和62(1987)年5月の第40回世界保健機関(WHO)総会において、WHO発足40周年目に当たる昭和63(1988)年4月7日を「世界禁煙デー」(World No-Smoking Day)とすることが決議された。
 さらに、平成元(1989)年5月の第42回WHO総会において、同年以降毎年5月31日を「世界禁煙デー」(World No-Tobacco Day)とすることが決議された。

2 WHOでは「世界禁煙デー」を、喫煙者に対して喫煙を控えるよう呼びかけるとともに、各国政府、自治体、団体、個人に対して喫煙と健康問題の認識を深め、適切に実践するよう求める日であるとしている。

3 (1998)年の標語は「無煙世代をそだてよう!」(英文:Growing Up Without Tobacco)であり、これは、次の世代を担う子供達に「たばこのない生活習慣」を身につけさせるために、特に未成年の喫煙防止に力を入れようとするものである。
 なお、これまでの標語は以下のとおりである。

第1回: 昭和63年: 「たばこか健康か:健康を選ぼう」
第2回: 平成元年: 「プラスされる女性喫煙者への危機」
第3回: 平成2年: 「子供に無煙環境を」
第4回: 平成3年: 「公共の場所と交通機関は禁煙に」
第5回: 平成4年: 「たばこの煙のない職場:もっと安全にもっと健康に」
第6回: 平成5年: 「ヘルスサービス:たばこのない世界を開く窓」
第7回: 平成6年: 「メディアとたばこ:健康のメッセージをひろめよう」
第8回: 平成7年: 「想像以上に大きいたばこの損失」
第9回: 平成8年: 「スポーツと芸術を通じてたばこのない世界をつくろう」
第10回: 平成9年: 「手をつなごう!たばこのない世界をめざして」


平成10年「禁煙週間」実施要綱

1 名称

 平成10年「禁煙週間」

2 趣旨

 喫煙は、がん、循環器疾患等の生活習慣病の重要な危険因子であり、受動喫煙の危険性やニコチンの依存性を踏まえると、喫煙習慣は個人の嗜好にとどまらない健康問題であり、生活習慣病を予防する上で、たばこ対策は重要な課題になっている。
 世界保健機関(WHO)は、昭和45年にたばこ対策に関する初めての世界保健総会決議を行い、以来計16回の決議を採択しているが、平成元年には5月31日を「世界禁煙デー」と定め、喫煙しないことが一般的な社会習慣となることを目指した「たばこか健康かに関する活動計画」を開始した。厚生省においても、平成4年から世界禁煙デーに始まる1週間を「禁煙週間」として定め、各種の施策を講じてきたところである。
 平成10年においては、「たばこ行動計画検討会報告書」(平成7年公衆衛生審議会意見具申)、「公共の場所における分煙のあり方検討会報告書」(平成8年)、「厚生白書」(平成9年)等の報告書の趣旨を踏まえ、総合的なたばこ対策の一層の推進を図るとともに、今年の世界禁煙デーの趣旨である次の世代を担う子供達が「たばこのない生活習慣」を身につけられるような社会環境を整備することを提唱するものである。

3 期間

 平成10年5月31日(日)から平成10年6月6日(土)まで

4 主唱

 厚生省及び(財)日本公衆衛生協会

5 協力機関

 (財)がん研究振興財団、(財)結核予防会、(財)健康・体力づくり事業財団、(財)日本対ガン協会、(財)日本食生活協会及び(財)日本食生活協会

6 本年の標語

 「無煙世代をそだてよう!」(英文:Growing Up Without Tobacco)

7 重点課題

 本年の標語に沿い、社会全体の取り組みとして国内外のあらゆる部門が力を合わせて、次の世代を担う子供達が「たばこのない生活習慣」を身につけるために、特に未成年の喫煙防止および児童の受動喫煙についてもこれを防止する。

8 実施方法

(1)厚生省

ア 本週間の全国的な推進を図るため、関係機関及び関係団体と密接な連携をとり、これら関係機関等の協力を得て、主に次の事項を実施する。

・ 本週間の趣旨を普及するためのテレビ、ラジオ、広報誌、インターネット等による広報活動の実施。
・本週間用ポスターの作成及び配布
イ 「21世紀のたばこ対策検討会」論点公開・意見募集

ウ 厚生省内全執務室1週間禁煙

エ 厚生省職員の禁煙マラソン

オ 厚生省職員への禁煙相談

カ 「禁煙週間」の趣旨及び1週間省内全執務室禁煙についての省内アナウンス

キ 会議室及び会議の禁煙の徹底

ク 自動販売機によるたばこ販売の自粛

ケ 喫茶室での喫煙タイムの設定

(2)都道府県及び市町村

ア 都道府県・市町村庁舎をはじめとする公共施設ならびに公共交通機関及び公立医療機関、保健所、市町村保健センター、母子保健センター、健康増進センター等の施設において、厚生省作成の本週間用ポスターを掲示する。

イ アに掲げる公共施設等においては、ロビーや待合室等での喫煙場所の制限や換気に配慮する等、非喫煙者へのたばこの煙による健康影響を防ぐための措置を講ずる。

ウ 各種広報媒体(広報紙、新聞、ケーブルテレビ、インターネット等)を通じて、本週間の趣旨を住民に周知する。

エ 教育委員会経由で、中学校・高等学校に、厚生省作成の本週間用ポスターを掲示する。


1998年世界禁煙デー記念シンポジウム

1 開催日時 1998年5月31日(日) 13:00〜16:30
2 開催場所  安田生命ホール(東京・新宿)
3 主催 厚生省、たばこと健康問題NGO協議会(がん研究振興財団、結核予防会、健康・体力づくり事業財団、日本食生活協会、日本対ガン協会、母子衛生研究会)、「喫煙と健康」WHO指定研究協力センター
4 後援 文部省、労働省、環境庁、総務庁、警察庁、人事院、東京都、日本医師会、日本歯科医師会、日本看護協会、日本薬剤師会、日本栄養士会、日本公衆衛生協会、日本循環器管理研究協議会、日本学校保健会、中央労働災害防止協会、日本禁煙推進医師歯科医師連盟、全国禁煙・分煙推進協議会、日本ユニセフ協会
5 協賛 スミスクライン・ビーチャム製薬株式会社、ノバルティス・ファーマ株式会社、ファルマシア・アップジョン株式会社
6 テーマ 「無煙世代をそだてよう!」(英文:Growing Up Without Tobacco)
7 趣旨 次の世代を担う子供たちが「たばこのない生活習慣」を身につけられるような社会環境を整備する。
8 対象 一般国民、教育関係者、保健医療従事者等


プログラム

●開会

13:00-13:05 
13:05-13:10
開会挨拶 
来賓挨拶
小泉純一郎(厚生大臣)
坪井栄孝(日本医師会会長)

●劇

13:10-13:40  「たばこ問題の傾向と対策」 
総合芸能学院テアトルアカデミー

●特別講演

13:40-14:40  「子供とたばこ」
アグネス・チャン(歌手、エッセイスト、教育学博士)

休憩

14:40-14:55

●パネル討論

14:55-16:20  「無煙世代をそだてよう!」
司会 小林秀資(厚生省保健医療局長)
パネリスト アグネス・チャン(歌手、エッセイスト、教育学博士)
小川浩(愛知みずほ大学人間科学部教授)
久保田登久及(東京都立鷺宮高等学校養護教論)
島尾忠男(財団法人結核予防会会長、たばこと健康問題NGO協議会会長)
松崎道幸(北海道深川市立総合病院内科医長)
宮崎恭一(Can Do Harajuku所長)
●閉会

16:20-16:30  閉会挨拶  島尾忠男(財団法人結核予防会会長、たばこと健康問題NGO協議会会長)


照会先:
 厚生省保健医療局地域保健・健康増進栄養課
 担 当: 福 島(内線2332)
      望 月(内線2397)
      大 石(内線2394)


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