報道発表資料 HOME


平成10年3月31日

ハエ類の腸管出血性大腸菌保有状況に関する全国調査結果について


1.概要

 国立感染症研究所では、地方衛生研究所や大学等の研究者の協力を得て、ハエ類の腸管出血性大腸菌(O157等)保有状況について調査を実施し、その結果が次のとおり取りまとめられた。

(1)研究者代表

 国立感染症研究所昆虫医科学部長 安居院宣昭
(2)調査時期
 平成9年5月〜11月
(3)調査方法
 全国15道府県において、ハエ類の発生源となりうる牛舎、豚舎、養鶏場、と畜場、堆肥置き場、ごみ置き場、公園等延べ217地点において、1地点当たり20個体を目安にハエ類を採集し、O157等の保菌の有無等を調査した。
(4)調査結果
 全国各地において、以下のとおり、O157等を保有するハエ類が確認された。 なお、ハエ類によるO157等の感染・伝播の可能性については、引き続き検討が必要である。

・O157等保有バエ確認地点数 延べ217地点中、15地点( 6.9%)

<確認地点の内訳>
 牛 舎
 と畜場
延べ140地点中、11地点( 7.9%)
延べ 19地点中、 4地点(21.0%)

・O157等保有バエ確認個体数 5,128個体中、26個体( 0.5%)

・O157等保有バエを確認した各地点における採集ハエ数に対しての保有バエ数の割合
平均:7.2%(最低2.5%〜最高20.0%)

2.厚生省の対応

 平成10年3月30日付けで、各都道府県等及び農林水産省に調査結果を送付するとともに、各都道府県等に対し、食品関係施設(と畜場を含む。)及び動物のふん尿等の廃棄物処理に係るハエ等の衛生動物対策を再徹底するよう通知した。

<照会先>
 水道環境部環境整備課
  課  長 入江登志男(内線4041)
  課長補佐 是澤 裕二(内線4045)
  直通電話 3595-2371


報道発表資料 HOME