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平成8年8月1日
ヒト乾燥硬膜についての評価
(中央薬事審議会伝達性海綿状脳症対策特別部会意見)
1.今般、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)等に関する緊急調査において、把握
された766例の発症者のうち、28例がヒト乾燥硬膜の移植を受けていることが確
認された。調査研究班の佐藤班長によれば、「個々の症例について、硬膜移植手術と
CJD発症との因果関係はこの調査では不明であるが、文献例も報告されており、今
後、関係に注目して二次調査を行いたい。」とされている。
2.ヒト乾燥硬膜の製造会社はドイツに2社あり、現在は、CJD、HBV、HCV等
に罹患している可能性のあるドナーを排除する基準及びCJDの病原物質と考えられ
る蛋白質の一種であるプリオンを不活化する水酸化ナトリウム処理工程を導入してい
る。
3.データ、プロセス及び両社からの説明による限り、現在適用されている安全対策に
より、現在供給されているヒト乾燥硬膜は、臨床的には安全と考えられるが、なお今
後さらに安全性を高めるため、ドナー選択の強化、試験法の改良及びそれらの実施確
認プロセスの強化に努めるとともに、移植例の追跡調査を行い、さらに今後とも必要
な情報収集に努めることが適当である。
4.なお、未処理の製品については、既に医療機関には存在しないと両社から報告され
ているが、念のために両社から納入した医療機関に対し、改めてしかるべき情報提供
を再度行わせることが適当である。
問い合わせ先 厚生省薬務局安全課医薬品適正使用推進室
担 当 山本(内2756)
医療機器開発課
伏見(内2773)
監視指導課
別井(内2764)
電 話 (代)[現在ご利用いただけません]
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