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平成６年度社会保障給付費（概要）
概 要
社会保障給付費は６０兆４６１８億円
→ 平成６年度の社会保障給付費は６０兆４６１８億円であり、対前年度増加額は３兆
６７０７億円、伸び率は６．５％となっている。
→ 社会保障給付費の対国民所得比は１６．２％となり、過去最高を記録した。これは
、経済成長が鈍化し、国民所得の対前年度伸び率が０．１％と社会保障給付費の伸び
率を大きく下回ったことによる。
→ 国民一人当たりの社会保障給付費は４８３．６千円で、対前年度伸び率は６．２％
となっている。
資 料
社会保障給付費の推移
年 度 社会保障給付費 国民所得 (1)/(2)
(1) 対前年度伸び率 (2) 対前年度伸び率
昭和50年度 11兆7715億円 30.5 ％ 123兆9907億円 10.2 9.5 ％
55 24兆7632億 12.7 199兆5902億 9.5 12.4
60 35兆6682億 6.1 260兆2784億 6.8 13.7
61 38兆5822億 8.2 271兆1297億 4.2 14.2
62 40兆6592億 5.4 283兆8955億 4.7 14.3
63 42兆4492億 4.4 301兆3800億 6.2 14.1
平成元年度 44兆8711億 5.7 322兆1436億 6.9 13.9
2 47兆2047億 5.2 345兆7390億 7.3 13.7
3 50兆1203億 6.2 363兆0541億 5.0 13.8
4 53兆8135億 7.4 369兆0881億 1.7 14.6
5 56兆7911億 5.5 372兆7500億 1.0 15.2
6 60兆4618億 6.5 372兆9436億 0.1 16.2
一人当たり社会保障給付費の推移
年 度 一人当たり 一人当たり
社会保障給付費 対前年度伸び率 国民所得 対前年度伸び率
昭和50年度 105.2 千円 28.9 ％ 1,108.7 千円 8.9 ％
55 211.5 11.8 1,706.1 8.7
60 294.7 5.4 2,151.6 6.2
61 317.1 7.6 2,229.7 3.6
62 332.6 4.9 2,323.9 4.2
63 345.8 4.0 2,456.8 5.7
平成元年度 364.2 5.3 2,616.2 6.5
2 381.9 4.9 2,798.4 7.0
3 404.1 5.8 2,928.4 4.6
4 432.4 7.0 2,967.7 1.3
5 455.2 5.3 2,989.5 0.7
6 483.6 6.2 2,984.0 △ 0.2
概 要
「その他」が１０．６％の高い伸び
→ 社会保障給付費を「医療」、「年金」、「その他」に分類して部門別に見ると、「
医療」が２２兆８７４６億円で総額に占める割合は３７．８％、「年金」が３１兆２
４億円で５１．３％、「その他」が６兆５８４９億円で１０．９％であり、「年金」
「その他」の構成割合が増加、「医療」の構成割合は減少している。
→ 「医療」の対前年度伸び率は５．０％である。内訳をみると「医療」の６割を占め
る「医療保険」が対前年度３．５％の低い伸びであったのに対し、老人保健は９．０
％の伸びであった。
→ 生活保護、児童手当、失業給付、社会福祉費等からなる「その他」の対前年度伸び
率１０．６％は、１１．４％であった昭和５６年度以来の高い伸びとなっている。こ
れは、失業率の上昇に伴い失業給付が引き続き上昇していること、阪神・淡路大震災
の影響により災害給付が大きく増加しためである。
→ 社会保障給付費を「医療」、「年金」、「その他」に分類した対国民所得比は、各
々６．１％、８．３％、１．８％である。
資 料
社会保障給付費の部門別内訳
医 療 年 金 そ の 他
年 度
対前年 対国民 対前年 対国民 対前年 対国民
度伸び 所得比 度伸び 所得比 度伸び 所得比
率 率 率
年度 億円 ％ ％ 億円 ％ ％ 億円 ％ ％
昭和50 57,064 21.0 4.6 38,865 45.5 3.1 21,786 33.2 1.8
( 48.5) ( 33.0) ( 18.5)
55 106,934 9.8 5.4 104,709 16.4 5.2 35,988 11.1 1.8
( 43.2) ( 42.3) ( 14.5)
60 142,483 5.3 5.5 169,154 9.3 6.5 45,045△ 2.5 1.7
( 39.9) ( 47.4) ( 12.6)
61 151,170 6.1 5.6 187,863 11.1 6.9 46,789 3.9 1.7
( 39.2) ( 48.7) ( 12.1)
62 159,042 5.2 5.6 200,112 6.5 7.0 47,438 1.4 1.7
( 39.1) ( 49.2) ( 11.7)
63 166,409 4.6 5.5 210,698 5.3 7.0 47,385△ 0.1 1.6
( 39.2) ( 49.6) ( 11.2)
平成元 174,967 5.1 5.4 225,645 7.1 7.0 48,100 1.5 1.5
( 39.0) ( 50.3) ( 10.7)
2 183,495 4.9 5.3 240,648 6.6 7.0 47,905△ 0.4 1.4
( 38.9) ( 51.0) ( 10.1)
3 194,764 6.1 5.4 256,367 6.5 7.1 50,072 4.5 1.4
( 38.9) ( 51.2) ( 10.0)
4 209,103 7.4 5.7 274,238 7.0 7.4 54,795 9.4 1.5
( 38.9) ( 51.0) ( 10.2)
5 217,779 4.1 5.8 290,594 6.0 7.8 59,539 8.7 1.6
( 38.3) ( 51.2) ( 10.5)
6 228,746 5.0 6.1 310,024 6.7 8.3 65,849 10.6 1.8
( 37.8) ( 51.3) ( 10.9)
注：（ ）内は、構成割合（単位：％）
概 要
高齢者関係給付費は３７兆３０５８億円
→ 高齢者関係給付費は３７兆３０５８億円で、対前年度伸び率は７．９％であり、社
会保障給付費の対前年度伸び率６．５％を上回っている。
→ 高齢者関係給付費の社会保障給付費に占める割合は６１．７％であり、前年度の６
０．９％からさらに増大し、引き続き増加傾向にあることを示している。
(注) 高齢者関係給付費は、年金保険給付費、老人保健（医療分）給付費、老人福祉サ
−ビス給付費（施設福祉サービス関係給付費及び在宅福祉サ−ビス関係給付費）を合
計したものである。
資 料
高齢者関係給付費の推移
高齢者関係給付費 社会保障給付費
年 度 (1) (2) (1)/(2)
対前年度伸び率 対前年度伸び率
昭和50年度 3兆8788億円 45.5 ％ 11兆7715億円 30.5 ％ 33.0％
55 10兆7420億 17.2 24兆7632億 12.7 43.4
60 18兆8204億 11.1 35兆6682億 6.1 52.8
61 21兆0723億 12.0 38兆5822億 8.2 54.6
62 22兆5915億 7.2 40兆6592億 5.4 55.6
63 24兆0204億 6.3 42兆4492億 4.4 56.6
平成元年度 25兆9887億 8.2 44兆8711億 5.7 57.9
2 27兆9190億 7.4 47兆2047億 5.2 59.1
3 30兆0368億 7.6 50兆1203億 6.2 59.9
4 32兆3803億 7.8 53兆8135億 7.4 60.2
5 34兆5700億 6.8 56兆7911億 5.5 60.9
6 37兆3058億 7.9 60兆4618億 6.5 61.7
概 要
（参考）
→ １９９２年の我が国の社会保障給付費の対国民所得比１４．６％は、アメリカ１９
．４％、イギリス２６．９％、ドイツ３１．５％、フランス３５．６％、スウェ−デ
ン５２．５％に比較して低い。社会保障制度は各国ごとに異なるため、その差の要因
を正確に分析することは困難であるが、これらの欧米諸国と比べ、「その他」の対国
民所得比が低いこともその一因である。
→ 社会保障給付費の部門別構成割合において、「その他」の構成割合はこれら欧米諸
国と比較して低くなっている。
その背景としては、次のようなことが考えられる。
1. 我が国の場合、失業率が低いことを反映して、失業給付の規模がドイツ、フラ
ンスやスウェーデンより小さいものとなっている。
2. 「その他」には、児童手当等の家族給付が含まれるが、これについては、フラ
ンスやスウェ−デンは我が国に比べて規模が大きい。
資 料
社会保障給付費の対国民所得比の国際比較（１９９２年）
社会保障給付費の対国民所得比
高齢化率
医 療 年 金 その他
日 本 14.6 ％ 5.7 ％ 7.4 ％ 1.5 ％ 13.1 ％
(100.0) (38.9) (51.0) (10.2)
ア メ リ カ 19.4 7.1 8.7 3.6 12.7
(100.0) (36.5) (44.9) (18.6)
イ ギ リ ス 26.9 7.3 10.9 8.7 15.8
(100.0) (27.0) (40.5) (32.5)
ド イ ツ 31.5 8.7 13.7 9.2 15.0
(100.0) (27.5) (43.3) (29.1)
フ ラ ン ス 35.6 8.8 17.5 9.4 14.4
(100.0) (24.6) (49.1) (26.3)
スウェ−デン 52.5 10.2 21.4 20.9 17.7
(100.0) (19.4) (40.8) (39.9)
（参考）
日本(1994年) 16.2 6.1 8.3 1.8 14.1
(100.0) (37.8) (51.3) (10.9)
注：（ ）内は構成割合（単位：％）
問い合わせ先 厚生省大臣官房政策課
担 当 阿部倉(内2931)
電 話 (代)[現在ご利用いただけません]
社会保障研究所
伏見
(代)3589-1381
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