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牛海面状脳症(BSE)等に関する当面の対応についての食品衛生調査会からの
意見具申について

  本日、牛海綿状脳症(BSE)等に関する我が国の食品衛生上の対策を審議するため
、上記委員会及び部会を開催した。
 なお、委員には、我が国の牛海綿状脳症(BSE)等の専門家6名も臨時委員として
審議に加わっていただいた。


1.議題

ア  WHOにおいて開催(本年4月2日〜3日)された「人及び動物の伝達性海綿状脳
  症に関する公衆衛生専門家会議」の報告

イ  牛海綿状脳症(BSE)等に関する食品衛生上の対策

2.審議の結果

    別添のとおり、食品衛生調査会から厚生大臣あて意見具申がなされた。

3.厚生省の対応

    厚生省としては、この意見具申に沿って、検疫所、都道府県及び在京の各国大使館
  に対して必要な指示等行う。


                                          食調第31号
                                                        平成8年4月11日

  厚生大臣
    菅  直人  殿
                                                  食品衛生調査会
                                                     委員長  伊東  信行


       牛海綿状脳症(BSE)等に関する当面の対応について

  本年4月2日及び3日、WHOにおいて「人及び動物の伝達性海綿状脳症に関
する公衆衛生専門家会議」(以下「WHO専門家会議」という。)が開催され、
4月3日、その広報用資料として「牛海綿状脳症(BSE)蔓延防止と疾病から
の人の危険性を最低限度に引き下げるための国際専門家による対策の提案」が公
表されたところである。
  食品衛生調査会は、4月11日、常任委員会及び乳肉水産食品部会を開催し、
WHO専門家会議の報告を聴取するとともに、我が国における牛海綿状脳症(B
SE)等の専門家の参加を得て、牛海綿状脳症(BSE)等に関する食品衛生上
の対応について審議を行ったので、その審議結果に基づき、下記のとおり、当面
の対応について意見具申する。
                                   記

1.厚生省においては、本年3月25日及び26日に開催されたEUの常設獣医
 委員会で英国産の牛肉加工品等の輸出禁止措置が採択されたことを重視して、
 3月26日から、輸入業者に対して英国産の牛肉加工品等の輸入を自粛するよ
 う指導する等の対応が行われるとともに、農林水産省においても、動物検疫の
 観点から所要の措置が講じられている。このこと等から、英国産の牛肉加工品
 等が我が国に輸入される懸念は解消されたものと考えられ、今後とも、引き続
 き英国産の牛肉加工品等が我が国に輸入されることのないよう、輸入自粛の指
 導等の対策を継続することが適当である。
  今後の対応としては、状況に応じ更なる対策が必要となった場合に、速やか
 な対応ができるよう、WHO専門家会議の最終的な報告、EUを含む諸外国の
 対応状況、牛海綿状脳症(BSE)に関する科学的な知見等について更に情報
 収集に努める等の十分な準備を行っておくことが必要である。
2.また、英国から既に輸入されている牛肉加工品等については、厚生省におい
 てその販売の自粛等の指導が行われているが、WHO専門家会議の提案におけ
 る勧告等を踏まえ、更に、廃棄することを含め、食されることのないよう適切
 な措置をとるよう指導することが適当である。なお、一部の牛肉加工品等につ
 いては、安全性の問題がないことが確認された段階で、販売の自粛を解除して
 差し支えないものと考えられる。

3.さらに、牛海綿状脳症(BSE)の人への伝達の可能性、食肉等からの病原
 体の検出方法等について調査研究を推進することが適当である。


問い合わせ先  厚生省生活衛生局乳肉衛生課
   担 当 加地(内2437)、藤原(内2436)
   電 話 (代)[現在ご利用いただけません]
              (直)3591-1786


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