(整理番号27)
事業評価書( |
| ・事後) |
平成17年8月
評価対象(事業名) | 2007年問題に直面する中小企業等への技能継承支援の展開 | |
担当部局・課 | 主管部局・課 | 職業能力開発局能力評価課 |
関係部局・課 |
1.事業の内容
(1) 関連する政策体系の施策目標
番号 | ||
基本目標 | 5 | 労働者の職業能力のを開発及び向上を図るとともに、その能力を十分に発揮できるような環境を整備すること |
施策目標 | 4 | 技能の振興及びものづくり労働者の職業能力開発を推進すること |
(2) 事業の概要
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熟練技能者の技能の喪失等我が国のものづくりの衰退を招くおそれが考えられる2007年問題への対応として、中小企業や事業主団体等に対し、
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H14 | H15 | H16 | H17 | H18 | ||||||
− | − | − | − | 445 |
(3) 問題分析
(1)現状分析 ものづくりにおける技能は、製品の品質等を支えるのみならず、多品種少量生産等の要請に応えることを可能とし、新製品や新技術の源となるものである。 今後、2007年以降に団塊の世代(1947〜1949年生まれ)が60歳に到達し、定年退職等によりこれら熟年技能者の技能が継承されなくなるおそれ(2007年問題)が様々な報道・記事等でとりあげらているが、2007年問題について、大企業は危機感を持ち、技能継承等の取組に着手・実施しているものの、中小企業は納期の短期化等、厳しい経営環境の下で、優秀な技能者の定年延長や再雇用、経験者の中途採用等の短期的な対応を行っているのが現状である。 (2)問題点 2007年問題に対する危機意識を持つ企業は約2割であること、大企業において危機意識が高いこと、企業が危機意識を持つ要因として「意欲のある若年・中堅層の確保が難しい」、「技能・ノウハウ等伝承に時間がかかり、円滑に進まない」、「教える方と教わる方の年代/レベルの差が開きすぎていて、コミュニケーションが厳しい」と回答する割合が高い(平成16年度能力開発基本調査)等の状況が示されている。 (3)問題分析 企業においては、2007年問題・技能継承の必要性に対する認識不足、技能継承の方法等に関する知識・ノウハウの不足、教える人材・教え方のノウハウの不足、教わる側の意欲・意識等の不足等が具体的な問題となっており、これらに対する取組が必要と考えられる。 (4)事業の必要性 これらのことから、2007年問題・技能継承の必要性に関する広報啓発、技能継承の方法等についての助言・情報提供、技能継承に係る助成金の支給等の施策が必要である。 |
(4) 事業の目標
目標達成年度 | |||||||
政策効果が発現する時期 | 平成18年度 | ||||||
アウトカム指標 | H18 | H19 | H20 | H21 | H22 | 目標値/基準値 | |
(説明) | (モニタリングの方法) |
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アウトプット指標 | H18 | H19 | H20 | H21 | H22 | 目標値/基準値 | |
助言・情報提供件数 | |||||||
助成金支給件数 | |||||||
助成金支給金額 | |||||||
(説明) 当該指標を確認することにより、事業成果の確認が可能 |
(モニタリングの方法) 事業実施報告書 |
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参考指標(過去数年度の推移を含む) | H12 | H13 | H14 | H15 | H16 | ||
(説明) | (モニタリングの方法) |
2.評価
行政関与の必要性の有無(主に官民の役割分担の観点から) |
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(理由) 中小企業を中心に、2007年問題・技能継承の必要性に対する認識不足、技能継承の方法等に関する知識・ノウハウの不足、教える人材・教え方のノウハウの不足、教わる側の意欲・意識等の不足等が具体的な問題となっていること、熟練技能者の技能の喪失はひいては我が国のものづくりの衰退を招くおそれがあることから、行政としても技能継承・技能者育成の取組を支援することが必要である。 | ||||
国で行う必要性の有無(主に国と地方の役割分担の観点から) |
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(理由) 継承すべき技能の具体的な内容は産業集積の状況等により各地域ごとにはそれぞれ異なると考えられるが、我が国のものづくり技能の継承・技能者の育成を支援する仕組みそのものは全国的に必要なものであるため、本事業は国で行う必要がある。 | ||||
民営化や外部委託の可否 |
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(理由) 技能継承の方法等についての助言・情報提供にノウハウのある民間団体に委託することにより、制度を円滑に実施することが可能である。 | ||||
緊要性の有無 |
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(理由) 団塊の世代が60歳に到達する2007年は間近であり、早急に取組む必要がある。 |
(2) 有効性
政策効果が発現する経路 |
2007年問題・技能継承の必要性に関する広報啓発及び技能継承の方法等についての助言・情報提供等 → 各企業における技能継承の取組が促進 → 技能継承が円滑に進む。 |
これまで達成された効果、今後見込まれる効果 |
本事業の実施により、各企業における取組が促進され、技能継承が円滑に進む。 |
政策の有効性の評価に特に留意が必要な事項 |
特になし |
(3) 効率性
手段の適正性 | |||||
2007年問題・技能継承の必要性に関する広報啓発及び技能継承の方法等についての助言・情報提供等を行うことにより、企業における技能継承の取組を促進するとともに、事業の実施にあたってはノウハウのある民間団体を活用することにより、国が直接実施するよりも効果的な実施が図られるため、適正である。 | |||||
費用と効果の関係に関する評価 | |||||
技能継承の方法等についての助言・情報提供にノウハウのある民間団体を活用することにより国から直接働きかけるよりも効率的に実施することが可能である。 | |||||
他の類似事業(他省庁分を含む)がある場合の重複の有無 |
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(有の場合の整理の考え方) |
(4) その他
(5) 反映の方向性
評価結果を踏まえ、平成18年度予算概算要求において所要の予算を要求する。 |
3.特記事項
(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項 (2)各種政府決定との関係及び遵守状況 「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」別表1の(2)において『中小企業の創業、経営革新、再生、技術・技能の継承及び人材確保等を推進する』とされている。 (3)総務省による行政評価・監視等の状況 (4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等) (5)会計検査院による指摘 |