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(2−4−I)
実績評価書
平成16年8月

政策体系 番号  
基本目標 安心・快適な生活環境づくりを衛生的観点から推進すること
施策目標 国民生活を取り巻く化学物質による人の健康被害を防止すること
毒物・劇物の適正な管理を推進すること
担当部局・課 主管部局・課 医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室
関係部局・課 医薬食品局監視指導・麻薬対策課

1.施策目標に関する実績の状況
実績目標1 毒物・劇物営業者等に対する立入検査を実施すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 毒物・劇物を取り扱う事業者について毒物・劇物の適正な管理を推進するため、毒物劇物監視員が毒物及び劇物取締法第17条の規定に基づき、毒物劇物営業者等に対して立入検査を実施し、事業者が法を順守し、毒物・劇物の適正な管理を行っているかどうかを確認する。
(評価指標) H11 H12 H13 H14 H15
立入検査施行施設数 57,827 46,717 42,597 41,448 H16年度末に集計が出る
登録届出施設数 98,109 96,878 94,978 94,283
立入検査実施率(%) 58.9 48.2 44.8 44.0
違反発見施設数 5,399 4,385 5,382 5,579
違反発見率(%) 9.3 9.4 12.6 13.5
(備考)
 評価指標は、大臣官房統計情報部が作成する衛生統計業務報告を使用している。現在最新版は、平成14年度末までのデータである。
 全国の毒物劇物監視員の数は、3,478名(平成14年4月1日現在)である。

2.評価
(1) 現状分析
現状分析
 事業場等における毒物・劇物の適正な管理については、従来より立入検査等を通じ、改善されているところであるが、いまだ毒物・劇物の漏洩・流出事故や盗難事故等が発生している。近年は、事故の発生状況を考慮し、立入検査の対象を販売業から、事故が発生すると被害が大きくなる傾向にある製造業、輸入業にシフトしている。

(2) 評価結果
政策手段の有効性の評価
 立入検査の結果、違反が発見された施設については、違反に対する改善指導を行っており、違反施設の発見率は年々増加している。これにより、毒物・劇物の適正な管理の推進が有効に行われている。
政策手段の効率性の評価
 毒物・劇物の適正な管理については、本来登録業者が自己責任で自主的に点検し、改善すべきものであるが、行政側としては、限られた人員の中で、効率的に立入検査を実施するため、事故の発生状況を考慮し、立入検査の対象を販売業から、事故が発生すると被害が大きくなる傾向にある製造業、輸入業にシフトし、過去の立入頻度又は過去の違反状況等を考慮し定期的に立入検査を行っているところである。調査対象を絞り重点的に個別に丁寧で細やかな指導等を行うよう努めているので、立入検査施行施設数及び立入検査実施率は減少しているものの、違反発見施設数、違反発見率が増加しており、政策手段の効率化が図られている。
総合的な評価
 立入検査を行い改善指導することは、毒物・劇物の適正な管理に有効であることは明白である。また、製造業、輸入業、業務上取扱者に重点をおいて、過去の立入検査の頻度や違反状況等も考慮に入れた立入検査が実施され、重点的に個別に丁寧で細やかな指導等を行うよう努めているので、立入検査施行施設数及び立入検査実施率は減少しているものの、違反発見施設数及び違反発見率は増加しており効率的な立入検査が実施されていることがわかる。これらにより事業場等における毒物・劇物の適正な管理の推進に向けて進展があったといえる。
評価結果分類 分析分類
(3) (3)

3.特記事項
(1) 学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
 なし。

(2) 各種政府決定との関係及び遵守状況
 なし。

(3) 総務省による行政評価・監視等の状況
 平成15年2月7日付け総評総第22号「農薬の使用、管理等に関する行政評価・監視結果に基づく通知」において、農薬の保管管理等の適正化を図る観点から、毒劇物取締法所管部局は、立入検査の実効性を確保するため、改善報告の徴収等を確実に行うよう指摘を受けている。
 これについては、平成15年2月28日付け医薬化発第0228004号「毒物劇物の適正な保管管理等について」等で措置済みであり、平成16年1月28日付け政発第0128001号により改善措置状況について回答済みである。

(4) 国会による決議等の状況
 なし。

(5) 会計検査院による指摘
 なし。


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