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備蓄状況、有効期限等を考慮し、平成15年度には、コレラワクチン1,200本、乾燥ガスえそウマ抗毒素350本について国家買上げを行った。
一方、供給要請は、乾燥ガスえそウマ抗毒素が224本、ガスえそウマ抗毒素が10本、乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンが3本、乾燥ジフテリアウマ抗毒素が9本等であった。すべての要請に対して保管場所から迅速に供給が行われており、国家買上げ及び備蓄はワクチンの安定供給を確保する上で有効である。
なお、平成16年3月31日現在の備蓄量は、乾燥ガスえそウマ抗毒素が126本、コレラワクチンが1,200本、乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンが472本、乾燥ジフテリアウマ抗毒素が829本等である。 |
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インフルエンザワクチン需要検討会において、H15シーズンの需要予測量は1,244万本〜1,400万本とされ、1,481万本のワクチンが製造された。これは、前年度需要量の約4割増の規模となった。シーズン中に在庫が偏在したことなどから、18万本の未使用が生じたものの、使用量は1,463万本であった。
平成12年度以来、需要予測の結果は、製造業者が製造量を決定するための判断材料とされており、需要に見合った供給を確保する上で有効である。今後、さらに予測の精度を上げるよう検討していくこととする。 |
(3) |
平成15年度においては、海外から新型インフルエンザウイルス流行株を入手し、試作ワクチン2株rgHK213 HASDM,NA×PR8(H5N1),A/mallard/NL/12/2000(H7N3)と標準抗血清の作製がそれぞれ終了し、試作ワクチンの力価測定が行えるようになった。
これにより、試作ワクチンと抗原性の近い新型ウイルスが発生した場合に、ワクチン製造株として供給が可能となった。 |
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