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(1−6−II)
実績評価書
平成16年8月

政策体系 番号  
基本目標 安心・信頼してかかれる医療の確保と国民の健康づくりを推進すること
施策目標 品質・有効性・安全性の高い医薬品・医療用具を国民が適切に利用できるようにすること
II 医薬品・医療用具の品質確保の徹底を図るとともに、医薬品等の情報提供に努めること
担当部局・課 主管課 医薬食品局監視指導・麻薬対策課、安全対策課
関係課  

1.施策目標に関する実績の状況
実績目標1 製造所、薬局等への立入検査を徹底すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
(1) 薬事監視員の任命
 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療用具の製造、輸入及び販売を行う施設等に対し、薬事法に基づいた監視指導を行うため、全国で3,573名(平成16年4月1日現在)の薬事監視員を任命している。
(2) 常時監視指導
 各自治体の監視計画等に基づき、全国の薬事監視員によって立入検査が行われている。
(3) 一斉監視指導
 製造業、輸入販売業について、不良品が生じるおそれがある品目等を国及び都道府県で指定し、一斉に製造所等への立入りと収去、検査を行っている。薬局、医薬品販売業等については、流通過程における販売管理体制、取扱い等に関する統一的な監視指導を都道府県、保健所設置市又は特別区の薬事監視員の立入検査により行っている。
(4) 薬局、医薬品販売業等監視指導ガイドライン
 都道府県、保健所設置市又は特別区が実施する薬事監視指導業務についての技術的助言として、薬事監視指導における指導事項、違反に対する措置方法等を示している。
(評価指標)
立入検査件数と指導等件数 (件)
H11 H12 H13 H14 H15
  立入検査件数 235,958 203,630 202,832 205,174
指導等件数 8,376 8,285 8,519 8,629
(備考)
 指導等件数は、違反発見件数を計上。また、平成15年度については現在集計中。
実績目標2 不良品の回収を徹底すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
・医薬品等の回収に関する通知発出
 平成12年3月に「医薬品等の回収に関する監視指導要領」及び「医薬品等の回収情報の提供方法に関する要領」を策定し、回収の基本的な考え方、危惧される健康被害の程度による回収のクラス分類、回収情報の概要を全てインターネットにより公開すること等を明示した。
(評価指標)
自主回収の件数 (件)
H11 H12 H13 H14 H15
126 375 426 774 643
(備考)
実績目標3 医薬品の安全性に関する情報を充実させること
(実績目標を達成するための手段の概要)
医薬品情報提供ホームページへ掲載する情報を充実させる。
(評価指標) H11 H12 H13 H14 H15
医薬品情報提供ホームページへのアクセス件数 (千件) 9,174 15,360 19,197 19,772
医薬品の使用上の注意の改訂件数 (件) 268 298 305 194 180
(備考)
 医薬品情報提供ホームページについては平成11年5月より公開。平成11年度については把握していない。

2.評価
(1) 現状分析
現状分析
 近年、生命工学等の様々な科学技術を駆使した医薬品、医療機器等が開発され、その製品も多様化している状況の中で、医薬品の品質の確保は以前にも増して重要となってきているところであり、今後とも、監視指導を推進する必要がある。また、医薬品を有効かつ安全に活用するために情報提供についても重要性が高まっている。
 監視指導については、立入検査件数、指導等件数とも例年同程度の件数となっている。自主回収の件数は、平成12年に回収の基本的な考え方を明確にしたことなどにより、増加傾向にある。
 医薬品情報提供システムは、平成11年度より稼働し、運営を行っているが、12年度は9,174,000件、13年度は15,360,000件、14年度は19,197,000件、15年度は19,772,000件とアクセス件数が増加していることから、医療機関等に定着しつつある。

(2) 評価結果
政策手段の有効性の評価
 製造所、薬局等への立入検査及び不良品の回収に係る各種施策については、立入検査件数を年々増加させ、一定の違反発見実績を上げ続けているなど、医薬品・医療用具の品質の確保、不良品の流通防止の推進に寄与していると考えられる。
 医薬品情報提供ホームページに厚生労働省が作成した情報や企業が作成した添付文書情報、副作用情報等を掲載することにより、広く医療関係者及び国民等に情報提供を行い、利便の向上が図られている。
 これらの施策を講ずることで、医薬品等の品質の確保及び情報提供等が、効果的に推進されている。
政策手段の効率性の評価
 アクセス件数が増加していることから、インターネットを介した情報提供は、医薬品等の情報提供を推進する上で効率的な手段である。
総合的な評価
 製造所、薬局等への立入検査及び不良品の回収については、15年度においても一定の実績を上げてきており、医薬品・医療用具の品質確保の推進に寄与していると評価できる。
 また、医薬品情報の重要性が増大していることから、情報の的確な伝達手段として、インターネットを介し、迅速かつ効率的に医療関係者等に情報提供を実施することができた。
評価結果分類 分析分類
(3) (2)

3.特記事項
(1) 学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
 なし。

(2) 各種政府決定との関係及び遵守状況
 なし。

(3) 総務省による行政評価・監視等の状況
 なし。

(4) 国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
 なし。

(5) 会計検査院による指摘
 なし。


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