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(1−5−III)
実績評価書
平成16年8月

政策体系 番号  
基本目標 安心・信頼してかかれる医療の確保と国民の健康づくりを推進すること
施策目標 感染症など健康を脅かす疾病を予防・防止するとともに、感染者等に必要な医療等を確保すること
III ハンセン病対策の充実を図ること
担当部局・課 主管部局・課 健康局疾病対策課
関係部局・課  

1.施策目標に関する実績の状況
実績目標1 補償金支給事務の迅速な実施を図ること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 政府広報(新聞・テレビ・ラジオ)、当省広報紙等を利用し、当該補償金支給対象者に対して、当該事業の周知及び申請促進を行った。
(評価指標) H11 H12 H13 H14 H15
支給件数(件) 3,278 142 24
平均処理日数(日) 60 60 60
(備考)
 平成13年度から平成18年6月までの事業である。
実績目標2 ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発を図ること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 政府広報(新聞・テレビ・ラジオ)、当省広報紙、社会福祉法人ふれあい福祉協 会による啓発普及事業などにより、これを行った。
(評価指標) H11 H12 H13 H14 H15
普及啓発パンフレットの配布件数(部) 4,236,218 1,754,352
ハンセン病資料館の入館者数(人) 8,932 10,250 10,250 14,415 13,164
(備考)
 評価指標「普及啓発パンフレットの配布件数」におけるパンフレットの配布は平成14年度からの事業であり、平成15年度以降については新中学1年生に配布するものである。

2.評価
(1) 現状分析
現状分析
 ハンセン病の患者・元患者の方々に対しては、補償金の支給、社会復帰支援、名誉回復等の必要な措置が講じられているが、社会のハンセン病患者等に対する偏見・差別は依然として存在しており、引き続きハンセン病に関する正しい知識の普及に努める必要がある。

(2) 評価結果
政策手段の有効性の評価
 補償金支給事務については、対象者の大多数について支給済みとなっている。
 ハンセン病資料館への入館者数については、熊本地裁判決のあった平成13年度と比較すると数字の上では若干減少しているものの、依然として高水準にあり、ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発に資するものである。また、普及啓発パンフレットについても、全中学生にいきわたるよう、ハンセン病に対する正しい知識の普及のために活用されている。
政策手段の効率性の評価
 補償金支給事務については、標準処理期間内で速やかに補償金の支給を行っている。
 ハンセン病資料館は、ジオラマや豊富な資料等によって、視覚等に直接訴えかけることにより、ハンセン病に対する正しい知識を分かりやすく伝えている。また、資料館の拡充についてハンセン病資料館施設整備等検討懇談会において協議しており、ハンセン病に関する啓発活動の中核施設として期待される。
 中学生に対する普及啓発パンフレットの配布については、学校教育の場での配布により全ての中学生に普及を図ることができ、効率的である。
総合的な評価
 平成8年3月まで「らい予防法」とこれに基づく隔離政策を実施してきたために、 ハンセン病患者・元患者の方々に耐え難い苦難と苦痛を与え続けて来たことに対し、改めて深く反省・謝罪し、今後ともハンセン病問題の早期かつ全面的な解決に向け、必要な措置を講じる必要がある。
 補償金支給事務については、大多数の対象者が既に支給済みとなっており、適正に実施できている。
 ハンセン病資料館及び中学生向けパンフレットについても、適正に事業が実施されている。
評価結果分類 分析分類
(2) (2)

3.特記事項
(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
 ハンセン病資料館の拡充について「ハンセン病資料館施設整備等検討懇談会」(ハンセン病資料館の充実策の検討を目的とした健康局長の私的参集機関。座長:大谷藤郎国際医療福祉大学総長)において検討している。

(2) 各種政府決定との関係及び遵守状況
 なし。

(3) 総務省による行政評価・監視等の状況
 なし。

(4) 国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
 ハンセン病問題に関する決議(衆議院 平成13年6月7日)
(参議院 平成13年6月8日)
(5) 会計検査院による指摘
 なし。


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