政策体系 | 番号 | |
基本目標 | 4 | 経済・社会の変化に伴い多様な働き方が求められる労働市場において労働者の職業の安定を図ること |
施策目標 | 1 | 労働力需給のミスマッチの解消を図るために需給調整機能を強化すること |
I | 公共職業安定機関における需給調整機能を強化すること | |
担当部局・課 | 主管課 | 職業安定局業務指導課 |
関係課 |
1.施策目標に関する実績の状況
実績目標1 | セーフティネットとして、きめ細かな職業相談・職業紹介を実施すること | |||||||||||
(実績目標を達成するための手段の概要) 公共職業安定所において、積極的な求人開拓によって求人の確保に努めるとともに、求職者のニーズにあったきめ細かな職業相談・職業紹介を実施している。 |
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(評価指標) 紹介件数(件) |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
4,806,505 | 6,036,202 | 6,836,936 | 6,939,039 | 8,245,570 | ||||||||
(評価指標) 就職件数(件) |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
1,583,737 | 1,667,986 | 1,762,950 | 1,868,742 | 1,902,981 | ||||||||
(評価指標) 新規求人数(人) |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
6,524,512 | 5,806,286 | 6,046,487 | 7,253,463 | 6,982,478 | ||||||||
(評価指標) 求人開拓数(人) |
H9 (3月のみ) |
H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
67,353 | 1,137,532 | 1,380,499 | 1,905,237 | 2,142,492 | ||||||||
新規求人数に占める割合(%) | 10.9% | 19.6% | 22.8% | 26.3% | 30.7% | |||||||
(備考)
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実績目標2 | 求人情報、労働市場情報等の提供を図ること | |||||||||||
(実績目標を達成するための手段の概要) 急速に普及してきているインターネット技術を活用するなどにより、求職者や求人者に対し求人情報等の提供を行っている。 |
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(評価指標) ハローワークインターネットサービスのアクセス件数 |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
− | − | 1,235,079 | 4,716,731 | 12,818,288 | ||||||||
(備考)
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実績目標3 | 求人年齢制限の緩和を図ること | |||||||||||
(実績目標を達成するための手段の概要)
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(評価指標) 年齢階層別求人数 |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
年齢計 | 6,030,045 | 5,325,097 | 5,539,316 | 6,670,865 | 6,419,111 | |||||||
44歳以下 | 4,895,763 | 4,290,360 | 4,469,694 | 5,421,832 | 5,005,959 | |||||||
45〜54歳 | 742,031 | 677,374 | 705,913 | 827,693 | 850,967 | |||||||
55歳以上 | 392,251 | 357,363 | 363,709 | 421,340 | 562,185 | |||||||
(備考) ・評価指標は職業安定局調べによる。 |
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実績目標4 | 適切な職業訓練受講指示を行うこと | |||||||||||
(実績目標を達成するための手段の概要) 求職者の技能、知識等と労働市場の状況から判断して、職業訓練を受けさせることが適職に就かせるために必要であると認められる者に対して、公共職業安定所長が職業訓練の受講指示を行う。 |
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(評価指標) 職業訓練受講指示件数 |
H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | |||||||
44,516 | 57,262 | 113,399 | 172,642 | 218,341 | ||||||||
(備考) ・評価指標は職業安定局調べによる |
2.評価
(1) 実績目標の達成状況の評価
実績目標1 | セーフティネットとして、きめ細かな職業相談・職業紹介を実施すること | |||||||||||
有効性 | 雇用失業情勢が厳しく、失業率が過去最高を記録した中で、求人数は平成12年度実績を下回ったものの、平成11年度に比べれば100万人多く、中でも求人開拓による求人確保率は平成9年度以来最高の3割に上っており、これらの求人を活用した職業紹介件数及び就職件数が昨年度より高くなるなど、社会経済情勢をかんがみれば、有効であった。 〈参考〉失業率
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効率性 | 失業率が過去最高を記録した中、従来から実施されていた求人開拓、職業相談、職業紹介等は成果を上げており、より効率的な運営がなされているものと考えている。 | |||||||||||
実績目標2 | 求人情報、労働市場情報等の提供を図ること | |||||||||||
有効性 | 平成14年1月よりインターネットによる公共職業安定機関の求人情報提供の対象地域を拡大して、全国の公共職業安定所の取扱い求人がハローワークインターネットサービスやしごと情報ネットにおいて閲覧できるようになり、情報提供機能が格段に充実された。 また、情報提供機能の充実に伴ってアクセス件数も増加し、広く活用されているところである。 |
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効率性 | ハローワークインターネットサービスやしごと情報ネットにおいてインターネットを利用することは、情報システムの集中的な運用によって情報提供に係るコストの効率化を図るとともに、全国の公共職業安定機関の有する豊富な求人情報等を公共職業安定機関を直接利用する者以外にも、広く効率的に提供することができる。 | |||||||||||
実績目標3 | 求人年齢制限の緩和を図ること | |||||||||||
有効性 | 昨年10月に雇用対策法が施行されたところ、平成12年度と平成13年度の年齢階層別求人数を比較すると、全体の新規求人数は減っているにもかかわらず、45歳〜54歳の層と、55歳以上の層の両方で平成13年度の方が新規求人数が多くなっており、官民の職業紹介機関の窓口や地域の経済団体やマスメディアへの働きかけを通じて事業主への周知と理解の徹底を図るという手段が有効に機能していると考えられる。 | |||||||||||
効率性 | 積極的な周知・広報や公共職業安定所窓口での個別指導等により年齢制限緩和の促進を図っていることから経費的な負担は少なく、45歳〜54歳の層及び55歳以上の層の新規求人数の増加を考えれば、当該事業は効率的に行われているものと考えている。 | |||||||||||
実績目標4 | 適切な職業訓練受講指示を行うこと | |||||||||||
有効性 | 雇用失業情勢が厳しい中で公共職業訓練により能力を身につけることの重要性が増しているところ、公共職業訓練受講者数が大きく伸びているため、公共職業訓練の有効な活用が図られている。 | |||||||||||
効率性 | 平成14年1月より中高年齢雇用保険受給者に対する複数の長期訓練受講指示や早期受講指示基準を新たに設けて、より効率的な事業の実施に努めているところであり、施策が定着した時点で再度評価検証する必要がある。 |
(2) 施策目標の達成状況と総合的な評価
現状分析 | 昨年度から、失業率が過去最高記録を示すなど、厳しい雇用失業情勢が続いており、また、今後不良債権処理によりさらに離転職を余儀なくされる者が増加するものと考えられている。 |
施策手段の適正性の評価 | 現状分析のとおり、社会経済情勢が厳しいにもかかわらず、公共職業安定機関による求人開拓による求人の確保、求人年齢制限の緩和、求人情報等の提供、職業訓練の受講指示、職業紹介等の施策における各指標は上昇しており、また、それぞれの施策が連携を図りつつ着実に行われた結果、就職件数も伸びをみせている。 それに加え、新たにカウンセリング機能を強化している点についても、利用者から評価されていることから、施策として適正である。 |
総合的な評価 | 昨年度実施された各施策については、上記評価のとおり、良好に機能していると考えられる。ただし、昨年度後半に実施された各施策については、施策が定着しているとは言い難いことから、今年度の実施結果を踏まえて次年度以降に評価検証を行うこととする。 |
3.政策への反映方針
本年度においては、昨年度の施策を踏まえた上で、公共職業安定機関のカウンセリング機能の充実強化や雇用保険受給者に対する就職支援セミナーを集中的に実施することで、公共職業安定機関における需給調整機能の強化を図る。 なお、平成15年度概算要求において、継続事業のうち職業紹介関係事業(要求額911百万円)は求職者の利便性の向上によって、意欲・能力がある個人を支援するものであるため、「新重点4分野」の「(1) 人間力の向上・発揮」に資することから優先性を有すると考える。 また、新規事業として要求する、キャリア・コンサルティングの充実強化(要求額1,993百万円)は、求職者に対して、職業生活全般にわたる綿密なキャリア・コンサルティングを受けられるようにすることで、意欲・能力がある個人を支援するものであるため、「新重点4分野」の「(1) 人間力の向上・発揮」に資することから優先性を有すると考える。 |
4.特記事項
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