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(2−3−I)
実績評価書
平成14年9月

政策体系 番号  
基本目標 安心・快適な生活環境づくりを衛生的観点から推進すること
施策目標 安全で質が高く災害に強い水道を整備すること
I 安全で質が高い水道の確保を図ること
担当部局・課 主管課 健康局水道課
関係課  


1.施策目標に関する実績の状況

実績目標1 高度浄水処理の導入等によって被害人口を減らすこと
(実績目標を達成するための手段の概要)
 (1)異臭味被害やクリプトスポリジウム等の感染性微生物問題等に対応した安全で良質な水を確保するための高度浄水施設整備を国庫補助により推進した。
 (2)「水道におけるクリプトスポリジウム暫定対策指針」を平成13年11月に改正し、また、平成11年3月に作成した「水質汚染事故に係る危機管理実施要領策定マニュアル」の周知徹底を行った。
(評価指標)
高度浄水処理水の推計利用人口 (千人)
H8 H9 H10 H11 H12
15,258 15,315 17,243 23,222 26,502
(備考)
評価指標は、平成8年度から12年度までの水道統計をもとに算出。
高度浄水処理水の推計利用人口=上水道利用人口×高度浄水処理量/年浄水量


2.評価

(1) 実績目標の達成状況の評価
実績目標1 高度浄水処理の導入等によって被害人口を減らすこと
有効性  高度浄水処理水の推計利用人口は、年々増加しており、国庫補助等の施策は、安全で質が高い水道の確保という施策目標の達成に有効であった。
効率性  高度浄水施設等整備に係る国庫補助事業については、平成11年度新規採択分より、費用対効果について確認した上で補助採択しているところであり、高度浄水処理の導入による安全で質が高い水道の確保が効率的に行われているといえる。
 例えば、平成12年度に高度浄水施設等整備費として新規国庫補助採択を行った兵庫県播磨高原広域事務組合において、高度処理の1形態である膜ろ過施設の整備を行うこととなっているが、総費用合計約80億円に対し、総便益約116億円である。

(2) 施策目標の達成状況と総合的な評価
現状分析  高度浄水処理を行った水道水を利用している人口は、年々増加しており、平成12年度には26,502(千人)に達している。
 また、給水栓で異臭味の被害を受けた人数は、天候等の因子による水源水質の良し悪しに左右されるものではあるが、平成8年度は9,998(千人)であったのが、平成12年度は3,785(千人)となっており、減少傾向にある。
施策手段の適正性の評価  上記のとおり、給水栓で異臭味の被害を受けた人数は減少傾向にあり、安全で質が高い水道の確保のために適正な施策が行われたと評価している。
総合的な評価  安全で質が高い水道水の供給に一定の効果はあったと評価できる。
 今後も引き続き現行の施策を推進し、安全で質が高い水道水の供給の確保に努めて参りたい。


3.政策への反映方針

 安全で質が高い水道水を利用者に供給するため、国庫補助等による高度浄水処理施設の導入促進による異臭味被害・感染症被害の減少に努めて参りたい。


4.特記事項

(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
 「21世紀における水道及び水道行政のあり方」(平成11年6月水道基本問題検討会)
水道における高度浄水処理施設の導入が進められているが、需要者からも評価されているところでもあり、今後とも、可能な限り「おいしく飲用できる水」という水準を目指すことが望ましい。

(2)各種政府決定との関係及び遵守状況
 (「地方分権推進計画」「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画」「第10次定員削減計画」「行政改革大綱」等)
なし

(3)総務省による行政評価・監視等の状況
なし

(4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
 平成13年7月4日に公布された「水道法の一部を改正する法律」における衆参両院の付帯決議。
流域における健全な水循環の視点から、安全かつ良質な水道水の供給を確保するため、関係省庁との連携を強化しつつ、水環境の保全・再生に資する施策の充実を図ること。
近年の地下水汚染の進展やクリプトスポリジウム等の新たな病原性微生物、環境ホルモン等に対応するため、水道水質基準に係る国際的な動きも踏まえつつ、水質検査技術の向上と水道水質基準の強化・拡充に努めること。

(5)会計検査院による指摘
なし


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