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(1−8−I)
実績評価書
平成14年9月

政策体系 番号  
基本目標 安心・信頼してかかれる医療の確保と国民の健康づくりを推進すること
施策目標 保健衛生上必要不可欠なワクチン等の安定供給を確保するとともに、緊急時等の供給体制についても準備を進めること
I 希少疾病ワクチン・抗毒素の安定供給を図ること
担当部局・課 主管課 医薬局血液対策課
関係課  


1.施策目標に関する実績の状況

実績目標1 国家買上げ及び備蓄を実施すること
(実績目標を達成するための手段の概要)
 国は、外来伝染病用としてコレラワクチンを、緊急治療用として乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン、ガスえそウマ抗毒素、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(E型)、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(ABEF型)及び乾燥ジフテリアウマ抗毒素を、それぞれ買上げ、備蓄・供給している。また、これらを全国8カ所の医薬品メーカー等に保管し、24時間体制で緊急時の供給要請に対応できる体制を確保している。
(評価指標) H9 H10 H11 H12 H13
供給要請数と売払数
(上記6品目の合計)
供給要請本数 442 181 548 157 539
売払本数 442 181 548 157 539
(備考)


2.評価

(1) 実績目標の達成状況の評価
実績目標1 国家買上げ及び備蓄を実施すること
有効性  備蓄状況、有効期限等を考慮し、平成13年度には、ガスえそウマ抗毒素556本、コレラワクチン1,200本、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(ABEF型)180本について国家買上げを行った。
 一方、供給要請のあったものは、ガスえそウマ抗毒素が416本、コレラワクチンが8本、乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンが31本、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(E型)が36本、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(ABEF型)が20本、乾燥ジフテリアウマ抗毒素が28本であり、全ての要請に対して保管場所から迅速に供給が行われた。
 なお、平成14年3月31日現在の備蓄量は、ガスえそウマ抗毒素が1,603本、コレラワクチンが1,194本、乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンが476本、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(E型)が439本、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(ABEF型)が543本、乾燥ジフテリアウマ抗毒素が844本である。
効率性  仮に、国が買上げを行わず、市場原則に任せた場合、採算性等の観点から医薬品メーカーが自ら製造・供給することは困難であり、安定供給を確保することができないおそれがある。

(2) 施策目標の達成状況と総合的な評価
現状分析  ワクチン・抗毒素は、伝染病等の予防や治療に用いられる医薬品であるが、その製造に当たっては、病原微生物等を原料とすることから、高度な製造技術と設備を必要とし、製品ができあがるまで長期間を要する。また、比較的有効期間が短く、しかも伝染病の発生・流行は極めて予測し難いことから、需給調整も極めて困難である。
 そこで、外来伝染病用としてコレラワクチン、緊急治療用として乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン、ガスえそウマ抗毒素、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(E型)、乾燥ボツリヌスウマ抗毒素(ABEF型)及び乾燥ジフテリアウマ抗毒素について、国家買上げを行い、一定量の備蓄を行うことにより、緊急時の供給を含む安定供給の確保に適切に対処している。
施策手段の適正性の評価  国が買上げを行い備蓄供給しているワクチン・抗毒素は、保健医療上の必要性は極めて高いが、需要が少なく市場性に乏しいことから、仮に国家買上げを行わず市場原則に任せた場合、採算性等の観点から医薬品メーカーが自ら製造・供給を行うことは困難であり、安定供給を確保することができないおそれがある。このため、現行施策は適正であるといえる。
総合的な評価  今後も国家買上げ及び備蓄を行うことが必要かつ有効である。


3.政策への反映方針

 引き続き現行の施策を進めていくことが有効であると考える。


4.特記事項

(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項
特になし

(2)各種政府決定との関係及び遵守状況
(「地方分権推進計画」「国の行政組織等の減量、効率化等に関する基本計画」「第10次定員削減計画」「行政改革大綱」等)
特になし

(3)総務省による行政評価・監視等の状況
特になし

(4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等)
特になし

(5)会計検査院による指摘
特になし


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