事業評価書( |
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・事後) |
評価対象(事務事業名) | 多様就業型ワークシェアリング導入モデル開発事業 | |
担当部局・課 | 主管課 | 雇用均等・児童家庭局短時間・在宅労働課 |
関係課 |
番号 | ||
基本目標 | 6 | 男女がともに能力を発揮し、安心して子どもを産み育てることなどを可能にする社会づくりを推進すること |
施策目標 | 2 | 多様な就業ニーズに対応した就業環境を整備すること |
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育児、介護や自己啓発などの、個々人のライフステージに応じた柔軟で多様な働き方を選択できる「多様就業型ワークシェアリング」について、業種ごとに短時間正社員制度導入のためのモデルを開発し、その普及を図る。 | ||||||||
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H11 | H12 | H13 | H14 | H15 | ||||
- | - | - | - | 240 |
(1)現状分析 近年、パートタイム労働者は増加し(平成3年で802万人、平成13年で1,205万人。週間就業時間35時間未満の非農林業の雇用者で、休業者を除く。総務省「労働力調査」)、パートタイム労働者と正社員(一般労働者)の賃金に格差が生じている(一般労働者に対するパートタイム労働者の1時間当たり所定内給与額は、女性は平成13年で66.4%、男性は平成13年で50.7%。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」。なお、パートタイム労働者と一般労働者では、職種、勤続年数等に違いがあり、単純には比較できない。)。現状では、フルタイム正社員かパートタイム非正社員かの二者択一の働き方で、家事育児等により強い拘束性を求められる正社員の働き方を選ぶことが困難である場合、低い処遇のパートタイム労働者を選ぶこととなる。 (2)原因分析 フルタイム正社員とパートタイム非正社員をつなぐ中間的な働き方を創出し、両者の行き来を可能とするものとして「短時間正社員制度」があるが、「短時間正社員制度」は十分に普及していない(短時間正社員制度について、正社員であって育児、介護を行う者を対象とする制度が既にある事業所は27.2%、正社員であって育児、介護以外の理由で短時間勤務を希望する者を対象とする制度が既にある事業所は4.3%、パートタイム労働者等の非正社員で短時間正社員への転換を希望する者を対象とする制度が既にある事業所は1.6%、新卒・中途採用者を対象とする制度が既にある事業所は2.3%。(財)21世紀職業財団「多様な就業形態のあり方に関する調査」) (3)問題点 「短時間正社員制度」を普及させていくためには、制度導入に伴って発生する業務引継や分担の方法、代替要因確保やそれに伴うコストアップ等の課題を解決するノウハウを蓄積することが重要と考えられる。 (4)事務事業の必要性 本事業は、「短時間正社員制度」を導入する場合の留意点や問題点の解決方法などを整理し、「導入モデル」として取りまとめることで、制度導入に対する企業の不安を払拭し、「短時間正社員制度」の定着、多様就業型ワークシェアリングの普及を図る。 |
目標達成年度(又は政策効果発現時期) | 平成19年度以降 | ||||||
アウトカム指標 | H15 | H16 | H17 | H18 | H19 | 目標値/基準値 | |
(説明) | (モニタリングの方法) | ||||||
アウトプット指標 | H15 | H16 | H17 | H18 | H19 | 目標値/基準値 | |
・「導入モデル」説明会開催件数 ・広報資料(パンフ、リーフ)の配布枚数 |
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(説明) 業界団体等において行われる「導入モデル」説明開催件数及び広報活動 |
(モニタリングの方法) | ||||||
参考指標(過去数年度の推移を含む) | H9 | H10 | H11 | H12 | H13 | ||
なし | |||||||
(説明) | (モニタリングの方法) |
公益性の有無(主に官民の役割分担の観点から) |
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(理由) 「ワークシェアリングに関する政労使合意」(平成14年3月)では、多様就業型ワークシェアリングの環境整備に早期に取り組むことが適当であるとされていることや、パートタイム労働者の雇用管理の現状等を踏まえ、行政において多様就業型ワークシェアリングの「導入モデル」の開発に取り組み、その普及を着実に行っていく必要があると考えられる。 |
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国で行う必要性の有無(主に国と地方の役割分担の観点から) |
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(理由) 多様就業型ワークシェアリングは、国において取り組むべきワークシェアリングの形として、政労使が合意したものであること、また、本事業は、全国統一的に展開している雇用均等行政の一環として行うものであることから、国において行う必要があると考えられる。 |
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民営化や外部委託の可否 |
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(理由) パートタイム労働者の割合の高い業種については、その業種の業界団体等に委託することが可能であると考えられる。 |
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緊要性の有無 |
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(理由) 「ワークシェアリングに関する政労使合意」(平成14年3月)では、多様就業型ワークシェアリングの環境整備に早期に取り組むことが適当であるとされている。 |
政策効果が発現する経路 | ||||||||
短時間正社員制度導入する場合の留意点や問題点の解決方法などを整理して、導入モデル取りまとめ、これを広く企業に普及することにより、個々人のライフステージに応じた柔軟で多様な働き方を選択できる「多様就業型ワークシェアリング」の普及の促進を図ることができる。 | ||||||||
これまで達成された効果、今後見込まれる効果 | ||||||||
「ワークシェアリングに関する政労使合意」(平成14年3月)では、多様就業型ワークシェアリングについては、次のような効果を有していると考えられるとされている。
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政策の有効性の評価に特に留意が必要な事項 | ||||||||
なし |
手段の適正性 | ||||
モデル企業での検証結果のフィードバックにより、企業経営上の多くの問題点への対処方法を網羅した「導入モデル」を取りまとめ、それを周知していく方法は、何らの手掛かりもなしに個別企業に制度導入の検討を促すよりも、企業側の制度導入意欲を後押しすることができ、結果的に企業への制度の浸透を迅速に行うことができる。 | ||||
効果と費用との関係に関する分析 | ||||
制度導入上の問題点を徹底的に解析しておくことで、制度導入を考える企業における入り口段階での不安を払拭し、その後の制度導入は一気に進むこととなるため、個別企業に制度導入に向けたアドバイザーの利用を促すような手法より費用対効果は高い。 | ||||
他の類似施策(他省庁分を含む)がある場合の重複の有無 |
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(有の場合の整理の考え方) |
なし |