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4 社会保障制度の動向

 (1) アメリカでは、ブッシュ大統領が2003年1月に医療制度の近代化及び改善について、(1)医療過誤に係る責任の上限設定、(2)患者の安全対策の推進、(3)メディケア改革に係る提言を行った。

 (2) イギリスでは、政府が2002年12月に年金改革に関するグリーン・ペーパーを発表し、公的年金の支給開始年齢の据置きや企業年金受給者及び制度加入者の保護強化等の施策を提案した。

 (3) ドイツでは、年金及び医療保険制度の新たな改革に向けて作業を開始した。年金制度では、支給開始年齢の引上げや保険料率の見直しを予定しており、医療保険では、受診・入院の際の自己負担の導入や保険料率の引下げが予定されている。

 (4) フランスでは、2002年に施行された高齢者自助手当制度(APA)の受給者数が当初の予想を超えたこと等から、財政不足が深刻なものとなり、制度改正を行うこととなった。また、年金制度については2003年7月に改正法案が成立し、最低社会復帰扶助(RMI)及び疾病保険制度についても改革が予定されている。

 (5) 中国では、2003年は都市部の年金及び医療保険制度の充実、条件が整った農村部地域での年金、医療保険及び最低生活保障制度の推進が予定されている。


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