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○事業主ヨリ被保険者ニ還付スヘキ保険料過納分ニ関スル件

(昭和四年一〇月三〇日)

(労発第五六〇号)

(社会局保険部長あて東京市電気局長照会)

左記ノ点ニ関シ疑義相生シ候条至急何分ノ御回示相成度伺上候

一 健康保険法第七十八条及同法施行令第九十八条ニ依リ被保険者ノ負担スヘキ前月分ノ保険料ヲ報酬ヨリ控除シ居ル場合ニ於テ事業主カ健康保険組合ヨリ保険料過納分ノ還付ヲウケ之ヲ被保険者ニ返還スル場合ニ於テ該金額ノ本質ハ給料(報酬)ト解スヘキヤ又ハ保険料ト解スヘキヤ

例ヘハ

(A) 削除

(B) 標準報酬ノ等級第十級ナル者ヲ誤ツテ第十二級ナル者トシテ保険料ヲ徴収シタルニ依リ健康保険組合ヨリ其ノ差額ヲ事業主ニ還付シ来リタルニヨリ被保険者ニ返還スル場合

二 右ノ場合ニ於テ被保険者ノ行方不明其ノ他ノ事由ニヨリテ返還不能ノ場合ニ於テハ健康保険法第四条規定ノ短期◆時効◆ヲ採用シテ事業主ノ取得トシテ差支無之ヤ

(昭和五年七月一五日 保規第二二五号)

(東京市電気局長あて 社会局保険部長回答)

昭和四年十月十三日付労発第五六○号ヲ以テ伺出ニ係ル標記ノ件右ハ事業主ニ於テ被保険者ニ返還スヘキ金額ハ広義ニ於テハ保険料タルモ健康保険法第四条ニ所謂「保険料其ノ他本法ノ規定ニ依ル徴収金」ニ該当セス同条ノ保険料ハ保険者ト保険料納付義務者トノ間ニ於ケルモノヲ指称スルモノトス従テ伺出ノ場合ニ於ケル被保険者ノ返還請求権ニ関シテハ同条ノ短期◆時効◆ノ適用ナシ又右ノ返還金ハ報酬トモ認メラレサルカ故ニ結局一般民事債権トシテ民法第百六十七条ノ適用アルモノト被認候

追テ消滅◆時効◆ハ例示Bノ場合ニ於テハ控除ノ日ノ翌日ヨリ進行ヲ開始スルモノニ有之為念