添付一覧
(3) 可溶物
可溶物試験法第2法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、5.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(6) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度測定は428nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0496とする。
16 黄色404号
本品は、定量するとき、1―フェニルアゾ―2―ナフチルアミン(C16H13N3:247.30)として99.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、黄赤色から暗黄赤色までの色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品のクロロホルム溶液(1→1000)は、帯赤黄色を呈する。
(2) 本品0.02gにクロロホルム200mLを加えて溶かし、この液10mLを量り、クロロホルムを加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長434nm以上438nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品のクロロホルム溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、黄色404号標準品のクロロホルム溶液(1→1000)2μLを標準溶液とし、3―メチル―1―ブタノール/アセトン/酢酸(100)/水混液(4:1:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第1法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、帯赤黄色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットと等しいRf値を示す。
ハ 融点
99℃以上104℃以下
ニ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gにクロロホルム100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第2法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。この場合において、溶媒は、クロロホルムを用いる。
(3) 可溶物
可溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.3%以下である。この場合において、溶媒は、水を用いる。
(4) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(5) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ホ 乾燥減量
0.2%以下(1g、80℃、6時間)
ヘ 強熱残分
1.0%以下(1g)
ト 定量法
本品約0.02gを精密に量り、クロロホルムを加えて溶かし、正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り、クロロホルムを加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は436nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0539とする。
17 黄色405号
本品は、定量するとき、1―(ο―トリルアゾ)―2―ナフチルアミン(C17H15N3:261.32)として99.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、黄赤色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品のクロロホルム溶液(1→1000)は、帯赤黄色を呈する。
(2) 本品0.02gにクロロホルム200mLを加えて溶かし、この液10mLを量り、クロロホルムを加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長436nm以上440nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品のクロロホルム溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、黄色405号標準品のクロロホルム溶液(1→1000)2μLを標準溶液とし、3―メチル―1―ブタノール/アセトン/酢酸(100)/水混液(4:1:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第1法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、帯赤黄色を呈し、当該標準液から得た主たるスポットと等しいRf値を示す。
ハ 融点
120℃以上126℃以下
ニ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gにクロロホルム100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第2法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。この場合において、溶媒は、クロロホルムを用いる。
(3) 可溶物
可溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.3%以下である。この場合において、溶媒は、水を用いる。
(4) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(5) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ホ 乾燥減量
0.2%以下(1g、80℃、6時間)
ヘ 強熱残分
1.0%以下(1g)
ト 定量法
本品約0.02gを精密に量り、クロロホルムを加えて溶かし、正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り、クロロホルムを加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は438nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0546とする。
18 黄色406号
本品は、定量するとき、4―(3―スルホフェニルアゾ)ジフェニルアミンのモノナトリウム塩(C18H14N3NaO3S:375.38)として85.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、黄色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)は、黄色を呈する。
(2) 本品0.02gに酢酸アンモニウム試液200mLを加えて溶かし、この液10mLを量り、酢酸アンモニウム試液を加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長433nm以上439nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品の水溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、フラビアン酸標準溶液2μLを標準溶液とし、1―ブタノール/エタノール(95)/アンモニア試液(希)混液(6:2:3)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第2法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、黄色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットに対するRs値は、約1.4である。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gに水100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(3) 可溶物
可溶物試験法第7法により試験を行うとき、その限度は、1.0%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、7.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(6) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、80℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は436nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0625とする。
19 黄色407号
本品は、定量するとき、3―メチル―4―フェニルアゾ―1―(4―スルホフェニル)―5―ピラゾロンのモノナトリウム塩(C16H13N4NaO4S:380.35)として85.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、帯褐黄色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)は、黄色を呈する。
(2) 本品0.02gに酢酸アンモニウム試液200mLを加えて溶かし、この液10mLを量り、酢酸アンモニウム試液を加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長391nm以上395nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品の水溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、フラビアン酸標準溶液2μLを標準溶液とし、1―ブタノール/エタノール(95)/アンモニア試液(希)混液(6:2:3)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第2法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、黄色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットに対するRs値は、約1.3である。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gに水100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(3) 可溶物
可溶物試験法第2法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、6.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(6) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、80℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は393nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0581とする。
20 緑色401号
本品は、定量するとき、5―イソニトロソ―6―オキソ―5,6―ジヒドロ―2―ナフタレンスルホン酸の鉄塩(C30H15FeN3Na3O15S3:878.46)として85.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、暗緑色から帯青緑色までの色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)は、緑色を呈する。
(2) 本品0.02gに酢酸アンモニウム試液200mLを加えて溶かし、この液25mLを量り、酢酸アンモニウム試液を加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長711nm以上717nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品の水溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、フラビアン酸標準溶液2μLを標準溶液とし、1―ブタノール/エタノール(95)/アンモニア試液(希)混液(6:2:3)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第2法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、緑色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットに対するRs値は、約0.8である。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gに水100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(3) 可溶物
可溶物試験法第2法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、10.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。ただし、操作法の試料溶液の操作のうち、薄めた塩酸(1→2)5mL及びヨウ化カリウム試液5mLを加える操作の際、L―アスコルビン酸約1gを追加する。なお、試料溶液が褐色に着色しているときは、L―アスコルビン酸を液の色が淡黄色となるまで適宜増量する。
(6) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液25mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は714nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0227とする。
21 緑色402号
本品は、定量するとき、3―[N―エチル―[4―[α―フェニル―4―(N―エチル―3―スルホベンジルアミノ)ベンジリデン]―2,5―シクロヘキサジエニルイミニオ]メチル]ベンゼンスルホナートのモノナトリウム塩(C37H35N2NaO6S2:690.80)として85.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、金属性の光沢を有する暗紫色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)は、緑色を呈する。
(2) 本品0.02gに酢酸アンモニウム試液200mLを加えて溶かし、この液5mLを量り、酢酸アンモニウム試液を加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長617nm以上621nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品の水溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、緑色402号標準品の水溶液(1→1000)2μLを標準溶液とし、1―ブタノール/アセトン/水混液(3:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第1法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、緑色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットと等しいRf値を示す。
(4) 本品を乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法により試験を行うとき、本品のスペクトルは、次に掲げる本品の参照スペクトルと同一の波数に同一の強度の吸収を有する。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gに水100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.3%以下である。
(3) 可溶物
可溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、4.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(6) クロム
本品を原子吸光光度法の前処理法(3)により処理し、試料溶液調製法(3)により調製したものを試料溶液とし、クロム標準原液(原子吸光光度法用)1mLを正確に量り、薄めた塩酸(1→4)を加えて100mLとし、この液5mLを正確に量り、原子吸光光度法の前処理法(3)により処理し、試料溶液調製法(3)により調製したものを比較液として原子吸光光度法により比較試験を行うとき、その限度は、50ppm以下である。
(7) マンガン
本品を原子吸光光度法の前処理法(3)により処理し、試料溶液調製法(2)により調製したものを試料溶液とし、マンガン標準原液(原子吸光光度法用)1mLを正確に量り、薄めた塩酸(1→4)を加えて100mLとし、この液5mLを正確に量り、原子吸光光度法の前処理法(3)により処理し、試料溶液調製法(2)により調製したものを比較液として原子吸光光度法により比較試験を行うとき、その限度は、50ppm以下である。
(8) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液5mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は619nm付近について行うこととし、吸光係数は0.121とする。
22 青色403号
本品は、定量するとき、1―メチルアミノ―4―(m―トルイジノ)アントラキノン(C22H18N2O2:342.39)として95.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、青色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品のクロロホルム溶液(1→1000)は、青色を呈する。
(2) 本品0.02gにクロロホルム200mLを加えて溶かし、この液10mLを量り、クロロホルムを加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長600nm以上606nm以下及び644nm以上650nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品のクロロホルム溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、だいだい色403号標準溶液2μLを標準溶液とし、クロロホルム/1―ブタノール混液(16:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第2法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、青色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットに対するRs値は、約1.0である。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gにエタノール(95)100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第2法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。この場合において、溶媒は、クロロホルムを用いる。
(3) 可溶物
可溶物試験法第6法により試験を行うとき、その限度は、0.3%以下である。
(4) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(5) 鉄
本品を原子吸光光度法の前処理法(1)により処理し、試料溶液調製法(1)により調製したものを試料溶液とし、鉄標準原液(原子吸光光度法用)1mLを正確に量り、薄めた塩酸(1→4)を加えて10mLとし、この液5mLを正確に量り、原子吸光光度法の前処理法(1)により処理し、試料溶液調製法(1)により調製したものを比較液として原子吸光光度法により比較試験を行うとき、その限度は、500ppm以下である。
(6) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
1.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 強熱残分
0.3%以下(1g)
ヘ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、クロロホルムを加えて溶かし、正確に200mLとする。この液10mLを正確に量り、クロロホルムを加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は647nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0482とする。
23 青色404号
本品は、定量するとき、フタロシアニンの銅錯塩(C32H16CuN8:576.07)として95.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、青色の粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品0.01gに硫酸4滴又は5滴を加えて溶かすとき、この液は、暗黄緑色を呈し、これを冷水で薄めるとき、青色の沈殿を生じる。
(2) 本品を乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法により試験を行うとき、本品のスペクトルは、次に掲げる本品の参照スペクトルと同一の波数に同一の強度の吸収を有する。
ハ 純度試験
(1) 可溶物
可溶物試験法第6法により試験を行うとき、その限度は、0.3%以下である。
(2) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、5.0%以下である。
(3) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(4) 鉛
本品を原子吸光光度法の前処理法(2)により処理し、試料溶液調製法(4)により調製したものを試料溶液とし、鉛標準原液(原子吸光光度法用)2mLを正確に量り、薄めた塩酸(1→4)を加えて100mLとし、この液1mLを正確に量り、原子吸光光度法の前処理法(2)により処理し、試料溶液調製法(4)により調製したものを比較液として原子吸光光度法により比較試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
(5) 遊離銅
本品2.0gを250mLの共せん付き三角フラスコに量り、水100mLを加えて時々強く振り混ぜ、2時間後に乾燥ろ紙(5種C)でろ過する。ろ液50mLを100mLの比色管に量り、これに用時調製したN,N―ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物溶液(1→1000)10mLを加え、水を加えて100mLとし、これを試料溶液とする。硫酸銅(Ⅱ)五水和物溶液(17→500000)50mLを100mLの比色管に量り、これに上記のN,N―ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物溶液10mLを加え、常温になるまで冷却後、水を加えて100mLとし、これを比較液とする。試料溶液及び比較液について、白色の背景を用いて比色管の上部から観察するとき、試料溶液の色は、比較液の色より濃くない。
ニ 乾燥減量
5.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 定量法
質量法第3法により試験を行う。この場合において、係数は、1.000とする。
24 紫色401号
本品は、定量するとき、1―ヒドロキシ―4―(2―スルホ―p―トルイジノ)アントラキノンのモノナトリウム塩(C21H14NNaO6S:431.39)として80.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、帯青暗紫色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)は、紫色を呈する。
(2) 本品0.02gに酢酸アンモニウム試液200mLを加えて溶かし、この液25mLを量り、酢酸アンモニウム試液を加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長567nm以上573nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品の水溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、フラビアン酸標準溶液2μLを標準溶液とし、1―ブタノール/エタノール(95)/アンモニア試液(希)混液(6:2:3)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第2法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、紫色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットに対するRs値は、約1.6である。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gに水100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、0.4%以下である。この場合において、試料採取量は1gとし、熱湯に代えてエタノール(希)を用いる。
(3) 可溶物
可溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、1.0%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、15.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(6) 鉄
本品を原子吸光光度法の前処理法(1)により処理し、試料溶液調製法(1)により調製したものを試料溶液とし、鉄標準原液(原子吸光光度法用)1mLを正確に量り、薄めた塩酸(1→4)を加えて10mLとし、この液5mLを正確に量り、原子吸光光度法の前処理法(1)により処理し、試料溶液調製法(1)により調製したものを比較液として原子吸光光度法により比較試験を行うとき、その限度は、500ppm以下である。
(7) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液25mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は570nm付近について行うこととし、吸光係数は0.0273とする。
25 黒色401号
本品は、定量するとき、8―アミノ―7―(4―ニトロフェニルアゾ)―2―(フェニルアゾ)―1―ナフトール―3,6―ジスルホン酸のジナトリウム塩(C22H14N6Na2O9S2:616.49)として75.0%以上101.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、暗褐色の粒又は粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)は、暗青色を呈する。
(2) 本品0.02gに酢酸アンモニウム試液200mLを加えて溶かし、この液5mLを量り、酢酸アンモニウム試液を加えて100mLとした液は、吸光度測定法により試験を行うとき、波長616nm以上620nm以下に吸収の極大を有する。
(3) 本品の水溶液(1→1000)2μLを試料溶液とし、フラビアン酸標準溶液2μLを標準溶液とし、1―ブタノール/エタノール(95)/アンモニア試液(希)混液(6:2:3)を展開溶媒として薄層クロマトグラフ法第2法により試験を行うとき、当該試料溶液から得た主たるスポットは、暗青色を呈し、当該標準溶液から得た主たるスポットに対するRs値は、約0.9である。
(4) 本品を乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法により試験を行うとき、本品のスペクトルは、次に掲げる本品の参照スペクトルと同一の波数に同一の強度の吸収を有する。
ハ 純度試験
(1) 溶状
本品0.01gに水100mLを加えて溶かすとき、この液は、澄明である。
(2) 不溶物
不溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、1.0%以下である。
(3) 可溶物
可溶物試験法第1法により試験を行うとき、その限度は、1.0%以下である。
(4) 塩化物及び硫酸塩
塩化物試験法及び硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、15.0%以下である。
(5) ヒ素
ヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(6) 重金属
重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。
ニ 乾燥減量
10.0%以下(1g、105℃、6時間)
ホ 定量法
本品約0.02gを精密に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて溶かし、正確に200mLとする。この液5mLを正確に量り、酢酸アンモニウム試液を加えて正確に100mLとし、これを試料溶液として、吸光度測定法により試験を行う。この場合において、吸収極大波長における吸光度の測定は618nm付近について行うこととし、吸光係数は、0.0916とする。
26 1、5から7まで、9、11、14、15、18、19、21、24及び25に掲げるもののアルミニウムレーキ
本品は、定量するとき、それぞれ1、5から7まで、9、11、14、15、18、19、21、24及び25に掲げる色素原体として、表示量の90.0%以上110.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、それぞれ1、5から7まで、9、11、14、15、18、19、21、24及び25に掲げる色素原体の色の明度を上げた粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品は、レーキ試験法の確認試験(1)の吸光度測定法により試験を行うとき、それぞれ1、5から7まで、9、11、14、15、18、19、21、24及び25に掲げる色素原体と同一の吸収極大波長を、レーキ試験法の確認試験(1)の薄層クロマトグラフ法第1法又は第2法により試験を行うとき、試料溶液から得た主たるスポットはそれぞれ1、5から7まで、9、11、14、15、18、19、21、24及び25に掲げる色素原体の各確認試験の項に記載された色を呈し、確認試験の項に記載された標準溶液から得た主たるスポットと等しいRf値を示すか、又は各確認試験の項に記載されたRs値を示す。
(2) レーキ試験法の確認試験(2)のアにより試験を行うとき、沈殿は、溶けない。
ハ 純度試験
(1) 塩酸及びアンモニア不溶物
レーキ試験法の純度試験(1)の塩酸及びアンモニア不溶物試験法により試験を行うとき、その限度は、0.5%以下である。
(2) 水溶性塩化物及び水溶性硫酸塩
レーキ試験法の純度試験(2)の水溶性塩化物試験法及び水溶性硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、2.0%以下である。
(3) ヒ素
レーキ試験法の純度試験(5)のヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(4) 重金属
レーキ試験法の純度試験(6)の重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、亜鉛にあっては500ppm以下、鉄にあっては500ppm以下、その他の重金属にあっては20ppm以下である。
ニ 定量法
本品約0.02g以上0.1g以下を精密に量り、水酸化ナトリウム試液(希)2.5mLを加え、必要に応じて加温し、かくはんし、遠心分離を行い、上澄み液を採取する操作を4回繰り返す。これらの操作により得られた上澄み液を合わせ、薄めた塩酸(1→20)で中和し、当該色素原体の定量法で用いる希釈液を加えて正確に200mLとし、必要に応じてろ過し、これを試料溶液として、それぞれ1、5から7まで、9、11、14、15、18、19、21、24及び25に掲げる色素原体の定量法に準じて試験を行う。この場合において、当該試料溶液の濃度が適当でないと認められるときは、本品の量を調整する。
27 11及び21に掲げるもののバリウムレーキ
本品は、定量するとき、それぞれ11及び21に掲げる色素原体として、表示量の90.0%以上110.0%以下を含む。
イ 性状
本品は、それぞれ11及び21に掲げる色素原体の色の明度を上げた粉末である。
ロ 確認試験
(1) 本品は、レーキ試験法の確認試験(1)の吸光度測定法により試験を行うとき、それぞれ11及び21に掲げる色素原体と同一の吸収極大波長を、レーキ試験法の確認試験(1)の薄層クロマトグラフ法第1法により試験を行うとき、試料溶液から得られた主たるスポットはそれぞれ11及び21に掲げる色素原体の各確認試験の項に記載された色を呈し、当該色素の標準溶液から得た主たるスポットと等しいRf値を示す。
(2) レーキ試験法の確認試験(2)のイにより試験を行うとき、沈殿は、溶けない。
ハ 純度試験
(1) 水溶性塩化物及び水溶性硫酸塩
レーキ試験法の純度試験(2)の水溶性塩化物試験法及び水溶性硫酸塩試験法により試験を行うとき、それぞれの限度の合計は、2.0%以下である。
(2) 水溶性バリウム
レーキ試験法の純度試験(3)の水溶性バリウム試験法により試験を行うとき、混濁又は沈殿は、生じない。
(3) ヒ素
レーキ試験法の純度試験(5)のヒ素試験法により試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(4) 重金属
レーキ試験法の純度試験(6)の重金属試験法により試験を行うとき、その限度は、亜鉛にあっては500ppm以下、鉄にあっては500ppm以下、その他の重金属にあっては20ppm以下である。
ニ 定量法
本品約0.02g以上0.1g以下を精密に量り、水酸化ナトリウム試液(希)2.5mLを加え、必要に応じて加温し、かくはんし、遠心分離を行い、上澄み液を採取する操作を4回繰り返す。これらの操作により得られた上澄み液を合わせ、薄めた塩酸(1→20)で中和し、当該色素原体の定量法で用いる希釈液を加えて正確に200mLとし、必要に応じてろ過し、これを試料溶液として、それぞれ11及び21に掲げる色素原体の定量法に準じて試験を行う。この場合において、当該試料溶液の濃度が適当でないと認められるときは、本品の量を調整する。
第四部
一般試験法
1 塩化物試験法
塩化物試験法は、試料中に混在する塩化物の量を試験する方法であり、その量は塩化ナトリウム(NaCl)の量として質量百分率(%)で表す。
イ 操作法
試料約2gを精密に量り、水約100mLを加えて溶かし、これに活性炭10gを加えて2分間から3分間程度穏やかに煮沸する。これを室温になるまで冷却し、薄めた硝酸(38→100)1mLを加えて激しくかき混ぜた後、水を加えて正確に200mLとし、よく振り混ぜた後、乾燥ろ紙を用いてろ過する。このろ液50mLを250mLの共栓フラスコに正確に量り、薄めた硝酸(38→100)約2mLを加え、0.1mol/L硝酸銀液10mLを正確に加え、ニトロベンゼン約5mLを加える。これを、塩化銀が析出するまで振り混ぜ、硫酸アンモニウム鉄(Ⅲ)試液1mLを加え、過剰の硝酸銀を0.1mol/Lチオシアン酸アンモニウム液で滴定する。次いで、別に同様の方法で空試験を行い、次式により塩化物の量を求める。この場合において、塩化物の量が多いときは、0.1mol/L硝酸銀液を増量する。
塩化物の量(%)=(((a0-a)×0.00584)/試料採取量(g))×((200-b)/50)×100
a:0.1mol/Lチオシアン酸アンモニウム液の消費量(mL)
a0:空試験における0.1mol/Lチオシアン酸アンモニウム液の消費量(mL)
b:試料溶液の調製に用いた活性炭の同じ質量を量り、メスシリンダーに入れ、一定量の水を加えたときの活性炭の体積(mL)
2 炎色反応試験法
炎色反応試験法は、試料を塩酸で潤して炎色反応を行い、その炎色を観察し、構造中に存在するカリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩又はストロンチウム塩を確認する方法である。
イ 操作法
試料0.1gに塩酸0.2mLを加えてかゆ状とし、その少量を白金線の先端から約5mmの部分に付け、無色炎中に水平に保ってその炎色を観察する。この場合において、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩又はストロンチウム塩が呈する炎色は、それぞれ次に掲げるとおりである。
(1) カリウム塩 淡紫色
(2) ナトリウム塩 黄色
(3) カルシウム塩 黄赤色
(4) バリウム塩 黄緑色
(5) ストロンチウム塩 深紅色
3 可溶物試験法
可溶物試験法は、試料中に含まれる水又は有機溶媒に溶ける物質の量を試験する方法であり、その量は質量百分率(%)で表す。
イ 装置
次のいずれかの抽出器を用いる。
(1) ソックスレー抽出器
(2) 共通すり合わせ連続抽出器
ロ 操作法
(1) 第1法
試料約5gを円筒ろ紙に精密に量り、イソプロピルエーテル(抽出用)100mLを加え、ソックスレー抽出器で2時間抽出する。抽出液を質量既知の蒸発皿に移し、これに抽出器をイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを水浴上で加熱してイソプロピルエーテル(抽出用)を留去し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、その質量(W1)を精密に量る。次いで抽出残留物にイソプロピルエーテル(抽出用)100mLを加え、ソックスレー抽出器で2時間抽出する。抽出液を質量既知の蒸発皿に移し、これに抽出器をイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを水浴上で加熱してイソプロピルエーテル(抽出用)を留去し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、その質量(W2)を精密に量り、次式によりイソプロピルエーテル抽出分を求める。
イソプロピルエーテル抽出分(%)=((W1-W2)(g)/試料採取量(g))×100
(2) 第2法
中性エーテル抽出分、アルカリ性エーテル抽出分及び酸性エーテル抽出分をそれぞれ求め、これらの総和をエーテル抽出分とする。
(a) 中性エーテル抽出分
試料約5gを精密に量り、水200mLを加えて溶かし分液ロートに移す。イソプロピルエーテル(抽出用)100mLを加え1分間よく振り混ぜた後、静置してイソプロピルエーテル層を分取する操作を3回繰り返す。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、水層は別に保存する。抽出に用いた分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗い、洗液を抽出液に合わせる。これに水20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、洗液が着色しなくなるまで繰り返し、洗液は別に保存する。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して、約50mLとした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、次式により中性エーテル抽出分を求める。
中性エーテル抽出分(%)=(蒸発残留物(g)/試料採取量(g))×100
(b) アルカリ性エーテル抽出分
(a)で別に保存した水層に別に保存した洗液を合わせ、これに水酸化ナトリウム溶液(1→10)2mLを加え、分液ロートに移す。イソプロピルエーテル(抽出用)100mLを加え1分間よく振り混ぜた後、静置してイソプロピルエーテル層を分取する操作を3回繰り返す。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、水層は別に保存する。抽出に用いた分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗い、洗液を抽出液に合わせる。これに水酸化ナトリウム試液(希)20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、洗液が着色しなくなるまで繰り返し、洗液は別に保存する。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して約50mLにした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、次式によりアルカリ性エーテル抽出分を求める。
アルカリ性エーテル抽出分(%)=(蒸発残留物(g)/試料採取量(g))×100
(c) 酸性エーテル抽出分
(b)で別に保存した水層に別に保存した洗液を合わせ、これに薄めた塩酸(1→2)3mLを加え、分液ロートに移す。イソプロピルエーテル(抽出用)100mLを加え1分間よく振り混ぜた後、静置してイソプロピルエーテル層を分取する操作を3回繰り返す。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、これに抽出に用いた分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これに薄めた塩酸(1→200)20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、水層が着色しなくなるまで繰り返す。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して約50mLにした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、次式により酸性エーテル抽出分を求める。
酸性エーテル抽出分(%)=(蒸発残留物(g)/試料採取量(g))×100
(3) 第3法
中性エーテル抽出分、アルカリ性エーテル抽出分及び酸性エーテル抽出分のうち、規格で規定する抽出分の和をもってエーテル抽出分とする。
(a) 中性エーテル抽出分
試料約5gを精密に量り、水100mLを加えて溶かし、共通すり合わせ連続抽出器の抽出器Aで抽出する。別にフラスコBにイソプロピルエーテル(抽出用)100mLを入れ、温湯の水浴上で加温しながら、5時間抽出する。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、これを分液ロートに移し、水層は別に保存する。抽出に用いたフラスコBをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗い、洗液を抽出液に合わせる。これに水20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、水層が着色しなくなるまで繰り返し、洗液は別に保存する。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して約50mLにした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせ、温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、(2)の(a)に掲げる式により中性エーテル抽出分を求める。
(b) アルカリ性エーテル抽出分
(a)の抽出器Aの中の水溶液に水酸化ナトリウム溶液(1→10)2mLを加えて抽出する。別にフラスコBにイソプロピルエーテル(抽出用)100mLを入れ、温湯の水浴上で加温しながら、5時間抽出する。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、これを分液ロートに移し、水層は別に保存する。抽出に用いたフラスコBをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗い、洗液を抽出液に合わせる。これに水酸化ナトリウム試液(希)20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、水層が着色しなくなるまで繰り返し、洗液は別に保存する。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して約50mLにした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、(2)の(b)に掲げる式によりアルカリ性エーテル抽出分を求める。
(c) 酸性エーテル抽出分
(b)の抽出器Aの中の水溶液に薄めた塩酸(1→2)3mLを加えて抽出する。別にフラスコBにイソプロピルエーテル(抽出用)100mLを入れ、温湯の水浴上で加温しながら、5時間抽出する。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、これを分液ロートに移し、これにフラスコBをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これに薄めた塩酸(1→200)20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、水層が着色しなくなるまで繰り返す。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して約50mLにした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、(2)の(c)に掲げる式により酸性エーテル抽出分を求める。
(4) 第4法
試料約5gを精密に量り、水酸化ナトリウム溶液(2→100)100mLを加えて溶かし、共通すり合わせ連続抽出器で抽出する。フラスコBにイソプロピルエーテル(抽出用)100mLを入れ、温湯の水浴上で加温しながら、5時間抽出する。これらの操作により得られた抽出液を合わせ、これを分液ロートに移し、これにフラスコBをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これに水酸化ナトリウム試液(希)20mLを加え、振り混ぜて洗浄する操作を、水層が着色しなくなるまで繰り返す。この操作により得られたイソプロピルエーテル層をフラスコに移し、これに分液ロートをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを留去して約50mLにした後、質量既知の蒸発皿に移し、これにフラスコをイソプロピルエーテル(抽出用)10mLで洗浄した洗液を合わせる。これを温湯の水浴上で穏やかに加温して乾固し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、質量を精密に量り、(2)の(b)に掲げる式によりアルカリ性エーテル抽出分を求める。
(5) 第5法
試料約5gを円筒ろ紙に精密に量り、アセトン100mLを加え、ソックスレー抽出器で2時間抽出する。抽出液を質量既知の蒸発皿に移し、これに抽出器をアセトン10mLで洗浄した洗液を合わせる。アセトンを留去し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、その質量(W1)を精密に量る。次いで抽出残留物にアセトン100mLを加え、ソックスレー抽出器で2時間抽出する。抽出液を質量既知の蒸発皿に移し、これに抽出器をアセトン10mLで洗浄した洗液を合わせる。アセトンを留去し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、その質量(W2)を精密に量り、次式によりアセトン抽出分を求める。
アセトン抽出分(%)=((W1-W2)(g)/試料採取量(g))×100
(6) 第6法
試料約5gを精密に量り、水約190mLを加え、激しく振り混ぜる。その後、2時間にわたり時々振り混ぜた後、水を加え正確に200mLとし、ろ紙を用いてろ過する。このろ液100mLを質量既知の蒸発皿に正確に量り、水浴上で乾固する。これを105℃で恒量になるまで乾燥し、デシケーター(硫酸)中で室温になるまで放冷した後、その質量を精密に量り、次式により水可溶分を求める。
水可溶分(%)=((蒸発残留物(g)×2)/試料採取量(g))×100
(7) 第7法
試料約5gを円筒ろ紙に精密に量り、クロロホルム100mLを加え、ソックスレー抽出器で6時間抽出する。抽出液を質量既知の蒸発皿に移し、これに抽出器をクロロホルム30mLで洗浄した洗液を合わせる。クロロホルムを留去し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、その質量(W1)を精密に量る。次いで抽出残留物にクロロホルム100mLを加え、ソックスレー抽出器で6時間抽出する。抽出液を質量既知の蒸発皿に移し、これに抽出器をクロロホルム30mLで洗浄した洗液を合わせる。クロロホルムを留去し、デシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥した後、抽出物の質量(W2)を精密に量り、次式によりクロロホルム抽出分を求める。
クロロホルム抽出分(%)=((W1-W2)(g)/試料採取量(g))×100
4 乾燥減量試験法
乾燥減量試験法は、試料をそれぞれの規格において規定する条件で乾燥し、その減量を測定する方法である。
イ 装置
恒温乾燥器(試料の規格において規定する温度にしようとするとき、当該温度から±2℃の範囲内に調節されるものに限る。)を用いる。
ロ 操作法
あらかじめ、はかりびんをそれぞれの試料の規格において規定する温度で30分間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し、質量を精密に量る。これに試料約1gを精密に量り、試料の層が5mm以下の厚さになるように広げる。これをそれぞれの試料の規格において規定する温度において6時間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で室温になるまで放冷し、その質量を精密に量り、次式により乾燥減量を求める。
乾燥減量(%)=(減量(g)/試料採取量(g))×100
5 吸光度測定法
吸光度測定法は、試料をそれぞれの規格において規定する溶媒に溶かし、吸収の極大の波長を測定することにより確認試験を行い、吸収の極大の波長における一定濃度の溶液の吸光度を測定することにより定量を行う方法である。
イ 装置
分光光度計を用いる。可視部の測定には、光源としてタングステンランプ又はハロゲンタングステンランプを用いる。可視部の吸収測定にはガラス製又は石英製の層長1cmのセルを用いる。
ロ 操作法
規格において規定する溶液について試験を行う。確認試験は、吸光度が0.2から0.7までの範囲にならない場合は、0.2から0.7までの範囲になるように、規格において規定する溶媒で調整する。定量は、規格において規定する吸収極大波長における吸光度(A)を測定し、次式により定量する。
色素含量(%)=(A/(B×N))×100
B:それぞれの試料の規格において規定する吸光係数。この場合において、吸光係数とは、色素1mgを溶媒1000mLに溶かし、層長1cmのセルを用いて測定した吸光度をいう。
N:試料溶液中の試料濃度(ppm)
ハ 波長及び吸光度の校正
波長の読み取りは、波長校正用光学フィルターを用い、それぞれのフィルターに添付された試験成績書の試験条件において、試験成績書に示された基準値の波長付近における透過率を測定し、透過率が極小値を示すものについて行う。この場合において、波長の読み取りは、低圧水銀ランプの253.65nm、365.02nm、435.84nm若しくは546.07nm又は重水素放電管の486.00nm若しくは656.10nmの輝線を用いて行うことができる。
吸光度の読み取りは、透過率校正用光学フィルターを用い、それぞれのフィルターに添付された試験成績書の試験条件において試験成績書に示された基準値の波長における透過率の読み取りを行う。この場合において、同一波長において透過率の異なる透過率校正用光学フィルターの複数枚を用い、透過率の直線性の確認を行うことが望ましい。
ニ 波長及び透過率校正用光学フィルター
波長校正用光学フィルターは、次に示すものを用いる。
フィルターの種類 |
波長校正範囲(nm) |
品名(注) |
波長校正用ネオジウム光学フィルター |
400~750 |
JCRM001 |
波長校正用ホルミウム光学フィルター |
250~600 |
JCRM002 |
透過率校正用光学フィルターは次に示すものを用いる。
フィルターの種類 |
校正透過率(%) |
品名(注) |
透過率用可視域光学フィルター |
1 |
JCRM101 |
|
10 |
JCRM110 |
|
20 |
JCRM120 |
|
30 |
JCRM130 |
|
40 |
JCRM140 |
|
50 |
JCRM150 |
(注) 財団法人日本品質保証機構(昭和32年10月28日に財団法人日本機械金属検査協会という名称で設立された法人をいう。)から供給される光学フィルターの形式名
6 強熱残分試験法
強熱残分試験法は、試料を強熱する場合において、揮発せずに残留する物質の量を測定し、試料中に含まれる無機物の量を試験する方法である。
イ 操作法
白金製、石英製又は磁製のるつぼを恒量になるまで強熱し、デシケーター(シリカゲル)中で放冷した後、その質量を精密に量る。これに試料約1gを精密に量り、硫酸少量で潤し、徐々に加熱してなるべく低温でほとんど灰化又は揮散させた後、硫酸で潤し、徐々に加熱してなるべく低温で完全に灰化させ、恒量になるまで強熱する。これをデシケーター(シリカゲル)中で室温になるまで放冷した後、質量を精密に量り、次式により強熱残分を求める。
強熱残分(%)=(残分(g)/試料採取量(g))×100
7 原子吸光光度法
原子吸光光度法は、光が原子蒸気層を通過するとき、基底状態の原子が特有の波長の光を吸収する現象を利用し、試料中の被検元素の量(濃度)を測定する方法である。
イ 装置
装置は、光源部、試料原子化部、分光部、測光部及び表示記録部からなるものを用いる。光源部には、中空陰極ランプ又は放電ランプ等を用いる。試料原子化部は、フレーム方式、電気加熱方式又は冷蒸気方式によるものとし、フレーム方式の場合は、試料原子化部はバーナー及びガス流量調節器からなるものとする。分光部には、回折格子又は干渉フィルターを用いる。測光部は、検出器及び信号処理系からなるものとする。表示記録部には、ディスプレイ、信号記録装置等を用いる。なお、バックグラウンドの補正法としては、連続スペクトル光源方式、ゼーマン方式、非共鳴近接線方式又は自己反転方式がある。
ロ 操作法
ヘにおいて被検元素ごとに定める光源ランプを装てんし、測光部に通電する。当該光源ランプを点灯し、分光器をヘにおいて被検元素ごとに定める分析線波長に合わせた後、適当な電流値に設定する。
ヘにおいて被検元素ごとに定める支燃性ガス及び可燃性ガスを用い、これらの混合ガスに点火してガス流量、圧力を調節し、溶媒をフレーム中に噴霧してゼロ点調整を行う。ニに定める試料溶液調製法で調製した試料溶液をフレーム中に噴霧し、その吸光度を測定する。
ハ 前処理法
(1) 試料約1gをケルダールフラスコに精密に量り、硫酸6mL及び硝酸10mLを加えて穏やかに加熱する。液の色が暗色に変わり始めたとき、硝酸10mLを追加し、白煙が発生するまで加熱する。この場合において、液の色が黄色にならないときは、室温まで冷却して硝酸10mLを追加し、白煙が発生するまで加熱する操作を繰り返す。液の色が黄色になった後、室温になるまで冷却して硝酸5mL及び過塩素酸3mLを加え、液の色が無色又は淡黄色になるまで加熱する。これを室温になるまで冷却して飽和シュウ酸アンモニウム一水和物溶液15mLを加え、亜硫酸ガスの白煙が発生するまで加熱する。これを室温になるまで冷却し、水20mLを加え、沸騰するまで加熱した後、室温まで冷却し、水を加えて、正確に50mLとする。
(2) 試料約1gをケルダールフラスコに精密に量り、硝酸5mLを加え穏やかに加熱した後、硝酸/過塩素酸混液(1:1)3mLを加え、乾固させないように注意しながら穏やかに加熱する。この場合において、乾固させると爆発するおそれがあり、加熱する操作は、十分な注意を払って行う。これを室温まで冷却した後、硝酸/過塩素酸混液(1:1)3mLを追加し、乾固させないように注意しながら穏やかに加熱して濃縮する。室温になるまで冷却した後、水20mL及び薄めた塩酸(1→10)20mLを加えて10分間煮沸した後、ろ紙を用いてろ過し、ろ液に水を加えて正確に50mLとする。
(3) 試料約1gをケルダールフラスコに精密に量り、硝酸5mLを加え穏やかに加熱した後、硝酸/過塩素酸混液(1:1)3mLを加え、乾固させないように注意しながら穏やかに加熱し濃縮する。乾固させると爆発するおそれがあるため、加熱する操作には十分に注意を払って行う。この場合において、液の色がほとんど無色澄明にならないときは、室温まで冷却して硝酸/過塩素酸混液(1:1)3mLを追加し、乾固させないように注意しながら穏やかに加熱して濃縮する操作を繰り返す。液の色がほとんど無色澄明になった後、室温になるまで冷却して硝酸/過塩素酸混液(1:1)3mLを加え、乾固させないように注意しながら穏やかに加熱して濃縮する操作を3回繰り返す。これを室温になるまで冷却し、水を加えて正確に50mLとする。
ニ 試料溶液調製法
(1) 前処理法(1)又は(2)で得られた溶液の10mLを100mLの分液ロートに正確に量り、ブロモチモールブルー試液2滴を指示薬として加え、薄めたアンモニア水(28)(1→2)を加えて中和した後、酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液10mLを加え、pH値が6になるよう調整する。これに酒石酸ナトリウムカリウム四水和物溶液(1→4)5mL、飽和硫酸アンモニウム溶液10mL及びN,N―ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物溶液(1→50)10mLを加えた後、4―メチル―2―ペンタノン10mLを正確に加え、5分間振り混ぜ、4―メチル―2―ペンタノン層を試料溶液とする。
(2) 前処理法(3)で得られた溶液の25mLを正確に量り、ブロモチモールブルー試液2滴を指示薬として加え、薄めたアンモニア水(28)(1→2)を加えて中和した後、水を加えて50mLとし、100mLの分液ロートに移す。これに酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液10mL及びN,N―ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物溶液(1→50)10mLを加えた後、4―メチル―2―ペンタノン10mLを正確に加え、5分間振り混ぜ、4―メチル―2―ペンタノン層を試料溶液とする。
(3) 前処理法(3)で得られた溶液の25mLを正確に量り、薄めた硫酸(3→50)10mLを加え、水を加えて約50mLにした後、過マンガン酸カリウム試液2滴又は3滴を加えて加熱する。この場合において、液の紫紅色が消失したときは、過マンガン酸カリウム試液を滴加し、加熱する操作を繰り返す。液の紫紅色が消えなくなった後ブロモチモールブルー試液2滴を指示薬として加え、薄めたアンモニア水(28)(1→2)を加えて中和した後、100mLの分液ロートに移す。これに酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液10mL及びN,N―ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物溶液(1→50)10mLを加えた後、4―メチル―2―ペンタノン10mLを正確に加え、5分間振り混ぜ、4―メチル―2―ペンタノン層を試料溶液とする。
(4) 前処理法(2)で得られた溶液の10mLを100mLの分液ロートに正確に量り、アンモニア水(28)を加えてpH値を8.5になるよう調整する。これにシアン化カリウム溶液(1→20)4mL及びN,N―ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物溶液(1→50)10mLを加えた後、4―メチル―2―ペンタノン10mLを正確に加え、5分間振り混ぜ、4―メチル―2―ペンタノン層を試料溶液とする。
ホ 比較試験法
それぞれの試料の規格において規定された前処理法及び試料溶液調製法により、試料溶液を調製する。次に、被検元素の標準原液(原子吸光光度法用)をそれぞれの試料の規格において規定された量を正確に量り、試料溶液と同様の前処理法及び溶液調製法により、比較液を調製する。試料溶液及び比較液について、フレーム方式により被検元素の分析線波長で吸光度を測定し、試料溶液の吸光度が比較液の吸光度より大きくないときには、試料溶液中に含まれる被検元素の量は、規格における規格値よりも小さいことが確認される。
ヘ 被検元素ごとの分析線波長、支燃性ガス、可燃性ガス及び光源ランプの組み合わせ