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○食品又は添加物の製造又は加工の過程における有毒な又は有害な熱媒体の混入防止のための措置の基準

(昭和四十九年十二月四日)

(厚生省告示第三百三十九号)

食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第十九条の十八第一項の規定に基づき、食品又は添加物の製造又は加工の過程における有毒な又は有害な熱媒体の混入防止のための措置の基準を次のように定め、昭和五十年四月一日から適用する。

食品又は添加物の製造又は加工の過程における有毒な又は有害な熱媒体の混入防止のための措置の基準

1 食品又は添加物の製造又は加工の過程において有毒な又は有害な熱媒体(以下「熱媒体」という。)を使用する場合には、次に掲げる確認、点検及び試験を行うこと。

一 熱媒体の液面の高さを示す計測器を備えて、熱媒体の減損の量を常に確認すること。

二 脱臭装置のホツトウエル及び溜出スカムの臭気等に異常のないことを常に確認すること。

三 製品についてロツトごとに別表に定める試験法により試験を行い、熱媒体が混入していないことを確認すること。

四 毎年二回以上定期的に、熱媒体加熱コイルについて、変形、摩滅又は損傷の有無についての点検及び圧力試験を行うこと。

2 前項の場合において、熱媒体を食品又は添加物の製造所又は加工所(以下「製造所等」という。)において保管する場合には、堅ろうな容器に入れ、食品又は添加物に混入するおそれのない隔離された場所に保管し、当該容器の見やすい場所に当該熱媒体の名称、「熱媒体」の文字及び当該熱媒体を取り扱う場合の注意事項を記載すること。

3 第一項の場合において、製造所等ごとに、帳簿を備え、次に掲げる事項を記載し、第一号及び第三号に掲げる事項を記載した帳簿にあつては、最終の記載の日から五年間、第二号に掲げる事項を記載した帳簿にあつては、最終の記載の日から二年間保存すること。

一 使用している熱媒体の名称、購入の年月日及び数量並びに使用の状況

二 第一項第一号から第三号までの規定により行つた確認の結果

三 第一項第四号の規定により行つた点検及び試験の結果

附 則 (令和元年六月二八日厚生労働省告示第四八号) 抄

(適用期日)

1 この告示は、不正競争防止法等の一部を改正する法律の施行の日(令和元年七月一日)から適用する。

別表

(昭61厚告208・令元厚労告48・一部改正)

ジフエニル・ジフエニルエーテル系熱媒体、メチルナフタリン系熱媒体、イソプロピルナフタリン系熱媒体、アルキルジフエニル系熱媒体、水素化トリフエニル系熱媒体及びトリアリルジメタン系熱媒体の試験法は、次のとおりとする。

1 装置

(1) 精油定量器(改良型)

概略は、次の図による。

(2) 水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ装置

(3) クデルナ・ダニツシユ濃縮器又はロータリー・エバポレーター

(4) カラムクロマトグラフ用ガラス管(内径10mm、長さ300mm、コツク付き)

2 試薬、標準原液及び標準液

次に示すもの以外は、食品、添加物等の規格基準(昭和34年12月厚生省告示第370号)第2 添加物の部C 試薬・試液等の項に示すものを用いる。

なお、(特級)と記載したものは、日本産業規格試薬の特級の規格に適合するものであることを、(局方)と記載したものは、日本薬局方の規格に適合するものであることを示す。

(1) アセトニトリルCH3CN (特級)

(2) 削除

(3) ガラス繊維(特級)

(4) ジフエニルエタン(C6H5)2CH2CH2

(5) ジフエニルメタン(C6H5)2CH2

(6) 蒸留水(局方)

(7) カラムクロマトグラフ用シリカゲル(標準網ふるい74~149μm)

(8) ピレンC16H10 (特級)

(9) フタル酸ジオクチルC6H4(COOC8H17)2

(10) 削除

(11) n―ヘプタンCH3(CH2)5CH3 (特級)

(12) 削除

(13) ジフエニルメタン標準液

ジフエニルメタン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘプタンを加えて溶かし、更にn―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlを正確に量り採り、n―ヘプタンを加えて正確に100mlとする。この液1mlは、ジフエニルメタン10μgを含む。

(14) ジフエニルエタン標準液

ジフエニルエタン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘプタンを加えて溶かし、更にn―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlを正確に量り採り、n―ヘプタンを加えて正確に100mlとする。この液1mlは、ジフエニルエタン10μgを含む。

(15) ピレン標準原液

ピレン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘキサンを加えて溶かし、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、ピレン1mgを含む。

(16) ピレン標準液

ピレン標準原液1mlを正確に量り採り、適量のn―ヘキサンを加えて溶かし、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に50mlとする。この液1mlは、ピレン20μgを含む。

(17) フタル酸ジオクチル標準原液

フタル酸ジオクチル100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘキサンを加えて溶かし、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、フタル酸ジオクチル1mgを含む。

(18) フタル酸ジオクチル標準液

フタル酸ジオクチル標準原液2mlを正確に量り採り、n―ヘキサンを加えて全量を正確に50mlとする。この液1mlは、フタル酸ジオクチル40μgを含む。

(19) ジフエニル・ジフエニルエーテル系熱媒体標準液

ジフエニル・ジフエニルエーテル系熱媒体100mg及びジフエニルメタン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘプタンを加えて溶かし、更にn―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、ジフエニル・ジフエニル系熱媒体を10μg含む。

(20) メチルナフタリン系熱媒体標準液

メチルナフタリン系熱媒体100mg及びジフエニルメタン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘプタンを加えて溶かし、更にn―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlを正確に量り採り、n―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、メチルナフタリン系熱媒体を10μgを含む。

(21) イソプロピルナフタリン系熱媒体標準液

イソプロピルナフタリン系熱媒体100mg及びジフエニルエタン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘプタンを加えて溶かし、更にn―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、イソプロピルナフタリン系熱媒体10μgを含む。

(22) アルキルジフエニル系熱媒体標準液

アルキルジフエニル系熱媒体100mg及びジフエニルエタン100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘプタンを加えて溶かし、更にn―ヘプタンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlを正確に量り採り、n―ヘプタンを加えて100mlとする。この液1mlは、アルキルジフエニル系熱媒体10μgを含む。

(23) 水素化トリフエニル系熱媒体標準液

水素化トリフエニル系熱媒体100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘキサンを加えて溶かし、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に100mlとする。この液10mlを正確に量り採り、これにピレン標準原液5mlを加え、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、水素化トリフエニル系熱媒体100μgを含む。

(24) トリアリルジメタン系熱媒体標準液

トリアリルジメタン系熱媒体100mgを正確に量り採り、適量のn―ヘキサンを加えて溶かし、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に100mlとする。この液10mlを正確に量り採り、これにフタル酸ジオクチル標準原液4mlを加え、更にn―ヘキサンを加えて全量を正確に100mlとする。この液1mlは、トリアリルジメタン系熱媒体100μgを含む。

3 試験溶液の調製及び操作法

(1) ジフエニル・ジフエニルエーテル系熱媒体

1 試験溶液の調製

試料10gを300mlナス型フラスコに量り採り、これに蒸留水約100ml及び沸石を加える。精油定量器(改良型)の捕集管に適量の蒸留水を加え、その上にジフエニルメタン標準液1mlを積層させたのち、精油定量器(改良型)に上記フラスコ及び冷却管を接続する。次いでフラスコを加熱し、液が激しく沸騰する状態で90分間還流したのち、加熱をやめ、室温まで冷却し、コツクを開き、注意して水層を除く。n―ヘプタン層を小試験管に採り、適量の無水硫酸ナトリウムを加えて振り混ぜ、その上澄液を試験溶液とする。

2 操作法

a 操作条件

水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ装置の水素炎イオン化検出器の感度をできるだけ高くし、記録紙上の基線が安定であることを確かめたのち、次の条件で測定を行う。

ア カラム担体

ケイソウ土(標準網ふるい177~250μm)

イ カラム充てん剤

カラム担体に対してガスクロマトグラフ用シリコン(SE―30)を2~5%の割合で含ませる。

ウ カラム管

内径2~4mm、長さ1,000~2,000mmのステンレス管又はガラス管

エ カラム温度

90~130℃の一定温度

オ キヤリヤーガス

高純度窒素又は高純度ヘリウムを用いる。ジフエニルメタンが約11分後に現れるようにカラム温度及びキヤリヤーガスの流速を調整する。

b 予備測定

ジフエニル・ジフエニルエーテル系熱媒体標準液をカラムに注入し、ジフエニルメタンの示すピークに対する熱媒体の示す各ピークの相対保持時間を求める。

c 測定

予備測定と同一の条件で試験溶液をカラムに注入し、ジフエニルメタンの示すピークに対する予備測定における熱媒体の示すピークに相当する各ピークの相対保持時間を求めて同定する。

(2) メチルナフタリン系熱媒体

1 試験溶液の調製

試料10gを300mlナス型フラスコに量り採り、これに蒸留水約100ml及び沸石を加える。精油定量器(改良型)の捕集管に適量の蒸留水を加え、その上にジフエニルメタン標準液1mlを積層させたのち、精油定量器(改良型)にフラスコ及び冷却管を接続する。次いでフラスコを加熱し、液が激しく沸騰する状態で90分間還流したのち、加熱をやめ、室温まで冷却し、コツクを開き、注意して水層を除く。n―ヘプタン層を小試験管に採り、適量の無水硫酸ナトリウムを加えて振り混ぜ、その上澄液を試験溶液とする。

2 操作法

a 操作条件

水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ装置の水素炎イオン化検出器の感度をできるだけ高くし、記録紙上の基線が安定であることを確かめたのち、次の条件で測定を行う。

ア カラム担体

ケイソウ土(標準網ふるい177~250μm)

イ カラム充てん剤

カラム担体に対してガスクロマトグラフ用シリコン(OV―17)を2~5%の割合で含ませる。

ウ カラム管

内径2~4mm、長さ1,000~2,000mmのステンレス管又はガラス管

エ カラム温度

100~140℃の一定温度

オ キヤリヤーガス

高純度窒素又は高純度ヘリウムを用いる。ジフエニルメタンが約15分後に現れるようにカラム温度及びキヤリヤーガスの流速を調整する。

b 予備測定

メチルナフタリン系熱媒体標準液をカラムに注入し、ジフエニルメタンの示すピークに対する熱媒体の示す各ピークの相対保持時間を求める。

c 測定

予備測定と同一の条件で試験溶液をカラムに注入し、ジフエニルメタンの示すピークに対する予備測定における熱媒体の示すピークに相当する各ピークの相対保持時間を求めて同定する。

(3) イソプロピルナフタリン系熱媒体

1 試験溶液の調製

試料10gを300mlナス型フラスコに量り採り、これに蒸留水約100ml及び沸石を加える。精油定量器(改良型)の捕集管に適量の蒸留水を加え、その上にジフエニルエタン標準液1mlを積層させたのち、精油定量器(改良型)に上記フラスコ及び冷却管を接続する。次いでフラスコを加熱し、液が激しく沸騰する状態で90分間還流したのち、加熱をやめ、室温まで冷却し、コツクを開き、注意して水層を除く。n―ヘプタン層を小試験管に採り、適量の無水硫酸ナトリウムを加えて振り混ぜ、その上澄液を試験溶液とする。

2 操作法

a 操作条件

水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ装置の水素炎イオン化検出器の感度をできるだけ高くし、記録紙上の基線が安定であることを確かめたのち、次の条件で測定を行う。

ア カラム担体

ケイソウ土(標準網ふるい177~250μm)

イ カラム充てん剤

カラム担体に対してガスクロマトグラフ用シリコン(SE―30)を2~5%の割合で含ませる。

ウ カラム管

内径2~4mm、長さ1,000~2,000mmのステンレス管又はガラス管

エ カラム温度

100~140℃の一定温度

オ キヤリヤーガス

高純度窒素又は高純度ヘリウムを用いる。ジフエニルエタンが約11分後に現れるようにカラム温度及びキヤリヤーガスの流速を調整する。

b 予備測定

イソプロピルナフタリン系熱媒体標準液をカラムに注入し、ジフエニルエタンの示すピークに対する熱媒体の示す各ピークの相対保持時間を求める。

c 測定

予備測定と同一の条件で試験溶液をカラムに注入し、ジフエニルエタンの示すピークに対する予備測定における熱媒体の示すピークに相当する各ピークの相対保持時間を求めて同定する。

(4) アルキルジフエニル系熱媒体

1 試験溶液の調製

試料10gを300mlナス型フラスコに量り採り、これに蒸留水約100ml及び沸石を加える。精油定量器(改良型)の捕集管に適量の蒸留水を加え、その上にジフエニルエタン標準液1mlを積層させたのち、精油定量器(改良型)に上記フラスコ及び冷却管を接続する。次いで、フラスコを加熱し、液が激しく沸騰する状態で90分間還流したのち、加熱をやめ、室温まで冷却し、コツクを開き、注意して水層を除く。n―ヘプタン層を小試験管に採り、適量の無水硫酸ナトリウムを加えて振り混ぜ、その上澄液を試験溶液とする。

2 操作法

a 操作条件

水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ装置の水素炎イオン化検出器の感度をできるだけ高くし、記録紙上の基線が安定であることを確かめたのち、次の条件で測定を行う。

ア カラム担体

ケイソウ土(標準網ふるい177~250μm)

イ カラム充てん剤

カラム担体に対してガスクロマトグラフ用シリコン(SE―30)を2~5%の割合で含ませる。

ウ カラム管

内径2~4mm、長さ1,000~2,000mmのステンレス管又はガラス管

エ カラム温度

100~140℃の一定温度

オ キヤリヤーガス

高純度窒素又は高純度ヘリウムを用いる。ジフエニルエタンが約11分後に現れるようにカラム温度及びキヤリヤーガスの流速を調整する。

b 予備測定

アルキルジフエニル系熱媒体標準液をカラムに注入し、ジフエニルエタンの示すピークに対する熱媒体の示す各ピークの相対保持時間を求める。

c 測定

予備測定と同一の条件で試験溶液をカラムに注入し、ジフエニルエタンの示すピークに対する予備測定における熱媒体の示すピークに相当する各ピークの相対保持時間を求めて同定する。

(5) 水素化トリフエニル系熱媒体

1 試験溶液の調製

a 抽出

試料20gを小ビーカーに量り採り、アセトニトリル50mlでビーカーを洗いながら200ml分液漏斗に移し、1分間激しく振り混ぜたのち静置する。分離した下層(油層)を100ml分液漏斗に移し、これにアセトニトリル20mlを加えて1分間激しく振り混ぜたのち静置する。分離した下層(油層)を別の100ml分液漏斗に移し、同様にアセトニトリル20mlで抽出を行う。上記の2つの100ml分液漏斗中のアセトニトリル層を上記200ml分液漏斗のアセトニトリル層に合わせ、これにn―ヘキサン50mlを加えて激しく振り混ぜたのち静置する。分離した下層(アセトニトリル層)を濃縮フラスコに移す。上層(n―ヘキサン層)は更にアセトニトリル20mlで洗い、分離後、下層(アセトニトリル層)を上記濃縮フラスコに加える。これをクデルナ・ダニツシユ濃縮器又はロータリー・エバポレーターにより浴温60℃以下でほとんど乾固するまで減圧濃縮する。冷後、残留物にn―ヘキサン2mlを加えて溶かし、これをカラムクロマトグラフイー用検液とする。

b カラムクロマトグラフイー

活性化しないカラムクロマトグラフ用シリカゲル2gを採り、適量のn―ヘキサンを加え、かくはんして気泡を除く。これをカラムクロマトグラフ用ガラス管にガラス繊維を詰めn―ヘキサンを用いて気泡を除いたものに注入し、常法に従つてカラムを調製する。シリカゲル層が安定したのち、その上に無水硫酸ナトリウムを約1cm積層させ、過量のn―ヘキサンを無水硫酸ナトリウムの上面約0.5cmの高さまで流下させたのち、カラムクロマトグラフイー用検液を注ぎ、過量のn―ヘキサンを無水硫酸ナトリウムの上面約0.5cmの高さまで流下させる。次いで、上記濃縮フラスコをn―ヘキサン2mlでよく洗い、洗液をカラムに加え、過量のn―ヘキサンを無水硫酸ナトリウムの上面約0.5cmの高さまで流下させる。次いで、カラムにn―ヘキサンを加え毎分2mlの速度で溶出させ、その溶出液40mlを別の濃縮フラスコに採る。これにピレン標準液1mlを加えたのち、クデルナ・ダニツシユ濃縮器又はロータリー・エバポレーターにより浴温約40℃でほとんど乾固するまで減圧濃縮する。次いで、フラスコを外し、弱く送風して溶媒を揮散させたのち、残留物をn―ヘキサン1mlで溶かし、これを試験溶液とする。

2 操作法

a 操作条件

水素炎イオン化検出器付きクロマトグラフ装置の水素炎イオン化検出器の感度をできるだけ高くし、記録紙上の基線が安定であることを確かめたのち、次の条件で測定を行う。

ア カラム担体

ケイソウ土(標準網ふるい177~250μm)

イ カラム充てん剤

カラム担体に対してガスクロマトグラフ用シリコン(OV―17)を2~5%の割合で含ませる。

ウ カラム管

内径2~4mm、長さ1,000~2,000mmのステンレス管又はガラス管

エ カラム温度

190~230℃の一定温度

オ キヤリヤーガス

高純度窒素又は高純度ヘリウムを用いる。ピレンが約14分後に現れるようにカラム温度及びキヤリヤーガスの流速を調整する。

b 予備測定

水素化トリフエニル系熱媒体標準液をカラムに注入し、ピレンの示すピークに対する熱媒体の示す各ピークの相対保持時間を求める。

c 測定

予備測定と同一の条件で試験溶液をカラムに注入し、ピレンの示すピークに対する予備測定における熱媒体の示すピークに相当する各ピークの相対保持時間を求めて同定する。

(6) トリアリルジメタン系熱媒体

1 試験溶液の調製

a 抽出

試料20gを小ビーカーに量り採り、アセトニトリル50mlでビーカーを洗いながら200ml分液漏斗に移し、1分間激しく振り混ぜたのち静置する。分離した下層(油層)を100ml分液漏斗に移し、これにアセトニトリル20mlを加えて1分間激しく振り混ぜたのち静置する。分離した下層(油層)を別の100ml分液漏斗に移し、同様にアセトニトリル20mlで抽出を行う。上記の2つの100ml分液漏斗中のアセトニトリル層を上記200ml分液漏斗のアセトニトリル層と合わせ、これにn―ヘキサン50mlを加えて激しく振り混ぜたのち静置する。分離した下層(アセトニトリル層)を濃縮フラスコに移す。上層(n―ヘキサン層)は更にアセトニトリル20mlで洗い、分離後、下層(アセトニトリル層)を上記濃縮フラスコに加える。これをクデルナ・ダニツシユ濃縮器又はロータリー・エバポレーターにより浴温60℃以下でほとんど乾固するまで減圧濃縮する。冷後、残留物にn―ヘキサン2mlを加えて溶かし、これをカラムクロマトグラフイー用検液とする。

b カラムクロマトグラフイー

活性化しないカラムクロマトグラフ用シリカゲル2gを採り、適量のn―ヘキサンを加え、かくはんして気泡を除く。これをカラムクロマトグラフ用ガラス管にガラス繊維を詰めn―ヘキサンを用いて気泡を除いたものに注入し、常法に従つてカラムを調製する。シリカゲル層が安定したのち、その上に無水硫酸ナトリウムを約1cm積層させ、過量のn―ヘキサンを無水硫酸ナトリウムの上面約0.5cmの高さまで流下させたのち、カラムクロマトグラフイー用検液を注ぎ、過量のn―ヘキサンを無水硫酸ナトリウムの上面約0.5cmの高さまで流下させる。次いで、上記濃縮フラスコをn―ヘキサン2mlでよく洗い、洗液をカラムに加え、過量のn―ヘキサンを無水硫酸ナトリウムの上面約0.5cmの高さまで流下させる。次いで、n―ヘキサン40mlを用いて、毎分2mlの速度でカラムを洗つたのち、別の濃縮フラスコを受器として溶出液(n―ヘキサン:エーテル=95:5)約15mlを加えて溶出する。この溶出液にフタル酸ジオクチル溶液1mlを加え、クデルナ・ダニツシユ濃縮器又はロータリー・エバポレーターにより浴温約40℃でほとんど乾固するまで減圧濃縮する。次いで、フラスコを外し、弱く送風して溶媒を揮散させたのち、残留物をn―ヘキサン1mlで溶かし、これを試験溶液とする。

2 操作法

a 操作条件

水素炎イオン化検出器付きガスクロマトグラフ装置の水素炎イオン化検出器の感度をできるだけ高くし、記録紙上の基線が安定であることを確かめたのち、次の条件で測定を行う。

ア カラム担体

ケイソウ土(標準網ふるい177~250μm)

イ カラム充てん剤

カラム担体に対してガスクロマトグラフ用シリコン(OV―17)を2~5%の割合で含ませる。

ウ カラム管

内径2~4mm、長さ1,000~2,000mmのステンレス管又はガラス管

エ カラム温度

210~240℃の一定温度

オ キヤリヤーガス

高純度窒素又は高純度ヘリウムを用いる。フタル酸ジオクチルが約20分後に現れるようにカラム温度及びキヤリヤーガスの流速を調整する。

b 予備測定

トリアリルジメタン系熱媒体標準液をカラムに注入し、フタル酸ジオクチルの示すピークに対する熱媒体の示す各ピークの相対保持時間を求める。

c 測定

予備測定と同一の条件で試験溶液をカラムに注入し、フタル酸ジオクチルの示すピークに対する予備測定における熱媒体の示すピークに相当する各ピークの相対保持時間を求めて同定する。