アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

C5H12N2O4・H2O 分子量 182.18

Monoammonium monohydrogen (2S)―2―aminopentanedioate monohydrate [139883―82―2]

含量 本品を乾燥物換算したものは、L―グルタミン酸アンモニウム(C5H12N2O4・H2O)99.0%以上を含む。

性状 本品は、無~白色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→200)を検液とする。別にL―グルタミン酸ナトリウム一水和物溶液(1→200)を対照液とする。検液及び対照液をそれぞれ1μLずつ量り、1―ブタノール/水/酢酸混液(2:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフィーを行い、展開溶媒の先端が原線から約10cmの高さに上昇したとき展開を止め、風乾する。さらに、80℃で30分間乾燥した後、ニンヒドリン溶液(1→500)を均等に噴霧し、80℃で10分間加熱して呈色させ、自然光下で観察するとき、検液から得たスポットは、対照液から得た赤紫色のスポットと色調及びRf値が等しい。ただし、薄層板には、薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを担体とし、110℃で1時間乾燥したものを使用する。

(2) 本品は、アンモニウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像548 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (10g、塩酸(1→6)、100mL、乾燥物換算)

pH 6.0~7.0(1.0g、水20mL)

純度試験

(1) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして1.9μg/g以下(0.79g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(3) ピロリドンカルボン酸 本品0.50gを量り、水に溶かして100mLとし、検液とする。別にL―グルタミン酸ナトリウム一水和物0.50g及びDL―2―ピロリドン―5―カルボン酸2.5mgを量り、水に溶かして正確に100mLとし、対照液とする。検液及び対照液をそれぞれ2μLずつ量り、1―ブタノール/水/酢酸混液(2:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフィーを行い、展開溶媒の先端が原線から約10cmの高さに上昇したとき展開を止め、風乾し、更に120℃で30分間加熱して溶媒を除く。次亜塩素酸ナトリウム5mLの入った50mLのビーカー及びこの薄層板を、別の展開用容器に入れる。このとき、薄層板のガラス面をビーカーに向けるように入れる。ビーカーに塩酸約2mLを静かに加えて塩素を発生させ、展開用容器に蓋をして20分間放置する。薄層板を取り出し、10分間放置した後、エタノール(95)を均一に噴霧し、風乾する。これにヨウ化カリウム・デンプン試液を噴霧し、自然光下で観察するとき、検液には、対照液のピロリドンカルボン酸と同位置にスポットを認めない。ただし、薄層板には、薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを担体とし、110℃で1時間乾燥したものを使用する。

乾燥減量 0.5%以下(50℃、4時間)

強熱残分 0.1%以下(800℃、15分)

定量法 本品約0.15gを精密に量り、以下「L―アスパラギン」の定量法を準用する。

0.1mol/L過塩素酸1mL=9.109mg C5H12N2O4・H2O

FA021100

T01240

L―グルタミン酸カリウム

Monopotassium L―Glutamate

C5H8NKO4・H2O 分子量 203.23

Monopotassium monohydrogen (2S)―2―aminopentanedioate monohydrate [6382―01―0]

含量 本品を乾燥物換算したものは、L―グルタミン酸カリウム(C5H8NKO4・H2O)99.0%以上を含む。

性状 本品は、無~白色の柱状結晶又は白色の結晶性の粉末で、特異な味があり、吸湿性がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→1000)5mLにニンヒドリン溶液(1→1000)1mLを加え、3分間加熱するとき、液は、紫色を呈する。

(2) 本品は、カリウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像550 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (10g、塩酸(1→4)、100mL、乾燥物換算)

pH 6.7~7.3(1.0g、水10mL)

純度試験

(1) 溶状 無色、澄明(1.0g、水10mL)

(2) 塩化物 Clとして0.10%以下(70mg、比較液 0.01mol/L塩酸0.20mL)

(3) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(4) ヒ素 Asとして1.9μg/g以下(0.79g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 0.5%以下(80℃、5時間)

定量法 本品約0.15gを精密に量り、ギ酸3mLを加えて溶かし、非水滴定用酢酸50mLを加え、0.1mol/L過塩素酸で滴定する。終点の確認には、通例、電位差計を用いる。指示薬(クリスタルバイオレット・酢酸試液1mL)を用いる場合の終点は、液の褐色が緑色に変わるときとする。別に空試験を行い補正し、更に乾燥物換算を行う。

0.1mol/L過塩素酸1mL=10.16mg C5H8NKO4・H2O

FA021200

T01250

L―グルタミン酸カルシウム

Monocalcium Di―L―Glutamate

C10H16N2CaO8・4H2O 分子量 404.38

Monocalcium bis[monohydrogen (2S)―2―aminopentanedioate]tetrahydrate [69704―19―4]

含量 本品を無水物換算したものは、L―グルタミン酸カルシウム(C10H16N2CaO8=332.32)98.0~102.0%を含む。

性状 本品は、無~白色の柱状結晶又は白色の結晶で、特異な味がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→1000)5mLにニンヒドリン溶液(1→1000)1mLを加え、3分間加熱するとき、液は、紫色を呈する。

(2) 本品は、カルシウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像552 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (10g、塩酸(1→4)、100mL、無水物換算)

pH 6.7~7.3(1.0g、水10mL)

純度試験

(1) 溶状 無色、ほとんど澄明(1.0g、水10mL)

(2) 塩化物 Clとして0.10%以下(70mg、比較液 0.01mol/L塩酸0.20mL)

(3) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに15分間沸騰させる。冷後、水30mLを加え、試料液とする。なお、試料が溶けない場合には、蒸発乾固し、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、水30mLを加え、試料液とする。ただし、第5法に示すクエン酸水素二アンモニウム溶液(1→2)の量を50mLに変更し、指示薬にはブロモチモールブルー試液1mLを用い、アンモニア水を液の黄色が黄緑色に変わるまで加える。

(4) ヒ素 Asとして1.9μg/g以下(0.79g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

水分 19%以下(50mg、容量滴定法、直接滴定)

ただし、水分測定用メタノールの代わりに、水分測定用メタノール/水分測定用ホルムアミド混液(2:1)を用いる。

定量法 本品約0.2gを精密に量り、水約50mLを加えて溶かし、アンモニウム緩衝液(pH10.7)約2mLを加え、0.02mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 エリオクロムブラックT試液3滴)。終点は、液の赤色が青色に変わるときとする。別に空試験を行い補正し、更に無水物換算を行う。

0.02mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液1mL=6.646mg C10H16N2CaO8

FA021300

T01260

L―グルタミン酸ナトリウム

Monosodium L―Glutamate

グルタミン酸ソーダ

C5H8NNaO4・H2O 分子量 187.13

Monosodium monohydrogen (2S)―2―aminopentanedioate monohydrate [6106―04―3]

含量 本品を乾燥物換算したものは、L―グルタミン酸ナトリウム(C5H8NNaO4・H2O)99.0%以上を含む。

性状 本品は、無~白色の柱状結晶又は白色の結晶性の粉末で、特異な味がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→1000)5mLにニンヒドリン溶液(1→1000)1mLを加え、3分間加熱するとき、液は、紫色を呈する。

(2) 本品は、ナトリウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像554 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (10g、塩酸試液(2mol/L)、100mL、乾燥物換算)

pH 6.7~7.2(1.0g、水20mL)

純度試験

(1) 溶状 無色、澄明(1.0g、水10mL)

(2) 塩化物 Clとして0.041%以下(0.30g、比較液 0.01mol/L塩酸0.35mL)

(3) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(4) ヒ素 Asとして1.9μg/g以下(0.79g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 0.5%以下(97~99℃、5時間)

定量法 本品約0.15gを精密に量り、以下「DL―アラニン」の定量法を準用する。

0.1mol/L過塩素酸1mL=9.356mg C5H8NNaO4・H2O

FA021400

T01270

L―グルタミン酸マグネシウム

Monomagnesium Di―L―Glutamate

C10H16N2MgO8・4H2O 分子量 388.61

Monomagnesium bis[monohydrogen(2S)―2―aminopentanedioate]tetrahydrate [129160―51―6]

含量 本品を無水物換算したものは、L―グルタミン酸マグネシウム(C10H16N2MgO8=316.55)95.0~105.0%を含む。

性状 本品は、無~白色の柱状結晶又は白色の結晶で、特異な味がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→1000)5mLにニンヒドリン溶液(1→1000)1mLを加え、3分間加熱するとき、液は、紫色を呈する。

(2) 本品は、マグネシウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像556 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (10g、塩酸(1→4)、100mL、無水物換算)

pH 6.5~7.5(1.0g、水10mL)

純度試験

(1) 溶状 無色、ほとんど澄明(1.0g、水10mL)

(2) 塩化物 Clとして0.10%以下(70mg、比較液 0.01mol/L塩酸0.20mL)

(3) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。なお、試料が溶けない場合には、蒸発乾固した後、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。

(4) ヒ素 Asとして1.9μg/g以下(0.79g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

水分 24%以下(50mg、容量滴定法、直接滴定)

ただし、水分測定用メタノールの代わりに、水分測定用メタノール/水分測定用ホルムアミド混液(2:1)を用いる。

定量法 本品約0.2gを精密に量り、水約50mLを加えて溶かし、アンモニウム緩衝液(pH10.7)約2mLを加え、0.02mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 エリオクロムブラックT試液3滴)。終点は、液の赤色が青色に変わるときとする。別に空試験を行い補正し、更に無水物換算を行う。

0.02mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液1mL=6.331mg C10H16N2MgO8

FA021500

E00121

クロロフィル

Chlorophyll

定義 本品は、緑色植物から得られた、クロロフィル類を主成分とするものである。食用油脂を含むことがある。

色価 本品の色価(画像557 (2KB)別ウィンドウが開きます
)は600以上で、その表示量の90~110%を含む。

性状 本品は、緑~暗緑色の粉末、塊、ペースト又は液体で、わずかに特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品の表示量から、色価600に換算して1gに相当する量を量り、ヘキサン100mLを加えて溶かした液は、緑色を呈し、塩酸0.5mLを加えて振り混ぜるとき、液の色は、帯緑黄色に変わる。

(2) 本品の表示量から、色価600に換算して1gに相当する量を量り、酢酸エチル100mLを加えて溶かした液は、赤色の蛍光を発する。

(3) 本品にヘキサンを加えて溶かした液は、波長410~430nm及び660~670nmの両者に吸収極大がある。

(4) 本品の表示量から、色価600に換算して1gに相当する量を量り、ヘキサン30mLを加えて溶かし、検液とする。検液2μLを量り、対照液を用いず、ヘキサン/アセトン/2―メチル―2―プロパノール混液(10:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフィーを行い、展開溶媒の先端が原線から約10cmの高さに上昇したとき展開を止め、風乾するとき、Rf値が0.3付近、0.4付近及び0.65付近に黄緑色(クロロフィルb)、緑色(クロロフィルa)及び灰色(フェオフィチン)のスポットを認め、これらのスポットは、暗所で紫外線(波長366nm付近)を照射するとき、赤色の蛍光を発する。また、Rf値が0.25及び0.95付近に黄色(キサントフィル)及び黄橙色(β―カロテン)のスポットを認め、これらのスポットは、暗所で紫外線(波長366nm付近)を照射するとき、蛍光を発しない。ただし、薄層板には、薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを担体とし、110℃で1時間乾燥したものを使用する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

色価測定 色価測定法により次の操作条件で試験を行う。

操作条件

測定溶媒 ヘキサン

測定波長 波長660~670nmの吸収極大の波長

FA021550

E00122

くん液

Smoke Flavourings

スモークフレーバー

定義 本品は、サトウキビ、竹材、トウモロコシ又は木材を燃焼して発生したガス成分を捕集して得られたもの(リキッドスモークという。)又は乾留して得られたもの(木酢液という。)である。

含量 本品は、酢酸(C2H4O2=60.05)として1.0~20.0%を含む。

性状 本品は、無~褐色の液体で、特異なにおいがある。

確認試験 本品の水溶液(1→100)は酸性である。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(3) ベンゾ[a]ピレン 10μg/kg以下

本品10gを量り、丸底フラスコに入れ、エタノール(95)20mL、水酸化カリウム溶液(4→5)2mL及び沸騰石数個を加え、還流冷却器を付けて時々振り混ぜながら2時間加熱した後、冷却し、この液を分液漏斗に移す。次に水20mL、エタノール(95)10mL及びヘキサン15mLで丸底フラスコを順に洗い、洗液を先の分液漏斗に合わせ、振り混ぜた後、静置する。下層を分離し、別の分液漏斗に入れ、ヘキサン15mLを加え、振り混ぜた後、静置し、下層を捨てる。各ヘキサン層をあわせ、水3mLを加えて振り混ぜ下層を捨てる。ヘキサン層を、あらかじめヘキサン15mLで洗浄した硫酸ナトリウム25gを積層したガラスろ過器(1G4)を用いて吸引ろ過する。更にヘキサン15mLを加えて硫酸ナトリウム層を洗浄する。ろ液及び洗液をナス型フラスコに合わせ、1mL以下となるまで約40℃の水浴中で減圧下に濃縮し、シリカゲルミニカラム用試料液とする。シリカゲルミニカラム(1000mg)にジクロロメタン15mL、次に、ヘキサン3mLを注入し、流出液は捨てる。このカラムにシリカゲルミニカラム用試料液を注入し、更にナス型フラスコをヘキサン1mLずつで2回洗浄し、洗液をそれぞれカラムに注入し、流出液を捨てる。次にヘキサン/ジクロロメタン混液(3:1)5mLを注入する。初めの流出液1mLを捨て、続く流出液をナス型フラスコに取る。カラムに残った液を加圧して押し出し、先の流出液に合わせ、アセトニトリル4mLを加え、1mL以下となるまで約40℃の水浴中で減圧下に濃縮し、オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラム用試料液とする。オクタデシルシリル化シリカゲルミニカラム(1000mg)にジクロロメタン15mL、次に、アセトニトリル5mLを注入し、流出液は捨てる。このカラムにオクタデシルシリル化シリカゲルミニカラム用試料液を注入し、更にナス型フラスコをアセトニトリル0.5mLで2回洗浄し、洗液をそれぞれカラムに注入し、流出液は捨てる。次に、アセトニトリル/ジクロロメタン混液(9:1)5mLを注入し、流出液をナス型フラスコに取る。カラムに残った液を加圧して押し出し、先の流出液に合わせ、1mL以下となるまで約40℃の水浴中で減圧下に濃縮した後、アセトニトリルを加えて正確に5mLとする。この液をメンブランフィルター(孔径0.45μm)でろ過し、ろ液を検液とする。別に、ベンゾ[a]ピレン10mgを正確に量り、アセトニトリルを加えて溶かし、正確に1000mLとする。この液1mLを正確に量り、水/アセトニトリル混液(1:1)を加えて、正確に500mLとし、標準液とする。検液及び標準液それぞれ20μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行うとき、検液のベンゾ[a]ピレンのピーク高さは、標準液のベンゾ[a]ピレンのピーク高さを超えない。

操作条件

検出器 蛍光検出器(励起波長 290nm、蛍光波長 410nm)

カラム充填剤 5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲル

カラム管 内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管

カラム温度 35℃

移動相A 水

移動相B アセトニトリル

濃度勾配 A:B(50:50)で3分間保持し、A:B(50:50)からA:B(0:100)までの直線濃度勾配を15分間行い、A:B(0:100)で8分間保持する。

流量 1mL/分

定量法 本品約1gを精密に量り、水100mLを加えて溶かし、0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定を行う(指示薬 フェノールフタレイン試液3~4滴)。

0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液1mL=6.005mg C2H4O2

FA021600

T01280

ケイ酸カルシウム

Calcium Silicate

Calcium silicate [1344―95―2]

定義 本品は、二酸化ケイ素と酸化カルシウムの化合物である。

含量 本品を乾燥したものは、二酸化ケイ素(SiO2=60.08)として50.0~95.0%、酸化カルシウム(CaO=56.08)として3.0~35.0%を含む。

性状 本品は、白~灰白色の微粉末で、吸湿性がある。

確認試験 定量法の検液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定するとき、カルシウムに特有な393.366nm付近及びケイ素に特有な251.611nm付近の原子発光スペクトル線を認める。

pH 8.4~12.5(5%懸濁液)

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(5.0g、比較液 鉛標準液10.0mL、フレーム方式)

本品を量り、ビーカーに入れ、塩酸(1→4)50mLを加えてかくはんする。時計皿等で覆い、穏やかに15分間煮沸した後、定量分析用ろ紙(5種C)を用いて吸引ろ過し、50mLのメスフラスコに入れる。ビーカー及びろ紙上の残留物を熱湯で洗い、洗液をろ液に合わせる。冷後、塩酸(1→4)を加えて正確に50mLとし、これを検液とする。別に、鉛標準液を正確に量り、塩酸(1→4)を加えて20mLとし、比較液とする。検液及び比較液につき、次の操作条件で原子吸光光度法により吸光度を測定するとき、検液の吸光度は、比較液の吸光度以下である。

操作条件

光源ランプ 鉛中空陰極ランプ

分析線波長 217nm

支燃性ガス 空気

可燃性ガス アセチレン

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(1)の検液5mLを正確に量り、検液とする。

(3) フッ化物 Fとして50μg/g以下

本品2gを量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、水40mLを加える。この液を15分間かくはんした後、懸濁液を50mLのメスフラスコに移し、水を加えて50mLとする。この液を遠心分離し、上澄液30mLを正確に量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム・トリス試液15mLを加え、検液とする。指示電極にはフッ素イオン電極を、参照電極には銀―塩化銀電極を接続した電位差計で電位を測定するとき、検液の電位は、比較液の電位以上である。

比較液は、次により調製する。

あらかじめ110℃で2時間乾燥したフッ化ナトリウム2.210gを量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、水200mLを加えてかき混ぜながら溶かす。この溶液をメスフラスコに入れ、水を加えて1000mLとし、ポリエチレン製容器に入れて比較原液とする。使用時に、比較原液2mLを正確に量り、水を加えて正確に1000mLとする。この液30mLを正確に量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム・トリス試液15mLを加え、比較液とする。

乾燥減量 10.0%以下(105℃、2時間)

強熱減量 5.0~14.0%(乾燥物、1000℃、恒量)

定量法

(1) 二酸化ケイ素 本品を強熱し、その約0.5gを白金製又はニッケル製のるつぼに精密に量り、水酸化カリウム5g及びホウ酸2gを加えて混和し、加熱して完全に融解する。冷後、るつぼを250mLポリプロピレン製又はポリテトラフルオロエチレン製のビーカーに入れ、熱湯150mLを加えて加温しながら、るつぼ内の固形物をスパーテルでかき出し、懸濁する。るつぼをビーカーから取り出し、少量の水で洗い、その洗液をビーカーに入れる。塩酸50mLを加えてかくはんし、ポリプロピレン製のメスフラスコに移して水を加えて250mLとし、試料液とする。試料液1mLを量り、塩酸(1→20)を加えて50mLとし、A液とする。A液1mLを量り、塩酸(1→20)を加えて50mLとし、検液とする。別に、ケイ素標準原液適量を正確に量り、塩酸(1→20)を加えて1mL中にケイ素0.1~2μgを含む3種以上の濃度の異なる標準液を調製する。検液及び標準液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定する。標準液の発光強度から検量線を作成し、検液中のケイ素濃度C(μg/mL)を求め、次式により含量を求める。

ただし、

C:ケイ素濃度(μg/mL)

M:試料の採取量(g)

LI:強熱減量(%)

(2) 酸化カルシウム (1)の検液又はA液を検液とする。別に、カルシウム標準液(0.1mg/mL)適量を正確に量り、塩酸(1→20)を加え、(1)の検液を用いる場合は1mL中にカルシウム0.1~1μgを含む3種以上の濃度の異なる標準液を、A液を検液とする場合は1mL中にカルシウム0.5~10μgを含む3種以上の濃度の異なる標準液を調製する。検液及び標準液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定する。標準液の発光強度から検量線を作成し、検液中のカルシウム濃度C(μg/mL)を求め、次式により含量を求める。

ただし、

C:カルシウム濃度(μg/mL)

F:(1)の検液を検液とした場合は62.5、A液を検液とした場合は1.25

M:試料の採取量(g)

LI:強熱減量(%)

FA021700

T01290

ケイ酸マグネシウム

Magnesium Silicate

Magnesium silicate [1343―88―0]

定義 本品は、ケイ酸ナトリウム及び可溶性マグネシウム塩の沈殿反応によって製造される、酸化マグネシウム及び二酸化ケイ素のモル比が約2:5の合成化合物である。

含量 本品を強熱物換算したものは、酸化マグネシウム(MgO=40.30)として15.0%以上、二酸化ケイ素(SiO2=60.08)として67.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の微細な粉末であり、においがない。

確認試験 定量法の検液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定するとき、マグネシウムに特有な279.553nm付近及びケイ素に特有な251.611nm付近の原子発光スペクトル線を認める。

pH 7.0~11.0(10%懸濁液)

純度試験

(1) 水可溶物 3.0%以下

本品約10.0gを量り、ビーカーに入れ、水150mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに15分間煮沸する。冷後、蒸発した水を補い、15分間放置した後、定量分析用ろ紙(5種C)を用いて吸引ろ過する。ろ液が濁っている場合には、ろ過を繰り返す。ろ液75mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとし、A液とする。A液50mLを正確に量り、あらかじめ質量を量った白金皿に入れ、蒸発乾固し、450~550℃で3時間強熱する。冷後、残留物の質量を量るとき、その値は75mgを超えない。

(2) 遊離アルカリ NaOHとして1.0%以下

(1)のA液20mLにフェノールフタレイン試液2滴を加える。液の色が消えるまで0.1mol/L塩酸を加えるとき、その消費量は2.5mL以下である。

(3) フッ化物 Fとして10μg/g以下

本品2.0gを量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、水60mLを加えて15分間かくはんした後、懸濁液を100mLのメスフラスコに移し、水を加えて100mLとする。懸濁液50mLを毎分約5000回転で15分間遠心分離し、上澄液20mLを正確に量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム・トリス試液10mLを加え、検液とする。指示電極にはフッ素イオン電極を、参照電極には銀―塩化銀電極を接続した電位差計で、電位を測定するとき、検液の電位は、比較液の電位以上である。比較液は、次により調製する。

あらかじめ110℃で2時間乾燥したフッ化ナトリウム2.210gを量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、水200mLを加えてかき混ぜながら溶かす。この溶液をメスフラスコに入れ、水を加えて1000mLとし、ポリエチレン製容器に入れて比較原液とする。使用時に、比較原液2mLを正確に量り、メスフラスコに入れ、水を加えて1000mLとする。さらに、この液5mLを正確に量り、メスフラスコに入れ、水を加えて50mLとする。この液20mLを正確に量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム・トリス試液10mLを加え、比較液とする。

(4) 鉛 Pbとして5μg/g以下(5.0g、比較液 鉛標準液10.0mL、フレーム方式)

本品を量り、ビーカーに入れ、塩酸(1→4)50mLを加えてかくはんする。時計皿等で覆い、穏やかに15分間煮沸した後、定量分析用ろ紙(5種C)を用いて吸引ろ過し、50mLのメスフラスコに入れる。ビーカー及びろ紙上の残留物を熱湯で洗い、洗液をろ液に合わせる。冷後、塩酸(1→4)を加えて正確に50mLとし、これを検液とする。別に、鉛標準液を正確に量り、塩酸(1→4)を加えて20mLとし、比較液とする。検液及び比較液につき、次の操作条件で原子吸光光度法により吸光度を測定するとき、検液の吸光度は、比較液の吸光度以下である。

操作条件

光源ランプ 鉛中空陰極ランプ

分析線波長 217nm

支燃性ガス 空気

可燃性ガス アセチレン

(5) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に塩酸(1→4)5mLを加え、よく振り混ぜながら沸騰するまで穏やかに加熱し、速やかに冷却した後、毎分3000回転で5分間遠心分離する。上澄液をとり、残留物に塩酸(1→4)5mLを加えてよく振り混ぜ、遠心分離し、洗液を先の上澄液に合わせる。さらに、水10mLを加え、同様の操作を行い、洗液を上澄液に合わせ、水浴上で加熱濃縮して5mLとし、検液とする。

乾燥減量 15%以下(105℃、2時間)

強熱減量 15%以下(乾燥物、900~1000℃、20分間)

定量法 本品の約0.5gを白金製又はニッケル製のるつぼに精密に量り、水酸化カリウム5g及びホウ酸2gを加えて混和し、加熱して完全に融解する。冷後、るつぼを250mLのポリプロピレン製又はポリテトラフルオロエチレン製のビーカーに入れ、熱湯150mLを加えて必要があれば加温しながらるつぼを揺り動かして、るつぼ内の固形物を溶解又は懸濁させる。るつぼをビーカーから取り出し、少量の水で洗い、その洗液をビーカーに入れる。塩酸50mLをビーカーに加えてかくはんし、ポリプロピレン製のメスフラスコに移して水を加えて250mLとし、試料液とする。試料液を塩酸(1→20)で正確に200倍に希釈し、検液とする。別にマグネシウム標準原液及びケイ素標準原液適量を正確に量り、塩酸(1→20)を加えて1mL中にマグネシウム及びケイ素それぞれ0.2~5μgを含む3種以上の濃度の異なる標準液を調製する。検液及び標準液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定する。標準液の発光強度から検量線を作成し、検液中のマグネシウム濃度CMg(μg/mL)及びケイ素濃度CSi(μg/mL)を求め、以下の式により酸化マグネシウム及び二酸化ケイ素の含量を求める。

ただし、

CMg:マグネシウム濃度(μg/mL)

CSi:ケイ素濃度(μg/mL)

M:試料の採取量(g)

LD:乾燥減量(%)

LI:強熱減量(%)

FA021800

E00125

ケイソウ土

Diatomaceous Earth

定義 本品は、ケイソウに由来する二酸化ケイ素で、乾燥品、焼成品及び融剤焼成品があり、それぞれをケイソウ土(乾燥品)、ケイソウ土(焼成品)及びケイソウ土(融剤焼成品)と称する。

焼成品は、800~1200℃で焼成したものであり、融剤焼成品は、少量の炭酸のアルカリ塩を添加して800~1200℃で焼成したものである。融剤焼成品のうち酸洗い品については、焼成品の規定(性状を除く。)を準用する。

性状 乾燥品は、類白~淡灰色の粉末であり、焼成品は、淡黄~淡橙色又は赤~淡褐色の粉末であり、融剤焼成品は、白~淡赤褐色の粉末である。

確認試験

(1) 本品0.2gを白金製のるつぼにとり、フッ化水素酸5mLを加えて溶かし、次に加熱するとき、ほとんどが蒸発する。

(2) 本品を100~200倍の顕微鏡で観察するとき、特有な多孔質のケイソウ骨格を認める。

pH 乾燥品及び焼成品 pH5.0~10.0 融剤焼成品 pH8.0~11.0

本品を乾燥し、その10.0gを量り、水100mLを加え、かくはん機を用いてかき混ぜながら、更に蒸発する水を補いながら、2時間穏やかに煮沸する。冷後、直径47mmのメンブランフィルター(孔径0.45μm)を装着したフィルターホルダーを用いて吸引ろ過する。ろ液が濁っている場合には、同一フィルターで吸引ろ過を繰り返す。容器及びフィルター上の残留物は、水で洗い、洗液をろ液に合わせ、更に水を加えて100mLとし、検液とする。

純度試験

(1) 水可溶物 0.50%以下

pHの検液50mLを量り、蒸発乾固し、残留物を105℃で2時間乾燥し、その質量を量る。

(2) 塩酸可溶物 2.5%以下

本品を乾燥し、その2.0gを量り、塩酸(1→4)50mLを加え、時々振り混ぜながら50℃で15分間加温する。冷後、ろ過し、容器及びろ紙上の残留物を塩酸(1→4)3mLで洗い、洗液とろ液を合わせる。この液に硫酸(1→20)5mLを加えて蒸発乾固し、更に恒量になるまで450~550℃で強熱し、残留物の質量を量る。

(3) 鉛 Pbとして10μg/g以下(0.40g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、時々かくはんしながら穏やかに15分間沸騰させる。この液を遠心分離して不溶物を沈降させ、上澄液をろ過し、不溶物を除き、ろ紙上の残留物と容器を熱湯5mLで洗い、洗液をろ液に合わせる。冷後、試料液とする。

(4) ヒ素 Asとして7.5μg/g以下(2.0g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に塩酸(1→4)50mLを加え、時計皿等で覆い、かくはんしながら70℃で15分間加温する。冷後、上澄液を定量分析用ろ紙(5種C)を用いてろ過する。容器内の残留物は温湯10mLずつを用いて3回洗い、先のろ紙を用いてろ過した後、ろ紙及びろ紙上の残留物を水15mLで洗う。ろ液及び洗液を合わせ、水を加えて100mLとし、この液10mLを量り、検液とする。

乾燥減量 乾燥品 10.0%以下(105℃、2時間)

焼成品及び融剤焼成品 3.0%以下(105℃、2時間)

強熱減量 本品を105℃で2時間乾燥した後、これを試料とし、直ちに試験を行う。

乾燥品 7.0%以下(1000℃、30分間)

焼成品及び融剤焼成品 2.0%以下(1000℃、30分間)

フッ化水素酸残留物 25.0%以下

あらかじめ白金製のるつぼを1000℃で30分間強熱し、デシケーター中で放冷した後、質量を精密に量る。本品約0.2gを精密に量り、先の白金製のるつぼに入れ、質量を精密に量る。次にフッ化水素酸5mL及び硫酸(1→2)2滴を加え、水浴上でほとんど蒸発乾固する。冷後、残留物にフッ化水素酸5mLを加え、蒸発乾固した後、550℃で1時間加熱し、更に徐々に温度を上げ、1000℃で30分間強熱し、デシケーター中で放冷した後、質量を精密に量る。

FA021900

T01300

ケイ皮酸

Cinnamic Acid

C9H8O2 分子量 148.16

(2E)―3―Phenylprop―2―enoic acid [140―10―3]

含量 本品は、ケイ皮酸(C9H8O2)98.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の結晶性の粉末で、特有のにおいがある。

確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中のペースト法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。

融点 132℃以上

定量法 本品のアセトン溶液(1→100)を検液とし、香料試験法中の香料のガスクロマトグラフィーの面積百分率法の操作条件(4)により定量する。

参照スペクトル

ケイ皮酸

FA022000

T01310

ケイ皮酸エチル

Ethyl Cinnamate

C11H12O2 分子量 176.21

Ethyl (2E)―3―phenylprop―2―enoate [4192―77―2]

含量 本品は、ケイ皮酸エチル(C11H12O2)99.0%以上を含む。

性状 本品は、無~淡黄色の澄明な液体で、特有のにおいがある。

確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中の液膜法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。

屈折率 画像565 (4KB)別ウィンドウが開きます

純度試験 酸価 1.0以下(香料試験法)

定量法 香料試験法中の香料のガスクロマトグラフィーの面積百分率法の操作条件(4)により定量する。

参照スペクトル

ケイ皮酸エチル

FA022100

T01320

ケイ皮酸メチル

Methyl Cinnamate

C10H10O2 分子量 162.19

Methyl(2E)―3―phenylprop―2―enoate [1754―62―7]

含量 本品は、ケイ皮酸メチル(C10H10O2)98.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の固体で、マツタケようのにおいがある。

確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中の液膜法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。なお、固体の場合には、加温して融解し、試料とする。

融点 33℃以上

純度試験 酸価 1.0以下(香料試験法)

定量法 本品のアセトン溶液(1→10)を検液とし、香料試験法中の香料のガスクロマトグラフィーの面積百分率法の操作条件(4)により定量する。

参照スペクトル

ケイ皮酸メチル

FA022200

T01340

ゲラニオール

Geraniol

C10H18O 分子量 154.25

(2E)―3,7―dimethylocta―2,6―dien―1―ol [106―24―1]

含量 本品は、ゲラニオール(C10H18O)85.0%以上を含む。

性状 本品は、無~淡黄色の澄明な液体で、特有のにおいがある。

確認試験 本品1mLに無水酢酸1mL及びリン酸1滴を加えて10分間微温に保った後、水1mLを加え、温湯中で5分間振り混ぜる。冷後、炭酸ナトリウム溶液(1→8)で微アルカリ性とするとき、酢酸ゲラニルのにおいを発する。

屈折率 画像571 (4KB)別ウィンドウが開きます

純度試験

(1) 酸価 1.0以下(香料試験法)

(2) 溶状 澄明(1.0mL、70vol%エタノール3.0mL)

(3) エステル価 3.0以下(5.0g、香料試験法)

(4) アルデヒド類 本品約5gを精密に量り、香料試験法中のアルデヒド類又はケトン類含量の第2法により定量するとき、0.5mol/L塩酸の消費量は、0.65mL以下である。ただし、放置時間は、15分間とする。

定量法 本品は、香料試験法中のアルコール類含量により定量する。ただし、アセチル化油約1gを用いる。

FA022300

E00126

ゲンチアナ抽出物

Gentian Root Extract

定義 本品は、ゲンチアナ(Gentiana lutea L.)の根又は根茎から得られたアマロゲンチン及びゲンチオピクロシドを主成分とするものである。

性状 本品は、淡黄褐~褐色の粉末で、特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品0.5gにエタノール(99.5)10mLを加え、よく振り混ぜた後、ろ過し、ろ液に塩化鉄(Ⅲ)試液1滴を加えるとき、液は、緑色を呈する。この液をろ過し、ろ液に水酸化ナトリウム試液(1mol/L)2滴を加え、必要な場合には、ろ過するとき、液は、黄色を呈する。

(2) 本品0.5gにメタノール10mLを加え、5分間振り混ぜて、ろ過し、ろ液を検液とする。別にアマロゲンチン及びゲンチオピクロシドをそれぞれ1mgずつ量り、それぞれにメタノール1mLを加えて溶かした液を対照液とする。検液及び対照液10μLにつき、酢酸エチル/エタノール(99.5)/水混液(8:2:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフィーを行い、展開溶媒の先端が原線から約10cmの高さに上昇したとき展開を止め、風乾した後、紫外線(波長254nm)下で観察するとき、検液は、対照液のアマロゲンチン又はゲンチオピクロシドのいずれかと同位置に主スポットを認める。ただし、薄層板には、薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を担体とし、110℃で1時間乾燥したものを使用する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして1.5μg/g以下(1.0g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 10.0%以下(105℃、6時間)

灰分 10.0%以下

FA022310

E00127A

高級脂肪酸(カプリル酸)

Higher Fatty Acid (Caprylic Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうちカプリル酸を主成分とするものである。

含量 本品は、カプリル酸(C8H16O2=144.21)50.0%以上を含む。

性状 本品は、無~淡黄色の液体又は白~明るい灰みの黄色のペーストである。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のカプリル酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 0.5以下

純度試験

(1) 酸価 380~395(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にカプリル酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のカプリル酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のカプリル酸の含量を求める。ただし、カプリル酸メチルは、標準液中のカプリル酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からカプリル酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

カプリル酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022320

E00127B

高級脂肪酸(カプリン酸)

Higher Fatty Acid (Capric Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうち、カプリン酸を主成分とするものである。

含量 本品は、カプリン酸(C10H20O2=172.26)50.0%以上を含む。

性状 本品は、白~明るい灰みの黄色の粉末、薄片、粒又はろう状の塊である。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のカプリン酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 0.5以下

純度試験

(1) 酸価 321~333(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にカプリン酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のカプリン酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のカプリン酸の含量を求める。ただし、カプリン酸メチルは、標準液中のカプリン酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からカプリン酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

カプリン酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022330

E00127C

高級脂肪酸(ステアリン酸)

Higher Fatty Acid (Stearic Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうち、ステアリン酸を主成分とするものである。

含量 本品は、ステアリン酸(C18H36O2=284.48)50.0%以上を含む。

性状 本品は、白~明るい灰みの黄色の粉末、薄片、粒又はろう状の塊である。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のステアリン酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 4.0以下

本品約1gを500mL共栓付きフラスコに精密に量り、シクロヘキサン/クロロホルム混液(1:1)20mLに溶かし、検液とする。以下油脂類試験法中のヨウ素価の試験を行う。

純度試験

(1) 酸価 194~210(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にステアリン酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のステアリン酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のステアリン酸の含量を求める。ただし、ステアリン酸メチルは、標準液中のステアリン酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からステアリン酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

ステアリン酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022340

E00127D

高級脂肪酸(パルミチン酸)

Higher Fatty Acid (Palmitic Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうち、パルミチン酸を主成分とするものである。

含量 本品は、パルミチン酸(C16H32O2=256.42)50.0%以上を含む。

性状 本品は、白~明るい灰みの黄色の粉末、薄片、粒又はろう状の塊である。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のパルミチン酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 2.0以下

本品約1gを500mL共栓付きフラスコに精密に量り、シクロヘキサン/クロロホルム混液(1:1)20mLに溶かし、検液とする。以下油脂類試験法中のヨウ素価の試験を行う。

純度試験

(1) 酸価 212~222(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にパルミチン酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のパルミチン酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のパルミチン酸の含量を求める。ただし、パルミチン酸メチルは、標準液中のパルミチン酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からパルミチン酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

パルミチン酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022350

E00127E

高級脂肪酸(ベヘニン酸)

Higher Fatty Acid (Behenic Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうち、ベヘニン酸を主成分とするものである。

含量 本品は、ベヘニン酸(C22H44O2=340.58)50.0%以上を含む。

性状 本品は、白~明るい灰みの黄色の粉末、薄片、粒又はろう状の塊である。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のベヘニン酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 3.0以下

本品約1gを500mL共栓付きフラスコに精密に量り、シクロヘキサン/クロロホルム混液(1:1)20mLに溶かし、検液とする。以下油脂類試験法中のヨウ素価の試験を行う。

純度試験

(1) 酸価 160~175(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にベヘニン酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のベヘニン酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のベヘニン酸の含量を求める。ただし、ベヘニン酸メチルは、標準液中のベヘニン酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からベヘニン酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

ベヘニン酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022360

E00127F

高級脂肪酸(ミリスチン酸)

Higher Fatty Acid (Myristic Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうち、ミリスチン酸を主成分とするものである。

含量 本品は、ミリスチン酸(C14H28O2=228.38)50.0%以上を含む。

性状 本品は、白~明るい灰みの黄色の粉末、薄片、粒又はろう状の塊である。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のミリスチン酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 1.0以下

純度試験

(1) 酸価 240~250(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にミリスチン酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のミリスチン酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のミリスチン酸の含量を求める。ただし、ミリスチン酸メチルは、標準液中のミリスチン酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からミリスチン酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

ミリスチン酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022370

E00127G

高級脂肪酸(ラウリン酸)

Higher Fatty Acid (Lauric Acid)

定義 本品は、高級脂肪酸(動植物性油脂又は動植物性硬化油脂を加水分解して得られたものをいう。)のうち、ラウリン酸を主成分とするものである。

含量 本品は、ラウリン酸(C12H24O2=200.32)50.0%以上を含む。

性状 本品は、白~明るい灰みの黄色の粉末、薄片、粒又はろう状の塊である。

確認試験 定量法の検液及び標準液につき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、検液の主ピークの保持時間は、標準液のラウリン酸メチルのピークの保持時間と一致する。

ヨウ素価 1.0以下

純度試験

(1) 酸価 275~285(油脂類試験法)

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品20mgを量り、還流冷却器を付けた小さなコニカルフラスコにとる。三フッ化ホウ素・メタノール試液5mLを加えて振り混ぜ、溶けるまで約10分間加熱する。還流冷却器からヘキサン4mLを加え、10分間加熱する。冷後、塩化ナトリウム飽和溶液20mLを加えて振り混ぜ、放置して液を二層に分離させる。分離したヘキサン層2mLをとり、あらかじめヘキサンで洗った約0.2gの硫酸ナトリウムを通して別のフラスコにとる。この液1mLを量り、ヘキサンを加えて10mLとし、振り混ぜ、検液とする。別にラウリン酸メチル10mgにヘキサン5mLを加えて溶かし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件で、ガスクロマトグラフィーを行う。検液のラウリン酸メチルのピーク面積AA及び全ての脂肪酸エステルのピーク面積AT(検出した全てのピークの面積)を測定し、次式により本品の脂肪酸分画中のラウリン酸の含量を求める。ただし、ラウリン酸メチルは、標準液中のラウリン酸メチルの保持時間と一致することにより確認し、面積測定範囲は、溶媒の主ピークの後からラウリン酸メチルの保持時間の1.5倍までとする。

ラウリン酸の含量(%)=AA/AT×100

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.25mm、長さ50mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用100%シアノプロピルポリシロキサンを0.2μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 180℃

注入口温度 250℃

検出器温度 250℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 約1.0mL/分の一定量

注入方式 スプリット

スプリット比 1:10

FA022380

E00128

香辛料抽出物

Spice Extracts

スパイス抽出物

定義 本品は、表に示す基原植物若しくはこれらの混合物から、抽出若しくは水蒸気蒸留により得られたもの、又はこれらの組み合わせにより得られたものをいう。乳酸等の有機酸、食用油脂、デキストリン又は乳糖を含むことがある。

性状 本品は、液体又は固体である。

確認試験 本品は香辛料の特有のにおいを有する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)