添付一覧
(2) 「カラメルⅠ」の確認試験(2)を準用する。ただし、その値は0.50以上である。
(3) 本品0.10gを量り、水を加えて正確に100mLとし、必要な場合には遠心分離し、上澄液を用い、A液とする。A液5mLを量り、水を加えて正確に100mLとし、B液とする。A液を水を対照とし、層長1cmで波長560nmにおける吸光度AAを測定し、また、B液を水を対照とし、層長1cmで波長280nmにおける吸光度ABを測定するとき、AB×20/AAは50以上を示す。
純度試験
(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g以下(2.5g、第3法、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)
(3) 固形物含量 65%以上
「カラメルⅠ」の純度試験(3)を準用する。
(4) 総硫黄 2.5%以下(固形物換算)
「カラメルⅠ」の純度試験(4)を準用する。
(5) 総窒素 0.2%以下(固形物換算)
「カラメルⅠ」の純度試験(5)を準用する。
(6) 二酸化硫黄 0.2%以下(固形物換算)
(i)装置 概略は次の図による。
A:三つ口フラスコ(1000mL)
B:栓(シリコーン製)
C:分液漏斗(円筒形、100mL容量)
D1、D2:受器(遠沈管、50mL容量)
E:アリーン氏冷却管(300mm)
F、G:接続管
H:ガス洗浄瓶(250mL容量)
I:流量計
(ii)操作法 Aに水180mL及びリン酸(1→4)25mLを入れ、D1及びD2に過酸化水素試液20mLずつを入れる。次に窒素(ピロガロール試液(アルカリ性)で酸素を除いたもの)を流量200±10mL/分で通じながら、Eから還流してくる水滴が1分間に80~90滴になるようにマントルヒーターの温度を制御しながらAを加熱し、約3分間煮沸する。冷後、本品約10gを精密に量り、A中に速やかに入れ、先の窒素を流量200±10mL/分で通じながらAを加熱して静かに沸騰させ、60分間加熱を続けた後、Eの水を止め、しばらく加熱を続け、FのE側に水蒸気の水滴が付き、Eの上部が60~70℃に達したとき、D1及びD2を取り外し、G及びFを少量の水で洗い、受器中の捕集液をビーカーに移し、メチルレッド試液2滴を加え、水酸化ナトリウム試液(1mol/L)を液の色が黄色に変わるまで加える。この液に塩酸試液(1mol/L)4滴を加えて煮沸し、塩化バリウム二水和物溶液(1→6)2mLを徐々に加える。この液を水浴上で1時間加熱する。冷後、一夜放置し、定量分析用ろ紙(5種C)を用いてろ過し、ろ紙上の残留物を洗液が塩化物の反応を呈さなくなるまで温水で洗う。残留物をろ紙とともに乾燥した後、あらかじめ500~900℃で30分間以上強熱してデシケーター中で放冷後質量を精密に量ったるつぼに入れ、恒量となるまで500~900℃で強熱し、硫酸バリウムとして質量を精密に量り、次式により計算する。更に固形物換算する。
ただし、
MB:硫酸バリウムの量(g)
MT:試料の採取量(g)
FA014200
E00071
カラメルⅢ
Caramel Ⅲ(Ammonia caramel)
カラメル
[8028―89―5]
定義 本品は、でん粉加水分解物、糖蜜又は糖類の食用炭水化物に、アンモニウム化合物を加えて、又はこれに酸若しくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、亜硫酸化合物を使用していないものである。
性状 本品は、暗褐~黒色の粉末、塊、ペースト又は液体であり、においがないか又はわずかに特異なにおいがあり、味がないか又はわずかに特異な味がある。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→100)は、淡褐~黒褐色を呈する。
(2) 「カラメルⅠ」の確認試験(2)を準用する。ただし、その値は0.50以下である。
(3) 「カラメルⅠ」の確認試験(3)を準用する。ただし、その値は0.50以上である。
純度試験
(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g以下(2.5g、第3法、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)
(3) 固形物含量 53%以上
「カラメルⅠ」の純度試験(3)を準用する。
(4) アンモニア性窒素 0.4%以下(固形物換算)
0.05mol/L硫酸25mLを500mLの捕集用フラスコに入れ、ケルダール接続部と冷却管から成る蒸留装置につなぎ、冷却管の先が捕集用フラスコの酸液に浸るようにする。本品約2gを精密に量り、800mLのケルダールフラスコに移し、酸化マグネシウム2g、水200mL及び沸騰石数個を加える。ケルダールフラスコをよく振り内容物を混合した後、速やかに蒸留装置に接続する。ケルダールフラスコを液が沸騰するまで加熱し、捕集用フラスコに留出液約100mLを受ける。留出管の先端を水2~3mLで洗い、捕集用フラスコに洗液を受け、メチルレッド試液4~5滴を加え、0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し、滴定量(mL)をSとする。同様の方法で空試験を行い0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量(mL)をBとする。次式によりアンモニア性窒素の含量を求め、固形物換算する。
ただし、M:試料の採取量(g)
(5) 総硫黄 0.3%以下(固形物換算)
「カラメルⅠ」の純度試験(4)を準用する。
(6) 総窒素 6.8%以下(固形物換算)
本品約0.5gを精密に量り、窒素定量法中のケルダール法により試験を行う。
(7) 4―メチルイミダゾール 0.30mg/g以下(固形物換算)
「カラメルⅠ」の純度試験(6)を準用し、同様の操作を行う。ただし、4―メチルイミダゾール約20mg、約60mg及び約0.1gをそれぞれ精密に量り、内標準液20mLを正確に加えた後、アセトンを加えて溶かして正確に100mLとし、これらの液を標準液とする。また、内標準液は、2―メチルイミダゾール約0.10gを精密に量り、酢酸エチルを加えて溶かして正確に100mLとしたものを用いる。検液及び標準液をそれぞれ5μLずつ量り、ガスクロマトグラフィーを行う。それぞれの標準液の2―メチルイミダゾールのピーク面積に対する4―メチルイミダゾールのピーク面積の比と標準液に含まれる4―メチルイミダゾール濃度から検量線を作成する。検液の2―メチルイミダゾールのピーク面積に対する4―メチルイミダゾールのピーク面積の比を求め、検量線を用いて含量を求める。
(8) 2―アセチル―4―テトラヒドロキシブチルイミダゾール 40μg/g以下(固形物換算)
(i)装置 組合わせカラム
概略は次の図による。ただし、部品の接続部は標準すり合わせガラス接続とする。
A:滴加漏斗(100mL)
B:テフロン製コック
C:ガラスカラム 内径12.5mm、長さ150mm(接続部分を含む。)又は内径10mm、長さ200mm(接続部分を含む。)
D:弱酸性陽イオン交換樹脂(微粒)
E:綿栓
F:ガラスカラム 内径10mm、長さ175mm(接続部分を含む)
G:強酸性陽イオン交換樹脂(微粒)
(ii)操作法 本品0.20~0.25gを精密に量り、水3mLを加えて溶かし、試料液とする。試料液を組合わせカラムの上側のCに定量的に移す。Cを水約100mLで洗浄する。上側のCを外し、Aを下側のFに接続した後、Fを塩酸試液(0.5mol/L)で溶出する。最初の溶出液10mLを捨て、その後に溶出液35mLを集める。この溶液を40℃、2.0kPaで乾燥状態まで濃縮する。このシロップ状の残留物をメタノール0.25mLで溶かし、2,4―ジニトロフェニルヒドラジン塩酸塩試液0.25mLを加える。その反応混合物をセプタムキャップ付きのガラス瓶に移して室温で5時間保管し、検液とする。別に2―アセチル―4―テトラヒドロキシブチルイミダゾール2,4―ジニトロフェニルヒドラゾン約10mgを精密に量り、メタノールを加えて溶かして正確に100mLとする。この溶液をメタノールで希釈して、0μg/mL、20μg/mL、40μg/mL、60μg/mL、80μg/mL及び0.1mg/mLの標準液を調製する。検液及び標準液をそれぞれ5μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行う。それぞれの標準液のピーク面積を測定し、検量線を作成する。検液のピーク面積を測定し、検量線を用いて2―アセチル―4―テトラヒドロキシブチルイミダゾールの量を求める。ただし、2―アセチル―4―テトラヒドロキシブチルイミダゾール2,4―ジニトロフェニルヒドラゾン0.1mg/mLは2―アセチル―4―テトラヒドロキシブチルイミダゾール47.58μg/mLに相当する。
操作条件
検出器 紫外吸光光度計(測定波長 385nm)
カラム充填剤 5μmの液体クロマトグラフィー用オクチルシリル化シリカゲル
カラム管 内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管
カラム温度 35℃
移動相 リン酸(17→2500)/メタノール混液(7:3)
流量 2―アセチル―4―テトラヒドロキシブチルイミダゾール2,4―ジニトロフェニルヒドラゾンの保持時間が12~14分となるように調整する。
FA014300
E00072
カラメルⅣ
Caramel Ⅳ(Sulfite ammonia caramel)
カラメル
[8028―89―5]
定義 本品は、でん粉加水分解物、糖蜜又は糖類の食用炭水化物に、亜硫酸化合物及びアンモニウム化合物を加えて、又はこれに酸若しくはアルカリを加えて熱処理して得られたものである。
性状 本品は、暗褐~黒色の粉末、塊、ペースト又は液体で、においがないか又はわずかに特異なにおいがあり、味がないか又はわずかに特異な味がある。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→100)は、淡褐~黒褐色を呈する。
(2) 「カラメルⅠ」の確認試験(2)を準用する。ただし、その値は0.50以上である。
(3) 「カラメルⅡ」の確認試験(3)を準用する。ただし、その値は50以下である。
純度試験
(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g以下(2.5g、第3法、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)
(3) 固形物含量 40%以上
「カラメルⅠ」の純度試験(3)を準用する。
(4) アンモニア性窒素 2.8%以下(固形物換算)
「カラメルⅢ」の純度試験(4)を準用する。
(5) 総硫黄 10.0%以下(固形物換算)
「カラメルⅠ」の純度試験(4)を準用する。
(6) 総窒素 7.5%以下(固形物換算)
「カラメルⅢ」の純度試験(6)を準用する。
(7) 二酸化硫黄 0.5%以下(固形物換算)
「カラメルⅡ」の純度試験(6)を準用する。
(8) 4―メチルイミダゾール 1.0mg/g以下(固形物換算)
「カラメルⅢ」の純度試験(7)を準用する。ただし、4―メチルイミダゾール約20mg及び約60mg並びに約0.1g及び約0.2gを精密に量り、内標準液20mLを正確に加えた後、アセトンを加えて溶かして正確に100mLとし、これらの液を標準液とする。
FA014400
E00073
カラヤガム
Karaya Gum
[9000―36―6]
定義 本品は、カラヤ(Sterculia urens Roxb.)若しくはその同属植物又はキバナワタモドキ(Cochlospermum religiosum (L.) Alston)若しくはその同属植物の分泌液から得られた、多糖類を主成分とするものである。
性状 本品は、淡灰~淡赤褐色の粉末又は淡黄~淡赤褐色の塊で、酢酸のにおいがある。
確認試験
(1) 本品の粉末1gを水50mLに加えてかき混ぜるとき、粘稠な液となり、その液は酸性を呈する。
(2) 本品の粉末0.4gをエタノール(95)6mLに懸濁し、かき混ぜながら水4mLを加えるとき、膨潤する。
純度試験
(1) 塩酸不溶物 3.0%以下
本品の粉末約5gを精密に量り、塩酸(1→10)100mLを入れた三角フラスコに加えて溶かし、時計皿等で覆い、ガム質が溶解するまで、徐々に加熱して煮沸する。あらかじめ105℃で1時間乾燥したガラスろ過器(1G3)の質量を測定した後、このガラスろ過器を用いて温時吸引ろ過し、残留物を温水でよく洗い、ガラスろ過器とともに105℃で1時間乾燥し、その質量を量る。
(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
(4) デンプン及びデキストリン 本品0.2gを水10mLに加えて煮沸する。冷後、ヨウ素試液2滴を加えるとき、液は、暗青色又は赤紫色を呈さない。
乾燥減量 20.0%以下(105℃、5時間)
灰分 8.0%以下
酸不溶性灰分 1.0%以下
微生物限度 微生物限度試験法(試験法の適合性試験を除く。)により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は10000以下、真菌数は3000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験及び真菌数試験の試料液並びに大腸菌試験の前培養液は、いずれも第2法により調製する。また、サルモネラ試験は、本品1gを乳糖ブイヨン培地100mLと混合して均一に分散させ、35±1℃で24±2時間培養したものを前培養液とする。
FA014500
T00930
過硫酸アンモニウム
Ammonium Persulfate
(NH4)2S2O8 分子量 228.20
Diammonium peroxodisulfate [7727―54―0]
含量 本品は、過硫酸アンモニウム((NH4)2S2O8)95.0%以上を含む。
性状 本品は、無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。
確認試験
(1) 本品0.5gに水酸化ナトリウム溶液(1→25)5mLを加えて加熱するとき、アンモニアのにおいがするガスを発生し、そのガスは、水で潤したリトマス紙(赤色)を青変する。
(2) 硫酸(1→20)5mLに硫酸マンガン(Ⅱ)五水和物溶液(1→100)2~3滴を加え、更に硝酸銀溶液(1→50)1滴及び本品0.2gを加えて加温するとき、液は、赤色を呈する。
純度試験
(1) 溶状 無色、ほとんど澄明(1.0g、水10mL)
(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
本品を量り、白煙が発生しなくなるまで加熱する。残留物に塩酸1mL及び硝酸5滴を加えて蒸発乾固する。残留物に塩酸(1→4)5mLを加え、再び蒸発乾固する。冷後、更に硝酸(1→100)を加えて正確に10mLとし、検液とする。別に、鉛標準液を正確に量り、硝酸(1→100)を加えて正確に10mLとし、比較液とする。
(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(1.0g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
本品に水10mLを加えて溶かし、硫酸1mL及び亜硫酸水10mLを加え、約2mLになるまで蒸発濃縮した後、水を加えて10mLとし、この液5mLを量り、検液とする。
強熱残分 0.2%以下
定量法 本品約1.5gを精密に量り、水を加えて溶かして正確に250mLとする。この液50mLを正確に量り、0.1mol/L硫酸アンモニウム鉄(Ⅱ)溶液40mLを正確に量って加え、更にリン酸5mLを加えた後、過量の硫酸アンモニウム鉄(Ⅱ)を0.02mol/L過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。別に空試験を行う。
0.1mol/L硫酸アンモニウム鉄(Ⅱ)溶液1mL=11.41mg(NH4)2S2O8
FA014600
E00074
カルナウバロウ
Carnauba Wax
Brazil Wax
カルナウバワックス
ブラジルワックス
[8015―86―9]
定義 本品は、ブラジルロウヤシ(Copernicia prunifera(Mill.)H.E.Moore(Copernicia cerifera (Arruda) Mart.))の葉から得られた、ヒドロキシセロチン酸セリルを主成分とするものである。
性状 本品は、淡黄~淡褐色の明瞭な破断面のある硬くてもろい固体で、芳香がある。
確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中の錠剤法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。
融点 80~86℃
けん化価 78~95
本品約1gを精密に量り、エタノール(95)/キシレン混液(5:3)50mL及び0.5mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液25mLを正確に加える。還流冷却器を付けて時々振り混ぜながら1時間加熱する。以下油脂類試験法中のけん化価の試験を行う。
純度試験
(1) 酸価 10以下
本品約1gを精密に量り、エタノール(95)/キシレン混液(5:3)80mLを加えて溶かし、検液とする。以下油脂類試験法中の酸価の試験を行う。ただし、冷時濁りを生じるときは、温時滴定する。
(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第2法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
強熱残分 0.25%以下
参照スペクトル
カルナウバロウ
FA014700
E00075
カルボキシペプチダーゼ
Carboxypeptidase
定義 本品は、コムギ(Triticum aestivum L.)の種皮及び果皮(ふすま)又は糸状菌(Aspergillus属に限る。)、酵母(Pseudozyma hubeiensis及びSaccharomyces cerevisiaeに限る。)若しくは放線菌(Streptomyces avermitilis、Streptomyces cinnamoneus、Streptomyces griseus、Streptomyces thermoviolaceus及びStreptomyces violaceoruberに限る。)の培養物から得られた、たん白質及びペプチドをカルボキシ末端から分解する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。
性状 本品は、白~濃褐色の粉末、粒若しくはペースト又は無~濃褐色の液体であり、においがないか、又は特異なにおいがある。
確認試験 本品は、カルボキシペプチダーゼ活性試験法に適合する。
純度試験
(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
ただし、検液の調製において、残留物が硝酸(1→100)5mLに溶けない場合は、第3法により操作する。
(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第5法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。
カルボキシペプチダーゼ活性試験法 次の方法により試験を行う。なお、記載された方法で確認試験を行うことができない場合、基質、試料希釈倍率、緩衝液及び反応温度については、科学的に正当な理由であると認められる場合に限り変更することができる。
本品0.50gを量り、水を加えて溶解若しくは均一に分散して100mLとしたもの又はこれを更に水を用いて10倍、100倍若しくは1000倍に希釈したものを試料液とする。
N―カルボベンゾキシ―L―グルタミル―L―チロシン23mgを量り、メタノール5mLを加えて溶かし、更にpH3.5の酢酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.5mol/L)10mLを加え、水を加えて100mLとしたものを基質溶液とする。
試験管に基質溶液1mLを量り、40℃で5分間加温し、試料液0.1mLを加えて直ちに振り混ぜ、試験管にガラス玉を乗せて蓋をして40℃で20分間加温した後、ニンヒドリン・2―メトキシエタノール・クエン酸緩衝試液0.5mL及び塩化スズ(Ⅱ)試液0.025mLを加えて直ちに振り混ぜ、水浴中で15分間加熱する。冷後、この液に水5mLを加えて振り混ぜて5分間放置し、検液とする。別に試験管に基質溶液1mLを量り、40℃で5分間加温し、ニンヒドリン・2―メトキシエタノール・クエン酸緩衝試液0.5mL及び塩化スズ(Ⅱ)試液0.025mL及び試料液0.1mLを加えて直ちに振り混ぜ、試験管にガラス玉を乗せて蓋をして水浴中で15分間加熱する。冷後、この液に水5mLを加えて振り混ぜて5分間放置し、比較液とする。検液及び比較液につき、波長570nmにおける吸光度を測定するとき、検液の吸光度は、比較液の吸光度よりも大きい。
なお、吸光度を測定する検液及び比較液に濁りがある場合には、遠心分離を行い、上澄液について測定する。
FA014800
T00940
カルボキシメチルセルロースカルシウム
Calcium Carboxymethylcellulose
繊維素グリコール酸カルシウム
[9050―04―8]
性状 本品は、白~淡黄色の粉末又は繊維状の物質であり、においがない。
確認試験
(1) 本品を乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法中の錠剤法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。
(2) 本品1gを550~600℃で3時間強熱して得た残留物に水10mL及び酢酸(1→3)5mLを加えて溶かし、必要な場合には、ろ過する。次にこの液を煮沸する。冷後、アンモニア試液で中和した液は、カルシウム塩の反応を呈する。
純度試験
(1) 遊離アルカリ 本品1.0gを量り、水(二酸化炭素除去)50mLを加えてよく振り混ぜ、フェノールフタレイン試液2滴を加えるとき、液は、赤色を呈さない。
(2) 塩化物 Clとして0.35%以下
本品0.10gを量り、水10mLを加えてよくかき混ぜ、水酸化ナトリウム溶液(1→25)2mLを加えて振り混ぜ、10分間放置した後、硝酸(1→10)で弱酸性とする。この液に過酸化水素0.5mLを加え、水浴中で30分間加熱する。冷後、水を加えて100mLとし、乾燥ろ紙でろ過する。ろ液20mLを量り、試料液とする。比較液には0.01mol/L塩酸0.20mLを用いる。
(3) 硫酸塩 SO4として0.96%以下
本品0.10gを量り、水10mLを加えてよくかき混ぜ、水酸化ナトリウム溶液(1→25)2mLを加えて振り混ぜ、10分間放置した後、塩酸(1→4)で弱酸性とする。この液に過酸化水素0.5mLを加え、水浴中で30分間加熱する。冷後、水を加えて100mLとし、乾燥ろ紙でろ過する。ろ液20mLを量り、試料液とする。比較液には0.005mol/L硫酸0.40mLを用いる。
(4) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(5) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
乾燥減量 10.0%以下(105℃、3時間)
強熱残分 10.0~20.0%(乾燥物、1g)
参照スペクトル
カルボキシメチルセルロースカルシウム
FA014900
T00950
カルボキシメチルセルロースナトリウム
Sodium Carboxymethylcellulose
繊維素グリコール酸ナトリウム
[9004―32―4]
性状 本品は、白~淡黄色の粉末、粒又は繊維状の物質であり、においがない。
確認試験
(1) 本品を乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法中の錠剤法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。
(2) 本品1gを550~600℃で3時間強熱して得た残留物は、ナトリウム塩の反応を呈する。
pH 6.0~8.5
本品0.50gを量り、水50mLにかき混ぜながら少量ずつ加えた後、60~70℃で時々かき混ぜながら20分間加温して均等とし、放冷した液について測定する。
純度試験
(1) 塩化物 Clとして0.64%以下
本品0.10gを量り、水20mL及び過酸化水素0.5mLを加え、水浴中で30分間加熱する。冷後、水を加えて100mLとし、乾燥ろ紙でろ過する。ろ液25mLを量り、試料液とする。比較液には0.01mol/L塩酸0.45mLを用いる。
(2) 硫酸塩 SO4として0.96%以下
純度試験(1)で得たろ液20mLを量り、試料液とする。比較液には0.005mol/L硫酸0.40mLを用いる。
(3) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(4) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
乾燥減量 12.0%以下(105℃、4時間)
参照スペクトル
カルボキシメチルセルロースナトリウム
FA015000
T00960
β―カロテン
β―Carotene
β―カロチン
C40H56 分子量 536.87
(1E,3E,5E,7E,9E,11E,13E,15E,17E)―3,7,12,16―Tetramethyl―1,18―bis(2,6,6―trimethylcyclohex―1―en―1―yl)octadeca―1,3,5,7,9,11,13,15,17―nonaene [7235―40―7]
含量 本品を乾燥したものは、β―カロテン(C40H56)96.0%以上を含む。
性状 本品は、赤紫~暗赤色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいと味がある。
確認試験
(1) 本品のアセトン/シクロヘキサン混液(1:1)の溶液(1→1000)は、橙色を呈する。この液をアセトンで希釈した液(1→25)5mLに亜硝酸ナトリウム溶液(1→20)1mL、続けて硫酸試液(0.5mol/L)1mLを加えるとき、直ちに脱色される。
(2) 本品のアセトン/シクロヘキサン混液(1:1)の溶液(1→250)0.5mLにシクロヘキサン1000mLを加えた液は、波長454~456nm及び482~484nmに吸収極大がある。
融点 176~183℃(減圧封管中、分解)
純度試験
(1) 溶状 澄明(10mg、アセトン/シクロヘキサン混液(1:1)10mL)
(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(5.0g、第2法、比較液 鉛標準液10mL、フレーム方式)
(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
(4) 吸光度比 本品を乾燥し、その約40mgを精密に量り、アセトン/シクロヘキサン混液(1:1)10mLを加えて溶かし、シクロヘキサンを加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り、シクロヘキサンを加えて正確に100mLとし、検液とする。検液10mLを正確に量り、シクロヘキサンを加えて正確に100mLとし、希釈検液とする。検液の波長340nm及び362nmにおける吸光度A1及びA2並びに希釈検液の波長434nm、455nm及び483nmにおける吸光度A3、A4及びA5を測定するとき、A2/A1は1.00以上、A4×10/A1は15.0以上、A4/A3は1.30~1.60、A4/A5は1.05~1.25である。
乾燥減量 1.0%以下(減圧、4時間)
強熱残分 0.1%以下
定量法 純度試験(4)で用いた希釈検液につき、波長454~456nmの吸収極大の波長における吸光度Aを測定し、次式により含量を求める。
β―カロテン(C40H56)の含量(%)=200/M×A/2500×100
ただし、M:試料の採取量(g)
保存基準 遮光した密封容器に入れ、空気を不活性ガスで置換して保存する。
FA015100
E00076
カロブ色素
Carob Germ Color
定義 本品は、イナゴマメ(Ceratonia siliqua L.)の種子の胚芽を粉砕して得られたものである。デキストリン又は乳糖を含むことがある。
色価 本品の色価(画像484 (2KB)
)は30以上で、その表示量の90~110%を含む。
性状 本品は、淡黄~淡黄褐色の粉末又は粒で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品の表示量から、色価30に換算して0.5gに相当する量を量り、70vol%メタノール50mLを加えて振り混ぜ、遠心分離して得られる上澄液は、淡黄~黄色を呈する。
(2) (1)の上澄液に水酸化ナトリウム溶液(1→20)を加えてアルカリ性にするとき、液の色は濃黄色に変わる。
(3) (1)の上澄液に塩酸(1→3)を加えて酸性にするとき、液の色は無色に変わる。
(4) (1)の上澄液5mLに塩化鉄(Ⅲ)六水和物溶液(1→10)1mLを加えるとき、液の色は黄褐色に変わる。
(5) 本品の表示量から色価30に換算して0.1gに相当する量を量り、水酸化ナトリウム溶液(1→1250)100mLを加えた後、定量分析用ろ紙(5種C)でろ過した液は、波長385~400nmに吸収極大がある。
純度試験
(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
(3) デンプン 本品の表示量から、色価30に換算して0.10gに相当する量を量り、水10mLを加えて沸騰するまで加熱する。冷後、ヨウ素試液を2滴加えるとき、青色を呈さない。
乾燥減量 12.0%以下(105℃、5時間)
灰分 8.0%以下
色価測定 本品約0.5gを精密に量り、70vol%メタノールを加えて正確に50mLとし、10分間超音波処理した後、毎分5000回転で10分間遠心分離を行う。上澄液5mLを正確に量り、水酸化ナトリウム試液(0.01mol/L)を加えて正確に50mLとし、濁りが認められる場合には、メンブランフィルター(孔径0.20μm)でろ過し、検液とする。水酸化ナトリウム試液(0.01mol/L)を対照とし、波長385~400nmの吸収極大の波長における吸光度Aを測定し、次式により色価を求める。
色価=A/M×50
ただし、M:試料の採取量(g)
FA015200
E00077
カロブビーンガム
Carob Bean Gum
Locust Bean Gum
ローカストビーンガム
定義 本品は、イナゴマメ(Ceratonia siliqua L.)の種子の胚乳を粉砕し、又は溶解し、沈殿して得られたものである。ショ糖、ブドウ糖、乳糖、デキストリン又はマルトースを含むことがある。
性状 本品は、白~わずかに黄褐色の粉末又は粒であり、においがないか、又はわずかににおいがある。
確認試験
(1) 本品2gに2―プロパノール4mLを加えてよく混ぜた後、よくかき混ぜながら水200mLを加え、更に均一に分散するまでよくかき混ぜるとき、やや粘性のある液となる。この液100mLを水浴上で約10分間加熱した後、室温まで冷却するとき、その粘性は加熱前より増加する。
(2) (1)で得た加熱冷却後の液10mLに四ホウ酸ナトリウム十水和物溶液(1→20)2mLを加え、混和して放置するとき、ゼリー状となる。
純度試験
(1) たん白質 7.0%以下
本品約0.2gを精密に量り、窒素定量法中のセミミクロケルダール法により試験を行う。
0.005mol/L硫酸1mL=0.8754mgたん白質
(2) 酸不溶物 4.0%以下
「加工ユーケマ藻類」の純度試験(4)を準用する。
(3) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(4) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
(5) デンプン 本品0.10gを量り、水10mLを加えて沸騰するまで加熱する。冷後、ヨウ素試液2滴を加えるとき、青色を呈さない。
(6) 残留溶媒 2―プロパノール 1.0%以下(2g、第1法、装置A)
2―プロパノール約0.5gを精密に量り、水を加えて正確に50mLとする。この液5mLを正確に量り、水を加えて正確に50mLとする。この液20mL及び内標準液4mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ2.0μLずつ量り、次の操作条件でガスクロマトグラフィーを行う。検液及び標準液の2―メチル―2―プロパノールのピーク面積に対する2―プロパノールのピーク面積の比QT及びQSを求め、次式により2―プロパノールの量を求める。
2―プロパノールの量(%)=MS/MT×QT/QS×4
ただし、
MS:2―プロパノールの採取量(g)
MT:試料の採取量(g)
操作条件
検出器 水素炎イオン化検出器
カラム充填剤 180~250μmのガスクロマトグラフィー用スチレン―ジビニルベンゼン系多孔性樹脂
カラム管 内径3mm、長さ2mのガラス管
カラム温度 120℃付近の一定温度
注入口温度 200℃付近の一定温度
キャリヤーガス 窒素又はヘリウム
流量 2―プロパノールの保持時間が約10分になるように調整する。
乾燥減量 14.0%以下(105℃、5時間)
灰分 1.2%以下(800℃、3~4時間)
微生物限度 微生物限度試験法(試験法の適合性試験を除く。)により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は5000以下、真菌数は500以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験及び真菌数試験の試料液並びに大腸菌試験の前培養液は、いずれも第2法により調製する。また、サルモネラ試験は、本品5gを乳糖ブイヨン培地500mLと混合して均一に分散させ、35±1℃で24±2時間培養したものを前培養液とし、この操作を5回行って得られた前培養液それぞれにつき試験を行う。
FA015250
E00078
カワラヨモギ抽出物
Rumput Roman Extract
定義 本品は、カワラヨモギ(Artemisia capillaris Thunb.)の全草から得られた、カピリンを主成分とするものである。
含量 本品を乾燥物換算したものは、カピリン(C12H8O=168.19)を0.5~5.0%含む。
性状 本品は、黄~黄褐色又は緑~暗緑色の液体で、特異なにおいがある。
確認試験 本品をかくはんし、その2gを量り、減圧下、40℃で乾固し、メタノール2.0mLを加えてよく混合した後、メンブランフィルター(孔径0.45μm)でろ過し、検液とする。検液及び定量法の標準液をそれぞれ1μLずつ量り、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行う。このとき、検液には、標準液の主ピークと保持時間が一致するピークを認める。
純度試験
(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)
(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
乾燥減量 85.0~99.8%(10g、水浴上で30分間乾燥後、105℃、5時間)
強熱残分 2.0%以下(乾燥物換算、乾燥物として1~2gになるように試料を採取)
定量法 本品をかくはんし、その約2gを精密に量り、減圧下、40℃で乾固し、定量用内標準液2mLを正確に加えてよく混合した後、メンブランフィルター(孔径0.45μm)でろ過し、検液とする。ただし、定量用内標準液は、定量用p―ヒドロキシ安息香酸メチル約50mgを精密に量り、メタノールで正確に100mLとしたものとする。別にカピリン5mgを量り、メタノールを加えて10mLとし、標準液とする。検液、定量用内標準液及び標準液をそれぞれ1μLずつ量り、次の操作条件でガスクロマトグラフィーを行う。検液につき、p―ヒドロキシ安息香酸メチル及びカピリンのピーク面積AH及びACを測定し、次式によりカピリンの含量を求める。ただし、検液中のp―ヒドロキシ安息香酸メチル及びカピリンは、定量用内標準液及び標準液との保持時間の比較により同定する。
カピリン(C12H8O)の含量(%)=CH/CT×AC/AH×MWC/MWH×1/RMS×P
ただし、
CH:検液中の定量用p―ヒドロキシ安息香酸メチルの濃度(mg/mL)
CT:検液中の乾燥物換算した試料の濃度(mg/mL)
MWH:p―ヒドロキシ安息香酸メチルの分子量(152.15)
MWC:カピリンの分子量(168.19)
RMS:カピリンのp―ヒドロキシ安息香酸メチルに対する相対モル感度(1.70)
P:定量用p―ヒドロキシ安息香酸メチルの純度(%)
操作条件
検出器 水素炎イオン化検出器
カラム 内径0.25mm、長さ30mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用5%ジフェニル95%ジメチルポリシロキサンを0.25μmの厚さで被覆したもの
カラム温度 70℃で4分間保持した後、毎分5℃で320℃まで昇温し、320℃を10分間保持する。
注入口温度 250℃
検出器温度 330℃
キャリヤーガス ヘリウム
流量 p―ヒドロキシ安息香酸メチル及びカピリンのピークが他のピークと分離し、p―ヒドロキシ安息香酸メチルの保持時間が約20分、カピリンの保持時間が約26分になるように調整する。
注入方式 スプリット
スプリット比 1:3
FA015300
―
かんすい(固形)
Kansui (Solid)
Solid Kansui
固形かんすい
定義 本品は、かんすい(「炭酸カリウム(無水)」、「炭酸水素ナトリウム」、「炭酸ナトリウム」及び「リン酸類のカリウム塩又はナトリウム塩」のうち1種以上を含むものである。)のうち固形のものである。
性状 本品は、無~白色の結晶、粉末、塊又はこれらの混合物である。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→10)は、アルカリ性である。
(2) 本品の水溶液(1→10)は、カリウム塩(1)の反応又はナトリウム塩(1)の反応を呈する。
(3) 炭酸塩又は炭酸水素塩を含む本品の水溶液(1→10)は、炭酸塩(1)の反応を呈する。
(4) リン酸塩を含む本品の水溶液(1→10)に硝酸(1→10)を加えて酸性とした液は、リン酸塩(2)の反応を呈する。
純度試験 本品10gを量り、水を加えて溶かし、200mLとした液をA液とする。
(1) 溶状 わずかに微濁
A液20mLを量り、検液とする。
(2) 水酸化アルカリ A液40mLを量り、塩化バリウム二水和物溶液(3→25)50mL及び水を加えて100mLとし、激しく振り混ぜた後、ろ過する。このろ液50mLを量り、0.1mol/L塩酸3滴及びフェノールフタレイン試液3滴を加えるとき、液は、赤色を呈さない。
(3) 塩化物 Clとして0.35%以下(A液1.0mL、比較液0.01mol/L塩酸0.50mL)
(4) ケイ酸塩 A液10mLを量り、フェノールフタレイン試液1滴を加え、生じた赤色が消えるまで塩酸(1→4)を加えた後、水浴中で15分間加熱する。冷後、液が赤色を呈するときは、赤色が消えるまで更に塩酸(1→4)を加える。この液にメチレンブルー試液1滴及び塩化アンモニウム飽和溶液10mLを加えて2時間放置するとき、有色の沈殿又は有色の混濁を生じない。
(5) 重金属 Pbとして40μg/g以下
A液10mLを量り、塩酸(1→4)3mLを加え、水浴上で蒸発乾固し、その残留物を酢酸(1→20)2mL及び水20mLを加えて溶かし、更に水を加えて50mLとし、検液とする。比較液は、鉛標準液(重金属試験用)2.0mLを量り、酢酸(1→20)2mL及び水を加えて50mLとする。
(6) ヒ素 Asとして3μg/g以下(標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
A液10mLを量り、検液とする。
FA015400
―
かんすい(液状)
Kansui (Liquid)
Liquid Kansui
液状かんすい
定義 本品は、かんすい(「炭酸カリウム(無水)」、「炭酸水素ナトリウム」、「炭酸ナトリウム」及び「リン酸類のカリウム塩又はナトリウム塩」のうち1種以上を含むものである。)のうち液状のものである。
性状 本品は、無色澄明な液体である。
確認試験 「かんすい(固形)」の確認試験(1)~(4)を準用する。
比重 画像485 (4KB)
純度試験 本品の比重によって、表1に示す量の本品を量り、水を加えて200mLとした液をB液とし、次の試験を行う。
(i) 水酸化アルカリ B液40mLを量り、以下「かんすい(固形)」の純度試験(2)を準用する。
(ii) 塩化物 固形分に対しClとして0.35%以下(B液1.0mL、比較液0.01mol/L塩酸0.50mL)
(iii) ケイ酸塩 B液10mLを量り、以下「かんすい(固形)」の純度試験(4)を準用する。
(iv) 重金属 Pbとして40μg/g固形分以下
B液10mLを量り、以下「かんすい(固形)」の純度試験(5)を準用する。
(v) ヒ素 Asとして3μg/g固形分以下(標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)
B液10mLを量り、検液とする。
表1
比重 |
試料の採取量(mL) |
比重 |
試料の採取量(mL) |
比重 |
試料の採取量(mL) |
1.20 |
39.8 |
1.25 |
31.0 |
1.30 |
25.4 |
1.21 |
37.6 |
1.26 |
29.8 |
1.31 |
24.4 |
1.22 |
35.6 |
1.27 |
28.6 |
1.32 |
23.6 |
1.23 |
34.0 |
1.28 |
27.4 |
1.33 |
22.8 |
1.24 |
32.4 |
1.29 |
26.4 |
FA015500
―
かんすい(希釈粉末)
Kansui (Diluted Powder)
Diluted Powder Kansui
希釈粉末かんすい
定義 本品は、かんすい(「炭酸カリウム(無水)」、「炭酸水素ナトリウム」、「炭酸ナトリウム」及び「リン酸類のカリウム塩又はナトリウム塩」のうち1種以上を含むものである。)のうち小麦粉で希釈した粉末のものである。
性状 本品は、白~淡黄色の均等な粉末である。
確認試験
(1) 本品1gにヨウ素試液1滴を加えるとき、紫色を呈する。
(2) 本品10gに水50mLを加えてよく振り混ぜた後、ろ過し、このろ液について「かんすい(固形)」の確認試験(1)~(4)を準用する。
比重 本品60gを量り、水を加えて200mLとし、よく振り混ぜた後、ろ過した液の比重は、画像486 (9KB)
である。
純度試験
(1) 不溶性物質 2.0%以下
本品0.50gを量り、水酸化ナトリウム溶液(1→100)100mLを加え、15分間煮沸した後、30分間放置するとき、沈殿を認めない。もし沈殿がある場合には、定量分析用ろ紙(5種C)でろ過し、洗液がアルカリ性を呈さなくなるまで水洗した後、その残留物をろ紙と共に恒量になるまで約550℃で強熱し、その質量を量る。
(2) 本品の比重によって、表2に示す量の比重試験のろ液を量り、水を加えて100mLとした液をC液とし、次の試験を行う。
(i) 水酸化アルカリ C液40mLを量り、以下「かんすい(固形)」の純度試験(2)を準用する。
(ii) 塩化物 水溶性固形分に対しClとして0.35%以下(C液1.0mL、比較液0.01mol/L塩酸0.50mL)
(iii) ケイ酸塩 C液10mLを量り、以下「かんすい(固形)」の純度試験(4)を準用する。
表2