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添付一覧

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備考:補助温度計としては、水銀温度計で、温度範囲0~360℃、最小目盛り1℃以下の適当な形状のものを用いる。

7.ろ紙

R7000050

ろ紙は、次に示す規格のものを用いる。なお、ろ紙と記載し、特にその種類を示さないものは、定性分析用ろ紙を示す。ろ紙は、ガス等によって汚染されないように保存する。

R7000100

定性分析用ろ紙 日本産業規格のろ紙(化学分析用)の定性分析用の規格に適合するものを用いる。

R7000200

定量分析用ろ紙 日本産業規格のろ紙(化学分析用)の定量分析用の規格に適合するものを用いる。

R7000300

クロマトグラフィー用ろ紙 定性分析用ろ紙の規格に適合し、かつ、ろ水時間が168~300秒、湿潤破裂強さが20cm以上、吸水高度が4~8cmのものを用いる。ただし、ろ水時間及び湿潤破裂強さの試験は、JIS P3801に規定する方法により行う。また、吸水高度の試験は、JIS P8141に準じ、水の温度は20±2℃とした方法により行う。

R7000400

メンブランフィルター 次に示す規格に適合するものを用いる。

孔径

(μm)

厚さ

(μm)

水の流量

(mL/分/cm2)

バブルポイント

(N/mm2)

1.0又は1.2

100~170

150~300

5.9×10-2~14.7×10-2

0.45

130~170

20~60

16.7×10-2~34.3×10-2

0.10

90~150

1.0~5.0

49.0×10-2~294.2×10-2

0.05

70~150

0.1~2.0

98.1×10-2~490.3×10-2

ただし、厚さの試験は、日本産業規格の紙の厚さと密度の試験方法により、水の流量及びバブルポイントの試験は、次に示す方法により行う。

水の流量の試験

装置 概略は、次の図による。

A:真空ポンプ

B:ため(容量10L以上)

C:コールドトラップ

D:真空調整器

E:マノメーター

F:吸引ろ過瓶(容量1~4L)

G:弁

H:ろ過装置(ステンレススチール支持スクリーン付き内径47mmのフィルターホルダーを装着した容量1000mLのもの)

操作法 Gを閉じ、Dを全開してAで系内を減圧し、次にDにより系内の圧を69±0.7kPaに調整する。あらかじめ空気が入らないようにして水で潤した試料メンブランフィルターをフィルターホルダーに装着してHを組み立て、あらかじめ試料メンブランフィルターと同じか、又はそれ以下の孔径のメンブランフィルターを用いて2回ろ過した水500mLを量り、Hに入れる。次に、Gを開き、ろ過が終了するまでの時間を測り、次式により水の流量を計算する。

ただし、

t:ろ過時間(秒)

A:有効ろ過面積(cm2)

バブルポイントの試験

装置 概略は、図1~2による。

A:調整器

B:圧力計

C:フィルターホルダー(有効ろ過面積が9.5±0.5cm2のもので、概略は、図2による。)

D:基部

E:ロッキングリング

F:シリコーンO―リング

G:サポートディスク

H:空気流入口

J:試料メンブランフィルター

図1

図2

操作法 Jを水で完全に潤し、Cに装着し、G上に深さ2~3mmになるように水を入れる。次に、Aにより予想されるバブルポイント以下に圧力を調整し、1秒間に0.14×10-2N/mm2ずつ圧力を増加し、Jの中央部から安定した起泡が始まるときの圧力をバブルポイントとする。

8.ろ過器

R8000100

ガラスろ過器 日本産業規格の化学分析用ガラス器具のガラスろ過器の規格に適合するものを用いる。

R8000200

加圧ろ過器 加圧ろ過器は、次の方法により操作する。

装置 概略は、次の図による。

A:底板

B:液出口チューブ

C:サポートスクリーン

D、D′:シリコーンO―リング

E:セル

F:かくはん支柱

G:上ぶた

H:安全弁

J:チューブジョイントキャップ

K:耐圧チューブ

L:試料投入口

M:加圧源コネクター

N:耐圧ホース

P:締め付けシャフト

Q:締め付け十字ナット

操作法 AにBを付け、メンブランフィルターをC上に置き、Dをメンブランフィルター表面に取り付け、EをDの上に置き、F、H等を取り付けたGにD′を取り付け、Eの上に置く。さらに、PをGに立ち上げ、Qで均一に締め付ける。次に、加圧ろ過器をかくはん器の上に置き、Lより試料の液を流し込む。次に、加圧源(窒素ボンベ等)と加圧ろ過器をNとKを用いて接続し、少しずつ圧力を上げ、所定の圧力まで加圧し、ろ過する。ろ過は、かくはん器で泡立ちを生じない程度にゆっくりかき混ぜながら行う。

9.計量器・用器

計量器は食品添加物公定書における試験において、計量に用いる器具又は機械である。

用器は食品添加物公定書における試験において、その条件をなるべく一定にするために定めた器具である。

R1200010

黄りん発光式酸素計 日本産業規格K1105に適合するものを用いる。

R9000200

化学用体積計 全量フラスコ(メスフラスコ)、全量ピペット(ホールピペット)、ピストン式ピペット、ビュレット及びメスシリンダーは日本産業規格に適合したものを用いる。ガラス製体積計で日本産業規格に体積の許容誤差としてクラスAの規定がある場合は、その規格に適合したものを用いる。なお、国際機関が発行した適切な国際規格のガラス製体積計クラスAの体積の許容誤差に適合したものを用いることもできる。

R1000100

検知管式ガス測定器 日本産業規格の検知管式ガス測定器の規格に適合するものを用いる。

R9000300

混合ガス調製器 必要とされる精度や純度で適切にガスを混合できるものを用いる。

R0155000

静電容量式水分計 日本産業規格K1105に適合するものを用いる。

R9000400

はかり

化学はかり 0.1mgまで読み取れるものを用いる。

セミミクロ化学はかり 10μgまで読み取れるものを用いる。

ミクロ化学はかり 1μgまで読み取れるものを用いる。

ウルトラミクロ化学はかり 0.1μgまで読み取れるものを用いる。

R9000500

比色管 厚さ約1.4~1.7mm、外径23~25mm、底から栓の下面までの距離17~20cmの無色のガラス製共栓平底試験管で、5mLごとに50mLまで目盛りを付けたものを用いる。なお、各管の目盛りの高さの差は、2mm以下とする。

R9000100

ふるい 日本産業規格のふるいの規格に適合するものを用いる。

10.参照赤外吸収スペクトル

R0155100

参照赤外吸収スペクトルは、成分規格・保存基準各条の各品目の各条に掲載されている。参照スペクトルは、フーリエ変換赤外分光光度計を用い、成分規格・保存基準各条に規定する方法により試料を調製し、装置の分解能を4cm-1として測定して得られたスペクトルで、横軸に波数(cm-1)、縦軸に透過性(%)を取り、図示したものである。対照には、錠剤法(直径10mm)では試料を含まない臭化カリウム錠剤を、ペースト法、薄膜法及び液膜法では窓板1枚を用いた。

D 成分規格・保存基準各条

成分規格・保存基準が定められている添加物は、当該成分規格・保存基準に適合しなければならない。

添加物が組換えDNA技術によって得られた生物を利用して製造された物である場合には、当該物は、内閣総理大臣が定める安全性審査の手続を経た旨の公表がなされたものでなければならない。当該安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた酵素については、当該酵素の定義の基原に係る規定を適用しない。

FA000100

T00020

亜塩素酸水

Chlorous Acid Water

定義 本品は、塩化ナトリウム飽和溶液に塩酸を加え、酸性条件下で、無隔膜電解槽(隔膜で隔てられていない陽極及び陰極で構成されたものをいう。以下同じ。)内で電解して得られる水溶液に、硫酸を加えて強酸性とし、これによって生成する塩素酸に過酸化水素水を加えて反応させて得られる水溶液である。

含量 本品は、亜塩素酸(HClO2=68.46)4.0~6.0%を含む。

性状 本品は、薄い黄緑~黄赤色の透明な液体で、塩素のにおいがある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→20)5mLに過マンガン酸カリウム溶液(1→300)0.1mLを加えるとき、液は赤紫色となり、これに硫酸(1→20)1mLを追加するとき、液は淡黄色に変わる。

(2) 本品の水溶液(1→20)は、波長258~262nm及び346~361nmに吸収極大がある。

(3) 本品にヨウ化カリウム・デンプン紙を浸すとき、ヨウ化カリウム・デンプン紙は青変し、次に退色する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして1μg/g以下(5.0g、比較液 鉛標準液5.0mL、フレーム方式)

本品に硝酸2mL及び塩酸20mLを加え、水浴上で蒸発乾固した後、残留物に硝酸(1→150)を加えて正確に10mLとし、検液とする。別に、鉛標準液を正確に量り、硝酸(1→150)を加えて正確に10mLとし、比較液とする。

(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g以下(2.5g、第2法、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)

定量法 本品約5gを精密に量り、水を加えて正確に100mLとする。この液をガス洗浄瓶に入れ、液が無色となるまで、窒素をガス洗浄瓶に吹き込み、試料液とする。試料液20mLを正確に量り、ヨウ素フラスコに入れ、硫酸(1→10)10mLを加えた後、ヨウ化カリウム1gを加え、直ちに密栓してよく振り混ぜる。ヨウ素フラスコの上部にヨウ化カリウム試液5mLを入れ、暗所に15分間放置する。次に、栓を緩めてヨウ化カリウム試液を流し込み、直ちに密栓してよく振り混ぜた後、遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウムで滴定する(指示薬 デンプン試液5mL)。ただし、デンプン試液は、終点近くで液が薄い黄色になったときに加え、終点は、液の色が消えるときとする。別に空試験を行い、補正する。

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mL=1.711mg HClO2

FA000200

T00030

亜塩素酸ナトリウム

Sodium Chlorite

NaClO2 分子量 90.44

Sodium chlorite [7758―19―2]

含量 本品は、亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)70.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の粉末であり、においがないか、又はわずかににおいがある。

確認試験

(1) 本品は、ナトリウム塩の反応及び亜塩素酸塩の反応を呈する。

(2) 本品の水溶液(1→100)2mLにリン酸緩衝液(pH8)100mLを加えた液は、波長258~262nmに吸収極大がある。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。なお、試料が溶けない場合には、蒸発乾固した後、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。

(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g以下(2.5g、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)

本品に水20mLを加えて溶かし、硝酸1mL及び塩酸20mLを加え、水浴上で蒸発乾固した後、残留物に水を加えて25mLとし、検液とする。

定量法 本品約1gを精密に量り、水を加えて溶かして正確に250mLとする。この液20mLを正確に量り、ヨウ素フラスコに入れ、硫酸(3→100)12mL、水20mL及びヨウ化カリウム4gを加え、直ちに密栓をして暗所に15分間放置し、遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液1~3mL)。ただし、デンプン試液は、終点近くで液が薄い黄色になったときに加え、終点は、液の色が消えるときとする。別に空試験を行い、補正する。

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mL=2.261mg NaClO2

FA000300

亜塩素酸ナトリウム液

Sodium Chlorite Solution

含量 本品は、亜塩素酸ナトリウム(NaClO2=90.44)4.0~25.0%で、その表示量の95~100%を含む。

性状 本品は、無~淡黄色の澄明な液体であり、においがないか、又はわずかににおいがある。

確認試験

(1) 本品は、ナトリウム塩の反応及び亜塩素酸塩の反応を呈する。

(2) 本品は、アルカリ性である。

(3) 測定する吸光度が0.2~0.7の範囲になるように、本品の水溶液(1→100)の一定量を量り、リン酸緩衝液(pH8)を加えて一定量とした液は、波長258~262nmに吸収極大がある。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g・NaClO2以下(亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)2.0gに対応する量、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。なお、試料が溶けない場合には、蒸発乾固した後、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。

(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g・NaClO2以下(亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)2.5gに対応する量、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)

本品に硝酸2mL及び塩酸20mLを加え、水浴上で蒸発濃縮した後、残留物に水を加えて溶かし、25mLとし、検液とする。

定量法 NaClO2として約60mgに対応する量の本品を精密に量り、ヨウ素フラスコに入れ、硫酸(3→100)12mLを加え、液量が約55mLとなるように水を加えた後、ヨウ化カリウム4gを加え、直ちに密栓をして暗所に15分間放置し、0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液1~3mL)。ただし、デンプン試液は、終点近くで液が薄い黄色になったときに加え、終点は、液の色が消えるときとする。別に空試験を行い、補正する。

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mL=2.261mg NaClO2

FA000400

アカキャベツ色素

Red Cabbage Color

ムラサキキャベツ色素

定義 本品は、キャベツ(Brassica oleracea var. capitata L.)の葉から抽出して得られたシアニジンアシルグリコシドを主成分とするものである。デキストリン又は乳糖を含むことがある。

色価 本品の色価(画像228 (2KB)別ウィンドウが開きます
)は50以上で、その表示量の90~110%を含む。

性状 本品は、暗赤色の粉末、ペースト又は液体で、わずかに特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品の表示量から、色価50に換算して0.1gに相当する量を量り、クエン酸緩衝液(pH3.0)100mLに溶かした液は、赤~暗紫赤色を呈する。

(2) (1)の溶液に水酸化ナトリウム溶液(1→25)を加えてアルカリ性にするとき、暗緑~薄い黄緑色に変わる。

(3) 本品をクエン酸緩衝液(pH3.0)に溶かした液は、波長520~540nmに吸収極大がある。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

色価測定 色価測定法により次の操作条件で試験を行う。

操作条件

測定溶媒 クエン酸緩衝液(pH3.0)

測定波長 波長520~540nmの吸収極大の波長

FA000500

E00002

アガラーゼ

Agarase

定義 本品は、担子菌(Coriolus属に限る。)又は細菌(Bacillus属及びPseudomonas属に限る。)の培養物から得られた、寒天のβ―1,4ガラクトシド結合又はβ―1,3ガラクトシド結合を加水分解する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

性状 本品は、白~濃褐色の粉末、粒若しくはペースト又は無~濃褐色の液体であり、においがないか、又は特異なにおいがある。

確認試験 本品は、アガラーゼ活性試験法に適合する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

ただし、検液の調製において、残留物が硝酸(1→100)5mLに溶けない場合には、第3法により操作する。

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第5法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。

アガラーゼ活性試験法 次の方法により試験を行う。なお、記載された方法で確認試験を行うことができない場合、試料希釈倍率、緩衝液及び反応温度については、科学的に正当な理由であると認められる場合に限り変更することができる。

本品1.0gを量り、pH7.0のリン酸緩衝液(0.01mol/L)若しくは水を加えて溶解若しくは均一に分散して10mLとしたもの又はこれを更に同緩衝液若しくは水を用いて10倍若しくは100倍に希釈したものを試料液とする。

あらかじめ80℃で5時間減圧乾燥した寒天1.0gを量り、pH7.0のリン酸緩衝液(0.01mol/L)約70mLに入れ、加熱し、沸騰させて溶かした後、40℃まで冷却し、40℃で加温を続ける。この液に40℃で加温したpH7.0のリン酸緩衝液(0.01mol/L)を加えて100mLとしたものを基質溶液とする。用時調製し、40℃で加温を続ける。

あらかじめ40℃で加温した基質溶液0.25mLを量り、あらかじめ40℃で加温した試料液0.25mLを加えて直ちに振り混ぜ、40℃で10分間加温した後、3,5―ジニトロサリチル酸・フェノール試液(アガラーゼ活性試験用)1.5mLを加えて直ちに振り混ぜ、水浴中で5分間加熱する。冷後、この液に水5mLを加えて振り混ぜ、毎分3000回転で10分間遠心分離してゲルを沈殿させ、上澄液を検液とする。別にあらかじめ40℃に加温した試料液0.25mLに3,5―ジニトロサリチル酸・フェノール試液(アガラーゼ活性試験用)1.5mL及び基質溶液0.25mLを加えて振り混ぜ、これを水浴中で5分間加熱する。冷後、検液の調製と同様に操作し、比較液とする。検液及び比較液につき、波長540nmにおける吸光度を測定するとき、検液の吸光度は、比較液の吸光度よりも大きい。

FA000600

E00003

アクチニジン

Actinidin

定義 本品は、キウイ(Actinidia chinensis Planch.)の果実から得られた、たん白質を分解する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

性状 本品は、白~濃褐色の粉末、粒若しくはペースト又は無~濃褐色の液体であり、においがないか、又は特異なにおいがある。

確認試験 本品は、アクチニジン活性試験法に適合する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

ただし、検液の調製において、残留物が硝酸(1→100)5mLに溶けない場合には、第3法により操作する。

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第5法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。

アクチニジン活性試験法 次の方法により試験を行う。なお、記載された方法で確認試験を行うことができない場合、試料希釈倍率、緩衝液及び反応温度については、科学的に正当な理由であると認められる場合に限り変更することができる。

本品0.50gを量り、水又は「パパイン」の酵素活性測定法における希釈液を加えて溶解若しくは均一に分散して200mLとしたもの又はこれを更に水若しくは同希釈液を用いて10倍、100倍、1000倍若しくは10000倍に希釈したものを氷水中に1時間放置した後、試料液とする。なお、本品が溶解又は均一に分散しにくい場合には、氷水中で冷却しながら10分間超音波を照射する。

以下、「パパイン」の酵素活性測定法(ii)操作法を準用して、吸光度AT及び吸光度Abを測定するとき、ATはAbより大きい。

ただし、トリクロロ酢酸試液については、トリクロロ酢酸溶液(9→500)を用いる。

FA000650

E00004

アグロバクテリウムスクシノグリカン

Agrobacterium Succinoglycan

スクシノグリカン

定義 本品は、アグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens(Rhizobium radiobacter)に限る。)の培養液から得られた、スクシノグリカンを主成分とするものである。

性状 本品は、類白~類褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品0.3gを水100mLに激しくかき混ぜながら徐々に加え、80℃まで加熱するとき、粘ちゅうな溶液となる。

(2) あらかじめ水300mLを80℃まで加熱し、500mLのビーカーの中でかくはん機により高速でかくはんしながら、本品1.5g及びカロブビーンガム1.5gの粉末を混合したものを添加する。混合物が溶解するまで80℃でかくはんした後、10分間80℃でかくはんを続ける。かくはん後、室温になるまで放置した後、更に4℃以下まで混合物を冷却するとき、弾力性のあるゲルが形成されない。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 15.0%以下(105℃、3時間)

強熱残分 15.0%以下(600℃、3時間)

微生物限度 微生物限度試験法(試験法の適合性試験を除く。)により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は5000以下、真菌数は500以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験及び真菌数試験は、本品1gをリン酸緩衝液、0.1%ペプトン水又はペプトン食塩緩衝液200mLと混合して均一に分散させたものを試料液とする。大腸菌試験は、本品1gをラウリル硫酸ブイヨン培地200mLと混合して均一に分散させ、35±1℃で48±2時間培養したものを前培養液とする。サルモネラ試験は、本品1gを乳糖ブイヨン培地200mLと混合して均一に分散させ、35±1℃で24±2時間培養したものを前培養液とし、この操作を5回行って得られた前培養液それぞれにつき試験を行う。

FA000700

T00040

亜酸化窒素

Nitrous Oxide

N2O 分子量 44.01

Nitrous oxide [10024―97―2]

定義 本品は、亜酸化窒素を成分とする気体であり、カートリッジ式の耐圧金属製密封容器以外の耐圧金属製密封容器に入れたものである。

含量 本品は、亜酸化窒素(N2O)97.0vol%以上を含む。

性状 本品は、無色の気体であり、においはない。

確認試験

(1) 本品に木片の燃えさしを入れるとき、木片は直ちに燃える。

(2) 本品及び亜酸化窒素1mLずつにつき、定量法の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、本品から得た主ピークの保持時間は、亜酸化窒素の保持時間と一致する。

純度試験 本品の採取量は、20℃で気圧101.3kPaの容量に換算したものとする。

(1) 塩化物 本品10Lを、0.1mol/L硝酸銀溶液2.5mLに水を加えて50mLとした液に通し、5分間放置したときに生じる白濁は、0.1mol/L硝酸銀溶液2.5mLに塩化物イオン標準原液1mL、10%硝酸試液0.15mL及び水を加えて50mLにした液を5分間放置したときに生じる白濁より濃くない。

(2) ヒ化水素及びリン化水素 ジエチルジチオカルバミン酸銀・キノリン試液5mLを比色管に入れる。酢酸鉛(Ⅱ)試液で潤した脱脂綿を詰めたガラス管を接続したガス導入管を比色管に挿入し、その先端を管底から2mm以内の所に保持し、10分間で本品10Lを通すとき、ジエチルジチオカルバミン酸銀・キノリン試液の色は変化しない。

(3) 一酸化炭素 本品5mLをガスクロマトグラフィー用ガス計量管又はシリンジ中に量り、次の操作条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、一酸化炭素のピーク位置にピークを認めない。

操作条件

検出器 熱伝導度型検出器:0.1vol%の一酸化炭素を含む水素又はヘリウム5mLを導入するとき、ピーク高さが約10cm以上であること。

カラム充填剤 300~500μmのガスクロマトグラフィー用ゼオライト

カラム管 内径約3mm、長さ約3mのガラス管

カラム温度 50℃付近の一定温度

キャリヤーガス 水素又はヘリウム

流量 一酸化炭素のピークが約20分後に現れるように調整する。

(4) 一酸化窒素及び二酸化窒素 総量として2μL/L以下

窒素酸化物測定用検知管を接続した検知管式ガス測定器を用いて、測定する。

定量法 本品の採取は、純度試験を準用する。

本品1.0mLを、ガスクロマトグラフィー用ガス計量管又はシリンジ中に量り、次の操作条件でガスクロマトグラフィーを行い、空気のピーク面積ATを求める。別に混合ガス調製器に窒素3.0mLを量り、キャリヤーガスを加えて全量を正確に100mLとし、よく混合して標準混合ガスとする。その1.0mLにつき、本品と同様に操作し、窒素のピーク面積ASを求め、次式により含量を求める。

亜酸化窒素(N2O)の含量(vol%)=100-3×AT/AS

操作条件

検出器 熱伝導度型検出器

カラム充填剤 300~500μmのガスクロマトグラフィー用シリカゲル

カラム管 内径約3mm、長さ約3mのガラス管

カラム温度 50℃付近の一定温度

キャリヤーガス 水素又はヘリウム

流量 窒素のピークが約2分後に現れるように調整する。

FA000800

T00050

アジピン酸

Adipic Acid

C6H10O4 分子量 146.14

Hexanedioic acid [124―04―9]

含量 本品は、アジピン酸(C6H10O4)99.6%以上を含む。

性状 本品は、白色の結晶又は結晶性の粉末であり、においがなく、酸味がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→20)5mLにアンモニア試液を加えて約pH7とし、塩化鉄(Ⅲ)六水和物溶液(1→10)2~3滴を加えるとき、褐色の沈殿を生じる。

(2) 本品50mgを試験管に入れ、レソルシノール50mg及び硫酸1mLを加えて振り混ぜ、130℃で10分間加熱した後、冷却しながら水酸化ナトリウム溶液(3→10)を滴加してアルカリ性とし、更に水を加えて10mLとするとき、液は、赤紫色を呈する。

融点 151.5~154℃

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

水分 0.20%以下(1g、容量滴定法、直接滴定)

定量法 本品約1.5gを精密に量り、水(二酸化炭素除去)75mLを加えて溶かし、0.5mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 フェノールフタレイン試液2滴)。

0.5mol/L水酸化ナトリウム溶液1mL=36.54mg C6H10O4

FA000900

T00060

亜硝酸ナトリウム

Sodium Nitrite

NaNO2 分子量 69.00

Sodium nitrite [7632―00―0]

含量 本品を乾燥したものは、亜硝酸ナトリウム(NaNO2)97.0%以上を含む。

性状 本品は、白~淡黄色の結晶性の粉末、粒又は棒状の塊である。

確認試験 本品は、ナトリウム塩の反応及び亜硝酸塩の反応を呈する。

純度試験

(1) 溶状 ほとんど澄明(1.0g、水20mL)

(2) 塩化物 Clとして0.71%以下

本品1.0gを量り、水を加えて溶かし、500mLとする。この液10mLを量り、酢酸(1→4)3mLを加えて徐々に加温し、ガスが発生しなくなった後、硝酸(1→10)6mLを加え、更に水を加えて50mLとし、検液とする。比較液は、0.01mol/L塩酸0.40mLに酢酸(1→4)3mL、硝酸(1→10)6mL及び水を加えて50mLとする。

(3) 硫酸塩 SO4として0.24%以下

本品1.0gを量り、水を加えて溶かし、100mLとする。この液10mLを量り、塩酸1mLを加えて水浴中で蒸発乾固する。残留物に塩酸(1→4)1mL及び水20mLを加えて溶かし、更に水を加えて50mLとし、検液とする。比較液の調製は、0.005mol/L硫酸0.50mLを量り、塩酸1mLを加えて水浴中で蒸発乾固し、以下検液の調製と同様に操作して行う。

(4) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。なお、試料が溶けない場合には、蒸発乾固した後、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、試料液とする。

(5) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に水5mLを加えて溶かし、塩酸2mLを加えて水浴中で蒸発乾固する。残留物に水5mLを加えて溶かし、検液とする。

乾燥減量 3.0%以下(100℃、5時間)

定量法 本品を乾燥し、その約1gを精密に量り、水を加えて溶かして正確に100mLとし、これをA液とする。あらかじめ0.02mol/L過マンガン酸カリウム溶液40mLを正確に量り、三角フラスコに入れ、これに水100mL及び硫酸5mLを加える。A液10mLを正確に量り、ピペットの先を浸しながら加える。5分間放置した後、0.05mol/Lシュウ酸溶液25mLを正確に量って加え、約80℃に加温し、熱時、過量のシュウ酸を0.02mol/L過マンガン酸カリウム溶液で滴定する。

0.02mol/L過マンガン酸カリウム溶液1mL=3.450mg NaNO2

FA001000

E00005

アシラーゼ

Acylase

定義 本品は、糸状菌(Aspergillus ochraceus及びAspergillus melleusに限る。)の培養物から得られた、N―アシル―L―アミノ酸を加水分解してL―アミノ酸を生成する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

性状 本品は、白~濃褐色の粉末、粒若しくはペースト又は無~濃褐色の液体であり、においがないか、又は特異なにおいがある。

確認試験 本品は、アシラーゼ活性試験法に適合する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

ただし、検液の調製において、残留物が硝酸(1→100)5mLに溶けない場合には、第3法により操作する。

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第5法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。

アシラーゼ活性試験法 次の方法により試験を行う。なお、記載された方法で確認試験を行うことができない場合、基質、試料希釈倍率、緩衝液及び反応温度については、科学的に正当な理由であると認められる場合に限り変更することができる。

本品0.50gを量り、水若しくはpH8.0のリン酸緩衝液(0.02mol/L)を加えて溶解若しくは均一に分散して100mLとしたもの又はこれを更に水若しくは同緩衝液を用いて10倍、100倍、1000倍、10000倍若しくは100000倍に希釈したものを試料液とする。

N―アセチル―DL―メチオニン0.96gを量り、水20mL及び水酸化ナトリウム試液(1mol/L)5mLを加えて溶かした後、塩酸試液(0.1mol/L)でpH8.0に調整し、水を加えて50mLとしたものを基質溶液とするか、又はN―アセチル―DL―トリプトファン1.23gを量り、水10mL及び水酸化ナトリウム試液(1mol/L)10mLを加えて溶かした後、塩酸試液(0.1mol/L)でpH8.0に調整し、水を加えて50mLとしたものを基質溶液とする。

試料液1mLを量り、pH8.0のバルビタールナトリウム・塩酸緩衝液(0.1mol/L)2mL及び塩化コバルト(Ⅱ)試液(0.5mmol/L)1mLを加えて37℃で5分間加温した後、基質溶液1mLを加えて振り混ぜる。この液を37℃で30分間加温した後、1mLを量り、直ちに水浴中で3分間加熱する。冷後、検液とする。別に試料液1mLを量り、pH8.0のバルビタールナトリウム・塩酸緩衝液(0.1mol/L)2mL及び塩化コバルト(Ⅱ)試液(0.5mmol/L)1mLを加えて37℃で5分間加温した後、基質溶液1mLを加えて振り混ぜ、直ちにこの液1mLを量り、直ちに水浴中で3分間加熱した後、冷却し、比較液とする。検液及び比較液につき、ニンヒドリン・2―メトキシエタノール・クエン酸緩衝液試液2mL及び塩化スズ(Ⅱ)試液0.1mLを加え、水浴中で20分間加熱した後、冷却し、1―プロパノール/水混液(1:1)10mLを加えて振り混ぜ、波長570nmにおける吸光度を測定するとき、検液の吸光度は、比較液の吸光度よりも大きい。

なお、吸光度を測定する検液及び比較液に濁りがある場合には、遠心分離を行い、上澄液について測定する。

FA001100

T00070

L―アスコルビン酸

L―Ascorbic Acid

ビタミンC

C6H8O6 分子量 176.12

(5R)―5―[(1S)―1,2―Dihydroxyethyl]―3,4―dihydroxyfuran―2(5H)―one [50―81―7]

含量 本品を乾燥したものは、L―アスコルビン酸(C6H8O6)99.0%以上を含む。

性状 本品は、白~帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末であり、においがなく、酸味がある。

確認試験

(1) 本品0.1gにメタリン酸溶液(1→50)100mLを加えて溶かした液5mLに、液がわずかに黄色を呈するまでヨウ素試液を滴加する。この液は、硫酸銅(Ⅱ)五水和物溶液(1→1000)1滴及びピロール1滴を加えて水浴中で50~60℃で5分間加温するとき、青~青緑色を呈する。

(2) 本品の水溶液(1→100)10mLに2,6―ジクロロインドフェノールナトリウム試液1~2滴を加えた液は、青色を呈し、その色は直ちに消える。

比旋光度 画像231 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (1g、水、10mL、乾燥物換算)

融点 187~192℃

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 0.4%以下(減圧、3時間)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品を乾燥し、その約0.2gを精密に量り、メタリン酸溶液(1→50)50mLを加えて溶かし、0.05mol/Lヨウ素溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液1mL)。

0.05mol/Lヨウ素溶液1mL=8.806mg C6H8O6

FA001200

E00006

アスコルビン酸オキシダーゼ

Ascorbate Oxidase

アスコルベートオキシダーゼ

ビタミンCオキシダーゼ

定義 本品は、ウリ科(カボチャ属(Cucurbita属)、キュウリ属(Cucumis属)、Luffa属、Sechium属及びTrichosanthes属に限る。)の植物、キャベツ(Brassica oleracea L.)若しくはホウレンソウ(Spinacia oleracea L.)又は糸状菌(Eupenicillium brefeldianum及びTrichoderma lignorumに限る。)若しくは放線菌(Streptomyces cinnamoneus及びStreptomyces violaceoruberに限る。)の培養物から得られた、L―アスコルビン酸を酸化する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

性状 本品は、白~濃褐色若しくは灰~淡緑色の粉末、粒若しくはペースト又は無~濃褐色若しくは淡青緑~緑色の液体であり、においがないか、又は特異なにおいがある。

確認試験 本品は、アスコルビン酸オキシダーゼ活性試験法に適合する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

ただし、検液の調製において、残留物が硝酸(1→100)5mLに溶けない場合には、第3法により操作する。

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第5法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。

アスコルビン酸オキシダーゼ活性試験法 次の方法により試験を行う。なお、記載された方法で確認試験を行うことができない場合、試料希釈倍率、緩衝液及び反応温度については、科学的に正当な理由であると認められる場合に限り変更することができる。

本品0.50gを量り、水、リン酸水素二ナトリウム試液(0.01mol/L、アルブミン含有)若しくはリン酸水素二ナトリウム試液(0.2mol/L、アルブミン含有)を加えて溶解若しくは均一に分散して50mLとしたもの又はこれを更に水若しくは同希釈液を用いて10倍、100倍若しくは1000倍に希釈したものを試料液とする。

L(+)―アスコルビン酸88mgを量り、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム・塩酸試液(0.001mol/L)を加えて溶かし、50mLとする。この液をリン酸二水素カリウム試液(0.2mol/L、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム含有)で10倍に希釈したものを基質溶液とする。用時調製する。

基質溶液0.5mLを量り、リン酸水素二ナトリウム試液(0.01mol/L)0.5mLを加えて30℃で5分間放置した後、試料液0.1mLを加えて直ちに振り混ぜ、30℃で5分間放置する。この液に塩酸試液(0.2mol/L)3mLを加えて混合し、検液とする。別に基質溶液0.5mLを量り、リン酸水素二ナトリウム試液(0.01mol/L)0.5mL及び塩酸試液(0.2mol/L)3mLを加えて混合した後、試料液0.1mLを加えて振り混ぜ、30℃で5分間放置したものを比較液とする。検液及び比較液につき、波長245nmにおける吸光度を測定するとき、検液の吸光度は、比較液の吸光度よりも小さい。

なお、吸光度を測定する検液及び比較液に濁りがある場合には、遠心分離を行い、上澄液について測定する。

FA001300

T00080

L―アスコルビン酸カルシウム

Calcium L―Ascorbate

C12H14CaO12・2H2O 分子量 426.34

Monocalcium bis{(2R)―2―[(1S)―1,2―dihydroxyethyl]―4―hydroxy―5―oxo―2,5―dihydrofuran―3―olate}dihydrate [5743―28―2]

含量 本品は、L―アスコルビン酸カルシウム(C12H14CaO12・2H2O)98.0%以上を含む。

性状 本品は、白~帯黄白色の結晶性の粉末であり、においがないか、又はわずかににおいがある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→100)10mLに2,6―ジクロロインドフェノールナトリウム試液1~2滴を加えた液は、青色を呈し、その色は直ちに消える。

(2) 本品の水溶液(1→10)は、カルシウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像233 (4KB)別ウィンドウが開きます
 (1g、水、20mL)

pH 6.0~7.5(2.0g、水20mL)

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(3) フッ化物 Fとして10.0μg/g以下

本品1.00gを量り、ビーカーに入れ、水10mLを加えて溶かす。塩酸(1→10)20mLを徐々に加え、1分間沸騰させた後、ポリエチレン製のビーカーに移して直ちに氷冷する。これにエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物溶液(1→40)10mL及びクエン酸三ナトリウム二水和物溶液(1→4)15mLを加えて混合する。塩酸(1→10)又は水酸化ナトリウム溶液(2→5)でpH5.4~5.6に調整する。この液を100mLのメスフラスコに移し、水を加えて100mLとする。この液50mLをポリエチレン製のビーカーにとり、検液とする。指示電極にはフッ素イオン電極を、参照電極には銀―塩化銀電極を接続した電位差計で電位を測定するとき、検液の電位は、比較液の電位以上である。

比較液は、次により調製する。

あらかじめ110℃で2時間乾燥したフッ化ナトリウム2.210gを量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、水200mLを加えてかき混ぜながら溶かす。この液をメスフラスコに入れ、水を加えて1000mLとし、ポリエチレン製容器に入れ、比較原液とする。使用時に、比較原液1mLを正確に量り、メスフラスコに入れ、水を加えて100mLとする。この液1mLを正確に量り、ポリエチレン製のビーカーに入れ、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物溶液(1→40)10mL及びクエン酸三ナトリウム二水和物溶液(1→4)15mLを加えて混合する。塩酸(1→10)又は水酸化ナトリウム溶液(2→5)でpH5.4~5.6に調整する。この液を100mLのメスフラスコに移し、水を加えて100mLとする。この液50mLをポリエチレン製のビーカーにとり、比較液とする。

定量法 本品約0.2gを精密に量り、メタリン酸溶液(1→50)50mLを加えて溶かし、0.05mol/Lヨウ素溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液1mL)。

0.05mol/Lヨウ素溶液1mL=10.66mg C12H14CaO12・2H2O

FA001400

T00090

L―アスコルビン酸2―グルコシド

L―Ascorbic Acid 2―Glucoside

C12H18O11 分子量 338.26

(5R)―5―[(1S)―1,2―Dihydroxyethyl]―4―hydroxy―2―oxo―2,5―dihydrofuran―3―yl α―D―glucopyranoside [129499―78―1]

含量 本品を乾燥物換算したものは、L―アスコルビン酸2―グルコシド(C12H18O11)98.0%以上を含む。

性状 本品は、白~帯黄白色の粉末又は結晶性の粉末であり、においはなく、酸味がある。

確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中の錠剤法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。

比旋光度 画像235 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (5g、水、100mL、乾燥物換算)

融点 158~163℃

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして0.8μg/g以下(2.5g、第3法、標準色 ヒ素標準液4.0mL、装置B)

乾燥減量 1.0%以下(105℃、2時間)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品及び定量用L―アスコルビン酸2―グルコシド約0.5gずつを精密に量り、それぞれを水に溶かし、内標準液10mLを正確に加えた後、水を加えて正確に50mLとし、検液及び標準液とする。ただし、内標準液は5w/v%グリセリン溶液とする。検液及び標準液をそれぞれ20μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行い、検液及び標準液のグリセリンのピーク面積に対するL―アスコルビン酸2―グルコシドのピーク面積の比QT及びQSを求め、次式により含量を求める。

L―アスコルビン酸2―グルコシド(C12H18O11)の含量(%)=MS/MT×QT/QS×100

ただし、

MS:乾燥物換算した定量用L―アスコルビン酸2―グルコシドの採取量(g)

MT:乾燥物換算した試料の採取量(g)

操作条件

検出器 示差屈折計

カラム充填剤 液体クロマトグラフィー用強酸性陽イオン交換樹脂

カラム管 内径4~8mm、長さ20~50cmのステンレス管

カラム温度 35℃

移動相 硝酸(1→10000)

流量 L―アスコルビン酸2―グルコシドの保持時間が約10分になるように調整する。

参照スペクトル

L―アスコルビン酸2―グルコシド

FA001500

T00100

L―アスコルビン酸ステアリン酸エステル

L―Ascorbyl Stearate

ビタミンCステアレート

C24H42O7 分子量 442.59

(2S)―2[(2R)―3,4―Dihydroxy―5―oxo―2,5―dihydrofuran―2―yl]―2―hydroxyethyl octadecanoate [25395―66―8]

含量 本品は、L―アスコルビン酸ステアリン酸エステル(C24H42O7)95.0%以上を含む。

性状 本品は、白~帯黄白色の粉末である。

確認試験

(1) 本品0.1gにラウリル硫酸ナトリウム・プロピレングリコール試液100mLを加え、加温して溶かす。冷後、この液5mLに、液がわずかに黄色を呈するまでヨウ素試液を滴加する。この液は、硫酸銅(Ⅱ)五水和物溶液(1→1000)1滴及びピロール1滴を加えて50~60℃に5分間加温するとき、青~青緑色を呈する。

(2) 本品のエタノール(95)溶液(1→100)10mLに2,6―ジクロロインドフェノールナトリウム試液1~2滴を加えた液は、青色を呈し、その色は直ちに消える。

融点 114~119℃

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第2法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品約0.2gを精密に量り、エタノール(95)30mLを加え、必要な場合には加温して溶かし、メタリン酸溶液(1→5)15mL及び硫酸(1→2)10mLを加え、更にヨウ素酸カリウム試液10mLを正確に量って加え、よく振り混ぜて暗所に10分間放置する。この液にヨウ化カリウム試液10mL及び水100mLを加え、暗所に5分間放置した後、遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液10mL)。ただし、デンプン試液は、終点近くで液が薄い黄色になったときに加え、終点は、液の色が消えるときとする。別に空試験を行う。

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mL=22.13mg C24H42O7

FA001600

T00110

L―アスコルビン酸ナトリウム

Sodium L―Ascorbate

ビタミンCナトリウム

C6H7NaO6 分子量 198.11

Monosodium(2R)―2[(1S)―1,2―dihydroxyethyl]―4―hydroxy―5―oxo―2,5―dihydrofuran―3―olate [134―03―2]

含量 本品を乾燥したものは、L―アスコルビン酸ナトリウム(C6H7NaO6)99.0%以上を含む。

性状 本品は、白~帯黄白色の結晶性の粉末、粒又は細粒であり、においがなく、わずかに塩味がある。

確認試験

(1) 「L―アスコルビン酸」の確認試験(1)及び(2)を準用する。

(2) 本品は、ナトリウム塩の反応を呈する。

比旋光度 画像239 (5KB)別ウィンドウが開きます
 (1g、水、10mL、乾燥物換算)

pH 6.5~8.0(2.0g、水20mL)

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 0.5%以下(減圧、24時間)

定量法 本品を乾燥し、その約0.2gを精密に量り、メタリン酸溶液(1→50)50mLを加えて溶かし、0.05mol/Lヨウ素溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液1mL)。

0.05mol/Lヨウ素溶液1mL=9.905mg C6H7NaO6

FA001700

T00120

L―アスコルビン酸パルミチン酸エステル

L―Ascorbyl Palmitate

ビタミンCパルミテート

C22H38O7 分子量 414.53

(2S)―2[(2R)―3,4―Dihydroxy―5―oxo―2,5―dihydrofuran―2―yl]―2―hydroxyethyl hexadecanoate [137―66―6]

含量 本品は、L―アスコルビン酸パルミチン酸エステル(C22H38O7)95.0%以上を含む。

性状 本品は、白~黄白色の粉末である。

確認試験

(1) 本品0.1gにラウリル硫酸ナトリウム・プロピレングリコール試液100mLを加え、加温して溶かす。冷後、この液5mLに、液がわずかに黄色を呈するまでヨウ素試液を滴加する。この液は、硫酸銅(Ⅱ)五水和物溶液(1→1000)1滴及びピロール1滴を加えて50~60℃に5分間加温するとき、青~青緑色を呈する。

(2) 本品のエタノール(95)溶液(1→100)10mLに2,6―ジクロロインドフェノールナトリウム試液1~2滴を加えた液は、青色を呈し、その色は直ちに消える。

比旋光度 画像241 (4KB)別ウィンドウが開きます
 (10g、メタノール、100mL)

融点 107~117℃

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(5.0g、第2法、比較液 鉛標準液10.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品約0.2gを精密に量り、エタノール(95)30mLを加え、必要な場合には加温して溶かし、メタリン酸溶液(1→5)15mL及び硫酸(1→2)10mLを加え、更にヨウ素酸カリウム試液10mLを正確に量って加え、よく振り混ぜて暗所に10分間放置する。この液にヨウ化カリウム試液10mL及び水100mLを加え、暗所に5分間放置した後、遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液10mL)。ただし、デンプン試液は、終点近くで液が薄い黄色になったときに加え、終点は、液の色が消えるときとする。別に空試験を行う。

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mL=20.73mg C22H38O7

FA001750

T00125

アスパラギナーゼ(A.niger ASP―72株由来)

Asparaginase(A.niger ASP―72―derived)

定義 本品は、アスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに加水分解する酵素である、アスパラギナーゼのうち、糸状菌(Aspergillus nigerに限る。)が本来有するアスパラギナーゼ遺伝子を増幅させて生産性を向上させた糸状菌(A.niger ASP―72株に限る。)から得られたものである。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

酵素活性 本品は、1g当たり2375単位以上の酵素活性を有する。

性状 本品は、黄~褐色の澄明な液体又はごく薄い灰色若しくはごく薄い黄色を帯びた白色の粒である。

確認試験 本品は、酵素活性測定法により試験を行うとき、活性を示す。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。

酵素活性測定法

(i) 基質溶液 L―アスパラギン一水和物1.50gを量り、pH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)を加え、かくはんして完全に溶かした後、更にpH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)を加えて正確に100mLとする。用時調製する。

(ii) 試料液 本品約2.5gを精密に量り、pH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)20mLを加えて溶かし、更にpH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)を加えて正確に25mLとする。この液をpH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)で希釈して、1mL中に6単位を含む液を調製し、試料液とする。

(iii) 比較原液 4000単位に対応する量の酵素活性測定用アスパラギナーゼ(A.niger由来)を量り、pH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)20mLを加えて溶かし、更にpH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)を加えて正確に25mLとする。この液をpH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)で希釈して、1mL中に6単位を含む液を調製し、比較原液とする。

(iv) 硫酸アンモニウム標準液 硫酸アンモニウム約3.9gを精密に量り、pH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)40mLを加えて15分間かくはんする。さらに、pH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)を加えて50mLとし、標準原液とする。標準原液をpH5.0のクエン酸・水酸化ナトリウム緩衝液(0.1mol/L)で4倍、6倍、10倍、30倍及び60倍に希釈し、硫酸アンモニウム標準液とする。

(v) 操作法 2本の試験管に、基質溶液2.0mLずつを入れ、37℃で10分間加温する。1本の試験管に試料液0.100mLを、もう1本の試験管に比較原液0.100mLを加えて混和する。これらの試験管を37℃で正確に30分間加温した後、トリクロロ酢酸溶液(1→4)0.400mLを加えて混和し、更に水2.5mLを加えて混和する。2本の試験管からそれぞれ0.100mLを量り、水4.0mLに加え、フェノール・ニトロプルシド試液(塩基性)0.850mLを加えて混合し、アスパラギナーゼ(A.niger由来)活性測定用次亜塩素酸ナトリウム・水酸化ナトリウム試液0.850mLを加えて37℃で10分間放置した液を検液及び比較液とする。検液及び比較液につき、水を対照として、波長600nmにおける吸光度AT及びACを測定する。また、別の2本の試験管に、基質溶液2.0mLずつを入れ、それぞれにトリクロロ酢酸溶液(1→4)0.400mLを加えて混和し、試料液又は比較原液0.100mLを加えて混和し、37℃で30分間加温した後、水2.5mLを加えて混和する。これらの液それぞれ0.100mLを量り、水4.0mLに加え、フェノール・ニトロプルシド試液(塩基性)0.850mLを加えて混合し、アスパラギナーゼ(A.niger由来)活性測定用次亜塩素酸ナトリウム・水酸化ナトリウム試液0.850mLを加えて37℃で10分間放置した液をそれぞれ検液の対照液及び比較液の対照液とする。対照液につき、水を対照として、波長600nmにおける吸光度ABT及びABCを測定する。別に、基質溶液2.0mLずつを量り、5本の試験管に入れ、37℃で10分間加温し、試料液の代わりに、それぞれの試験管に異なる濃度の硫酸アンモニウム標準液0.100mLずつを加えて、以下検液の調製と同様に操作して得られた液につき、水を対照として、波長600nmにおける吸光度を測定する。硫酸アンモニウム標準液の硫酸アンモニウムの濃度と得られた吸光度により検量線を作成し、その傾きをa(mL/mg)とする。次式により、酵素活性測定用アスパラギナーゼ(A.niger由来)の酵素活性を求め、酵素活性が表示量の91~109%のとき、試料の酵素活性を求める。その酵素活性の単位は、操作法の条件で試験するとき、L―アスパラギンから、1分間にアンモニア1μmolを遊離させる酵素量を1単位とする。

ただし、

A:検液又は比較液の吸光度(AT又はAC)から対照液の吸光度(ABT又はABC)を引いた値

D:試料液又は比較原液の希釈係数

M:試料又は酵素活性測定用アスパラギナーゼ(A.niger由来)の採取量(g)

FA001751

T00125

アスパラギナーゼ(A.oryzae NZYM―SP株由来)

Asparaginase(A.oryzae NZYM―SP―derived)

定義 本品は、アスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに加水分解する酵素である、アスパラギナーゼのうち、糸状菌(Aspergillus oryzaeに限る。)が本来有するアスパラギナーゼ遺伝子を増幅させて生産性を向上させた糸状菌(A.oryzae NZYM―SP株に限る。)から得られたものである。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

酵素活性 本品は、1g当たり3500単位以上の酵素活性を有する。

性状 本品は、淡褐色の液体又は白~灰白色の粒である。

確認試験 本品は、酵素活性測定法により試験を行うとき、活性を示す。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下

本品0.8gを量り、以下「アスパラギナーゼ(A.niger ASP―72株由来)」の純度試験(1)を準用する。

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液は、それぞれ第3法及び第2法により調製する。

酵素活性測定法

(i) 基質溶液 L―アスパラギン一水和物0.25gを量り、MOPS緩衝液(0.1mol/L、pH7.0)15mLを加え、かくはんして完全に溶かした後、遮光し、A液とする。β―ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド二ナトリウムn水和物(還元型)0.011g、2―ケトグルタル酸二ナトリウムn水和物0.063g及び1680単位以上に対応する量のL―グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(ウシ肝臓由来)を量り、A液に加え、かくはんして溶かした後、MOPS緩衝液(0.1mol/L、pH7.0)を加えて正確に25mLとする。用時調製する。

(ii) 試料液 本品約1.0gを精密に量り、酢酸緩衝液(0.1mol/L、pH5.0、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル含有)を加えて溶かして正確に100mLとする。この溶液を酢酸緩衝液(0.1mol/L、pH5.0、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル含有)で希釈し、1mL中に0.6単位を含む液を調製し、試料液とする。

(iii) 標準原液 775単位に対応する量の酵素活性測定用アスパラギナーゼ(A.oryzae由来)を量り、酢酸緩衝液(0.1mol/L、pH5.0、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル含有)を加えて溶かして正確に100mLとする。この液を酢酸緩衝液(0.1mol/L、pH5.0、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル含有)で8倍、10倍、15倍、20倍及び30倍に希釈し、1mL中に0.9688単位、0.7750単位、0.5167単位、0.3875単位及び0.2583単位を含む5濃度の液を調製し、標準原液とする。

(iv) 操作法 試験管に基質溶液4.6mLを量り、37.0±0.5℃で8分間加温した後、試料液0.400mLを加えてかくはんし、37.0±0.5℃で90秒間加温した液を検液とする。検液につき、水を対照として、波長340nmにおける吸光度を測定する。別に、基質溶液4.6mLずつを量り、5本の試験管に入れ、37.0±0.5℃で8分間加温し、試料液の代わりに、それぞれの試験管に異なる濃度の標準原液0.400mLずつを加えて、以下検液の調製と同様に操作し、標準液とする。標準液につき、水を対照として、波長340nmにおける吸光度を測定する。得られた吸光度と標準原液1mL中の酵素活性(単位/mL)から検量線を作成し、試料液中の酵素活性U(単位/mL)を検量線から求める。次式により、試料の酵素活性を求める。その酵素活性の単位は、操作法の条件で試験するとき、L―アスパラギンから、1分間にアンモニア1μmolを遊離させる酵素量を1単位とする。

ただし、

U:試料液中の酵素活性(単位/mL)

D:試料液の希釈係数

M:試料の採取量(g)

FA001800

E00007

L―アスパラギン

L―Asparagine

C4H8N2O3・H2O 分子量 150.13

(2S)―2―Amino―3―carbamoylpropanoic acid monohydrate [5794―13―8]