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pH 5.0~7.5(1%懸濁液)

純度試験 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

水分 6.0~9.0%(30mg、電量滴定法)

強熱残分 0.5%以下

定量法 本品及びナタマイシン標準品(あらかじめ本品と同様の方法で水分を測定しておく。)約20mgずつを精密に量り、それぞれにテトラヒドロフラン5mLを加え、10分間超音波を照射し、メタノール60mLを加えて溶かし、更に水25mLを加えて室温まで放冷する。それぞれに水を加えて正確に100mLとし、検液及び標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ20μLずつ量り、次の操作条件で速やかに液体クロマトグラフィーを行う。検液及び標準液のナタマイシンのピーク面積AT及びASを測定し、更に無水物換算を行い、次式によりナタマイシンの含量を求める。ただし、操作は直射日光を避け、遮光した容器を用いて行う。

ナタマイシン(C33H47NO13)の含量(%)=MS/MT×AT/AS×100

ただし、

MS:無水物換算したナタマイシン標準品の採取量(g)

MT:無水物換算した試料の採取量(g)

操作条件

検出器 紫外吸光光度計(測定波長 303nm)

カラム充填剤 5~10μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲル

カラム管 内径4.6mm、長さ25cmのステンレス管

カラム温度 室温

移動相 酢酸アンモニウム3.0g及び塩化アンモニウム1.0gを水760mLに溶かし、テトラヒドロフラン5.0mL及びアセトニトリル240mLを加える。

流量 2mL/分

保存基準 遮光した容器に入れ、冷所に保存する。

参照スペクトル

ナタマイシン

FA042900

E00244

納豆菌ガム

Bacillus Natto Gum

納豆菌粘質物

定義 本品は、納豆菌(Bacillus subtilis)の培養液から得られた、ポリグルタミン酸を主成分とするものである。

含量 本品を乾燥したものは、ポリグルタミン酸70.0%以上を含む。

性状 本品は、白~淡褐色の吸湿性の強い粉末、塊又は粒であり、においがないか、又はわずかににおいがある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→200)5mLを栓付試験管に入れ、塩酸5mLを加えた後、密封し、110℃で24時間加水分解する。冷後、水酸化ナトリウム溶液(6→25)を加え、弱酸性に調整する。この液5mLにニンヒドリン試液1mLを加え、水浴中で5分間加熱するとき、液は、紫色を呈する。

(2) 本品1gを水50mLに加えて30分間かき混ぜるとき、液は、澄明になる。

(3) 本品1gを塩酸10mLに加えて30分間かき混ぜるとき、液は、濁るか又は沈殿を生じる。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第1法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 15.0%以下(減圧、40℃、24時間)

強熱残分 43.0%以下

微生物限度 微生物限度試験法(試験法の適合性試験を除く。)により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は5000以下、真菌数は500以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験及び真菌数試験の試料液並びに大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液は、いずれも第1法により調製する。

定量法 本品を乾燥し、その約0.1gを精密に量り、水に溶かして正確に10mLとする。この液5mLを正確に量り、耐圧試験管に入れ、塩酸5mLを正確に量って加えた後、密封し、110℃で24時間加水分解する。冷後、この液1mLを正確に量り、水を加えて正確に200mLとし、検液とする。別に乾燥した定量用L―グルタミン酸約0.1gを精密に量り、塩酸(1→6)1mL及び水20mLを加えて溶かし、更に水を加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り、水を加えて正確に200mLとし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ20μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行う。検液及び標準液のピーク面積AT及びASを測定し、次式により含量を求める。

ポリグルタミン酸の含量(%)=MS/MT×AT/AS×0.8775×100

ただし、

MS:定量用L―グルタミン酸の採取量(g)

MT:試料の採取量(g)

操作条件

検出器 可視吸光光度計(測定波長 570nm)

カラム充填剤 液体クロマトグラフィー用強酸性陽イオン交換樹脂

カラム管 内径4.6mm、長さ6cmのステンレス管

カラム温度 55℃付近の一定温度

化学反応槽温度 135℃付近の一定温度

移動相 納豆菌ガム用緩衝液(pH3.3)

反応試薬 納豆菌ガム定量用ニンヒドリン試液

移動相流量 グルタミン酸の保持時間が約7分になるように調整する。

反応試薬流量 0.35mL/分

FA043000

T02690

ナトリウムメトキシド

Sodium Methoxide

ナトリウムメチラート

CH3ONa 分子量 54.02

Sodium methoxide [124―41―4]

含量 本品は、ナトリウムメトキシド(CH3ONa)95.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の微粉末で、吸湿性がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→100)は、アルカリ性である。

(2) 本品の水溶液(1→100)1滴に硫酸(1→20)0.1mL及び過マンガン酸カリウム溶液(1→300)0.2mLを加えて5分間放置する。これに亜硫酸ナトリウム溶液(1→5)0.2mL及び硫酸3mLを加え、更にクロモトロープ酸試液0.2mLを加えるとき、液は、赤紫~紫色を呈する。

(3) 本品は、ナトリウム塩の反応を呈する。

純度試験

(1) 溶状 わずかに微濁

本品5.0gを量り、水を加えて溶かし、100mLとし、試料液とする。試料液20mLを量り、水30mLを加え、検液とする。

(2) 炭酸ナトリウム Na2CO3として0.5%以下

定量法(iii)に準じる。

(3) 水酸化ナトリウム NaOHとして2.0%以下

定量法(iv)に準じる。

(4) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(5) ヒ素 Asとして3μg/g以下(標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(1)の試料液10mLを量り、塩酸(1→4)を徐々に加えて中和した後、水浴上で蒸発乾固する。残留物に水5mLを加えて溶かし、検液とする。

定量法

(i) 水分測定用滴定フラスコを用いて本品約0.5gを精密に手早く量り、直ちにサリチル酸・メタノール試液10mLを加え、密栓して溶かす。冷後、水分測定法(カールフィッシャー法)中の容量滴定法の直接滴定と同様の方法により試験を行う。別にサリチル酸・メタノール試液10mLについて空試験を行い、次式により水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムの含量の和(A)を水酸化ナトリウムとして求める。

ただし、

a:本試験における水分測定用試液の消費量(mL)

b:空試験における水分測定用試液の消費量(mL)

f:水分測定用試液の1mLに対応する水のmg数

M:試料の採取量(g)

(ii) 共栓三角フラスコを用いて本品約2gを精密に手早く量り、直ちに水(二酸化炭素除去)約50mLを静かに加えて溶かす。この液に塩化バリウム二水和物溶液(3→25)10mLを加え、栓をして5分間放置した後、1mol/L塩酸で滴定し(指示薬 フェノールフタレイン試液2滴)、次式によりナトリウムメトキシド及び水酸化ナトリウムの含量の和(B)をナトリウムメトキシド(CH3ONa)として求める。

ただし、

a:1mol/L塩酸の消費量(mL)

M:試料の採取量(g)

(iii) (ii)の滴定後の液に1mol/L塩酸1mLを加え、穏やかに約5分間煮沸し、冷却した後、過量の酸を0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し、次式により炭酸ナトリウム(Na2CO3)の含量(C)を求める。

ただし、

a:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の消費量(mL)

M:試料の採取量(g)

(iv) 次式により水酸化ナトリウムの含量(D)を求める。

D(%)=A-(C×0.377)

(v) 次式によりナトリウムメトキシド(CH3ONa)の含量(E)を求める。

E(%)=B-(D×1.350)

保存基準 密封容器に入れ、保存する。

FA043050

E00246A

生コーヒー豆抽出物(ペースト品、液体品)

Coffee Bean Extract (Paste,Liquid)

定義 本品は、コーヒーノキ属(Coffea属)の植物の種子から得られた、クロロゲン酸及びポリフェノールを主成分とするものである。

含量 本品を乾燥物換算したものは、クロロゲン酸(C16H18O9=354.31)として15%以上含む。

性状 本品は、緑黄~緑黄褐色若しくは黄褐~暗褐色のペースト又は液体である。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→50)10mLに、塩化鉄(Ⅲ)溶液(1→50)0.5mLを加えるとき、暗緑色の沈殿を生じる。

(2) 本品の水溶液(1→50)10mLに、水酸化ナトリウム溶液(1→10)0.1mLを加えるとき、黄~橙色を呈する。

(3) 本品にリン酸(1→1000)を加えて溶かした液は、波長322~326nmに吸収極大がある。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

乾燥減量 60%以下(105℃、5時間)

定量法 本品の乾燥物換算して約60mgに相当する量を精密に量り、酢酸(1→20)に溶かして正確に100mLとする。この液をメンブランフィルター(0.45μm)でろ過し、検液とする。別に定量用クロロゲン酸約10mgを精密に量り、酢酸(1→20)に溶かして正確に100mLとして標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ一定量ずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行う。検液及び標準液のクロロゲン酸のピーク面積を測定し、次式により含量を求める。

クロロゲン酸(C16H18O9)の含量(%)=MS/MT×AT/AS×100

ただし、

MS:定量用クロロゲン酸の採取量(mg)

MT:乾燥物換算した試料の採取量(mg)

AT:検液のクロロゲン酸のピーク面積

AS:標準液のクロロゲン酸のピーク面積

操作条件

検出器 紫外吸光光度計(測定波長 320nm)

カラム充填剤 5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲル

カラム管 内径4~5mm、長さ15~30cmのステンレス管

カラム温度 40℃

移動相A 酢酸(1→20)

移動相B アセトニトリル

濃度勾配 A:B(100:0)からA:B(50:50)までの直線濃度勾配を30分間行う。さらに、A:B(50:50)からA:B(0:100)までの直線濃度勾配を5分間行い、A:B(0:100)で5分間保持する。

流量 1.0mL/分

注入量 10μL

FA043100

E00247

ナリンジナーゼ

Naringinase

ナリンギナーゼ

定義 本品は、糸状菌(Aspergillus usamii及びPenicillium decumbensに限る。)の培養物から得られた、ナリンジンを分解する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る。)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH調整又は力価調整の目的に限る。)を含むことがある。

性状 本品は、白~濃褐色の粉末、粒若しくはペースト又は無~濃褐色の液体であり、においがないか、又は特異なにおいがある。

確認試験 本品は、ナリンジナーゼ活性試験法に適合する。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

ただし、検液の調製において、残留物が硝酸(1→100)5mLに溶けない場合には、第3法により試験を行う。

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第5法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

微生物限度 微生物限度試験法により試験を行うとき、本品1gにつき、生菌数は50000以下である。また、大腸菌及びサルモネラは認めない。ただし、生菌数試験の試料液は第3法、大腸菌試験及びサルモネラ試験の前培養液はそれぞれ第3法及び第2法により調製する。

ナリンジナーゼ活性試験法 次の方法により試験を行う。なお、記載された方法で確認試験を行うことができない場合、試料希釈倍率、緩衝液及び反応温度については、科学的に正当な理由であると認められる場合に限り変更することができる。

本品0.50gを量り、水を加えて溶解若しくは均一に分散して50mLとしたもの又はこれを更に水を用いて10倍、100倍若しくは1000倍に希釈したものを試料液とする。

ナリンギンn水和物0.125gを量り、水25mL及び水酸化ナトリウム試液(1mol/L)12.5mLを加えて溶かし、pH3.5のマッキルバイン緩衝液37.5mLを加え、塩酸試液(1mol/L)でpH3.5に調整した後、pH3.5のマッキルバイン緩衝液を加えて100mLとしたものを基質溶液とする。調製した後、直ちに使用する。

基質溶液4mLを量り、40℃で10~15分間加温し、試料液1mLを加えて振り混ぜ、40℃で30分間加温した後、ソモギー試液(Ⅱ)5mLを加えて水浴中で20分間加熱する。冷後、ヨウ化カリウム溶液(1→200)1.5mL及び硫酸試液(1mol/L)3mLをそれぞれ加えてよく振り混ぜ、検液とする。別に試料液の代わりに水1mLを用いて検液の調製と同様に操作し、比較液とする。検液及び比較液を0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定(指示薬 溶性デンプン試液3滴)するとき、検液の0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液の消費量は比較液の0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液の消費量よりも小さい。終点は、青色が消えるときとする。なお、試料液を希釈して試験しても、多量の酸化銅(Ⅰ)の赤色沈殿を生じ、0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液による滴定が不能な場合には、試料液を透析又は限外ろ過して用いる。

FA043200

E00248

ナリンジン

Naringin

ナリンギン

C27H32O14 分子量 580.53

5―Hydroxy―2―(4―hydroxyphenyl)―4―oxochroman―7―yl

α―L―rhamnopyranosyl―(1→2)―β―D―glucopyranoside [10236―47―2]

定義 本品は、グレープフルーツ(Citrus×paradisi Macfad.)の果皮、果汁又は種子から、水又はエタノール(95)若しくはメタノールで抽出し、分離して得られたものである。成分は、ナリンジンである。

含量 本品を乾燥したものは、ナリンジン(C27H32O14=580.53)90~110%を含む。

性状 本品は、白~微黄色の結晶である。

確認試験

(1) 本品5mgを50vol%エタノール10mLに溶かし、塩化鉄(Ⅲ)六水和物溶液(1→500)1~2滴を加えるとき、液は、褐色を呈する。

(2) 本品5mgを水酸化ナトリウム試液(1mol/L)5mLに溶かすとき、液は、黄~橙色を呈する。

(3) 本品10mgを水500mLに溶かした液は、わずかに苦味がある。また、その液は波長280~285nmに吸収極大がある。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして1.5μg/g以下(1.0g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(3) 残留溶媒 メタノール 50μg/g以下(5g、第1法、装置B)

本品約5gをAに精密に量り、水100mL、数個の沸騰石及びシリコーン樹脂3~4滴を入れ、よく混和する。内標準液2mLを正確に量り、Eに入れ、装置を組み立てる。Bを水で濡らす。泡がCに入らないように調整しながら1分間に2~3mLの留出速度で留分が約45mLになるまで蒸留する。この留分に水を加えて正確に50mLとし、検液とする。ただし、内標準液は、2―メチル―2―プロパノール溶液(1→1000)とする。別に、メタノール約0.5gを精密に量り、水を加えて正確に100mLとする。この液5mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとする。この液2mL及び内標準液4mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ2.0μLずつ量り、次の操作条件でガスクロマトグラフィーを行う。検液及び標準液の2―メチル―2―プロパノールのピーク面積に対するメタノールのピーク面積の比QT及びQSを求め、次式によりメタノールの量を求める。

メタノールの量(μg/g)=MS/MT×QT/QS×500

ただし、

MS:メタノールの採取量(g)

MT:試料の採取量(g)

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム充填剤 180~250μmのガスクロマトグラフィー用スチレン―ジビニルベンゼン系多孔性樹脂

カラム管 内径3mm、長さ2mのガラス管

カラム温度 120℃付近の一定温度

注入口温度 200℃付近の一定温度

キャリヤーガス 窒素又はヘリウム

流量 メタノールの保持時間が約2分になるように調整する。

乾燥減量 10%以下(105℃、3時間)

定量法 本品を105℃で3時間乾燥し、その約0.2gを精密に量り、50vol%エタノールに溶かして正確に100mLとする。この液をメンブランフィルター(孔径0.45μm)でろ過して、その1mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとし、水を対照に波長280nmにおける吸光度Aを測定し、次式により含量を求める。

ナリンジン(C27H32O14)の含量(%)=A/28.0×10/M×100

ただし、M:試料の採取量(g)

FA043300

T02700

ニコチン酸

Nicotinic Acid

ナイアシン

C6H5NO2 分子量 123.11

Pyridine―3―carboxylic acid [59―67―6]

含量 本品を乾燥物換算したものは、ニコチン酸(C6H5NO2)99.5%以上を含む。

性状 本品は、白色の結晶又は結晶性の粉末であり、においがなく、わずかに酸味がある。

確認試験

(1) 本品5mgに1―クロロ―2,4―ジニトロベンゼン10mgを加えて混ぜ、数秒間加熱して融解する。冷後、3.5w/v%水酸化カリウム・エタノール試液4mLを加えるとき、液は、暗紫色を呈する。

(2) 本品の水溶液(1→400)20mLに水酸化ナトリウム溶液(1→250)を加えて中和した後、硫酸銅(Ⅱ)五水和物溶液(1→8)3mLを加えるとき、徐々に青色の沈殿を生じる。

融点 234~238℃

純度試験

(1) 塩化物 Clとして0.021%以下(0.50g、比較液 0.01mol/L塩酸0.30mL)

(2) 硫酸塩 SO4として0.019%以下(0.50g、比較液 0.005mol/L硫酸0.20mL)

(3) 鉛 Pbとして2μg/g以下(5.0g、第2法、比較液 鉛標準液10mL、フレーム方式)

乾燥減量 1.0%以下(105℃、1時間)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品約0.3gを精密に量り、水50mLを加えて溶かし、0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 フェノールフタレイン試液5滴)。さらに、乾燥物換算を行う。

0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液1mL=12.31mg C6H5NO2

FA043400

T02710

ニコチン酸アミド

Nicotinamide

ナイアシンアミド

C6H6N2O 分子量 122.12

Pyridine―3―carboxamide [98―92―0]

含量 本品を乾燥物換算したものは、ニコチン酸アミド(C6H6N2O)98.5%以上を含む。

性状 本品は、白色の結晶性の粉末であり、においがなく、苦味がある。

確認試験

(1) 「ニコチン酸」の確認試験(1)を準用する。

(2) 本品20mgに水酸化ナトリウム溶液(1→25)5mLを加えて穏やかに煮沸するとき、アンモニアのにおいを発する。

pH 6.0~7.5

本品1.0gを量り、水を加えて20mLとした液について測定する。

融点 128~131℃

純度試験

(1) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) 硫酸呈色物 本品0.20gを量り、試料とし、比色標準液Aを用いて試験を行う。

乾燥減量 0.5%以下(4時間)

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品約0.2gを精密に量り、酢酸30mLを加えて溶かし、0.1mol/L過塩素酸で滴定する(指示薬 クリスタルバイオレット・酢酸試液1mL)。終点は、液の紫色が青色を経て緑色に変わるときとする。別に空試験を行い補正し、更に乾燥物換算を行う。

0.1mol/L過塩素酸1mL=12.21mg C6H6N2O

FA043500

T02740

二酸化ケイ素

Silicon Dioxide

シリカゲル

SiO2 分子量 60.08

Silicon dioxide

含量 本品を強熱したものは、二酸化ケイ素(SiO2)94.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の粉末、粒又はコロイド状の液体であり、においがない。

確認試験 本品0.2gを白金製のるつぼに入れ、フッ化水素酸5mLを加えて溶かし、次に加熱するとき、ほとんどが蒸発する。

純度試験

(1) 水可溶物 乾燥物に対し5.0%以下

本品を105℃で2時間乾燥し、その5.0gを量り、水150mLを加え、電磁式かくはん機で15分間よくかき混ぜた後、直径47mmのメンブランフィルター(孔径0.45μm)を装着したフィルターホルダーを用いて吸引ろ過する。ろ液が濁っている場合には、同一フィルターで吸引ろ過を繰り返す。容器及びフィルター上の残留物は、水で洗い、洗液をろ液に合わせ、更に水を加えて250mLとする。この液50mLを量り、蒸発乾固し、残留物を105℃で2時間乾燥し、その質量を量る。

(2) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、時々かくはんしながら穏やかに15分間沸騰させる。この液を遠心分離して不溶物を沈降させ、上澄液をろ過し、不溶物を除き、ろ紙上の残留物と容器を熱湯5mLで洗い、洗液をろ液に合わせる。冷後、試料液とする。

(3) ヒ素 Asとして3μg/g乾燥物以下(標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品を105℃で2時間乾燥し、その5.0gを量り、塩酸(1→4)50mLを加え、蒸発する水を補いながら水浴上で時々振り混ぜて1時間加熱する。冷後、ろ過し、容器及びろ紙上の残留物を水で洗い、洗液をろ液に合わせ、更に水を加えて100mLとし、この液10mLを正確に量り、検液とする。

強熱減量 70.0%(コロイド状の液体にあっては、83.0%)以下(105℃、2時間、次に1000℃、30分間)

定量法 本品を強熱し、その約1gを精密に量り、あらかじめ1000℃で30分間強熱してデシケーター中で放冷した白金製のるつぼに入れ、質量M(g)を精密に量り、エタノール(95)4滴及び硫酸2滴を加え、更に十分量のフッ化水素酸を加え、水浴上でほとんど蒸発乾固する。冷後、残留物にフッ化水素酸5mLを加え、蒸発乾固した後、550℃で1時間加熱し、更に徐々に温度を上げ、1000℃で30分間強熱し、デシケーター中で放冷する。次に質量m(g)を精密に量り、次式により含量を求める。

ただし、MT:試料の採取量(g)

FA043600

T02750

二酸化炭素

Carbon Dioxide

炭酸ガス

CO2 分子量 44.01

Carbon dioxide [124―38―9]

含量 本品は、二酸化炭素(CO2)99.5vol%以上を含む。

性状 本品は、無色の気体であり、においがない。

確認試験 本品を水酸化カルシウム試液中に通すとき、白色の沈殿を生じる。この沈殿を分取し、酢酸(1→4)を加えると、気泡を発生しながら溶ける。

純度試験 本品の採取量は、20℃で気圧101.3kPaの容量に換算したものとする。

(1) 遊離酸 水(二酸化炭素除去)50mLを比色管に入れる。内径約1mmのガス導入管を比色管に挿入し、その先端を管底から2mm以内の所に保持し、15分間で本品1000mLを通した後、メチルオレンジ試液0.1mLを加えるとき、液の色は、比較液の呈する色より濃くない。比較液は、0.01mol/L塩酸1.0mLにメチルオレンジ試液0.1mLを加え、更に水(二酸化炭素除去)50mLを加え、調製する。

(2) リン化水素、硫化水素及び還元性有機物 硝酸銀アンモニア試液25mL及びアンモニア試液3mLを比色管に入れ、本品1000mLを光を避けて(1)と同様の方法で通すとき、液は、褐色を呈さない。

(3) 一酸化炭素 本品5mLをガスクロマトグラフィー用ガス計量管又は注射器中に量り、次の条件でガスクロマトグラフィーを行うとき、一酸化炭素のピーク位置にピークを認めない。

操作条件

検出器 熱伝導度検出器:0.02vol%の窒素を含む水素又はヘリウム4mLを導入したとき、記録紙上のピーク高さがフルスケールの50%以上であること

カラム充填剤 297~500μmのガスクロマトグラフィー用ゼオライト

カラム管 内径3~4mm、長さ1~3mのガラス管又はステンレス管

カラム温度 40℃付近の一定温度

キャリヤーガス 水素又はヘリウム

流量 30~80mL/分の一定量

定量法 本品の採取には純度試験を準用する。

適当な容量のガスピペットに水酸化カリウム溶液(1→3)を入れる。次に本品100mL以上を、あらかじめ塩化ナトリウム溶液(3→10)を満たした100mL以上のガスビュレット中に正確に量り、これをガスピペットに移し、よく振り混ぜる。吸収されずに残るガスの容量が恒量になったとき、その容量を量り、V(mL)とし、次式により含量を求める。

ただし、VT:試料の採取量(mL)

FA043700

T02760

二酸化チタン

Titanium Dioxide

TiO2 分子量 79.87

Titanium dioxide [13463―67―7]

含量 本品を乾燥したものは、酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素を除き、二酸化チタン(TiO2)99.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の粉末であり、においがなく、味がない。

確認試験 本品0.5gに硫酸5mLを加え、硫酸の蒸気が発生するまで穏やかに加熱する。冷後、水を徐々に加えて約100mLとし、ろ過する。このろ液5mLに過酸化水素試液を加えるとき、黄赤~橙赤色を呈する。

純度試験

(1) 水可溶物 0.25%以下

本品4.0gを量り、水50mLを加えて振り混ぜた後、一夜放置する。次に塩化アンモニウム溶液(1→10)2mLを加えて振り混ぜる。析出物が沈降しない場合には、更に塩化アンモニウム溶液(1→10)2mLを追加する。放置して析出物が沈降した後、水を加えて200mLとし、振り混ぜながらろ過する。初めのろ液10mLを捨て、得られたろ液の100mLを、あらかじめ質量を量った白金製のるつぼに入れ、蒸発乾固し、恒量になるまで強熱し、残留物の質量を量る。

(2) 塩酸可溶物 0.50%以下、ただし、酸化アルミニウム又は二酸化ケイ素を含む場合は1.5%以下

本品5.0gを量り、塩酸(1→20)100mLを加えて振り混ぜ、水浴上で30分間時々かき混ぜながら加熱し、ろ過する。残留物を塩酸(1→20)10mLずつで3回洗い、洗液をろ液に合わせ、蒸発乾固した後、恒量になるまで強熱し、残留物の質量を量る。

(3) 鉛 Pbとして10μg/g以下(4.0g、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→20)50mLを加え、時計皿等で蓋をして20分間沸騰させた後、遠心分離して不溶物を沈降させる。上澄液をろ過し、用いた容器及び残留物を熱湯10mLで3回洗い、同一のろ紙を用いてろ過する。さらに、用いたろ紙を10~15mLの熱湯で洗い、洗液をろ液に合わせる。冷後、水を加えて100mLとし、試料液とする。試料液10mLを量り、塩酸を1/4容量加え、穏やかに加熱して蒸発乾固する。残留物に少量の硝酸(1→100)を加えて加温する。冷後、更に硝酸(1→100)を加えて正確に10mLとし、検液とする。別に、鉛標準液を正確に量り、硝酸(1→100)を加えて正確に10mLとし、比較液とする。

(4) ヒ素 Asとして1μg/g以下(10g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品を量り、250mLのビーカーに入れ、塩酸(1→20)50mLを加え、時計皿等で蓋をして煮沸するまで加熱し、更に15分間穏やかに煮沸した後、遠心分離して不溶物を沈降させる。上澄液をろ過し、用いたビーカー及び残留物を熱湯10mLずつで3回洗い、同一のろ紙を用いてろ過する。さらに、用いたろ紙を10~15mLの熱湯で洗い、洗液をろ液に合わせる。冷後、水を加えて100mLとし、試料液とする。試料液15mLを量り、検液とする。

(5) 酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素 2.0%以下

本品を乾燥し、その約0.5gを白金製又はニッケル製のるつぼに精密に量り、水酸化カリウム5g及びホウ酸2gを加えて混和し、加熱して完全に融解する。冷後、るつぼを250mLのポリプロピレン製又はポリテトラフルオロエチレン製のビーカーに入れ、熱湯150mLを加え、必要な場合には加温しながらるつぼを揺り動かして、るつぼ内の固形物を溶解又は懸濁させる。るつぼをビーカーから取り出し、少量の水で洗い、その洗液をビーカーに入れる。塩酸50mLをビーカーに加えてかくはんし、ポリプロピレン製のメスフラスコに移して水を加えて250mLとし、試料液とする。試料液を塩酸(1→20)で正確に4倍に希釈し、検液とする。別にアルミニウム標準原液及びケイ素標準原液適量を正確に量り、塩酸(1→20)を加えて1mL中にアルミニウム及びケイ素それぞれ0.2~10μgを含む3種以上の濃度の異なる標準液を調製する。検液及び標準液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定する。標準液の発光強度から検量線を作成し、検液中のアルミニウム濃度CA(μg/mL)及びケイ素濃度CB(μg/mL)を求め、次式により酸化アルミニウムと二酸化ケイ素の合計量を求める。

ただし、M:試料の採取量(g)

乾燥減量 0.5%以下(105℃、3時間)

強熱減量 1.0%以下(乾燥物、775~825℃)

定量法 純度試験(5)で得た試料液を塩酸(1→20)で正確に1000倍に希釈し、検液とする。別にチタン標準液を正確に量り、塩酸(1→20)を加えて1mL中にチタン0.2~2μgを含む3種以上の濃度の異なる標準液を調製する。検液及び標準液につき、誘導結合プラズマ発光分光分析法により発光強度を測定する。標準液の発光強度から検量線を作成し、検液中のチタン濃度C(μg/mL)を求め、次式により二酸化チタン含量を求める。

ただし、

C:検液中のチタン濃度(μg/mL)

M:試料の採取量(g)

a:酸化アルミニウム及び二酸化ケイ素の合計量(%)

FA043750

T02765

二炭酸ジメチル

Dimethyl Dicarbonate

C4H6O5 分子量 134.09

Dimethyl dicarbonate [4525―33―1]

含量 本品は、二炭酸ジメチル(C4H6O5)99.8%以上を含む。

性状 本品は、無色の液体である。

確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中の液膜法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして1μg/g以下(電気加熱方式)

本品約1.5gを精密に量り、ポリエチレン製、石英製又は硬質ガラス製容器に入れ、硝酸(微量金属測定用)0.75mLを加える。緩く蓋をし、かくはんしながら又は時々振り混ぜながら、徐々に温度を上げ、90℃で30分間加熱する。冷後、過酸化水素0.85mLを滴加し、かくはんしながら又は時々振り混ぜながら、95℃で5~10分間加熱する。冷後、再び過酸化水素を滴加して同様の操作により加熱する。冷後、この液を25mLのメスフラスコに移し、容器を少量の水で洗い、洗液を合わせ、更に水を加えて25mLとし、検液とする。別に、鉛標準液1mL、2.5mL、5mL及び10mLを正確に量り、硝酸(微量金属用)(3→100)を加えてそれぞれ正確に100mLとした液を4濃度の標準液とする。検液及び4濃度の標準液につき、一定量を正確に量り、それぞれに4分の1に当たる容量の用時調製した硝酸マグネシウム六水和物溶液(1→50)を加えた後、25μLずつ量り、次の操作条件で原子吸光光度法により試験を行い、標準液から得た検量線より検液中の鉛濃度を求め、次式により鉛の量を求める。別に空試験を行い、補正する。空試験液は、二炭酸ジメチルの代わりに水を用いて検液の調製と同様に操作して得られた液とする。

操作条件

光源ランプ 鉛中空陰極ランプ

分析線波長 283.3nm

乾燥温度 200~250℃の一定温度

灰化温度 700~750℃の一定温度

原子化温度 1800~2000℃の一定温度

(2) 炭酸ジメチル 0.2%以下

本品約5gを精密に量り、内標準液0.5mLを正確に加えた後、tert―ブチルメチルエーテルを加えて溶かして正確に5mLとし、検液とする。炭酸ジメチル約10mgを精密に量り、内標準液0.5mLを正確に加えた後、tert―ブチルメチルエーテルを加えて溶かして正確に5mLとし、標準液とする。ただし、内標準液は、3―ペンタノン50mgを量り、tert―ブチルメチルエーテルを加えて溶かして正確に5mLとしたものとする。検液及び標準液をそれぞれ0.5μLずつ量り、次の操作条件でガスクロマトグラフィーを行う。検液及び標準液の3―ペンタノンのピーク面積に対する炭酸ジメチルのピーク面積の比QT及びQSを求め、次式により炭酸ジメチルの量を求める。

ただし、これらの操作は湿気を避け、できるだけ速やかに行う。

操作条件

検出器 水素炎イオン化検出器

カラム 内径0.53mm、長さ60mのフューズドシリカ管の内面に、ガスクロマトグラフィー用ジメチルポリシロキサンを1.5μmの厚さで被覆したもの

カラム温度 45℃で7.5分間保持した後、毎分10℃で75℃まで昇温し、更に毎分25℃で125℃まで昇温した後、125℃を2分間保持する。その後、毎分30℃で260℃まで昇温し、260℃を4.5分間保持する。

検出器温度 300℃

キャリヤーガス ヘリウム

流量 3―ペンタノンのピークが4~8分の間に現れるように調整する。

注入方式 コールドオンカラム注入

定量法 本品約2gを精密に量り、アセトン(脱水)100mLを加えて混合する。この液にジブチルアミン・トルエン試液(1mol/L)20mLを正確に加えてかくはんし、電位差滴定機能をもつ自動滴定装置を用い、過量のジブチルアミンを直ちに1mol/L塩酸で滴定する。終点の確認には、自動滴定装置の電位差滴定機能を用いる。別に空試験を行い、次式により含量を求める。

ただし、これらの操作は湿気を避け、できるだけ速やかに行う。

二炭酸ジメチル(C4H6O5)の含量(%)={(a-b)×0.1341}×100/{試料の採取量(g)}

ただし、

a:空試験における1mol/L塩酸の消費量(mL)

b:本試験における1mol/L塩酸の消費量(mL)

保存基準 密封容器に入れ、30℃以下で保存する。

参照スペクトル

二炭酸ジメチル

FA043800

T02770

乳酸

Lactic Acid

定義 本品は、乳酸及び乳酸重縮合物の混合物である。

含量 本品は、乳酸(C3H6O3=90.08)として40.0%以上でその表示量の95~105%を含む。

性状 本品は、白~淡黄色の固体又は無~淡黄色の澄明な液体であり、においがないか、又はわずかに不快でないにおいがあり、酸味がある。

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→10)は、酸性である。

(2) 本品は、乳酸塩の反応を呈する。

純度試験

(1) 溶状 本品を濃度が80%となるように濃縮するか、又は水を加えて希釈する。必要な場合には、水浴中で加熱して溶かす。その液10gを量り、ジエチルエーテル12mLを加えて混和するとき、その液は、澄明であるか、又は次の試験に適合する。ジエチルエーテルと混和した液をガラスろ過器(G3)でろ過し、残留物をジエチルエーテル10mLずつで3回、次にアセトン10mLで1回洗浄した後、ろ過器とともに50℃で14時間減圧乾燥するとき、その残留物は、70mg以下である(ジエチルエーテル不溶物 80%乳酸に対し、0.7%以下)。

(2) クエン酸、シュウ酸、酒石酸及びリン酸 本品を濃度が40.0%となるように水を加え、必要な場合には、水浴中で加熱して溶かし、A液とする。A液2.0gを量り、水8mL及び水酸化カルシウム試液40mLを加えて2分間煮沸するとき、濁らない。

(3) 硫酸塩 80%乳酸に対し、SO4として0.010%以下(A液2.0g、比較液 0.005mol/L硫酸0.20mL)

(4) シアン化物 A液2.0gを量り、水を加えて100mLとし、この液10mLを量り、比色管に入れ、フェノールフタレイン試液1滴を加えた後、水酸化ナトリウム溶液(1→10)を液が赤色を呈するまで加える。さらに、水酸化ナトリウム溶液(1→10)1.5mL及び水を加えて20mLとし、水浴中で10分間加熱する。冷後、酢酸(1→20)で中和し、液の赤色が消えた後、更に酢酸(1→20)1滴を加える。次にリン酸緩衝液(pH6.8)10mL及びp―トルエンスルホンクロロアミドナトリウム試液0.25mLを加えて密栓して静かに振り混ぜ、3~5分間放置した後、ピリジン・ピラゾロン試液15mL及び水を加えて50mLとし、約25℃で30分間放置するとき、液は、青色を呈さない。

(5) 鉛 80%乳酸に対し、Pbとして2μg/g以下(A液4.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(6) 鉄 80%乳酸に対し、Feとして10μg/g以下(A液2.0g、第1法、比較液 鉄標準液1.0mL)

(7) ヒ素 80%乳酸に対し、Asとして3μg/g以下(標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

A液2.0gを量り、水を加えて10mLとし、この液5mLを量り、検液とする。

(8) 揮発性脂肪酸 A液5.0gを量り、水浴上で加熱するとき、酪酸ようのにおいを発しない。

(9) メタノール 80%乳酸に対し、CH3OHとして0.20v/w%以下

A液10gを量り、水8mL及び炭酸カルシウム5gを加え、これを蒸留して初留分約5mLを量り、水を加えて100mLとし、検液とする。検液1.0mLを量り、リン酸(1→20)0.1mL及び過マンガン酸カリウム溶液(1→300)0.2mLを加え、10分間放置した後、亜硫酸ナトリウム溶液(1→5)0.4mL及び硫酸3mLを加え、更にクロモトロープ酸試液0.2mLを加えるとき、液の色は、比較液を検液と同様に操作した液の色より濃くない。比較液は、メタノール1.0mLを量り、水を加えて100mLとし、この液1.0mLを量り、水を加えて100mLとする。

(10) 硫酸呈色物 A液5.0gを量り、15℃にし、あらかじめ15℃にした硫酸5mLに徐々に層積し、15℃に保つとき、15分以内に接界面に輪帯を生じないか、又は15分以内に接界面に輪帯を生じても、その輪帯は、暗灰色を呈さない。

強熱残分 0.1%以下

定量法 本品の乳酸約1.2gに対応する量を精密に量り、1mol/L水酸化ナトリウム溶液20mLを正確に量って加え、更に水を加えて100mLとし、水浴上で20分間加熱し、熱時、過量のアルカリを0.5mol/L硫酸で滴定する(指示薬 フェノールフタレイン試液1~2滴)。別に空試験を行う。

1mol/L水酸化ナトリウム溶液1mL=90.08mg C3H6O3

FA043900

T02780

乳酸カリウム

Potassium Lactate

乳酸カリウム液

C3H5KO3 分子量 128.17

Monopotassium 2―hydroxypropanoate [996―31―6]

含量 本品は、乳酸カリウム(C3H5KO3)50.0%以上で、その表示量の95~110%を含む。

性状 本品は、無色澄明のやや粘性のある液体であり、においがないか、又はわずかに特異なにおいがある。

確認試験 本品は、カリウム塩の反応及び乳酸塩の反応を呈する。

純度試験

(1) 遊離酸 本品の乳酸カリウム0.60gに対応する量を正確に量り、水(二酸化炭素除去)20mL及びフェノールフタレイン試液3滴を加え、0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定するとき、その消費量は、0.2mL以下である。

(2) 鉛 60%乳酸カリウムに対し、Pbとして2μg/g以下(乳酸カリウム1.2gに対応する量、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) ヒ素 60%乳酸カリウムに対し、Asとして3μg/g以下(乳酸カリウム0.60gに対応する量、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に水を加えて10mLとし、この液5mLを量り、検液とする。装置Bを用いる。

(4) 還元性物質 本品5滴をフェーリング試液10mLに加えて5分間煮沸するとき、赤色の沈殿を生じない。

定量法 本品の乳酸カリウム約0.3gに対応する量を精密に量り、水浴上で蒸発乾固し、これに酢酸/無水酢酸混液(5:1)60mLを加えて完全に溶かした後、0.1mol/L過塩素酸で滴定する。終点の確認には、通例、電位差計を用いる。指示薬(クリスタルバイオレット・酢酸試液1mL)を用いる場合の終点は、液の紫色が青色を経て緑色に変わるときとする。別に空試験を行い、補正する。

0.1mol/L過塩素酸1mL=12.82mg C3H5KO3

FA044000

T02790

乳酸カルシウム

Calcium Lactate

C6H10CaO6・nH2O(n=5、3、1又は0) 分子量 5水和物 308.29 無水物 218.22

Monocalcium bis(2―hydroxypropanoate) pentahydrate [5743―47―5]

Monocalcium bis(2―hydroxypropanoate) trihydrate [139061―06―6]

Monocalcium bis(2―hydroxypropanoate) monohydrate

Monocalcium bis(2―hydroxypropanoate) [814―80―2]

含量 本品を乾燥物換算したものは、乳酸カルシウム(C6H10CaO6)97.0%以上を含む。

性状 本品は、白色の粉末又は粒であり、においがないか、又はわずかに特異なにおいがある。

確認試験 本品の水溶液(1→20)は、カルシウム塩の反応及び乳酸塩の反応を呈する。

pH 6.0~8.0

本品1.0gを量り、水20mLを加え、水浴中で加熱して溶かし、冷却した液について測定する。

純度試験

(1) 溶状 無色、澄明

本品1.0gを量り、水20mLを加え、水浴中で加熱して溶かし、検液とする。

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに15分間沸騰させる。冷後、水30mLを加え、試料液とする。なお、試料が溶けない場合には、蒸発乾固し、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、水30mLを加え、試料液とする。ただし、第5法に示すクエン酸水素二アンモニウム溶液(1→2)の量を50mLに変更し、指示薬は、ブロモチモールブルー試液1mLを用い、アンモニア水を液の黄色が黄緑色に変わるまで加える。

(3) アルカリ金属及びマグネシウム 1.0%以下

本品1.0gを量り、水約40mLを加えて溶かし、塩化アンモニウム0.5gを加えて煮沸し、これにシュウ酸アンモニウム一水和物溶液(1→25)約20mLを加え、水浴上で1時間加熱する。冷後、水を加えて100mLとし、ろ過する。ろ液50mLを量り、硫酸0.5mLを加えて蒸発乾固した後、恒量になるまで450~550℃で強熱し、その残留物の質量を量る。次式により、アルカリ金属及びマグネシウムの量を求める。

ただし、

MR:残留物の質量(mg)

MT:試料の採取量(g)

(4) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に水2mL及び塩酸3mLを加えて溶かし、検液とする。

(5) 揮発性脂肪酸の塩 本品0.5gを量り、硫酸1mLを加えて水浴中で加熱するとき、酪酸ようのにおいを発しない。

乾燥減量 30.0%以下(120℃、4時間)

定量法 本品約2gを精密に量り、塩酸(1→4)20mLを加えて溶かし、更に水を加えて正確に100mLとし、検液とする。カルシウム塩定量法中の第1法により定量し、更に乾燥物換算を行う。

0.05mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液1mL=10.91mg C6H10CaO6

FA044100

T02800

乳酸鉄

Iron Lactate

含量 本品は、鉄(Fe=55.85)15.5~20.0%を含む。

性状 本品は、帯緑白~黄褐色の粉末又は塊で、わずかに特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品0.5gを450~550℃で1時間強熱して得た残留物に塩酸(1→2)3mLを加えて加熱して溶かした液は、鉄(Ⅲ)塩の反応を呈する。

(2) 本品は、乳酸塩の反応を呈する。

純度試験

(1) 溶状 ほとんど澄明

本品1.0gを量り、水20mLを加え、水浴中で加熱して溶かし、検液とする。

(2) 塩化物 Clとして0.071%以下(0.10g、比較液 0.01mol/L塩酸0.20mL)

(3) 硫酸塩 SO4として0.48%以下

本品0.20gを量り、水5mLを加えて溶かし、更に水を加えて10mLとする。この液2.0mLを量り、試料液とする。比較液には0.005mol/L硫酸0.40mLを用いる。

(4) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(5) ヒ素 Asとして3μg/g以下(1.0g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に水25mLを加えて溶かし、更に硫酸1mL及び亜硫酸水10mLを加え、約2mLになるまで蒸発濃縮した後、水を加えて10mLとし、この液5mLを量り、検液とする。

(6) 硫酸呈色物及び酪酸塩 粉末とした本品0.5gを量り、硫酸1mLを混和するとき、呈色しない。また、酪酸ようのにおいを発しない。

定量法 本品約1gを精密に量り、徐々に加熱して炭化し、硝酸1mLを加え、液が飛散しないように注意しながら蒸発乾固した後、450~550℃で灰化するまで強熱する。残留物に塩酸(1→2)10mLを加え、不溶物がほとんど無くなるまで煮沸した後、水20mLを加えてろ過する。不溶物を水洗し、洗液をろ液に合わせ、水を加えて正確に100mLとする。この液25mLを正確に量り、共栓フラスコに入れ、ヨウ化カリウム2gを加え、直ちに密栓して暗所に15分間放置した後、水100mLを加え、遊離したヨウ素を0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬 デンプン試液1~3mL)。ただし、デンプン試液は、終点近くで液が薄い黄色になったときに加え、終点は、液の色が消えるときとする。別に空試験を行い、補正する。

0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1mL=5.585mg Fe

FA044200

T02810

乳酸ナトリウム

Sodium Lactate

乳酸ナトリウム液

C3H5NaO3 分子量 112.06

Monosodium 2―hydroxypropanoate [72―17―3]

含量 本品は、乳酸ナトリウム(C3H5NaO3)40.0%以上で、その表示量の95~110%を含む。

性状 本品は、無色澄明のシロップ状の液体であり、においがないか、又はわずかに特異なにおいがある。

確認試験 本品は、ナトリウム塩の反応及び乳酸塩の反応を呈する。

pH 6.5~7.5

本品1.0mLを量り、水5mLを加えて振り混ぜた液について測定する。

純度試験

(1) 硫酸塩 60%乳酸ナトリウムに対し、SO4として0.012%以下(乳酸ナトリウム0.60gに対応する量、比較液 0.005mol/L硫酸0.25mL)

(2) 鉛 60%乳酸ナトリウムに対し、Pbとして2μg/g以下(乳酸ナトリウム1.2gに対応する量、第3法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(3) 鉄 60%乳酸ナトリウムに対し、Feとして10μg/g以下(乳酸ナトリウム0.60gに対応する量、第1法、比較液 鉄標準液1.0mL)

(4) ヒ素 60%乳酸ナトリウムに対し、Asとして3μg/g以下(乳酸ナトリウム0.60gに対応する量、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に水を加えて10mLとし、この液5mLを量り、検液とする。

(5) 揮発性脂肪酸の塩 本品5gを量り、硫酸(1→20)2mLを加え、水浴上で加熱するとき、酪酸ようのにおいを発しない。

(6) メタノール 60%乳酸ナトリウムに対し、CH3OHとして0.20v/w%以下

本品の乳酸ナトリウム3.0gに対応する量を量り、水8mLを加え、これを蒸留して初留液約5mLを量り、水を加えて100mLとする。この液1.0mLを量り、以下「乳酸」の純度試験(9)を準用する。

定量法 本品の乳酸ナトリウム約0.3gに対応する量を精密に量り、水浴上で蒸発乾固し、これに酢酸/無水酢酸混液(4:1)60mLを加えて完全に溶かした後、0.1mol/L過塩素酸で滴定する(指示薬 クリスタルバイオレット・酢酸試液1mL)。終点は、液が青色となったときとする。別に空試験を行い、補正する。

0.1mol/L過塩素酸1mL=11.21mg C3H5NaO3

FA044250

E00174

乳清焼成カルシウム

Calcinated Whey Calcium

乳清第三リン酸カルシウム

ホエイ第三リン酸カルシウム

ホエイリン酸三カルシウム

定義 本品は、焼成カルシウム(うに殻、貝殻、造礁サンゴ、ホエイ、骨又は卵殻を焼成して得られたカルシウム化合物を主成分とするものをいう。)のうち、ホエイ(乳清)を精製し、焼成して得られたものである。主成分はリン酸三カルシウムである。

含量 本品を乾燥したものは、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2=310.18)として95.0~105.0%を含む。

性状 本品は、白色の粉末である。

確認試験

(1) 本品0.1gに10%硝酸試液5mLを加え、加温して溶かし、モリブデン酸アンモニウム試液2mLを加えるとき、黄色の沈殿を生じる。

(2) 本品0.1gに酢酸(1→4)5mLを加えて沸騰させる。冷後、ろ過し、ろ液にシュウ酸アンモニウム一水和物溶液(1→30)5mLを加えるとき、白色の沈殿を生じる。

純度試験

(1) 塩酸不溶物 0.50%以下

本品5.0gを量り、水100mLを加え、振り混ぜながら、それ以上溶けなくなるまで塩酸を滴加した後、5分間沸騰させる。冷後、定量分析用ろ紙(5種C)でろ過し、ろ紙上の残留物を洗液が塩化物の反応を呈さなくなるまで熱湯で洗う。ろ紙及び残留物を、あらかじめ450~550℃で30分間以上強熱してデシケーター中で放冷後質量を精密に量ったるつぼに入れ、徐々に加熱して炭化した後、450~550℃で3時間強熱し、その質量を量る。

(2) 鉛 Pbとして2μg/g以下(2.0g、第5法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

本品を白金製、石英製若しくは磁製のるつぼ又は石英製のビーカーに入れる。徐々に加熱し炭化させ、容器に緩く蓋をして電気炉に入れ500℃で強熱し灰化する。この残に、塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに15分間沸騰させる。冷後、水30mLを加え、試料液とする。なお、試料が溶けない場合は、蒸発乾固した後、残留物に塩酸(1→4)20mLを加え、時計皿等で覆い、穏やかに5分間沸騰させる。冷後、水30mLを加え、試料液とする。ただし、第5法に示すクエン酸水素二アンモニウム溶液(1→2)の量を50mLに変更し、指示薬はブロモチモールブルー試液1mLを用い、アンモニア水を液の黄色が黄緑色に変わるまで加える。なお、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム溶液を加えた後に生じる析出物は、アンモニア水を更に加えることにより溶解する。

(3) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

本品に塩酸(1→4)5mLを加えて溶かし、検液とする。

乾燥減量 5.0%以下(200℃、3時間)

定量法 本品を乾燥し、その約0.3gを精密に量り、塩酸(1→4)10mLを加えて溶かし、更に水を加えて正確に200mLとし、検液とする。カルシウム塩定量法の第2法により定量する。

0.02mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液1mL=2.068mg Ca3(PO4)2

FA044300

E00252

ニンジンカロテン

Carrot Carotene

キャロットカロチン

キャロットカロテン

ニンジンカロチン

抽出カロチン

抽出カロテン

定義 本品は、ニンジン(Daucus carota L.)の根から得られた、カロテンを主成分とするものである。食用油脂を含むことがある。

含量(色価) 本品は、β―カロテン(C40H56=536.87)として0.80%以上又は色価(画像915 (2KB)別ウィンドウが開きます
)200以上で、その表示量の95~115%を含む。

性状 本品は、赤褐~褐色の懸濁した油状の物質で、わずかに特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品の表示量から、色価200に換算して1gに相当する量を量り、アセトン/シクロヘキサン混液(1:1)10mLを加えて溶かした液は、橙色を呈する。

(2) (1)で調製したアセトン/シクロヘキサン混液(1:1)溶液をアセトンで希釈した溶液(1→25)5mLに亜硝酸ナトリウム溶液(1→20)1mLを加え、続けて硫酸試液(0.5mol/L)1mLを添加するとき、液は、直ちに脱色される。

(3) 本品にシクロヘキサンを加えて溶かした液は、波長445~460nm若しくは465~485nmのいずれか又は両者に吸収極大がある。

純度試験

(1) 鉛 Pbとして5μg/g以下(0.80g、第2法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

色価測定 色価測定法により、次の操作条件で試験を行う。色価又は色価を250で除してβ―カロテンの含量を求める。

操作条件

測定溶媒 シクロヘキサン

測定波長 波長445~460nmの吸収極大の波長

FA044400

T02820

ネオテーム

Neotame

C20H30N2O5 分子量 378.46

Methyl N―(3,3―dimethylbutyl)―L―α―aspartyl―L―phenylalaninate [165450―17―9]

含量 本品を無水物換算したものは、ネオテーム(C20H30N2O5)97.0~102.0%を含む。

性状 本品は、白~灰白色の粉末である。

確認試験 本品を赤外吸収スペクトル測定法中の錠剤法により測定し、本品のスペクトルを参照スペクトルと比較するとき、同一波数のところに同様の強度の吸収を認める。

比旋光度 画像917 (4KB)別ウィンドウが開きます
 (0.25g、水、50mL、無水物換算)

pH 5.0~7.0(1.0g、水200mL)

純度試験

(1) 鉛 Pbとして1μg/g以下(4.0g、第1法、比較液 鉛標準液4.0mL、フレーム方式)

(2) ヒ素 Asとして3μg/g以下(0.50g、第3法、標準色 ヒ素標準液3.0mL、装置B)

(3) N―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニン 1.5%以下

定量法のA液を検液とする。別にN―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニン(あらかじめ本品と同様の方法で水分を測定しておく。)約30mgを精密に量り、定量法中の移動相と同一組成の液に溶かして正確に50mLとする。この液10mLを正確に量り、移動相と同一組成の液を加えて正確に100mLとし、標準原液とする。標準原液2mL、10mL、25mL及び50mLを正確に量り、それぞれに移動相と同一組成の液を加えて正確に100mLとし、標準液とする。検液、標準液及び標準原液をそれぞれ25μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行う。標準液及び標準原液のN―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニンのピーク面積を測定し、検量線を作成する。次に、検液のN―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニンのピーク面積を測定し、検量線から検液中のN―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニンの濃度M(mg/mL)を求め、次式によりN―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニンの含量を求める。

N―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニンの含量(%)=M/MT×5

ただし、MT:無水物換算した試料の採取量(g)

操作条件 定量法の操作条件を準用する。ただし、流量は、N―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニンの保持時間が約4分になるように調整する。

(4) その他の不純物 2.0%以下

定量法のA液及び標準液を検液及び標準液とし、それぞれ25μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行う。検液のネオテーム、N―(3,3―ジメチルブチル)―L―α―アスパルチル―L―フェニルアラニン及び溶媒以外のピークの合計面積Asum並びに標準液のネオテームのピーク面積ASを測定し、次式によりその他の不純物の量を求める。ただし、面積測定範囲は、ネオテームの保持時間の1.5倍までとする。

その他の不純物の量(%)=MS/MT×Asum/AS×100

ただし、

MS:無水物換算した定量用ネオテームの採取量(g)

MT:無水物換算した試料の採取量(g)

操作条件 定量法の操作条件を準用する。

水分 5.0%以下(0.25g、容量滴定法、直接滴定)

強熱残分 0.2%以下(1g、800℃、1時間)

定量法 本品約0.1gを精密に量り、移動相と同一組成の液に溶かして正確に50mLとし、A液とする。A液25mLを正確に量り、移動相と同一組成の液を加えて正確に50mLとし、検液とする。別に定量用ネオテーム(あらかじめ本品と同様の方法で水分を測定しておく。)約50mgを精密に量り、移動相と同一組成の液に溶かして正確に50mLとし、標準液とする。検液及び標準液をそれぞれ25μLずつ量り、次の操作条件で液体クロマトグラフィーを行う。検液及び標準液のネオテームのピーク面積AT及びASを測定し、次式により含量を求める。

ネオテーム(C20H30N2O5)の含量(%)=MS/MT×AT/AS×200

ただし、

MS:無水物換算した定量用ネオテームの採取量(g)