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○自動車運転者の労働時間等の改善のための基準

(平成元年二月九日)

(労働省告示第七号)

自動車運転者の労働時間等の改善のための基準を次のとおり定める。

自動車運転者の労働時間等の改善のための基準

(目的等)

第一条 この基準は、自動車運転者(労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号。以下「法」という。)第九条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)であって、四輪以上の自動車の運転の業務(厚生労働省労働基準局長が定めるものを除く。)に主として従事する者をいう。以下同じ。)の労働時間等の改善のための基準を定めることにより、自動車運転者の労働時間等の労働条件の向上を図ることを目的とする。

2 労働関係の当事者は、この基準を理由として自動車運転者の労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上に努めなければならない。

3 使用者は、季節的繁忙その他の事情により、法第三十六条第一項の規定に基づき臨時に労働時間を延長し、又は休日に労働させる場合においても、その時間数又は日数を少なくするように努めるものとする。

(平九労告四・平一一労告二九・平一二労告一二〇・一部改正)

(一般乗用旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等)

第二条 使用者は、一般乗用旅客自動車運送事業(道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第三条第一号ハの一般乗用旅客自動車運送事業をいう。以下同じ。)に従事する自動車運転者(隔日勤務に就くものを除く。この項において同じ。)の拘束時間(労働時間、休憩時間その他の使用者に拘束されている時間をいう。以下同じ。)及び休息期間(使用者の拘束を受けない期間をいう。以下同じ。)については、次に定めるところによるものとする。

一 一箇月についての拘束時間は、二百九十九時間(顧客の需要に応ずるため常態として車庫等において待機する就労形態(以下「車庫待ち等」という。)の自動車運転者について、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定(以下「労使協定」という。)があるときは、三百二十二時間)を超えないものとすること。

二 一日(始業時刻から起算して二十四時間をいう。以下同じ。)についての拘束時間は、十三時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、一日についての拘束時間の限度(以下「最大拘束時間」という。)は、十六時間とすること。ただし、車庫待ち等の自動車運転者について、次に掲げる要件を満たす場合には、この限りでない。

イ 勤務終了後、継続二十時間以上の休息期間を与えること。

ロ 一日についての拘束時間が十六時間を超える回数が、一箇月について七回以内であること。

ハ 一日についての拘束時間が十八時間を超える場合には、夜間四時間以上の仮眠時間を与えること。

ニ 一回の勤務における拘束時間が、二十四時間を超えないこと。

三 勤務終了後、継続八時間以上の休息期間を与えること。

2 使用者は、一般乗用旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者であって隔日勤務に就くものの拘束時間及び休息期間については、次に定めるところによるものとする。

一 拘束時間は、二暦日について二十一時間、一箇月について二百六十二時間(地域的事情その他の特別の事情がある場合において、労使協定があるときは、一年のうち六箇月において、当該六箇月の各月について二百七十時間)を超えないものとすること。ただし、車庫待ち等の自動車運転者の二暦日についての拘束時間は、夜間四時間以上の仮眠時間を与えることにより、一箇月について労使協定により定める回数(当該回数が一箇月について七回を超えるときは、七回)に限り、二十四時間まで延長することができる。この場合において、一箇月についての拘束時間は、本文に定める一箇月についての拘束時間に二十時間を加えた時間を超えてはならない。

二 勤務終了後、継続二十時間以上の休息期間を与えること。

3 使用者及び労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者(以下「労使当事者」という。)は、法第三十六条第一項の協定(労働時間の延長に係るものに限る。以下「時間外労働協定」という。)において一般乗用旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者に係る一日を超える一定の期間(以下「一定期間」という。)についての延長時間(法第百四十条第二項の規定により読み替えて適用する法第三十六条第二項第四号に規定する労働時間を延長して労働させることができる時間をいう。以下同じ。)について協定するに当たっては、当該一定期間は一箇月とするものとする。

4 使用者は、一般乗用旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者に法第三十五条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は二週間について一回を超えないものとし、当該休日の労働によって第一項又は第二項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

5 ハイヤー(一般乗用旅客自動車運送事業の用に供せられる自動車であって、当該自動車による運送の引受けが営業所のみにおいて行われるものをいう。次条において同じ。)に乗務する自動車運転者については、第一項から前項までの規定は適用しない。

(平三労告七九・平四労告九九・平九労告四・平一一労告二九・平三〇厚労告三二二・一部改正)

第三条 労使当事者は、時間外労働協定においてハイヤーに乗務する自動車運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、次の各号に掲げる事項を十分考慮するように努めなければならない。

一 一定期間についての延長時間に係る一定期間は、一箇月又は三箇月及び一年間とすること。

二 一定期間についての延長時間は、次の表の上欄に掲げる一定期間の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる時間(以下「目安時間」という。)以内の時間とすること。ただし、あらかじめ、目安時間以内の時間の一定期間についての延長時間を定め、かつ、目安時間を超えて労働時間を延長しなければならない特別の事情が生じたときに限り、一定期間についての延長時間を定めた当該一定期間ごとに、労使当事者間において定める手続を経て、目安時間を超える一定の時間まで労働時間を延長することができる旨を定める場合は、この限りでない。

一定期間

目安時間

一箇月

五十時間

三箇月

百四十時間

一年間

四百五十時間

備考 下欄に掲げる時間は、法第三十二条から第三十二条の四までの規定により労働させることができる最長の労働時間を超えて延長することができる時間である。

(平三労告七九・平一一労告二九・一部改正)

(貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等)

第四条 使用者は、貨物自動車運送事業(貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)第二条第一項の貨物自動車運送事業をいう。以下同じ。)に従事する自動車運転者の拘束時間、休息期間及び運転時間については、次に定めるところによるものとする。

一 拘束時間は、一箇月について二百九十三時間を超えないものとすること。ただし、労使協定があるときは、一年のうち六箇月までは、一年間についての拘束時間が三千五百十六時間を超えない範囲内において、三百二十時間まで延長することができる。

二 一日についての拘束時間は、十三時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、十六時間とすること。この場合において、一日についての拘束時間が十五時間を超える回数は、一週間について二回以内とすること。

三 勤務終了後、継続八時間以上の休息期間を与えること。

四 運転時間は、二日(始業時刻から起算して四十八時間をいう。次条において同じ。)を平均し一日当たり九時間、二週間を平均し一週間当たり四十四時間を超えないものとすること。

五 連続運転時間(一回が連続十分以上で、かつ、合計が三十分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間をいう。次条において同じ。)は、四時間を超えないものとすること。

2 使用者は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の休息期間については、当該自動車運転者の住所地における休息期間がそれ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。

3 第一項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合には、拘束時間及び休息期間については、厚生労働省労働基準局長の定めるところによることができる。

一 業務の必要上、勤務の終了後継続八時間以上の休息期間を与えることが困難な場合

二 自動車運転者が同時に一台の自動車に二人以上乗務する場合

三 自動車運転者が隔日勤務に就く場合

四 自動車運転者がフェリーに乗船する場合

4 労使当事者は、時間外労働協定において貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は、二週間及び一箇月以上三箇月以内の一定の期間とするものとする。

5 使用者は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者に法第三十五条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は二週間について一回を超えないものとし、当該休日の労働によって第一項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

6 前各項の規定は、旅客自動車運送事業(道路運送法第二条第三項の旅客自動車運送事業をいう。次条において同じ。)及び貨物自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者(主として人を運送することを目的とする自動車の運転の業務に従事する者を除く。)について準用する。

(平三労告七九・平九労告四・平一二労告一二〇・一部改正)

(一般乗用旅客自動車運送事業以外の旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等)

第五条 使用者は、一般乗用旅客自動車運送事業以外の旅客自動車運送事業に従事する自動車運転者並びに旅客自動車運送事業及び貨物自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者であって、主として人を運送することを目的とする自動車の運転の業務に従事するもの(以下この条において「バス運転者等」という。)の拘束時間、休息期間及び運転時間については、次に定めるところによるものとする。

一 拘束時間は、四週間を平均し一週間当たり六十五時間を超えないものとすること。ただし、貸切バス(一般貸切旅客自動車運送事業(道路運送法第三条第一号ロの一般貸切旅客自動車運送事業をいう。)の用に供する自動車をいう。以下この項において同じ。)を運行する営業所において運転の業務に従事する者、貸切バスに乗務する者及び起点から終点までのキロ程が概ね百キロメートルを超える運行系統を運行する一般乗合旅客自動車運送事業(同号イの一般乗合旅客自動車運送事業をいう。以下この項において同じ。)の用に供する自動車であって、高速自動車国道(高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第四条第一項の高速自動車国道をいう。以下この項において同じ。)及び自動車専用道路(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第四十八条の二の自動車専用道路をいう。以下この項において同じ。)の利用区間のキロ程が五十キロメートル以上であり、かつ、当該キロ程が起点から終点までのキロ程の四分の一以上のものに乗務する者(第四号において「特定運転者」という。)については、労使協定があるときは、五十二週間のうち十六週間までは、四週間を平均し一週間当たり七十一・五時間まで延長することができる。

二 一日についての拘束時間は、十三時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、十六時間とすること。この場合において、一日についての拘束時間が十五時間を超える回数は、一週間について二回以内とすること。

三 勤務終了後、継続八時間以上の休息期間を与えること。

四 運転時間は、二日を平均し一日当たり九時間、四週間を平均し一週間当たり四十時間を超えないものとすること。ただし、貸切バスを運行する営業所において運転の業務に従事する者、貸切バスに乗務する者及び特定運転者については、労使協定があるときは、五十二週間についての運転時間が二千八十時間を超えない範囲内において、五十二週間のうち十六週間までは、四週間を平均し一週間当たり四十四時間まで延長することができる。

五 連続運転時間は、四時間を超えないものとすること。

2 使用者は、バス運転者等の休息期間については、当該バス運転者等の住所地における休息期間がそれ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。

3 第一項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合には、拘束時間及び休息期間については、厚生労働省労働基準局長の定めるところによることができる。

一 業務の必要上、勤務の終了後継続八時間以上の休息期間を与えることが困難な場合

二 バス運転者等が同時に一台の自動車に二人以上乗務する場合

三 バス運転者等が隔日勤務に就く場合

四 バス運転者等がフェリーに乗船する場合

4 労使当事者は、時間外労働協定においてバス運転者等に係る一定期間についての延長時間について協定するに当たっては、当該一定期間は、二週間及び一箇月以上三箇月以内の一定の期間とするものとする。

5 使用者は、バス運転者等に法第三十五条の休日に労働させる場合は、当該労働させる休日は二週間について一回を超えないものとし、当該休日の労働によって第一項に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとする。

(平九労告四・全改、平一二労告一二〇・一部改正)

(細目)

第六条 この告示に定める事項に関し必要な細目は、厚生労働省労働基準局長が定める。

(平三労告七九・旧第五条繰下、平一二労告一二〇・一部改正)

改正文(平成三年一〇月三一日労働省告示第七九号) 抄

平成四年一月一日から適用する。

改正文(平成四年一一月三〇日労働省告示第九九号) 抄

平成五年四月一日から適用する。

改正文(平成九年一月三〇日労働省告示第四号) 抄

平成九年四月一日から適用する。

附 則(平成一二年一二月二五日労働省告示第一二〇号) 抄

(適用期日)

第一 この告示は、内閣法の一部を改正する法律(平成十二年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から適用する。

改正文 (平成三〇年九月七日厚生労働省告示第三二二号) 抄

平成三十一年四月一日から適用する。