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○ボイラー構造規格等の一部改正について

(令和7年11月7日)

(基発1107第5号)

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

(公印省略)

ボイラー構造規格等の一部を改正する件(令和7年厚生労働省告示第291号。以下「改正告示」という。)については、令和7年11月7日に告示され、令和8年4月1日から適用されることになった。

ボイラー構造規格(平成15年厚生労働省告示第197号)等は、従来からASME(米国機械学会)規格に整合するよう定められているところ、本改正は、材料の品質向上等により強度不足によるボイラー等の損傷のリスクは低減しており、設計の計算に用いる安全係数、水圧試験の圧力、引張試験の合格基準に関し、ASME規格に合わせて見直した場合でも安全確保に影響しないことが確認されたことから、上記の合格基準を最新のASME規格に整合させるとともに、近年の技術革新に対応した電子式の圧力計に関する規定の整備、放射線検査の方法の追加、構造規格中で引用する日本産業規格について最新版への更新その他所要の改正を行うものである。

ついては、今回の改正の趣旨を十分に理解し、関係者への周知徹底を図るとともに、下記事項に留意の上、その運用に遺漏のないようにされたい。なお、平成13年1月15日付け基発第13号「ボイラーの主要材料としてのステンレス鋼の使用について」、平成15年4月30日付け基発第0430004号「ボイラー構造規格及び圧力容器構造規格の全部改正について」及び平成16年3月30日付け基発第0330003号「圧力容器構造規格第3条第1項のイ及びロに規定する許容引張応力に係る同規格第70条の適用について」は、本通達をもって廃止する。

Ⅰ ボイラー構造規格関係

1 第1条関係

(1) 第1項関係

ア 「主要材料」とは、ボイラー本体及び附属設備でボイラーの圧力を受ける部分に用いる材料をいうものであり、給水内管、沸水防止管等のボイラー内取付物及び支持金具類の材料は、これに該当しないものであること。

イ 「安全な化学的成分及び機械的性質を有するもの」とは、黒鉛化、ぜい化等の材料に有害な著しい永久の変化を起こさないこと、許容引張応力の値が著しく低下したりする温度においては使用しないこと等、材料の性質に応じた適切な温度の範囲内で使用すべきことを規定したものであること。

ウ 第1項の規定に適合する主要材料として、例えば、次の材料があること。

(ア) 日本産業規格(以下「JIS」という。)の材料規定に定められた適用範囲、製造方法、化学成分、機械的性質、試験等に適合した材料として、JIS B8201(陸用鋼製ボイラー構造)の4.1のa)、JIS B8240(冷凍用圧力容器の構造)の附属書A及び附属書Bによるもの。

(イ) ASME規格等の外国規格及びこれらに準ずる規格(以下「外国規格等」という。)に適合した材料であって、(ア)に掲げるJISに適合した材料と同等以上の安全な化学的成分及び機械的性質を有するもの。

(2) 第2項関係

ア 放射過熱器の材料の使用温度は、当該放射過熱器の形式、位置等に応じ、内部の蒸気の最高温度に50℃以上を加えた温度とすること。

イ 単管式熱媒ボイラーの熱媒の「最高温度」は、2以上の温度制御装置を具備している場合にあっては、ユーザーに熱媒を送給するためのポンプ圧力における熱媒の飽和温度とすること。

2 第2条関係

(1) 「ボイラーの圧力」とは、蒸気圧力又は温水圧力をいうものであること。

(2) 本条の表中「同等以下の機械的性質」については、化学的成分、機械的強度、品質管理等から総合的に判断すべきものであること。

(3) JIS H5121(銅合金連続鋳造鋳物)は、JIS H5120(銅及び銅合金鋳物)と同等以下の機械的性質を有するものであること。

(4) 4の項における「ボイラーの伝熱管」とは、ボイラー本体の伝熱管をいうものであり、節炭器、過熱器の伝熱管は含まれないものであること。

3 第3条関係

(1) 第1項関係

ア 第1号のイの「常温における引張強さの最小値」及び同号のハの「常温における降伏点又は0.2パーセント耐力の最小値」は、当該材料の規格に定められた引張強さ等の最小値とすること。

また、材料の使用温度における引張強さ及び降伏点又は0.2%耐力は、JIS G0567(鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法)により求めること。

イ ガスケット付きフランジ、管板、ガスケット付き平板等のように拘束された部分に加圧による変形が加わることにより漏れ、その他の機能不良を生じるおそれのある部分は、第1号のニの「都道府県労働局長の認めた箇所」としてはならないこと。

ウ 第2号の「熱処理等により強度を高めたボルト」とは、熱処理又はひずみ硬化により強度を高めたものをいうこと。なお、当該強度を高めたボルトについて焼鈍することにより強度が低下したものについては、「熱処理等により強度を高めたボルト」に該当しないこと。

(2) 第2項関係

ア 「クリープ領域」とは、同項の規定により求めた許容引張応力の値が、第1項の規定により求めた許容引張応力の値に比べ小となる温度の範囲をいうものであること。

なお、クリープ領域となる温度が明確でないものについては、鋼材の種類に応じて、それぞれ次の温度を超える範囲をクリープ領域として取り扱って差し支えないこと。

(ア) 炭素鋼鋼材及び低合金鋼鋼材・・・350℃

(イ) ステンレス鋼鋼材・・・・・・・・425℃

イ 「材料の使用温度が当該材料のクリープ領域にある場合」については、JIS Z2271(金属材料のクリープ及びクリープ破断試験方法)により試験を行うこと。

(3) その他

JIS B8201の附属書A、JIS B8240の表8中の附属書Aダクタイル鉄鋳造品及び附属書Bマレアブル鉄鋳造品に定める許容引張応力の値は、本条の規定を満たすものであること。

なお、外国規格等において、本条と同様の方法により、これらの材料の許容引張応力が定められている場合には、当該規格に定められた値をとって差し支えないこと。

4 第4条関係

(1) 3の(1)のア及び(3)は、鋳造品について準用すること。

(2) 第2号のイの「都道府県労働局長の定める検査に合格したもの」とは、次の表の左欄に掲げる検査に合格したものとし、同欄の検査の種類及び方法に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる数値を鋳造係数とすること。

検査の種類及び方法

鋳造係数

① 製品の全数についてJIS G0581(鋳鋼品の放射線透過試験方法)によって放射線検査を行い、同規格に定めるきずに対してそれぞれ3類以上に合格したもの

0.9

② 製品の全数についてJIS Z2343―1(非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類)によって探傷試験を行い、当該試験の結果がそれぞれ圧力容器構造規格(平成15年厚生労働省告示第196号)第60条第3項又は第61条第3項の要件を具備するもの

③ 新しい設計の木型ごとに、当該木型により最初に製造した5個の製品にあってはそのうち3個以上を、それ以降に製造したものにあっては製品5個又はその端数ごとに1個製品を抜き取り、JIS G0581によって放射線検査を行い、同規格に定めるきずに対してそれぞれ3類以上に合格するとともに、JIS Z2343―1によって探傷試験を行い、当該試験の結果がそれぞれ圧力容器構造規格第60条第3項又は第61条第3項の要件を具備するもの

④ 製品の全数をJIS G0581によって放射線検査を行い、同規格に定めるきずに対してそれぞれ3類以上に合格するとともに、JIS Z2343―1によって探傷試験を行い、当該試験の結果がそれぞれ圧力容器構造規格第60条第3項又は第61条第3項の要件を具備するもの

1.0

5 第7条関係

「厚さ」とは、実測により得た材料の厚さをいうものであること。ただし、実測できない場合には、ミルシート等に記載されている値及び当該材料の機械加工の状態を考慮して判断すること。

6 第8条関係

廃熱ボイラー等における次の図のような膨張継手部分については、本条は適用しないものであること。

なお、当該継手については、圧力容器構造規格第27条の規定を準用すること。

7 第9条関係

(1) 「付け代」とは、最小厚さを求めるときに付加する余裕であり、JIS B8201の3.5の定義に示される四つの余裕があること。

(2) 本条の規定に適合する胴又はドームに使用する板の最小厚さの算定方法として、例えば、次の方法があること。

なお、本算式を使用する場合の胴又はドームの真円度は、例えば、JIS B8201の7.5の規定によるものがあること。

ア 内面に圧力を受ける胴又はドームに使用する板の最小厚さは、JIS B8201の6.2.2の規定によること。この場合において、胴の周継手についてはJIS B8201の6.2.3の規定、リガメント効率についてはJIS B8201の6.2.4の規定にそれぞれよること。

なお、同JIS中の表4の使用温度とは、胴又はドーム内の蒸気(温水ボイラーにあっては水又は熱媒)の最高温度をいうこと。

イ 内面に圧力を受ける円すい胴の板の最小厚さは、JIS B8201の6.2.11の規定によること。

(3) 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、胴の板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する場合には、例えば、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定による方法があること。

8 第10条関係

「胴板の最小厚さ」は、継手の効率(η)を1として算定した当該胴板の最小厚さとすること。

9 第11条関係

本条の規定に適合する鏡板の形状として、例えば、JIS B8201の6.3.2の規定によるものがあること。

10 第12条関係

(1) 第1項関係

ア 中低面に圧力を受ける皿形鏡板又は全半球形鏡板の最小厚さの算定方法として、例えば、JIS B8201の6.3.3の規定による方法があること。

イ 中底面に圧力を受ける半だ円体形鏡板の最小厚さの算定方法として、例えば、JIS B8201の6.3.4の規定による方法があること。

ウ ア及びイの算式を使用する場合の鏡板の真円度及び公差として、例えば、JIS B8201の7.5、7.6及び7.8の規定によるものがあること。

(2) 第2項関係

Ⅱの20の規定は、中高面に圧力を受ける鏡板の最小厚さについて準用すること。

また、本算式を使用する場合の鏡板の真円度及び公差として、例えば、JIS B8201の7.5、7.6及び7.8の規定によるものがあること。

(3) その他

ア 皿形管板の最小厚さの算定方法として、例えば、次の方法があること。

(ア) 煙管ボイラーの管板その他管により支持されている管板の最小厚さ

管穴がない皿形鏡板とみなして、JIS B8201の6.3.3のa)の規定により算定すること。ただし、次の算式によって算定した管穴部の接触面の応力が0.98N/mm2を超えるものについては、(イ)によるものとすること。

σ=W/πdt

(この式において、σ、W、d及びtは、それぞれ次の値を表すものとする。

σ 接触面の応力(単位 N/mm2)

W 1本の管が支えるとみなされる管の軸方向の荷重(単位 N)

d 管穴の径(単位 mm)

t 管板の厚さ(単位 mm))

(イ) 管により支持されていない管板の最小厚さ

管穴が補強されているものを除き、管穴部の効率を考慮してJIS B8201の6.3.3のa)の規定によること。

イ 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、鏡板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する方法として、例えば、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定による方法があること。

11 第13条関係

本条の規定に適合する補強を要しない穴として、例えば、JIS B8201の6.7.9.3のb)の規定によるものがあること。

12 第14条関係

本条の規定に適合するステーによって支えられない平板等の最小厚さの算定方法として、例えば、次の方法があること。

(1) 平鏡板、平ふた板、平底板等の平板でステーによって支えられないものの最小厚さは、JIS B8201の6.3.7のa)の規定によること。

なお、次の図のような平板の取付けにおいては、JIS B8201の6.3.7のa)の規定における定数Cは、次に定めるところによること。

ア 次の図(ア)に示すようにフランジ付きの平板が胴、管等と一体であるとき又は周継手に関する規定に従って突合せ溶接される場合であって、フランジ部の厚さが胴板の厚さ以上で、かつ、すみの丸みの内半径が次の値であるときは、画像2 (8KB)別ウィンドウが開きます
(0.2未満の場合は、0.2)とする。

① ts≦38.1mmの場合 r≧9.5mm

② ts≦38.1mmの場合 r≧0.25ts ただし、rは19mm以上とする必要はない。

(この式において、ts及びtsrは、それぞれ次の値を表すものとする。)

ts 胴板の厚さ(単位 mm)

tsr 継目無し胴、管等の計算上必要な厚さ(単位 mm))

イ 次の図(イ)に示すようにフランジ付きの平板が胴、管等に周継手の規定に従って両側全厚すみ肉重ね溶接をされるときは、0.20とする。ただし、同図中のlがJIS B8201の6.3.7のa)の2)の図10 d)記号説明に定める算式のlの値以上のときは、0.13とすることができる。

ウ 次の図(ウ)に示すように円形平板が胴、管等の端部にはめ込まれ、セクショナルリング、シールリング、締付ボルト等によりガスケットを用いて固定され、かつ、平板に加わる圧力により生ずるシールリングの圧縮応力、セクショナルリングのせん断応力及び曲げ応力、胴板の溝部の応力等がそれぞれの許容応力以下のときは、0.30とする。

さらに、平板と胴、管等との取付方法については、次の図(エ)から図(キ)までに示した取付方法によっても差し支えないこと。

(2) 胴、管等のフランジにボルトで取り付けられる平板であって、当該平板にモーメントが作用するものの最小厚さは、JIS B8201の6.3.7のb)の規定によること。なお、水管ボイラーの上部ヘッダ及び下部ヘッダのふた板(鏡板)は、次の図のようにボルト締め構造として差し支えないこと。

(3) (2)の平板にガスケット溝を設ける場合で、溝の深さを差し引いた平板の厚さは、JIS B8201の6.3.7のc)の規定によること。

(4) マンホールカバーの最小厚さは、JIS B8201の6.7.8の規定によること。

なお、次の図に示すように、マンホールカバーで胴の内側に密着するように曲率を有しているものの最小厚さは、JIS B8201の6.7.8の算式により算定した値の85%(中央部の最小値12mm)として差し支えないこと。

(5) 炉筒を取り付ける丸ボイラーの平鏡板又は立てボイラーの鏡板若しくは火室天井板で平らなものの最小厚さは、マンホールの有無に応じ、それぞれ次のア及びイに掲げる算式により算定するものとすること。

ア マンホールがない部分

(この式において、t、d、C、P、σα及びα1は、それぞれ次の値を表すものとする。

t 鏡板又は火室天井板の最小厚さ(単位 mm)

d 次に掲げる方法によって描くことのできる円の直径(単位 mm)

(ア) 丸ボイラーの鏡板のマンホール及びステーがない部分(次の図(ア))にあっては、相隣り合う2つの炉筒を鏡板に取り付ける溶接線により描いた円及び鏡板のフランジ部の曲がりの始まる線により描いた円の3つの円に接する円

(イ) 丸ボイラーの鏡板のマンホールがなく、かつ、ガセットステーがある部分(次の図(イ)から図(エ)まで)にあっては、(ア)の3つの円とガセットステーを鏡板に取り付ける溶接線のうちいずれか3つの線に接する最大の円(円内にステーを含むものを除く。)

(ウ) 立てボイラーの鏡板又は火室天井板にあっては、フランジ部の曲がりの始まる線により描いた2つの円に接する円

C 定数で1.59(立てボイラーの火室天井板にあっては1.99)とする。

P 最高使用圧力(単位 MPa)

σa 材料の許容引張応力(単位 N/mm2)

σ1 付け代で0とする。)

イ 折込みフランジ又は強め材によって補強されたマンホールがある部分

(この式において、t、P、C、d、dh、σα及びα1は、それぞれ次の値を表すものとする。

t、P、σα及びα1それぞれアに定める値

C 定数で、マンホールの両側にステーがない場合にあっては1.64、マンホールの両側にステーがある場合にあっては、1.19とする。ただし、丸ボイラーの鏡板の部分であって、マンホールの両側にステーがあり、かつ、直径がdである内接円と棒ステーの外面又はガセットステーを取り付ける溶接線との距離がd/10を超えるもの(次の図(オ))にあっては1.64とする。

d 次に掲げる方法によって描くことができる円の直径(単位 mm)

(ア) 丸ボイラーの鏡板にあっては、相隣り合う2つの炉筒を鏡板に取り付ける溶接線により描いた円及び鏡板のフランジ部の曲がりの始まる線により描いた円の3つの円に接する円(次の図(カ))

(イ) 立てボイラーの鏡板にあっては、フランジ部の曲がりの始まる線により描いた2つの円に接する円

dh マンホールの内径(単位 mm)

ただし、マンホールがだ円の場合には、次の算式により算定すること。

この式においてa及びbは、それぞれだ円の長径及び短径(単位 mm)とする。

(ア)

(イ)

(ウ)

(エ)

(オ)

(カ)

)

(6) 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、平板等の板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する場合には、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定によること。

13 第17条関係

ドッグステーとは、3つの足が支持点に配置される構造であり、その標準寸法は、次の図のとおりであること。

なお、ドッグステーは、外だき横煙管ボイラーの後管板下部のように補強を必要とする面積が狭い部分に限って使用するものであること。

注 ※印の寸法は、一例を示すもので非支持部分の周囲の支点間の広さに応じて定めるものとすること。

14 第18条関係

(1) 本条の規定に適合する燃焼室の管板の最小厚さとして、例えば、JIS B8201の6.4.6の規定により求めた最小厚さに付け代を加えた厚さがあること。

(2) 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、管板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する方法として、例えば、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定による方法があること。

15 第19条関係

小形立てボイラーの火室板の水脚部にリングを用いる場合において、リングの肉厚が大で火室板の水脚部加工の際の肉厚の減少がわずかであるものについては、本条を適用する必要がないこと。

16 第20条関係

本条の規定に適合する炉筒又は火室の板の最小厚さの算定方法として、例えば、次の方法があること。

なお、この場合の炉筒又は火室の真円度として、例えば、JIS B8201の7.5の規定によるものがあること。

(1) 平形炉筒及び立て横管ボイラーの火室の板の最小厚さは、JIS B8201の6.5.3のa)の規定によること。

ただし、同規定中の「l 有効支え部の最大距離」については、同規定のとおり測るものとするほか、ア及びイによること。

ア 立てボイラーにおけるlは、横管の有無にかかわらず、次の図のlをとること。

なお、横管が傾斜している場合にあっても同様とすること。

イ 次の図に示すように平形炉筒と波形炉筒を中央部付近で突き合わせている炉筒ボイラーの平形炉筒部の板の最小厚さを算出する場合のlは、11+0.5l2とすること。

(2) 平形炉筒で次の図に示すような波形の突起部を設けたものの最小厚さは、次に掲げるところによるものとすること。

ア 炉筒の外面から測った突起部の高さが80mm以上のもの

波形の突起部を有効支え部とみなして(1)の規定を準用すること。

イ 炉筒の外面から測った突起部の高さが60mm以上80mm未満のもの

波形の突起部を有効支え部とみなして(1)の規定を準用すること。

この場合において、(1)の規定中235とあるのは、212と読み替えること。

ウ 炉筒の外面から測った突起部の高さが60mm未満のもの

波形の突起部がないものとみなして(1)の規定を準用すること。

(3) 立て横管ボイラーの火室の板の最小厚さは、JIS B8201の6.5.3のb)の規定によること。

なお、立てボイラーの水脚部にUリングを使用する場合は、次の図のtは、炉筒板又は胴板のいずれか厚い方の板の厚さと同じとし、また、ブロー取出しソケットを次の図のようにUリングと胴板の溶接部に取り付けても差し支えないものとすること。

ただし、ブロー取出しソケットの取付けについては、第44条の適用があること。

(4) 円筒の一部をなす火室の板の最小厚さは、次の算式によること。

(この式において、t、R、P、θ及びα1は、それぞれ次の値を表すものとする。

t 火室板の最小厚さ(単位 mm)

R 火室板の中央部における外半径(単位 mm)

P 最高使用圧力(単位 MPa)

θ 火室板の固定部間の中心角(ラジアン)で、次の図のように測るものとする。

α1 付け代(単位 mm))

(5) 波形炉筒であって、その端の平形部の長さが230mm未満のものの板の最小厚さは、JIS B8201の6.5.5の規定によること。

なお、皿形鏡板に取り付ける波形炉筒については、次の図に示す画像28 (9KB)別ウィンドウが開きます
を「端の平形部の長さ」とみなすこと。

この場合において、波形炉筒で溶接周継手部付近に平形部を設ける関係上、当該部分の波のピッチが他の部分に比し、若干大きくなる場合(最大230mm)のCの値は、JIS B8201の6.5.5に示す値として差し支えないこと。

(6) 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、炉筒又は火室の板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する場合には、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定によること。

17 第21条関係

「平形炉筒のフランジの曲げ半径(火炎の側で測るものとする。)」が、板の厚さの3倍以上である場合は、本条の規定に適合していること。

18 第22条関係

本条の規定に適合する「炉筒煙管ボイラーの炉筒と煙管との距離」として、例えば、JIS B8201の6.5.6の規定によるものがあること。

19 第23条関係

(1) 本条の規定に適合する煙突管の最小厚さの算定方法として、例えば、JIS B8201の6.5.4のa)及びb)に掲げる算式により算定する方法があること。

なお、JIS B8201の6.5.4のb)に掲げる算式により算定する場合にあっては、立てボイラーの鏡板と煙突管との取付部は、煙突管の外圧に対する支持点となるので、支持点としての要件を備えているかどうかを検討すること。

(2) 立てボイラーを温水ボイラーとして使用する場合には、煙突管を炉筒とみなし、16の(1)により最小厚さを算定して差し支えないこと。

(3) 本条の最小厚さを算定により得ることができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、煙突管の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する方法として、例えば、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定による方法があること。

20 第24条関係

立てボイラーの火室天井板と鏡板とを貫いて取り付けられた煙突管の内径が、胴の内径の1/6以上であるときは、本条の規定に適合していること。

21 第25条関係

(1) 本条は、管ステーには適用がないものであること。

(2) 本条の規定に適合する規則的に配置されたステーの水平及び垂直方向の中心線間距離として、例えば、JIS B8201の6.6.2の規定によるものがあること。

(3) 本条の規定に適合するステーを不規則に配置した場合のステーの水平及び垂直方向の中心線間距離として、例えば、JIS B8201の6.6.2のb)の規定によるものがあること。この場合において、同規定中「ステーの水平及び垂直方向の中心線間距離」とあるのは、「3つのステーの中心を通り内部に他のステーを含まない円の直径を√2で除して得た値」と読み替えること。

22 第26条関係

(1) 第1項の規定に適合するステーボルト等の断面積の算出方法として、例えば、次の方法があること。

この場合において、ステーボルト等に加わる荷重は、JIS B8201の6.6.1の規定によること。

ア ステーボルト及び棒ステーの強さは、JIS B8201の6.6.7の規定によること。

イ 機関車形ボイラーの横ステーの最小径は、次の算式により算定すること。

(ア) 火室に天井ステーを設けないとき

(この式において、d、P、A及びσ0は、それぞれ次の値を表すものとする。

d 横ステーの最小径(単位 mm)

P 最高使用圧力(単位 MPa)

A 横ステーの長手方向のピッチを横幅とし、当該ステーとその直下のステーボルトの中心間の距離の1/2を縦幅とする長方形の面積(単位 mm2)で、横ステーを外火室円筒部と平らな側板との接続点以下に設ける場合には、ステーの中心から接続点までの距離を縦幅に加えるものとする。

σ0 ステーの許容引張応力(単位 N/mm2)で、引張強さの1/5以下とする。)

(イ) 火室に天井ステーを設けるとき

(この式において、d、P、A及びσ0は、それぞれ(ア)に定めるところによる。)

ウ 管ステーの最小断面積は、JIS B8201の6.6.8の規定により算定すること。

エ 斜めステーの最小断面積は、JIS B8201の6.6.13の規定により算定すること。

オ ガセットステーの最小断面積は、JIS B8201の6.6.14の規定により算定すること。

この場合において、ガセットステーの所要断面積を算定する場合のl及びhのとり方は、次の図によること。

(2) 第2項の規定に適合するステーボルト等の取付方法として、例えば、次の方法があること。

ア ステーボルトを板に取り付ける場合には、ねじ山を2以上板面から出して、これをかしめること。この場合において、ステーボルトを板面に対し斜めに取り付けるときは、ねじ山を3以上板にねじ込み、かつ、そのうち1以上のねじ山は、全周をねじ込むこと。

イ 棒ステーを板に取り付ける場合には、アによるほか、次の(ア)から(オ)までのいずれかの方法によって取り付けることができること。

(ア) 板にねじ込んで板の外側にナットを取り付けること。

(イ) 板の内外両側に座金なしでナットを取り付けること。

(ウ) 内側にナットを、外側に鋼座金とナットを取り付けること。

(エ) 形鋼その他の金物を板に取り付け、これにピンで取り付けること。

(オ) 溶接により取り付けること。

ウ 棒ステーに取り付けたナットが火炎に触れる場合には、ステーの頭がナットの面から外に出ないようにすること。

エ ねじ込んで取り付ける管ステーの取付けは、JIS B8201の6.6.9の規定により行うこと。

オ 拡管により取り付ける管ステーは、Ⅱの26の(2)のウの(ウ)により取り付けること。

この場合において、次のすべての事項に該当することを確認したときは、当該管ステーの最小厚さを炭素鋼にあっては2.3mm以上と、ステンレス鋼にあっては2mm以上として差し支えないこと。

(ア) 管ステーの外径が34mm以下であること。

(イ) 管板の厚さが炭素鋼にあっては32mm以上、ステンレス鋼にあっては25mm以上であること。

(ウ) 管ステーをころ広げによって取り付けた後、漏止め溶接を行うこと。

カ ピン継手によるステーの取付けは、JIS B8201の6.6.12の規定によること。

23 第27条関係

本条の規定に適合するステーボルトに設ける知らせ穴として、例えば、JIS B8201の6.6.6の規定によるものがあること。

24 第28条関係

本条の規定に適合するけたステーの構造として、例えば、JIS B8201の6.6.15の規定によるものがあること。

また、けたステーと胴又は外側天井板との間につりステーを設ける場合、そのつりステーの強さとしては、例えば、JIS B8201の6.6.17の規定によるものがあること。

25 第29条関係

(1) 本条の規定に適合するけたステー板の最小厚さとして、例えば、JIS B8201の6.6.16の規定によるものがあること。

(2) 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、けたステー板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する方法として、例えば、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定による方法があること。

26 第31条関係

本条の規定に適合するステーによって支えられる平板等の最小厚さの算定方法として、例えば、次の方法があること。

(1) ステーによって支えられる平板の最小厚さは、JIS B8201の6.6.3のa)及びb)に掲げる算式によること。

(2) (1)の規定は、煙管ボイラーの平管板及び炉筒煙管ボイラーの管板の管群部の最小厚さについて準用すること。この場合において、p及びCは、JIS B8201の表5によること。

ただし、次の図に示すように管群中央部のすき間で、2本の管ステーの間に2本以上の煙管を設けた場合におけるp及びCは、次によること。

C=2.6(ただし、管ステーの端が火炎に触れる場合は2.3)

(3) (1)の規定は、煙管ボイラーの平管板の管群部に相隣り合う部分の最小厚さについて準用すること。この場合において、p及びCは、それぞれ次のア及びイに定めるところによること。

また、12の(5)の規定は、管群部の下方にマンホールのある部分であって、ア及びイの規定により描いた円がマンホールを含むものの最小厚さについて準用すること。

ア p JIS B8201の6.4.3のb)の規定による値

イ C 次の表の左欄に掲げる最大円が通る支点の種類に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる値(当該値が2以上求められる場合にあっては、それらの平均値)

最大円が通る支点の種類

C

管ステー(端部が火炎に触れないもの)の中心点

2.6

管ステー(端部が火炎に触れるもの)の中心点

2.3

棒ステーの中心点

JIS B8201の6.6.3のa)に定めるCの値

ドッグステーの中心点

2.1

管板のフランジ部の曲がりの始まる線上にある支点

3.2

管板に強め材として取り付ける形鋼等の溶接線上にある支点

2.6

炉筒又はガセットステーを取り付ける溶接線上にある支点

3.2

(4) 廃熱ボイラーの管板の最小厚さは、Ⅱの24及び28の規定を準用して差し支えないこと。

(5) ステーによって支えられる厚さ10mm以上の平板の火炎に触れない部分を補強する場合であって、当該部分の補強を必要とする部分の全面にわたって当該火炎に触れない部分の厚さの2/3以上の厚さの添え板をすみ肉溶接により取り付け、かつ、ステーボルトを当該補強を必要とする部分の内外の板に溶接するときは、これらを合わせた板の厚さから最高使用圧力を算定するに当たっては、板の厚さとして合計厚さの3/4(平板の厚さの1.5倍を超えないものとする。)をとり、かつ、(1)の算式におけるCの値を2.8とすること。

(6) 本条の最小厚さを算定することができない特殊な形状のものについて、検定水圧試験によって、平板等の板の厚さが本条の最小厚さ以上であるかどうか確認する場合には、JIS B8201の6.1.2若しくは別添1の規定によること。

27 第32条関係

(1) 本条の規定に適合する山形鋼による補強の方法として、例えば、JIS B8201の6.4.3のc)に規定する方法があること。

(2) (1)の補強に用いる山形鋼の標準寸法は、次の表によるものとすること。

A

胴内径750以下

胴内径750を超え850以下

胴内径850を超え900以下

B最大値

山形鋼

山形鋼

山形鋼

100×75

100×75

125×75

125×75

150×90

厚さ

厚さ

厚さ

厚さ

厚さ

325

13

13

10

10

200

350

13

10

13

12

215

375

13

13

12

230

400

12

240

ア 単位は、mmとする。

イ 本表に示す寸法以上のものを使用しても差し支えない。

ウ 短脚の寸法は、本表に示す値より10mm小さくしても差し支えない。

エ A及びBは、次に示す寸法とする。

(3) 標準寸法を有する山形鋼と断面二次モーメントが同一であれば、山形鋼の代わりに鋼板を用いても差し支えないこと。ただし、鋼板は鏡板にK形溶接によって取り付けるものとすること。

(4) 次の図のような山形鋼による補強は、補強とは認められないこと。

28 第33条関係

(1) 本条の規定に適合するマンホール、掃除穴及び検査穴として、例えば、次のものがあること。

ア マンホール、掃除穴及び検査穴の大きさは、JIS B8201の6.7.1の規定によること。

イ だ円形のマンホールの方向は、JIS B8201の6.7.2の規定によること。

ウ 外だき横煙管ボイラーのマンホールは、JIS B8201の6.7.4の規定によること。

エ 炉筒煙管ボイラー及び横煙管式廃熱ボイラー(胴底部を加熱しないものに限る。)の掃除穴及び検査穴は、JIS B8201の6.7.5の規定によること。この場合において、同規定のd)中「直径75mm以上の円形」とあるのは、「直径75mm以上の円形又はこれと同面積のだ円形」と読み替えること。

なお、「胴側面の炉筒の見える位置」とは、次の図のア、イの位置等を指すものであり、管群のすき間を通して炉筒の側面が観察できれば側面下方であっても差し支えないこと。

オ 高温ガスが胴板に触れない次の図のような横煙管式廃熱ボイラーにおいては、前管板の下部に設けるべきマンホールに代えて、胴下部にマンホール又は掃除穴を設けることができること。

カ 立てボイラー及び立て横管ボイラーの掃除穴については、JIS B8201の6.7.6の規定によること。

キ マンホールの代用については、JIS B8201の6.7.3の規定によること。

ク 立て煙管式廃熱ボイラーについては、キの規定にかかわらず、JIS B8201の6.7.5のc)及びd)の規定を準用して差し支えないこと。この場合において、同規定中「直径75mm以上の円形」とあるのは、「直径75mm以上の円形又はこれと同面積のだ円形」と読み替えること。

(2) 「これらに代わる穴のあるもの」には、例えば、ドームのふたを取り外すことができるボイラーがあること。

29 第34条関係

(1) 本条の規定に適合する穴の補強方法として、例えば、次の方法があること。

ア 胴、皿形鏡板等に設ける穴の補強については、JIS B8201の6.7.10.1の規定によること。

イ 平鏡板、平ふた板、平底板等の平板に設けた穴の補強については、JIS B8201の6.7.10.2のa)の規定によること。

この場合において、同規定中に引用するJIS B8201の6.3.7については、12の(1)によること。

ステーによって支えられる平板に設けた穴の補強については、本条を準用すること。

ウ 補強の有効範囲は、JIS B8201の6.7.11の規定によること。

この場合において、皿形鏡板、半だ円体形鏡板に設ける穴の補強の有効範囲は、補強する板の曲面に沿って測ること。

エ 一体形の管台において、ウの補強の有効範囲を設定する場合に用いる「強め材の厚さ」は、次の図に示すように胴等の表面と管台外壁部を直角をはさむ2辺とする直角三角形であって、その斜辺(一体形の管台をはみ出してはならない。)と胴等の表面とのなす角度が最大60°のものの直角をはさむ2辺のうちの管台側の一辺の長さ(te)とすること。