添付一覧
○「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行令」、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則」等の取扱いについて
(令和7年5月15日)
(医政研発0515第18号)
(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局研究開発政策課長通知)
(公印省略)
「再生医療等の安全性の確保等に関する法律及び臨床研究法の一部を改正する法律」(令和6年法律第51号。以下「改正法」という。)が令和6年6月14日公布され、令和7年5月31日に施行されることとなりました。これに伴い、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(平成25年法律第85号。以下「法」という。)、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行令」(平成26年政令第278号。以下「政令」という。)及び「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則」(平成26年厚生労働省令第110号。以下「省令」という。)等に規定された事項を遵守し、適正に業務が実施されるよう、下記の事項に留意の上、貴管下医療機関及び関係機関等に対し、周知をお願いします。
なお、本通知は改正法の施行の日(令和7年5月31日)から適用することとし、この施行に伴い、「「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行令」及び「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則」の取扱いについて」(平成26年10月31日付け医政研発1031第1号厚生労働省医政局研究開発振興課長通知)は、同日付けで廃止します。
記
Ⅰ 「再生医療等」について
(1) 法第2条第1項関係
「再生医療等」とは、Ⅱで述べる再生医療等技術を用いて行われる医療のことである。なお、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号。以下「医薬品医療機器等法」という。)第80条の2第2項に規定する治験に該当するものは法の対象外となる。
Ⅱ 「再生医療等技術」について
(1) 法第2条第2項及び政令第1条関係
「再生医療等技術」とは、人の身体の構造若しくは機能の再建、修復若しくは形成又は人の疾病の治療若しくは予防を目的とした医療技術であって(要件1)、細胞加工物又は核酸等を用いるもの(要件2)のうち、次に掲げる医療技術以外のものをいう。
【法の対象とならない医療技術として政令で列挙するもの】
① 細胞加工物を用いるもののうち、次の(ア)から(エ)に該当するもの
(ア) 政令第1条第1号イの医療技術(細胞加工物を用いる輸血)
(イ) 政令第1条第1号ロの医療技術(移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律(平成24年法律第90号)第2条第2項に規定する造血幹細胞移植)
(ウ) 政令第1条第1号ハの医療技術(人の精子若しくは未受精卵又は人の精子と未受精卵との受精により生ずる胚(以下「受精胚」という。)に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術。ただし、人の胚性幹細胞(以下「ヒトES細胞」という。)又は当該ヒトES細胞に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術を除く。)
(エ) 政令第1条第1号ニの医療技術(既承認医療機器等(※)を、当該既承認医療機器等について受けた承認又は認証に係る使用方法等で用いて人又は動物の細胞に培養その他の加工を施した細胞加工物のみを当該使用方法等で用いる医療技術)
(※)医薬品医療機器等法第23条の2の5第1項に規定する医療機器又は同法第23条の2の23第1項の規定により指定する高度管理医療機器若しくは管理医療機器であって、傷病名を含めて同法に基づく承認又は認証を受けたもの。
② 核酸等を用いるもののうち、次の(ア)及び(イ)に該当するもの
(ア) 政令第1条第2号イの医療技術(既承認医療機器等を当該既承認医療機器等について受けた承認又は認証に係る使用方法等で用いて生成した核酸等のみを当該使用方法等で用いる医療技術)
(イ) 政令第1条第2号ロの医療技術(医薬品のうち、人の疾病の予防に使用されることが目的とされているものであって、その用途に関し、外国において、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列することが認められている核酸等(感染症の予防のために必要なものとして厚生労働大臣が定める核酸等に限る。)のみを用いる医療技術)
①(ア)については、細胞加工物を用いる輸血は、要件1及び要件2にあてはまるが、当該医療技術については政令に列挙されており、法の対象外である。ただし、遺伝子の導入や改変等の血球成分の性質を変える操作を加えた血球成分を用いる輸血や、iPS細胞等から作製された血球成分を用いた輸血については、法の対象となる。なお、血球成分を含まない輸血については、上記要件2にあてはまらないことから、法の対象外となる。
①(イ)については、造血幹細胞移植の際には、造血幹細胞について加工が施されることから、造血幹細胞移植は要件1及び要件2にあてはまるが、当該医療技術(移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律第2条第2項に規定する造血幹細胞移植に限る。)については政令に列挙されており、法の対象外である。なお、遺伝子の導入や改変等の造血幹細胞の性質を変える操作を加えた造血幹細胞を移植する技術又はiPS細胞等を用いて造血幹細胞自体を作製し、当該造血幹細胞を移植する技術については、法の対象となる。
①(ウ)については、いわゆる生殖補助医療を目的とした医療技術(人の生殖細胞又は人の受精胚に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術)については政令に列挙されており、法の対象外である。人の受精胚から樹立されたヒトES細胞又は当該ヒトES細胞から作製された細胞加工物を用いる医療技術については法の対象となる。ただし、ヒトES細胞から作製した生殖細胞を用いる場合及び人クローン胚から樹立されたヒトES細胞を用いる場合については、法の対象外となる。なお、遺伝子治療等臨床研究に関する指針(平成31年厚生労働省告示第48号)に規定する遺伝子治療等臨床研究については、法の対象となるかにかかわらず、当該指針第1章は適用されることに留意すること。
①(エ)については、既承認医療機器等を当該承認又は認証(申請書に傷病名に関する事項を記載したものに限る。)に係る使用方法等で用いて人又は動物の細胞に培養その他の加工を施した細胞加工物のみを当該使用方法等で用いるものは、政令に列挙されており、法の対象外である。ただし、申請書に傷病名に関する事項が記載されていない承認又は認証のみの医療機器等を用いて再生医療等を提供する場合や、当該既承認医療機器等を用いていたとしても、当該承認又は認証に係る使用方法等と異なる方法で用いて再生医療等を提供する場合においては、法の対象となる。
②(ア)については、既承認医療機器等を当該承認又は認証(申請書に傷病名に関する事項を記載したものに限る。)に係る使用方法等で用いて生成した核酸等のみを当該使用方法等で用いるものは、政令に列挙されており、法の対象外である。ただし、申請書に傷病名に関する事項が記載されていない承認又は認証のみの医療機器等を用いて再生医療等を提供する場合や、当該既承認医療機器等を用いていたとしても、当該承認又は認証に係る使用方法等と異なる方法で用いて再生医療等を提供する場合においては、法の対象となる。
③(イ)については、厚生労働大臣が定める感染症の予防目的で核酸等を用いる予防接種の中で、日本では医薬品医療機器等法による薬事承認を受けていないものの、特定の国(アメリカ合衆国、英国、カナダ、ドイツ又はフランス)における薬事審査において有効性及び安全性が確認されて承認されており、かつ当該承認に係る用法等により用いられるものであって、厚生科学審議会での意見を受けて、公衆衛生施策上必要であると厚生労働大臣が定めるものについては法の適用対象から除外される。
なお、具体的な内容については、別途定める厚生労働大臣告示及び通知を参照すること。
図1 法の対象となる医療技術
(2) 政令第1条第1号ハ関係
人の「胚性幹細胞」とは、人の受精胚から採取された細胞又は当該細胞の分裂により生ずる細胞であって、胚でないもののうち、多能性を有し、かつ、自己複製能力を維持しているもの又はそれに類する能力を有することが推定されるものをいうものであること。
(3) 政令第1条第1号ニ及び省令第1条の2関係
「厚生労働省令で定める当該医療機器の効果又は当該高度管理医療機器若しくは管理医療機器の基準への適合性に関する事項」とは、傷病名であり、例えば、傷病名マスターに登録されている疾病の名称である。
(4) 法第2条第4項関係
「細胞加工物」とは、人又は動物の細胞に培養その他の加工を施したものであり、細胞加工物を用いる医療技術のうち、細胞加工物として再生医療等製品(医薬品医療機器等法第23条の25又は第23条の37の承認を受けた再生医療等製品をいう。以下同じ。)のみをその承認に係る用法等又は人の生命及び健康に影響を与えるおそれが当該承認に係る用法等と同程度以下のものとして厚生労働省令で定める用法等で用いるものは、法の対象外となる。なお、省令第2条第2号に該当するもの(以下「ex vivo遺伝子治療」という。)については、引き続き細胞加工物を用いる医療技術に該当する。
「加工」とは、細胞・組織の人為的な増殖・分化、細胞の株化、細胞の活性化等を目的とした薬剤処理、生物学的特性改変、非細胞成分との組み合わせ又は遺伝子工学的改変等を施すことをいうものとすること。組織の分離、組織の細切、細胞の分離、特定細胞の単離(薬剤等による生物学的・化学的な処理により単離するものを除く。)、抗生物質による処理、洗浄、ガンマ線等による滅菌、冷凍、解凍等は「加工」とみなさないものとすること(ただし、本来の細胞と異なる構造・機能を発揮することを目的として細胞を使用するものについてはこの限りでない。)。
(5) 法第2条第5項関係
「核酸等」とは、人の体内で当該人の細胞に導入される核酸並びに核酸及びその他の遺伝子の発現と密接な関係を有する物を加工するための機能を有する物(これらを含有する物を含む。)であり、核酸等として医薬品又は再生医療等製品のみをそれぞれその承認に係る用法等又は人の生命及び健康に影響を与えるおそれが当該承認に係る用法等と同程度以下のものとして厚生労働省令で定める用法等で用いるものは、法の対象外となる。
「導入」とは、遺伝子の発現に必要な遺伝情報を有する核酸、当該核酸を加工するための機能を有する物又はヒストンを加工するための機能を有する物等を、細胞内に能動的に送達する技術等を用いて人に投与し、その細胞内に取り込ませることを指す。なお、免疫応答を惹起する目的で外来遺伝子の挿入のない微生物(継代培養し弱毒化したものを含む。)を人に投与する場合はこれに含まない。
Ⅲ 再生医療等技術の分類について
法においては、再生医療等技術を第一種再生医療等技術、第二種再生医療等技術又は第三種再生医療等技術の3つに分類し、それぞれに応じた手続を定めることとしている。
(1) 法第2条第7項から第9項まで関係
「第三種再生医療等技術」とは、第一種再生医療等技術及び第二種再生医療等技術以外の再生医療等技術をいうこととしており、第一種再生医療等技術及び第二種再生医療等技術に該当しない場合は、第三種再生医療等技術となる。分類については、図2を参考とすること。
図2 再生医療等技術のリスク分類
1 第一種再生医療等技術について
(1) 省令第2条第1号関係
「人工多能性幹細胞」としては、例えば、iPS細胞のように、遺伝子導入・タンパク質導入・薬剤処理等により、人工的に多能性を誘導された幹細胞であり、ES細胞とほぼ同様の能力を持つ細胞が挙げられること。
「人工多能性幹細胞様細胞」としては、人工的に限定された分化能を誘導された細胞であり、例えば、皮膚の線維芽細胞からiPS細胞を経ずに直接作製された神経幹細胞が挙げられること。
(2) 省令第2条第2号関係
「遺伝子を導入若しくは改変する操作を行った細胞又は当該細胞に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術」とは、生体の外に取り出した細胞に遺伝子を導入した細胞や、部位特異的ヌクレアーゼ等を活用したゲノム編集技術により、特定の塩基配列を標的として遺伝子改変した細胞を体内に投与する治療法をいうものである。例えば、悪性腫瘍に対するリンパ球活性化療法のうちリンパ球に遺伝子を導入するような技術や、リンパ球の膜タンパク質の遺伝子をノックアウトするような技術が挙げられること。なお、部位特異的ヌクレアーゼ等を活用したゲノム編集技術として、ウイルスベクター等を用いることなく、ゲノム編集に用いるタンパク質又は当該タンパク質に翻訳される伝令リボ核酸(以下リボ核酸を「RNA」といい、伝令リボ核酸を「mRNA」という。)及びゲノム編集の標的とするゲノム配列に誘導するためのRNA(以下「ガイドRNA」という。)等を直接細胞に導入することで遺伝子改変を行う技術も含まれること。また、化学合成により製造される核酸又は修飾型核酸が直鎖状に結合したオリゴ核酸でタンパク質発現を介さず直接標的に作用するいわゆる核酸医薬に該当する技術は、「遺伝子を導入若しくは改変する操作を行った細胞を用いた医療技術」に含まれないものであること。
(3) 省令第2条第3号関係
「動物の細胞に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術」とは、動物の細胞を構成細胞として含む細胞加工物を投与する場合がこれに該当し、加工の過程で動物の細胞を共培養する目的で用いる場合は該当しない。
(4) 省令第2条第4号関係
「投与を受ける者以外の人の細胞に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術」とは、再生医療等を受ける者以外の者の細胞を利用する場合(以下「同種」という。)をいうものであること。
(5) 省令第2条第5号イ関係
「核酸(遺伝子の発現に必要な遺伝情報を含むものに限る。)」とは、それ自体が発現する遺伝子及びその発現に必要なゲノム配列を含む核酸又はそれ自体が新たな遺伝子の発現をもたらすmRNAを含む核酸が挙げられ、「核酸」を導入する医療技術とは、これらの核酸を導入する場合がこれに該当すること。化学合成により製造される核酸又は修飾型核酸が直鎖状に結合したオリゴ核酸でタンパク質発現を介さず直接標的に作用するいわゆる核酸医薬に該当するものについては、遺伝子の発現に必要な遺伝情報を含まないことからこれに該当しないこと。
(6) 省令第2条第5号ロ関係
「イに掲げる物(核酸)を加工するための機能を有する物」を導入する医療技術とは、遺伝子又はmRNAの塩基配列を改変させる目的で外来のタンパク質又は当該タンパク質を応用した物を導入する場合をいうものであること。「イに掲げる物(核酸)を加工するための機能を有する物」とは、そのもの自体のみの機能によって核酸の構造を変化させる場合が該当し、核酸を加工するゲノム編集技術又はゲノム編集技術を応用した技術に用いるもの、例えば、Cas9及びガイドRNA等を用いる構成物(CRISPR―Cas9システム)、TALEN、Zinc fingerヌクレアーゼ等の遺伝子を改変する技術に要する構成物やCRISPR―Cas13システム等のmRNAの編集を行う技術に要する構成物をいう。いわゆる核酸医薬に該当する核酸のみを用いる技術は該当しないこと。
(7) 省令第2条第5号ハ関係
「前条に規定する物(ヒストン)を加工するための機能を有する物」を導入する医療技術とは、ヒストンの構造を変化させるゲノム編集技術を応用した技術を導入する技術をいい、例えば、CRISPR―dCas9システムなど、遺伝子は改変せずに遺伝子発現に影響を与えるエピゲノムの編集を行う技術に要する構成物が挙げられること。
(8) 省令第2条第5号ニ関係
「イ、ロ又はハに掲げるものを含有する物」とは、イ、ロ又はハに掲げるものを人の体内の標的の細胞に導入するために用いる手段としてそれらを包む物質を指すこと。例えば、遺伝子の導入や改変等の手段として用いられるウイルスベクター又はmRNA若しくはタンパク質を送達する手段として用いられる脂質ナノ粒子等が挙げられること。
2 第二種再生医療等技術について
(1) 省令第3条第1号関係
「幹細胞」としては、例えば、造血幹細胞(各種血液細胞に分化するものをいう。)、神経幹細胞(神経細胞又はグリア細胞に分化するものをいう。)、間葉系幹細胞(骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞等に分化するものをいう。)といったヒト体性幹細胞(人の身体の中に存在する幹細胞で、限定した分化能を保有する細胞をいう。)が挙げられること。
「培養した幹細胞を用いる医療技術」とは、細胞を体外で一定期間培養し、これを体内に投与するものであり、これに該当しないものとしては、例えば、細胞を分離し、これを培養することなく短期間で体内に投与する医療技術が挙げられること。
(2) 省令第3条第2号関係
「培養した細胞又は当該細胞に培養その他の加工を施したものを用いる医療技術のうち人の身体の構造又は機能の再建、修復又は形成を目的とする医療技術」に該当しないものとしては、例えば、悪性腫瘍の治療目的でリンパ球活性化療法を行う場合が挙げられること。
(3) 省令第3条第3号関係
「相同利用」については、採取した細胞が再生医療等を受ける者の再生医療等の対象となる部位の細胞と同様の機能を持つ細胞加工物の投与方法をいい、例えば、腹部から脂肪細胞を採取し、当該細胞から脂肪組織由来幹細胞を分離して、乳癌の術後の患部に乳房再建目的で投与することは相同利用に該当するが、脂肪組織由来幹細胞を糖尿病の治療目的で経静脈的に投与することは、脂肪組織の再建を目的としていないため相同利用には該当しない。また、末梢血を遠心分離し培養せずに用いる医療技術については、例えば、皮膚や口腔内への投与は相同利用に該当するが、関節腔内等、血流の乏しい組織への投与は相同利用に該当しない。
Ⅳ 再生医療等提供基準について
再生医療等の提供を行う病院又は診療所(以下「医療機関」という。)は、再生医療等提供基準を遵守しなければならない。再生医療等提供基準は、省令第5条から第26条の13までに定めるところによる。省令第5条及び第6条は、第一種再生医療等及び第二種再生医療等の提供を行う医療機関が遵守すべき事項について規定するものであること。ただし、省令第5条第3項は、第三種再生医療等の提供を行う医療機関が実施責任者を置く場合は遵守すべきものであること。
提供する再生医療等の内容 |
遵守しなければならない事項 |
第一種再生医療等 |
省令第5条から第26条の13までに掲げる事項 |
第二種再生医療等 |
省令第5条から第26条の13までに掲げる事項 |
第三種再生医療等 |
省令第7条から第26条の13までに掲げる事項 省令第5条第3項に掲げる事項(実施責任者を置く場合に限る。) |
(1) 省令第5条第1項関係
「実施責任者」は、再生医療等の提供を行う医療機関において、再生医療等を行う医師又は歯科医師に必要な指示を行うほか、再生医療等が再生医療等提供計画に従って行われていることの確認など、再生医療等の実施に係る業務を統括すること。また、実施責任者は、逸脱や疾病等の発生等により再生医療等の提供を継続することが望ましくないと判断される場合は再生医療等提供計画の中止又は暫定的な措置を講ずること。実施責任者は、1つの再生医療等提供計画について、再生医療等の提供を行う医療機関ごとに1名とすること。
(2) 省令第5条第2項関係
第三種再生医療等の提供を行う医療機関であっても、当該第三種再生医療等に関する業務の実施を統括する者として、実施責任者を置くことができる。なお、第三種再生医療等の提供を行う医療機関であっても、実施責任者を置くことが望ましいこと。
(3) 省令第5条第3項関係
治療として再生医療等を提供する場合においても、実施責任者は、倫理に配慮して治療を適切に提供するための十分な経験及び知識を有していなければならないこと。
(4) 省令第6条関係
本規定は、第一種再生医療等又は第二種再生医療等を受ける者に救急医療が必要となった場合に、適切に救急医療が受けられるようにすることを確保する趣旨のものであり、したがって、救急医療を行う施設又は設備については、原則として再生医療等の提供を行う医療機関自らが有していることが望ましいものであること。
「救急医療に必要な施設又は設備」については、提供する再生医療等の内容に応じたものでなければならないが、例えば、エックス線装置、心電計、輸血及び輸液のための設備、救急医療を受ける者のために優先的に使用される病床等が該当する。
省令第6条ただし書の「必要な体制があらかじめ確保されている場合」とは、再生医療等を受ける者に対して救急医療が必要となった場合に、救急医療を行うために必要な施設又は設備を有する他の医療機関と、当該医療機関において患者を受け入れることについてあらかじめ合意がされている場合をいうものであること。なお、この場合には、再生医療等提供計画をあらかじめ共有するなど、救急医療を適切に行うことのできる体制の確保に努めること。
また、第三種再生医療等の提供を行う場合においても、医療安全の観点から、少なくとも再生医療等を受ける者の急変時に初期対応するための準備が整っていること(救急カートや医薬品等)。
(5) 省令第7条柱書き及び第1号関係
「再生医療等に用いる細胞」とは、細胞加工物の構成細胞となる細胞のことをいうものであること。
第1号イの「適切に細胞の提供を受け又は動物の細胞の採取をし、当該細胞の保管に当たり必要な管理を行っていること」とは、細胞の提供又は動物の細胞の採取時における安全かつ清潔な操作、品質の保持が適切になされるために必要な設備及び体制が整っており、適切な衛生管理がなされていることをいうものであること。
(6) 省令第7条第3号関係
提供する再生医療等が同種の場合には、細胞提供者について、次に掲げる方法により、細胞提供者としての適格性を判断しなければならない。ただし、ヒトES細胞の樹立の用に供される人の受精胚の提供者については、この限りではない。
① 次に掲げる既往歴を確認するとともに、輸血又は移植を受けた経験の有無等から、適格性の判断を行うこと。ただし、適格性の判断時に確認できなかった既往歴について後日確認可能となった場合は、再確認することとする。
(ア) 梅毒トレポネーマ、淋菌、結核菌等の細菌による感染症
(イ) 敗血症及びその疑い
(ウ) 悪性腫瘍
(エ) 重篤な代謝内分泌疾患
(オ) 膠原病及び血液疾患
(カ) 肝疾患
(キ) 伝達性海綿状脳症及びその疑い並びに認知症
(ク) 特定の遺伝性疾患及び当該疾患に係る家族歴
② 特に次に掲げるウイルスについては、問診及び検査(血清学的試験、核酸増幅法等を含む。③において同じ。)により感染していないことを確認すること。
(ア) B型肝炎ウイルス(HBV)
(イ) C型肝炎ウイルス(HCV)
(ウ) ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
(エ) ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV―1)
(オ) パルボウイルスB19(ただし、必要な場合に限る。)
③ 免疫抑制状態の再生医療等を受ける者に特定細胞加工物の投与を行う場合は、必要に応じて、サイトメガロウイルス、EBウイルス及びウエストナイルウイルスについて検査により感染していないことを確認すること。
なお、検査方法及び検査項目については、その時点で最も適切な方法及び項目を選定するものとし、当該検査方法及び検査項目については、感染症等に関する新たな知見及び科学技術の進歩を踏まえ、随時見直しを行うこと。
再生医療等を受ける者の細胞を用いる場合は、必ずしも当該者のスクリーニングを必要としないが、製造工程中での交差汚染の防止、製造を行う者への安全対策等の観点から②の問診及び検査の実施を考慮すること。
(7) 省令第7条第5号関係
「遺族」とは、死亡した者の配偶者、成人の子、父母、成人の兄弟姉妹若しくは孫、祖父母、同居の親族又はそれらの近親者に準ずると考えられる者とすること。遺族に対する説明内容は、細胞提供者が生存している場合における当該者に対する説明内容と基本的に同様なものとすること。
なお、省令第7条第5号の規定による説明及び同意については、厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令(平成17年厚生労働省令第44号)に基づく電磁的記録に記録されている事項の交付等を行うことができること。
(8) 省令第7条第6号関係
① 省令第7条第6号の規定による説明については、細胞の採取に一義的な責任を有する医師又は歯科医師が行う必要があること。なお、再生医療等の技術の詳細に関して、医師又は歯科医師の具体的な指示の下、適切な教育又は研修を受け、当該再生医療等を熟知した者が補足的な説明を行うことを妨げるものではない。ただし、当該者は、当該説明を行うことに伴い、一定の責任が伴うことを理解していること。また、再生医療等に用いる細胞がヒト受精胚である場合においては、ヒトES細胞の樹立に関する指針(平成31年文部科学省・厚生労働省告示第4号)にも従う必要があることに留意すること。
② 説明文書及び同意文書の様式については、以下のとおりとすること。
(ア) 一の再生医療等提供計画について一の様式とすること。なお、多施設共同研究の場合にあっては、各医療機関で異なる形式の様式を用いても差し支えないが、医療機関ごとに固有の事項(再生医療等を行う医療機関の管理者名や相談窓口の連絡先等)を除いては、同一の記載とすること。
(イ) 細胞提供者及び代諾者が理解できるよう、平易な言葉を用いること。
(ウ) 説明文書及び同意文書は一体化した文書又は一式の文書とすることが望ましいこと。
(エ) 細胞の提供の継続について細胞提供者又は代諾者の意思に影響を与える可能性のある情報が得られたときは、速やかに説明文書を改訂すること。様式を改訂する場合には、改訂番号及び改訂日を記載し、版管理を適切に行うこと。なお、様式を改訂するためには、認定再生医療等委員会の意見を聴いた上で、再生医療等提供計画の変更の手続を行う必要がある。
③ 細胞提供者にあらかじめ説明し、同意を得るべき内容は、省令第7条第6号イからナまでの全ての事項とすることを原則とする。ただし、国内外を問わず細胞の収集及び分譲を行う機関(細胞を細胞提供者から取得し、又は他の機関から提供を受けて保管し、反復継続して他の機関に提供を行う機関であって、特定の研究機関に限定せず、広く細胞の提供を確保することがあらかじめ明確化されて運営されるもの。)から細胞の提供を受ける場合など、当該細胞の収集及び分譲を行う機関が細胞の提供を受ける時点では当該細胞を用いる再生医療等が特定されていない場合であって、細胞提供者と再生医療等を受ける者が異なる場合に限っては、以下のとおりとする。
(ア) 省令第7条第6号イ、リ、ル(再生医療等に用いる情報に関する場合に限る。)、ヲ、ワ、レ、ツ、ネ及びナに規定する事項については、細胞の提供を受ける時点で特定ができない場合には、必ずしも説明を要しない(ヒトES細胞の樹立の用に供される人の受精胚の提供者については、省令第7条第6号ニ及びタに規定する事項についても必ずしも説明を要しない。)。ただし、特定ができない事項についても、将来の再生医療等への利用の可能性を含め、想定される内容及びその時点で説明できる内容を可能な限り説明するものとする。また、特定できていない項目がある旨、その理由及びその項目名についても説明を行っておくことが望ましい。
(イ) (ア)に掲げる事項の説明を省略して得た細胞を再生医療等に用いるかどうかは、一義的には再生医療等を提供する医療機関の管理者が判断し、その理由を示して認定再生医療等委員会で審査の上、妥当であるとの意見を受ける必要がある。認定再生医療等委員会から妥当であるとの意見を受けており、細胞提供者又は代諾者から、将来の再生医療等への利用について同意を得ている場合には、細胞提供者又は代諾者に情報を通知・公開し、拒否の機会を保障することにより、改めて説明を行い、同意を得る手続を行うことは要しない。ただし、これは、当初の説明において、細胞の利用目的に関し、単に「医学研究への利用」等の抽象的な説明を行ったことをもって、改めて説明を行い、同意を得る手続を不要とすることを無制限に容認するものではないことに留意する必要がある。
④ 省令第7条第6号イからナまでの各事項の記載については、以下のとおりとすること。
(ア) ロの「細胞の提供を受ける医療機関等の名称及び細胞の採取を行う医師又は歯科医師の氏名」について、「細胞の提供を受ける医療機関等」とは、細胞提供者から細胞の提供を受ける医療機関等を指すものであること。
「細胞の採取を行う医師又は歯科医師の氏名」については、同意を受ける時点で細胞の採取を行う者が確定していない場合においては、採取を行う可能性のある医師又は歯科医師の氏名を複数記入する等の対応で差し支えないこと。また、看護師等が採取を行う場合は、責任を負うべき医師又は歯科医師の氏名を記載すること。
(イ) ハの「当該細胞の使途」については、当該細胞を用いる再生医療等の目的及び意義、再生医療等の提供方法、再生医療等提供機関の名称など、細胞を提供する時点で明らかとなっている情報について、できる限り具体的なものとすること。
(ウ) ニの「細胞提供者として選定された理由」には、細胞提供者の選択及び除外基準を含めること。
(エ) ホの「当該細胞の提供により予期される利益及び不利益」については、予期される臨床上の利益及び不利益をいい、細胞提供者にとって予期される利益がない場合はその旨を説明すること。
(オ) ヘの「細胞提供者となることは任意であること」については、細胞の提供は自由意思によるものであり、細胞提供者又は代諾者は、理由の有無にかかわらず拒否又は撤回することができること及び拒否又は撤回によって、不利な扱いを受けることや、細胞の提供を行わない場合に受けるべき利益を失うことがないことを説明すること。
(カ) トの「同意の撤回に関する事項」としては、例えば、提供された細胞について、細胞の提供を受けた医療機関等から特定細胞加工物等製造施設に輸送が必要な場合には、少なくとも発送までの間は同意の撤回をする機会が確保されること、及び同意の撤回ができる具体的な期間を記載することが挙げられること。
(キ) リの「研究に関する情報公開の方法」(研究として再生医療等を行う場合に限る。)の説明に当たっては、以下の点に留意すること。
i) 「提供する再生医療等に関する情報公開の方法」には、提供を受けた細胞を用いる再生医療等は厚生労働省が整備する臨床研究等提出・公開システム(以下「jRCT」という。)に記録され、公表されていることを含むこと。また、研究の結果についてもjRCTにおいて公表されることを説明すること。
ii) 説明に当たり、当該再生医療等のjRCTにおける掲載場所(URL等)を明示すること。
iii) 研究の結果が公表される場合において、細胞提供者の個人情報は保護されることを説明すること。
(ク) ヌの「細胞提供者の個人情報の保護に関する事項」については、細胞提供者の既往歴等の情報が提供される場合の個人情報の保護の具体的な方法に係る事項を含むものであること。
(ケ) ルの「試料等の保管及び廃棄の方法」については、提供を受けた試料等の保管期間と廃棄方法を含むこと。
(コ) カの「苦情及び問合せへの対応に関する体制」の説明に当たっては、以下の点に留意すること。
i) 必ずしも提供する再生医療等の相談窓口専用の担当部署や場所を設ける必要はなく、細胞提供者が問合せできる連絡先を明示し、対応可能な体制を整えることで差し支えない。
ii) 必ずしも提供する再生医療等ごとに一つの窓口を設ける必要はなく、細胞の提供を受ける医療機関等及び再生医療等の提供を行う医療機関でそれぞれ一つ定めることとしても差し支えない。ただし、その場合にあっては、再生医療等に関する具体的な対応ができる者との連絡体制を整えること。
iii) 苦情や通報の場合は、細胞の提供を受ける医療機関等又は再生医療等の提供を行う医療機関の連絡体制に準じ、細胞の提供を受ける医療機関等の管理者に報告できる体制を整備しておくこと。
(サ) ヨの「当該細胞の提供に係る費用に関する事項」は、細胞の提供は必要な経費を除き無償で行われるものであることを含むものであること。また、細胞提供者が負担する費用又は細胞提供者に支払われる金銭(必要な経費)等がある場合にはその金銭等に関する事項を含むものであること。
(シ) タの「当該細胞の提供による健康被害に対する補償に関する事項」の説明に当たっては、以下の点に留意すること。
i) 健康被害が発生した場合に受けることができる補償について説明すること。
ii) 健康被害が発生した場合に照会又は連絡すべき細胞の提供を受ける医療機関等又は再生医療等の提供を行う医療機関の窓口を説明すること。
(ス) レの「再生医療等の提供に伴い、細胞提供者の健康、子孫に受け継がれ得る遺伝的特徴等に関する重要な知見が得られる可能性がある場合には、当該細胞提供者に係るその知見(偶発的所見を含む。)の取扱い」については、提供する細胞についてゲノム解析を行う場合には、その旨及び解析した遺伝情報の開示に関する事項を説明すること。また、再生医療等を提供する過程において当初は想定していなかった細胞提供者及び血縁者の生命に重大な影響を与える偶発的所見が発見された場合における遺伝情報の開示に関する方針についても検討を行い、その方針を説明し、理解を得ること。
(セ) ソの「細胞提供者から取得された試料等について、当該細胞提供者又はその代諾者から同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いられる可能性又は他の医療機関に提供する可能性がある場合には、その旨及び同意を受ける時点において想定される内容」については、同意を受ける時点では特定されない再生医療等に将来的に用いられる可能性がある場合は、先行する再生医療等に係る説明及び同意の手続において、将来の再生医療等への利用の可能性を含め、想定される内容を可能な限り説明するものとする。また、上記内容のうち、再生医療等を受けた個々の者を識別することができないように加工されたデータを共有する予定の有無、及び予定がある場合に当該予定の詳細(いつどのような方法でどのデータを提供するか)を明示すること。
(ソ) ツの「再生医療等の審査等業務を行う認定再生医療等委員会における審査事項その他当該再生医療等に係る認定再生医療等委員会に関する事項」については、当該再生医療等に係る審査等業務を行った認定再生医療等委員会の名称並びに当該委員会の苦情及び問合せを受け付けるための窓口の連絡先を含むこと。
(タ) ナの「その他当該細胞を用いる再生医療等の内容に応じ必要な事項」としては、例えば、研究として再生医療等が行われる場合において、当該研究から得られた研究成果については、細胞提供者について個人が特定されない形で学会等において公開される可能性があることが挙げられる。
⑤ 省令第7条第6号の規定による説明及び同意については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録に記録されている事項の交付等を行うことができること。
(9) 省令第7条第9号関係
「当該細胞に培養その他の加工が行われるまで」とは、細胞提供者から細胞の提供を受ける医療機関等と当該細胞に培養その他の加工を施す者が異なる場合には、細胞提供者から細胞の提供を受けた医療機関等から細胞が発送されるまでをいうものであること。
(10) 省令第7条第11号関係
ニの「その他人の胚性幹細胞の樹立の適正な実施のために必要な手続」とは、ヒトES細胞の樹立に関する指針に規定する手続をいうものであること。外国で樹立されたヒトES細胞を再生医療等に用いる場合については、当該手続と同等の基準に基づき樹立されたものでなければ認められないこと。
(11) 省令第7条第12号関係
本規定は、細胞提供者に対して、交通費その他の実費に相当するものを除き、細胞の提供に係る対価を支払ってはならないことを規定したものであり、再生医療等を行う医師又は歯科医師が特定細胞加工物等製造事業者から特定細胞加工物等を入手する場合において、当該特定細胞加工物等製造事業者に対して加工の対価を支払うことは差し支えないものであること。なお、再生医療等に用いる細胞を外国から入手する場合においても、当該細胞を入手するに当たっては、細胞提供者から無償で当該細胞の提供を受けたことを文書等により確認する必要があるものであること。
(12) 省令第7条第16号関係
「動物の細胞を用いる場合」とは、人以外の細胞を構成細胞として含む細胞加工物を再生医療等を受ける者に投与する場合がこれに該当し、加工の過程で動物の細胞を共培養する目的で用いる場合は該当しない。
「動物の飼育過程で微生物等により汚染されることを防ぐために必要な措置」とは、例えば、次に掲げる措置がとられていることが挙げられること。
① ドナー動物の供給源となった遺伝的に均一な動物の集団又は同一の閉鎖空間で飼育された動物の集団の健康管理記録が適切に作成されていること。
② 個々のドナー動物の健康管理記録が適切に作成されていること。
「健康管理記録」とは、ドナー動物個体又は遺伝的に均一な動物の集団又は同一の閉鎖空間で飼育された動物の集団の由来(交配に関することを含む。)、品種、医薬品の投与歴、飼育状態、血清学的検査等の適切な方法を用いて継続的に調べられた感染因子の感染の有無の状況等の結果を記録したものをいう。
詳細については、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律の下で実施する異種移植の実施について」(令和7年1月17日医政研発0117第1号、感感発0117第7号)を参照すること。
(13) 省令第8条第1項関係
特定細胞加工物等概要書には、以下の事項を記載しなければならない。
① 特定細胞加工物等を用いる再生医療等に関する事項
(ア) 再生医療等の名称
(イ) 再生医療等の提供を行う医療機関の名称、所在地及び連絡先
(ウ) 再生医療等提供計画の実施責任者又は再生医療等を行う医師若しくは歯科医師の氏名
(エ) 再生医療等の概要(内容、適応疾患、期待される効果、非臨床試験等の安全性及び妥当性についての検討内容、当該再生医療等の国内外の実施状況等)
② 特定細胞加工物等に関する事項
(ア) 特定細胞加工物等の名称
(イ) 特定細胞加工物等の概要(特定細胞加工物等の特性及び規格、規格の設定根拠、外観等)
(ウ) 特定細胞加工物等の原料等及び原料等の規格
(エ) その他特定細胞加工物等の使用上の注意及び留意事項
③ 特定細胞加工物等の製造及び品質管理に関する事項
(ア) 特定細胞加工物等を製造する予定の特定細胞加工物等製造施設の名称及び所在地並びに委託の範囲
(イ) 製造・品質管理の方法の概要、原料の検査及び判定基準、製造工程における検査、判定基準及び判定基準の設定根拠、特定細胞加工物等の検査及び判定基準
(ウ) 特定細胞加工物等の取扱いの決定方法
(エ) 特定細胞加工物等の表示事項
(オ) 特定細胞加工物等の保管条件及び投与可能期間
(カ) 特定細胞加工物等の輸送の方法
(キ) その他製造・品質管理に係る事項(製造手順に関する事項、検査手順に関する事項、記録に関する事項、衛生管理、製造管理、品質管理に関する事項等)
なお、特定細胞加工物等概要書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(14) 省令第8条第2項関係
「法第四十四条に規定する特定細胞加工物等製造事業者の業務に関し遵守すべき事項に従って特定細胞加工物等製造施設における特定細胞加工物等の製造及び品質管理を行わせなければならない」とは、具体的には、各種手順書等の確認、手順書等を変更しようとする場合や手順書等からの逸脱が生じた場合において必要な指示を行うことをいう。
また、特定細胞加工物等の原料等の供給者管理については、特定細胞加工物等製造事業者と再生医療等を行う医師又は歯科医師とが相談の上当該供給者について検討するものとし、医師または歯科医師が決定するものとする。
(15) 省令第8条の2関係
「研究」においては、新たな科学的知見や社会的利益を得るために本来患者が負担する必要のないリスクを伴う場合がある。本条は、臨床研究法(平成29年法律第16号)との整合性を図りつつ、このような研究独自のリスクに着目し、研究として再生医療等を行う場合の基本理念を規定するものである。
なお、基本理念には、研究と治療で共通する内容も含まれているため、治療として再生医療等を提供する場合にも、その一部を参照されたい。
(16) 省令第8条の3第1項関係
① 多施設共同研究を行う場合であっても、再生医療等の提供を行う各医療機関の管理者は、各医療機関の再生医療等の提供の責務を担うこと。
② 代表管理者は、各再生医療等の提供を行う医療機関の管理者を代表して、再生医療等提供計画の提出、疾病等報告等の手続を行うこと。代表管理者の選出方法や他の再生医療等の提供を行う医療機関の管理者との役割分担については、当該再生医療等の提供を行う医療機関の管理者間で決定して差し支えないが、その場合であっても、それぞれの再生医療等の提供を行う医療機関の管理者が自身の医療機関における再生医療等の責務を有すること。
(17) 省令第8条の3第2項関係
① 情報共有の主な目的は、再発防止策の周知等を通じて、細胞提供者又は再生医療等を受ける者の安全性を確保するためである。
② 「関連する必要な情報」とは、以下の情報その他の再生医療等を実施する上で共有すべき必要な情報をいう。
(ア) モニタリング・監査の結果の報告の内容の通知を受けたときは、その内容
(イ) 利益相反管理基準を定めたときはその旨
(ウ) 主要評価項目報告書又は総括報告書の概要を公表したとき及び総括報告書の概要を厚生労働大臣に提出したときはその旨
(エ) 不適合であることを知ったときはその旨
(オ) 認定再生医療等委員会の意見を述べられた場合には当該意見
(カ) 再生医療等提供計画を提出したときはその旨
(キ) 疾病等報告を行った場合はその旨
(ク) 定期報告を行った場合はその旨
(18) 省令第8条の4関係
① 研究計画書には、省令第8条の4に規定する事項のほか、研究の標題、それを特定する番号及び作成日を記載すること。改訂が行われた場合には、改訂番号及び改訂日を記載すること。改訂に当たっては、当該改訂後の研究計画書を施行する日を指定し、法第5条第1項の変更に該当する場合は認定再生医療等委員会において再生医療等提供基準への適合性を確認することが必要であり、全ての再生医療等の提供を行う医療機関において当該施行日以降、改訂後の研究計画書に基づき研究を実施すること。改訂番号の管理方法について疑義が生じた場合には、認定再生医療等委員会の意見を聴くこと。
② 研究計画書の作成については、厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
③ 核酸等を用いる医療技術を用いる場合は、核酸等の特性、導入方法、特性解析及び品質試験等に関して追加の詳細事項が必要であることから、研究計画書の作成にあたっては、別途発出する通知の内容を踏まえること。
(19) 省令第8条の4第1号から第18号まで関係
① 「研究の実施体制に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。なお、再生医療等の提供を行う医療機関が追加される可能性がある場合には、認定再生医療等委員会の審査の効率性の観点から、当該再生医療等の提供を行うことができる医療機関の要件を記載するよう努めること。
(ア) 研究として再生医療等を行う医療機関の管理者の氏名及び職名並びに医療機関の所在地及び連絡先
(イ) 実施責任者の氏名及び職名(第三種再生医療等の場合であって実施責任者が存在しない医療機関では、記載を要しない。)
(ウ) 再生医療等を行う医師又は歯科医師の氏名及び職名
(エ) データマネジメント、統計解析、モニタリング及び監査に関する責任者、研究・開発計画支援担当者、調整・管理実務担当者並びに実施責任者・再生医療等の提供を行う医療機関の管理者以外の研究を総括する者の氏名、職名及び連絡先
注1 「研究・開発計画支援担当者」とは、研究全体の方向性を明確にし、着想から戦略策定、成果の公表(又は実用化)までの一連のプロセスの効率的な計画・運営と、必要な複数の臨床研究及び基礎研究等の最適化を支援する者であって、臨床薬理学(特に薬効評価、研究倫理)、一般的臨床診療、臨床研究関連法令又は再生医療等関連法令に関する見地から研究計画(又は開発戦略)に批判的評価を加え、臨床開発計画に基づく最も有効で効率的な(最適化された)研究計画の基本骨格の作成を支援する者をいう。
注2 「調整・管理実務担当者」とは、研究の計画的かつ効率的な運営管理に関する知識及び手法に基づき、研究を円滑に運営する者をいう。
注3 「実施責任者・再生医療等の提供を行う医療機関の管理者以外の研究を総括する者」とは、当該再生医療等に用いる再生医療等技術の特許権を有する者や当該再生医療等の研究資金等を調達する者等であって、研究を総括する者をいう。
注4 臨床研究の質の担保の観点から、原則として、データマネジメント、統計解析、モニタリング及び監査を実施すること。実施しない場合にあっては、医療機関の管理者又は実施責任者はその理由及びその妥当性について明確に研究計画書に記載を行うこと。
(オ) その他研究に関連する臨床検査施設並びに医学的及び技術的部門・機関の名称及び所在地
(カ) 開発業務受託機関に業務を委託する場合には、開発業務受託機関の名称及び所在地並びに委託する業務の内容及び監督方法
② 「研究の背景に関する事項」は、当該研究の必要性及び課題設定を明確化する観点から、以下に掲げる点について、参考文献、根拠データ等に基づき、分かりやすく簡潔に記載すること。
(ア) 国内外における対象疾患の状況(対象疾患に関する疫学データを含む。)
(イ) これまでに行われてきた標準治療の経緯及び内容
(ウ) 現在の標準治療の内容及び治療成績
(エ) 当該研究の必要性につながる、現在の標準治療の課題、不明点等
(オ) 当該研究に用いる細胞及び細胞加工物又は核酸等に関する以下の情報
i) 当該細胞の名称(特定細胞加工物を用いる研究に限る。)
ii) 当該特定細胞加工物等の名称(特定細胞加工物等を用いる研究に限る。)
iii) 当該再生医療等製品又は医薬品の一般的名称及び販売名(再生医療等製品又は医薬品を用いる研究に限る。)
iv) 当該特定細胞加工物等にあっては投与量(細胞加工物を用いる場合は細胞数を含む。)や投与速度を含む具体的な投与方法、投与回数及び投与間隔、再生医療等製品にあっては用法、用量又は使用方法並びに効能、効果又は性能、医薬品にあっては、用法及び用量並びに効能又は効果(再生医療等製品または医薬品を用いる場合は、医薬品医療機器等法に基づく製造販売承認に係る添付文書の情報を記載すること。)
v) 当該細胞加工物又は核酸等の対象集団(年齢層、性別、疾患等)
vi) 当該細胞加工物又は核酸等の使用の安全性及び妥当性に関して、非臨床試験、他の研究等から得られている臨床的に重要な所見
vii) 当該細胞加工物又は核酸等の使用による利益及び不利益(既知のもの及び可能性のあるもの)
(カ) 未承認又は適応外の医薬品(核酸等に該当するものに限らない。)又は医療機器を用いる場合には、当該医薬品又は医療機器に関する以下の情報
i) 一般的名称及び販売名
ii) 投与経路、用法、用量及び投与期間
iii) 対象集団(年齢層、性別、疾患等)
iv) 有効性又は安全性に関して、非臨床試験、他の研究等から得られている臨床的に重要な所見
v) 投与等による利益及び不利益(既知のもの及び可能性のあるもの)
③ 「研究の目的に関する事項」は、上記②を踏まえ、当該研究の技術的事項(研究デザイン)の適切性が判断できるよう、当該研究で明らかにしようとしている点(課題設定)について、分かりやすく簡潔に記載すること。
④ 「研究の内容に関する事項」は、上記②及び③を踏まえ、当該研究の技術的事項(研究デザイン)として、以下に掲げる点について、分かりやすく簡潔に記載すること。また、再生医療等の内容をできる限り平易な表現を用いて記載したもの(当該再生医療等の内容を簡潔に図解したものが含まれることが望ましい。)を添付すること。なお、⑨の記載事項及び統計解析計画書を作成した場合は当該文書の記載との整合性をとること。
(ア) 研究における主要評価項目及び副次評価項目に関する説明
(イ) 実施される研究の種類及び手法(例えば、単腕試験、群間比較試験等)の説明並びに研究の手順(段階等を図式化した表示等)
(ウ) 研究におけるバイアス等を最小限にする又は避けるためにとられる無作為化及び盲検化等の方法の説明
(エ) 研究に用いる細胞に関する説明(細胞を用いない場合を除く。)
少なくとも、当該細胞の提供を受ける医療機関等(動物の細胞を用いる場合にあっては当該細胞の採取を行う機関等)の名称及び所在地、細胞提供者又はドナー動物の選定方法及び適格性の確認方法並びに当該細胞の入手の方法の説明を含むこと。また、やむを得ず、同意の能力を欠く者、同意の任意性が損なわれるおそれのある者を細胞提供者とする場合には、その必然性を記載すること。
(オ) 研究に用いる特定細胞加工物等の製造及び品質管理の方法に関する説明
少なくとも、当該特定細胞加工物等の製造及び品質管理の方法の概要、特定細胞加工物等製造事業者及び特定細胞加工物等製造施設の名称及び所在地並びに委託の内容を含むこと。
(カ) 研究に用いる特定細胞加工物等、再生医療等製品及び医薬品等の用法及び用量又は使用方法の説明並びに未承認の医薬品等を用いる場合にはその剤形及び表示に関する説明
表示については、少なくとも、名称、製造番号又は製造記号、管理に係る事項(保管方法等)について記載すること。
(キ) 全ての研究の工程の説明
再生医療等を受ける者の参加予定期間及び観察期間(最初の症例を登録したときから研究の内容に関する事項として記載した全ての評価項目に係るデータの収集を行うための期間が終了したときまでの期間をいう。以下同じ。)における工程を含むこと。また、研究終了後にも配慮が必要なため、研究終了後のフォローアップの内容を明らかにすること。
(ク) 研究に用いる特定細胞加工物等、再生医療等製品及び医薬品等の管理の手順
プラセボ及び対照薬等(研究において評価の対象となる細胞加工物又は核酸等と比較する目的で用いられる医薬品等をいう。)の管理の手順を含むこと。また、研究に用いる医薬品等を診療に用いる医薬品等と別に管理する必要がある場合には、その管理場所及び数量、据付け型医療機器の研究終了後の取扱い等を含むこと。
(ケ) 群間比較試験において無作為化を行う場合は無作為化の手順
(コ) 症例報告書に直接記入され、かつ原資料と解すべき内容の特定
⑤ 「再生医療等を受ける者の選択及び除外並びに研究の中止に関する基準」は、再生医療等を受ける者の人権保護の観点から、再生医療等を受ける者を当該研究の対象とすることの適否については、科学的根拠に基づいて慎重に検討されなければならないことを明らかにすること。
(ア) 選択基準は、安全性を確保し、その治療を適用することが科学的に妥当とみなされる範囲で設定すること。対象疾患、年齢、性別、症状、既往疾患、併存疾患に関する制限、臨床検査値等による閾値、同意能力等を明確に記述すること。例えば、特定の遺伝子のバリアント(変異)を保持する者を、再生医療等を受ける者として選択する場合にあっては、当該バリアントの有無を明記すること。
(イ) 除外基準は、選択基準で示される集団に属するが、特定の状況下でリスクが高くなり研究への参加が倫理的でない、また、再生医療等の有効性・安全性評価に影響を及ぼすと判断されることを規定する基準であること。
(ウ) 中止基準は、個々の症例についての中止基準及び研究全体としての中止基準の双方について、いつ、どのようにして中止とするか、理由を含めて規定すること。また、中止後、どのようなデータをいつ集めるかも含めて記載すること。
(エ) やむを得ず、同意の能力を欠く者、同意の任意性が損なわれるおそれのある者を、再生医療等を受ける者とする場合には、その必然性を記載すること。
(オ) 不当で恣意的な基準としないこと。
⑥ 「再生医療等を受ける者に対する治療に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 用いられる特定細胞加工物等、再生医療等製品及び医薬品等の名称、用法及び用量又は使用方法等の内容(再生医療等を受ける者に対する観察期間及びその後のフォローアップを含む。)及び入院、通院、食事制限等のスケジュールの内容
(イ) 研究の実施前及び研究の実施中に許容される治療法(緊急時の治療を含む。)及び禁止される治療法
(ウ) 再生医療等を受ける者に対する細胞加工物又は核酸等の投与状況等、研究計画書に定められた治療に関する事項の遵守状況を確認する手順
⑦ 有効性に関する評価を行う場合、「有効性の評価に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 有効性評価指標の特定
(イ) 有効性評価指標に関する評価、記録及び解析の方法並びにそれらの実施時期
⑧ 「安全性の評価に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 安全性評価指標の特定
(イ) 安全性評価指標に関する評価、記録及び解析の方法並びにそれらの実施時期
(ウ) 疾病等の情報収集、記録及び報告に関する手順(再生医療等を多施設共同研究として行う場合は、再生医療等を行う医療機関の管理者が代表管理者に報告すべき疾病等及び臨床検査の異常値の特定並びに報告の要件及び期限を含む。)
(エ) 疾病等の発生後の再生医療等を受ける者の経過を観察する期間
⑨ 「統計的な解析に関する事項」は、結果の解釈に関わる主たる解析方法について統計解析計画書を作成した場合であっても、次に掲げるものを記載すること。なお、統計解析計画書を作成した場合は、当該文書と⑨及び④の記載との整合性をとること。
(ア) 中間解析を行う場合には、実施される統計解析手法の説明(計画された中間解析の時期を含む。)
(イ) 計画された登録症例数並びに研究の検出力及び臨床上の理由からの考察を含む症例数設定の根拠
なお、多施設共同研究においては、各再生医療等の提供を行う医療機関の登録症例数を特定すること。
(ウ) 用いられる有意水準
(エ) 研究の中止基準(登録症例数が実施予定症例数に達しない時点で、研究の目的、内容等に鑑み、明らかに有効若しくは無効であること又は安全ではないことが判定できる場合等)
(オ) 欠落、不採用及び異常データの取扱いの手順
(カ) 当初の統計的な解析計画を変更する場合の手順
当初の統計的な解析計画からの変更がある場合は、研究計画書及び統計解析計画書を改訂し、総括報告書においても説明すること。
(キ) 解析の対象となる再生医療等を受ける者の選択(再生医療等の提供を受けた全症例、全適格例、評価可能症例、無作為割り付けを受けた全症例等)
⑩ 「原資料等(研究により得られたデータその他の記録であって、臨床研究法(平成29年法律16号)第32条の規定により締結した契約の内容を含む。)の閲覧に関する事項」について、再生医療等を行う医療機関の管理者は、研究に関連するモニタリング、監査並びに認定再生医療等委員会及び規制当局の調査の際に、原資料等の全ての研究関連記録を直接閲覧に供すべき旨を研究計画書又は別の合意文書中に記載すること。
⑪ 「品質管理及び品質保証に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) モニタリングの方法
モニタリングの方法については、(20)省令第8条の5関係を参照すること。
(イ) 監査の方法(監査を実施する場合)
監査の実施の必要性及び方法については、(21)省令第8条の6関係を参照すること。
⑫ 「倫理的な配慮に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 当該再生医療等において、細胞提供者又は再生医療等を受ける者に生じる利益及び不利益
(イ) 当該不利益を最小化する対策
(ウ) 研究の実施に伴い、細胞提供者又は再生医療等を受ける者の健康又は子孫に受け継がれ得る遺伝的特徴等に関する重要な知見が得られる可能性がある場合には、その知見(偶発的所見を含む。)の取扱い
⑬ 「記録(データを含む。)の取扱い及び保存に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 利用目的に、再生医療等の提供を行う他の医療機関に試料等を提供することが含まれる場合にはその旨
(イ) ゲノムデータを取得する場合はその旨
(ウ) 試料等(研究に用いられる情報に係る資料を含む。)の保管及び廃棄の方法を記録したもの
⑭ 「研究の実施に係る金銭の支払及び補償に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 保険への加入の有無とその内容
(イ) 保険以外の補償の有無とその内容
⑮ 「研究に関する情報の公表に関する事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 当該研究について、厚生労働省が整備するデータベースjRCTに記録し、公表する旨
(イ) 資金提供を受けた特定細胞加工物等製造事業者又は医薬品等製造販売業者等と研究の結果に関する公表内容及び時期に関する取決めがある場合にはその内容
⑯ 「研究の実施期間に関する事項」には、当該研究の開始及び終了の予定日を記載すること。なお、「開始」の日とは、省令第8条の9第1項の規定によるjRCTへの公表を行った日をいい、「終了」の日とは、総括報告書の概要をjRCTに公表した日をいう。
⑰ 「再生医療等を受ける者及び細胞提供者に対する説明及びその同意(これらに用いる様式を含む。)に関する事項」の記載に当たっては、次に掲げる事項に留意すること。
(ア) 説明文書及び同意文書の様式は、研究計画書の本文に記載するのではなく、別紙として差し支えない。
(イ) 説明文書及び同意文書の様式には、省令第7条第6号及び第7号並びに第13条及び第14条に規定する事項を含み、(8)及び(34)~(52)に従うものとすること。
(ウ) 様式の改訂が行われた場合には、研究計画書の改訂番号とは別の改訂番号及び改訂日を記載すること。
(エ) 様式を添付するほか、次に掲げる事項を含むこと。
i) インフォームド・コンセントを得る手続等
ii) 代諾者の特定や選定方針等(必要時)
iii) インフォームド・アセントを得る場合の手続等
iv) 予期される全ての利益と不利益の記載
不利益のうち副作用等の種類が多い場合には、様式の別紙として差し支えない。
⑱ 「研究の適正な実施のために必要な事項」は、次に掲げるものを含むこと。
(ア) 省令第8条の8第1項各号に規定する関与の有無とその内容
(イ) 省令第32条の規定による研究を実施しようとする場合には、同条各号の要件を満たしていることについて判断する方法
(ウ) 省令第33条の規定により細胞の採取を行おうとする場合には、同条各号の要件を満たしていることについて判断する方法
(エ) 細胞の入手の方法(省令第7条関係。細胞を用いない場合を除く。)
i) 細胞の提供を受けた後に、感染症の感染後、検査をしても感染を証明できない期間があることを勘案し、検査方法、検査項目等に応じて、再検査を実施する場合にあっては、その方法
ii) 細胞の提供を受ける際(動物の細胞を用いる場合を含む。)の、その過程における微生物等による汚染を防ぐために必要な措置
iii) 提供を受けた当該細胞について、微生物等による汚染及び微生物等の存在に関する適切な検査を行う場合においてはその内容
iv) ヒトES細胞を用いる場合にあって、「ヒトES細胞の樹立に関する指針」に従ったものである場合には、その旨を証する書類
(オ) 環境への配慮(省令第11条関係)
環境に影響を及ぼすおそれのある再生医療等を行う場合には、環境へ悪影響を及ぼさないために講じる配慮の内容
(カ) 細胞の安全性に関する疑義が生じた場合の措置(省令第15条関係)
細胞提供者又は細胞を採取した動物の遅発性感染症の発症の疑いその他の当該細胞の安全性に関する疑義が生じたことを知った場合における、再生医療の安全性の確保等を図るための措置の内容
(キ) 再生医療等を受ける者に関する情報の把握(省令第19条関係)
再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾病等の発生の場合に当該疾病等の情報を把握できるよう、及び細胞加工物及び核酸等に問題が生じた場合に再生医療等を受けた者の健康状態等を把握できるよう、あらかじめ講じる措置の内容
(20) 省令第8条の5関係
① モニタリングを実施する場合にあっては、次に掲げる事項について留意すること。
(ア) 再生医療等を受ける者の人権の保護、安全の確保が図られていること。
(イ) 研究が最新の研究計画書及び法令を遵守して実施されていること。
(ウ) 研究の実施について再生医療等を受ける者から文書により同意を得ていること。
(エ) 記録等が正確であることについて原資料等に照らして検証すること。
② 手順書においては、当該研究のリスクに応じて重点的に確認する事項を定めるなど、当該研究におけるモニタリングの方法や関係者の責務についてあらかじめ計画を立て、計画されたモニタリングが適切に行われるよう具体的な手順を定めること。
なお、手順書に記載すべき内容を研究計画書に記載する場合は、当該研究計画書の記載をもって手順書とみなすことができる。また、手順書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができる。
③ モニタリングを担当する者は、法、政令、省令、研究計画書、説明同意文書、手順書を熟知していること。
④ モニタリングの結果は、疾病等、不適合等の重要な発見事項又は事実関係等の内容を要約した報告書によって取りまとめること。
再生医療等を受ける者への研究の実施が適切に実施されているかダブルチェックが働くよう担保できれば、同じ研究に従事する他の医師又は歯科医師がモニタリングを行っても差し支えない。
(21) 省令第8条の6関係
① 手順書においては、研究の品質保証のために、通常のモニタリングなどの品質管理業務とは独立・分離して評価を行い、原資料を直接閲覧することにより研究が適切に実施されていること及び記録の信頼性が十分に保たれていることを確認するため、当該研究における監査の必要性、実施する場合の担当者や適切な実施時期を計画し、計画された監査が適切に行われるよう具体的な手順を定めること。
なお、手順書に記載すべき内容を研究計画書に記載する場合は、当該研究計画書の記載をもって手順書とみなすことができる。また、手順書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができる。
② 「必要に応じて」とは、当該再生医療等を受ける者の数、再生医療等を受ける者への不利益の程度、モニタリング等で見出された問題点、利益相反管理計画を考慮して検討する旨である。
③ 再生医療等を行う医療機関の管理者及び当該医療機関の実施責任者は、監査担当者から監査の結果報告を受けること。
(22) 省令第8条の7関係
「必要な指導及び管理」とは、自施設において、モニタリング及び監査の実施が手順書に定められた計画のとおりに適切に履行されていることを確認することをいう。
(23) 省令第8条の8関係
「利益相反管理計画」の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(24) 省令第8条の9第1項関係
① 省令第8条の9第1項の公表を行った日を、当該研究を開始した日とし、総括報告書の概要をjRCTに記録することにより公表した日を当該研究が終了した日とする。
② jRCT以外の国内の他の研究登録機関のデータベースに重複して登録しないこと。既に他の研究登録機関のデータベースに登録している場合にあっては、情報の突合を容易にする観点から、jRCTに他の研究登録機関の名称と当該機関発行の研究番号を記載すること。
③ 本邦以外の国と多施設共同研究を行う場合等であって、当該国の法令等において、当該国の研究登録機関のデータベースへの登録が義務づけられている場合において、jRCTに加えて当該データベースに登録することは差し支えない。
④ 研究を実施するに当たり世界保健機関が公表を求める事項については、日本語と英語の両言語表記で公表すること。
⑤ 世界保健機関が公表を求める事項のうち、再生医療等提供計画に記載されている事項以外の事項は、総括報告書の概要の提出時に、jRCTに記録することにより、当該事項を公表すること。
(25) 省令第8条の9第2項関係
① 「評価項目に係るデータの収集を行うための期間が終了したとき」とは、一の研究計画書に基づき研究を実施する国内外の全ての再生医療等の提供を行う医療機関において、当該期間を終了したときをいう。
② 主要評価項目報告書については、研究の主要評価項目に関する結果について簡潔に記載すること。
③ 総括報告書には少なくとも以下の事項を含めること。
(ア) 再生医療等を受けた者の背景情報(年齢、性別等)
(イ) 研究のデザインに応じた進行状況に関する情報(対象者数の推移等)
(ウ) 疾病等の発生状況のまとめ
(エ) 主要評価項目及び副次評価項目のデータ解析及び結果
なお、主要評価項目報告書並びに総括報告書及びその概要の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(26) 省令第8条の9第3項関係
① 主要評価項目報告書の作成及び提出は再生医療等提供計画に基づく研究の実施中に行うこととし、再生医療等提供計画の変更手続に従って対応すること。
② 主要評価項目報告書及び総括報告書を作成しなければならない時期が同時期の場合は、総括報告書の作成により主要評価項目報告書の作成をしたものとみなす。
(27) 省令第8条の9第4項関係
① 主要評価項目報告書又は総括報告書の概要の公表については、当該研究成果を論文等で公表する場合においては、認定再生医療等委員会に論文投稿中の旨を報告した上で、当該論文等の公表後としても差し支えない。この場合であっても厚生労働大臣への提出は期限内に行い、当該提出時に公表時期について申し出ること。ただし、研究論文等が公表された場合は、直ちに主要評価項目報告書又は総括報告書の概要を公表することとし、総括報告書の概要の公表にあたっては、厚生労働大臣への提出の際に未記入で提出した項目(「結果に関する最初の出版物での発表日」及び「結果と出版物に関するURL」)をjRCTに記録すること。
② 総括報告書の概要は、jRCTにおける研究結果の概要を登録したものでも差し支えない。
(28) 省令第8条の9第5項関係
厚生労働大臣への総括報告書の概要の提出は、別紙様式第9を提出して行うものとすること。
(29) 省令第8条の9第6項関係
提出された再生医療等提供計画は、地方厚生局において、記載不備を確認した上で、速やかに公表されること。
(30) 省令第9条関係
再生医療等を治療として行う場合においても、再生医療等を行う医師又は歯科医師は、医の倫理に配慮して当該治療を適切に提供すること。
(31) 省令第10条第1項関係
再生医療等を治療として行う場合における「妥当性」については、再生医療等を受ける者の利益として、当該再生医療等の有効性が安全性におけるリスクを上回ることが十分予測されることを含むものであること。このため、再生医療等を治療として実施する場合には、再生医療等提供計画においては、当該再生医療等の有効性が安全性におけるリスクを上回ることについて、科学的な根拠を示す必要があること。
「科学的文献その他の関連する情報」については、例えば、研究論文や学術集会の発表が挙げられ、その妥当性については、「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)における科学的文献チェックリストを参考に判断すること。「十分な実験の結果」としては、例えば、投与される細胞加工物の非臨床試験等が挙げられ、当該細胞加工物の安全性や妥当性について、その時点での科学的水準に基づき可能な範囲で検討されていなければならない。
培養した幹細胞又は当該細胞に培養その他の加工を施したものを用いる再生医療等であって、前例のないものを提供する場合は、造腫瘍性の評価を含む安全性に対する配慮をしなければならない。
(32) 省令第10条第3項関係
特定細胞加工物等の投与にあたっては、基本的に特定細胞加工物等概要書に従って製造されていることが確認されていることが前提であり、概要書の手順に従っておらず、逸脱により、その安全性の確保に影響が懸念される場合には、その前提が成立しないことから、医師又は歯科医師の判断で投与することは不適切であること。
(33) 省令第11条関係
「環境に影響を及ぼすおそれのある再生医療等」としては、例えば、ex vivo遺伝子治療や組換えウイルスベクター等を用いて人の体内に核酸等を導入する医療技術が挙げられるが、遺伝子組換え生物等を用いた再生医療等を行うに当たっては、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)」(以下「カルタヘナ法」という。)等の関係法規を遵守して適正に実施しなければならないこと。
(34) 省令第13条第1項関係
省令第13条第1項(省令第14条第1項において準用する場合を含む。)の規定による同意については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録に記録されている事項の交付等を行うことができること。
(35) 省令第13条第2項関係
① 省令第13条第2項の規定による説明(省令第14条第1項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)については、再生医療等の提供に一義的な責任を有する再生医療等を行う医師又は歯科医師が行う必要があること。ただし、当該再生医療等の技術の詳細に関して、医師又は歯科医師の具体的な指示の下に、適切な教育又は研修を受け、当該再生医療等を熟知した者が補足的な説明を行うことを妨げるものではない。ただし、当該者は、当該説明を行うことに伴い、一定の責任が伴うことを理解していること。
② 説明文書及び同意文書の様式については、以下のとおりとすること。
(ア) 一の再生医療等提供計画について一の様式とすること。なお、多施設共同研究の場合にあっては、各医療機関で異なる形式の様式を用いても差し支えないが、医療機関ごとに固有の事項(再生医療等を行う医療機関の管理者名や相談窓口の連絡先等)を除いては、同一の記載とすること。
(イ) 再生医療等を受ける者及び代諾者が理解できるよう、平易な言葉を用いること。
(ウ) 説明文書及び同意文書は一体化した文書又は一式の文書とすることが望ましいこと。
(エ) 再生医療等の提供を受けることの継続について再生医療等を受ける者又は代諾者の意思に影響を与える可能性のある情報が得られたときは、速やかに説明文書を改訂すること。様式を改訂する場合には、改訂番号及び改訂日を記載し、版管理を適切に行うこと。なお、様式を改訂するためには、認定再生医療等委員会の意見を聴いた上で、再生医療等提供計画の変更の手続を行う必要がある。
なお、説明については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録に記録されている事項の交付等を行うことができる。
(36) 省令第13条第2項第3号関係
研究として再生医療等を行う際には、「提供される再生医療等の目的及び内容」に当該研究の目的並びに意義及び研究方法を含むこと。
(37) 省令第13条第2項第4号関係
「当該再生医療等に用いる細胞に関する情報」には少なくとも以下の内容を含めること。なお、核酸等を用いる場合は「当該再生医療等に用いる細胞に関する情報」は必要としない。
① 細胞加工物の構成細胞となる細胞に関する事項
② 細胞の提供を受ける医療機関等の名称
③ 細胞の採取の方法
④ 細胞の加工の方法
(38) 省令第13条第2項第5号関係
「再生医療等を受ける者として選定された理由」(研究として再生医療等を行う場合に限る。)については、以下の項目を含めること。
① 再生医療等を受ける者の選択及び除外基準
② 研究の方法に応じた選定方法の説明(例えば、無作為割り付けを行う場合には、その内容やその割合等)
③ それまでに分かっている当該再生医療等による主な副作用等の説明(主要なものを例示して説明するとともに、説明文書等においては網羅的に示すこと。)
(39) 省令第13条第2項第6号関係
「当該再生医療等の実施により予期される利益及び不利益」は、予期される臨床上の利益及び不利益をいい、再生医療等を受ける者にとって予期される利益がない場合はその旨を説明すること。
また、再生医療等に使用する特定細胞加工物等を製造するに当たり、ヒトその他の生物に由来する原料等が用いられる場合は、生物由来原料基準(平成15年厚生労働省告示第210号)に適合していることが望ましいと考えられるところ、生物由来原料基準に適合していることが必ずしも確認されていない又は適合していない原料等が用いられる場合は、再生医療等を受ける者に対する説明同意文書において、当該事実及び当該原料等が使用されることにより生じ得るリスク等について明記するなど、再生医療等を提供する医師又は歯科医師と再生医療等を受ける者の間で当該リスク等に関する適切なコミュニケーションが図れる措置が講じられ、再生医療等を受ける者の意思決定に十分な配慮がなされること。
(40) 省令第13条第2項第7号関係
「再生医療等を受けることを拒否することは任意であること」としては、再生医療等を受けることは自由意思によるものであり、再生医療等を受ける者又は代諾者は、理由の有無にかかわらず拒否又は撤回することができること。
(41) 省令第13条第2項第8号関係
「同意の撤回に関する事項」としては、例えば、同意の撤回ができる具体的な期間を記載することが挙げられること。
(42) 省令第13条第2項第10号関係
「研究に関する情報公開の方法」(研究として再生医療等を行う場合に限る。)の説明に当たっては、以下の点に留意すること。
① 当該研究はjRCTに記録され、公表されていることを含むこと。また、研究の結果についてもjRCTにおいて公表されることを説明すること。
② 説明に当たり、当該研究のjRCTにおける掲載場所(URL等)を明示すること。
③ 研究の結果が公表される場合において、再生医療等を受ける者の個人情報は保護されることを説明すること。
(43) 省令第13条第2項第13号関係
「試料等の保管及び廃棄の方法」には、提供を受けた試料等の保管期間と廃棄方法を含むこと。
(44) 省令第13条第2項第15号関係
「苦情及び問合せへの対応に関する体制」の説明に当たっては、以下の点に留意すること。
① 必ずしも提供する再生医療等の相談窓口専用の担当部署や場所を設ける必要はなく、再生医療等を受ける者が問合せできる連絡先を明示し、対応可能な体制を整えることで差し支えない。
② 必ずしも提供する再生医療等ごとに設ける必要はなく、再生医療等の提供を行う医療機関で一つ定めることとしても差し支えない。ただし、その場合にあっては、提供する再生医療等に関する具体的な対応ができる者との連絡体制を整えること。
③ 苦情や通報の場合は、再生医療等の提供を行う医療機関の連絡体制に準じ、再生医療等の提供を行う医療機関の管理者に報告できる体制を整備しておくこと。
(45) 省令第13条第2項第16号関係
「費用に関する事項」は、再生医療等を受ける者が負担する費用及び研究として再生医療等を行う場合に金銭等が支払われる場合の費用をいう。
(46) 省令第13条第2項第17号関係
「他の治療法の有無及び内容並びに他の治療法により予期される利益及び不利益」については、他の選択できる治療法の有無及び当該治療法の内容について説明し、省令第13条第2項第6号で説明される「当該再生医療等の実施により予期される利益及び不利益」と比較すること。
(47) 省令第13条第2項第18号関係
「当該再生医療等の提供による健康被害に対する補償に関する事項」には、以下の事項を含めること。
① 健康被害が発生した場合に受けることができる補償について説明すること。
② 健康被害が発生した場合に照会又は連絡すべき再生医療等の提供を行う医療機関の窓口を説明すること。
(48) 省令第13条第2項第19号関係
「再生医療等を受ける者の健康、子孫に受け継がれ得る遺伝的特徴等に関する重要な知見が得られる可能性がある場合には、当該者に係るその知見(偶発的所見を含む。)の取扱い」としては、投与する細胞加工物若しくは核酸等又は再生医療等を受ける者のゲノム解析を行う場合には、その旨及び解析した遺伝情報の開示に関する事項を説明すること。また、再生医療等の提供の過程において当初は想定していなかった再生医療等を受ける者及び血縁者の生命に重大な影響を与える偶発的所見が発見された場合における遺伝情報の開示に関する方針についても検討を行い、再生医療等を受ける者(当該者の代諾者を含む。)から同意を得る際には、その方針を説明し、理解を得ること。
(49) 省令第13条第2項第20号関係
「再生医療等を受ける者から取得された試料等について、当該者から同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いられる可能性又は他の医療機関に提供する可能性がある場合には、その旨と同意を受ける時点において想定される内容」については、同意を受ける時点では特定されない再生医療等に将来的に用いられる可能性がある場合は、先行する再生医療等に係る説明及び同意の手続において、将来の再生医療等への利用の可能性を含め、想定される内容を可能な限り説明するものとする。また、上記内容のうち、再生医療等を受けた個々の者を識別することができないように加工されたデータを共有する予定の有無、及び予定がある場合に当該予定の詳細(いつどのような方法でどのデータを提供するか)を明示すること。
(50) 省令第13条第2項第21号関係
「当該再生医療等の審査等業務を行う認定再生医療等委員会における審査事項その他当該再生医療等に係る認定再生医療等委員会に関する事項」には、当該再生医療等に係る審査等業務を行った認定再生医療等委員会の名称並びに当該委員会の苦情及び問合せを受け付けるための窓口の連絡先を含むこと。
(51) 省令第13条第2項第23号関係
「その他当該再生医療等の提供に関し必要な事項」としては、例えば、当該再生医療等の提供によるものと疑われる疾病等の発生について報告を行う義務があること、そのために再生医療等の提供後に追跡調査を行うことが挙げられること。また、再生医療等に用いる細胞がヒト受精胚である場合においては、ヒトES細胞の使用に関する指針(平成31年文部科学省告示第68号)に従うこと、遺伝子組換え生物等を用いる場合は、カルタヘナ法の規定に従うこと等が挙げられること。
(52) 省令第14条関係
細胞提供者の代諾者と再生医療等を受ける者の代諾者は、同一人物でないことが望ましい。
(53) 省令第16条第1項関係
本項は、再生医療等を受ける者が感染症を発症した際に、細胞提供者若しくは細胞を採取した動物に由来する感染症又は細胞採取時における汚染等に起因する感染症等の可能性に関する原因究明を行うことを目的とした規定である。このため、本項における「試料」とは、省令第7条第6号ルに規定する試料等の定義とは異なり、再生医療等の提供に用いられる原材料となる細胞や、細胞加工物又は核酸等の製造の過程で用いる生物由来物質等、原材料の入手から特定細胞加工物等の製造の過程において、生じうる感染症のリスクを検討の上、適切な試料を保管すること。
「一定期間」については、再生医療等の内容に応じ、適切な期間を設定すること。投与を受ける者以外の細胞を用いる場合においては、期間の設定にあたっては、細胞提供者又は細胞を採取した動物に由来する感染症の潜伏期間等を考慮すること。
「その他合理的な理由」としては、例えば、採取時の細胞を保存しない場合でも、細胞加工物の一部を保存することで省令第16条第1項の目的が達成できる場合が挙げられること。
(54) 省令第16条第2項関係
「一定期間」については、再生医療等の内容に応じ、適切な期間を設定すること。
「その他合理的な理由」とは、例えば、細胞提供者が再生医療等を受ける者と同一であって、細胞加工物について培養工程を伴わず、短時間の操作で人体への特定細胞加工物の投与が行われる場合をいうものであること。
(55) 省令第16条第3項関係
「試料の保管期間終了後の取扱い」とは、保管期間終了後の試料の廃棄等をいう。
(56) 省令第17条第4項関係
「その他の必要な措置」としては、例えば、疾病等の発生の原因の分析や、発生した事態が細胞加工物又は核酸等に起因するものであるかの検討が挙げられること。
(57) 省令第18条関係
「適当な期間の追跡調査」とは、提供される再生医療等の内容ごとに、疾病等が発生しうる期間を考慮して実施するべきものであること。例えば、投与された特定細胞加工物等に由来する腫瘍の発生が懸念される場合には、長期の経過を追跡する期間が求められる。なお、再生医療の提供を受けた者が海外に居住する場合などにおいても、疾病等の発生の有無について、適切な手段で追跡調査を行うことが求められる。
(58) 省令第19条関係
「適切な措置」としては、例えば、再生医療等を終了する前に、治療においては必要な治療後の経過を観察する期間、研究においては観察期間を設定することや、再生医療等の提供が終了した後であっても長期の経過を追跡する期間を設定しておくこと、再生医療等を受けた者の連絡先を把握しておくことが挙げられること。
(59) 省令第20条第1項関係
再生医療等の提供を行う医療機関の管理者及び実施責任者は、細胞提供者や再生医療等を受ける者に配慮し、再生医療等を行う医師又は歯科医師や当該再生医療等に従事する者による省令、再生医療等提供計画及び研究計画書(研究として再生医療を行う場合に限る。)の遵守を図るとともに、再生医療等の進捗管理や監督、疾病等や不適合の把握及び報告並びに当該再生医療等に従事する者に対する適時な情報共有を行うこと。また、疾病等や重大な不適合が発生した場合は、再発防止策を講じ、再生医療等を行う医師又は歯科医師や当該再生医療等に従事する者に周知するとともに、再発防止の徹底を図ること。
(60) 省令第20条の2第1項関係
「不適合」とは、省令又は再生医療等提供計画、研究計画書等の不遵守をいい、逸脱、研究として再生医療等を行う場合は研究データの改ざん、ねつ造等を含む。なお、「不適合」は、医薬品医療機器等法第68条の10の規定に基づき再生医療等製品に関して報告が義務付けられる事項(「副作用」や「不具合」)とは異なるので留意すること。再生医療等の提供において使用される医療機器や再生医療等製品について、医薬品医療機器等法第68条の10の規定に基づき厚生労働大臣へ報告することが義務付けられている事項を知った場合には、同法に基づく報告を行うこと。
(61) 省令第20条の2第4項関係
「特に重大なもの」とは、細胞提供者又は再生医療等を受ける者の人権や安全性又は結果の信頼性に影響を及ぼすものをいう。例えば、選択・除外基準や中止基準、併用禁止療法等の不遵守をいい、再生医療等を受ける者の緊急の危険を回避するためその他医療上やむを得ない理由により再生医療等提供計画、研究計画書に従わなかったものについては含まない。
認定再生医療等委員会への重大な不適合の報告は、別紙様式第10を提出して行うものとする。
(62) 省令第22条第1項及び第2項関係
「その他の必要な措置」としては、例えば、健康被害に対する医療の提供が挙げられること。
(63) 省令第25条関係
教育又は研修については、外部機関が実施する教育若しくは研修又は学術集会に参加することでも差し支えないこと。
(64) 省令第26条関係
① 窓口の設置とは、必ずしも提供する再生医療等の相談窓口専用の担当部署や場所を設ける必要はなく、再生医療等を受ける者が問合せできる電話番号等の連絡先を明示し、適切かつ迅速に対応可能な体制を整えることで差し支えない。
② 窓口については必ずしも提供する再生医療等ごとに設ける必要はなく、再生医療等の提供を行う医療機関で一つ定めることとしても差し支えない。ただし、その場合にあっては、提供する再生医療等に関する具体的な対応ができる者との連絡体制を整えること。
③ 苦情や通報の場合は、再生医療等の提供を行う医療機関の連絡体制に準じ、再生医療等の提供を行う医療機関の管理者に報告できる体制を整備しておくこと。
(65) 省令第26条の3から第26条の13まで関係
「研究として行う再生医療等に従事する者」には再生医療等を行う医師又は歯科医師を含み、研究として行う再生医療等に従事する者及び再生医療等を行う医療機関の管理者は個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)における個人情報取扱事業者又は行政機関等に該当することから、省令第26条の3第1項を踏まえ、同法における個人情報の保護の措置に準じて、個人情報(死亡した個人に関する情報、及び他の情報と容易ではないものの照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じること。
ただし、省令第26条の3第3項及び第4項並びに第26条の4から第26条の13までの規定については、個人情報保護法の手続に上乗せ又は特例となるものであり、第26条の3第2項を踏まえ、これらの規定に基づく所要の措置を講じること。
なお、研究として再生医療等を行う以外の場合については、従前どおり、個人情報保護法その他関係法令を遵守する必要があること。
Ⅴ 再生医療等提供計画について
再生医療等を提供しようとする医療機関の管理者は、再生医療等提供計画について認定再生医療等委員会の意見を聴いた上で、あらかじめ、厚生労働大臣又は地方厚生局長に提出しなければならない。
提供計画の種類 |
意見を聴く認定再生医療等委員会 |
提出先 |
第一種再生医療等提供計画 |
特定認定再生医療等委員会 |
地方厚生局長を経由して厚生労働大臣 |
第二種再生医療等提供計画 |
特定認定再生医療等委員会 |
地方厚生局長 |
第三種再生医療等提供計画 |
認定再生医療等委員会 |
地方厚生局長 |
なお、再生医療等提供計画は、再生医療等ごとに作成し提出しなければならない。
(1) 法第4条第1項第5号関係
「再生医療等技術の安全性の確保等に関する措置」には、提供する再生医療等の科学的妥当性について、定期報告の際に評価するための評価方法を含むこと。
(2) 省令第27条第1項関係
① 再生医療等提供計画は、再生医療等を研究として行う場合においては研究計画書の要点及び管理に必要な情報が記載されたものである。
② 再生医療等提供計画には、説明同意文書及び再生医療等の内容をできる限り平易な表現を用いて記載した文書を含むこと。
(3) 法第4条第2項関係
再生医療等を提供しようとする医療機関の管理者は、再生医療等提供計画に記載される認定再生医療等委員会に意見を聴くときは、提供しようとする再生医療等が第一種再生医療等である場合は厚生労働大臣、第二種再生医療等又は第三種再生医療等の場合は地方厚生局長に提出することとなる書類一式を当該認定再生医療等委員会に提出することとする。
なお、再生医療等に用いる細胞加工物又は核酸等の種類によって省令第44条に規定される認定再生医療等委員会の委員の構成要件が異なるため、計画毎に審査可能な認定再生医療等委員会が異なることに留意すること。
(4) 法第4条第3項第1号関係
再生医療等提供計画を提出する者は、再生医療等提供計画に記載された認定再生医療等委員会が述べた意見の内容を記載した書類には、当該再生医療等提供計画に関する審査等業務の過程に関する記録を添付すること。
(5) 省令第27条第3項関係
再生医療等を多施設共同研究として行う場合にあっては、代表管理者が代表して1つの再生医療等提供計画について認定再生医療等委員会の意見を聴き、厚生労働大臣又は地方厚生局長に提出することとする。
その場合、各共同研究機関の管理者は、再生医療等提供計画の内容について事前に協議を行った上で当該計画を作成し、かつ、それぞれの医療機関において代表管理者が当該計画を提出することにつき、了承を得ること。
(6) 省令第27条第4項関係
「再生医療等の区分」は、提供される細胞加工物又は核酸等の種類、加工の工程及び投与方法が、有効性、安全性並びに倫理的及び科学的妥当性の観点から一連の再生医療等技術として評価されるか否かによって判断されるものであること。
(7) 省令第27条第6項第5号関係
「審査等業務の対象となる再生医療等提供計画に関する役務」とは、例えば直接的には再生医療等の提供に関わらない第三者からの再生医療等提供計画や定期報告等の提出書類の作成支援や認定再生医療等委員会への申請支援等が挙げられる。役務の提供にあたっての金銭の授受の有無は問わない。
(8) 省令第27条第8項第1号関係
「提供する再生医療等の詳細を記した書類」には、提供する再生医療等が研究の場合においては研究計画書とし、省令第8条の4各号並びにⅣ(18)及び(19)に掲げる事項を含むこと。研究以外の場合においては、次に掲げるものを含むこと。
① 再生医療等の実施方法等の詳細
② 細胞の入手の方法(省令第7条関係。細胞を用いない場合を除く。)
(ア) 細胞の提供を受けた後に、感染症の罹患後、検査をしても感染を証明できない期間があることを勘案し、再検査を実施する場合にあっては、その方法
(イ) 細胞の提供を受ける際(動物の細胞を用いる場合を含む。)の、その過程における微生物等による汚染を防ぐために必要な措置
(ウ) 提供を受けた当該細胞について、微生物等による汚染及び微生物等の存在に関する適切な検査を行う場合においてはその内容
(エ) ヒトES細胞を用いる場合にあって、ヒトES細胞の樹立に関する指針に定める手続を経たものである場合には、その旨を証する書類
③ 環境への配慮(省令第11条関係)
環境に影響を及ぼすおそれのある再生医療等を行う場合には、環境へ悪影響を及ぼさないために講じる配慮の内容
④ 細胞の安全性に関する疑義が生じた場合の措置(省令第15条関係)
細胞提供者又は細胞を採取した動物の遅発性感染症の発症の疑いその他の当該細胞の安全性に関する疑義が生じたことを知った場合における、再生医療の安全性の確保等を図るための措置の内容
⑤ 再生医療等を受ける者に関する情報の把握(省令第19条関係)
再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾病等の発生の場合に当該疾病等の情報を把握できるよう、及び細胞加工物又は核酸等に問題が生じた場合に再生医療等を受けた者の健康状態等を把握できるよう、あらかじめ講じる措置の内容
核酸等を用いる医療技術を用いる場合は、核酸等の特性、導入方法、特性解析及び品質試験等に関して追加の詳細事項が必要であることから、提供する再生医療等の詳細を記した書類の作成にあたっては、別途発出する通知の内容を踏まえること。
(9) 省令第27条第8項第3号関係
「再生医療等提供計画に記載された再生医療等と同種又は類似の再生医療等に関する国内外の実施状況を記載した書類」としては、例えば、当該再生医療等に用いる細胞加工物又は核酸等の種類や投与経路、投与方法等について同種又は類似の再生医療等に関する国内外の研究論文が挙げられる。記載する研究論文については、「「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)における科学的文献チェックリストに基づき判断すること。科学的妥当性を堅牢なものとするため、複数の論文を記載することが望ましい。
改正法の施行の際現に「遺伝子治療等臨床研究に関する指針」(平成31年厚生労働省告示第48号)に基づき厚生労働大臣が意見を述べた遺伝子治療臨床研究を実施している者は、当該厚生労働大臣の意見と当該意見を求めるに当たって提出した書類一式を添付すること。
(10) 省令第27条第8項第4号関係
「再生医療等提供計画に記載された再生医療等に用いる細胞に関連する研究を記載した書類」としては、例えば、当該再生医療等に用いる細胞に関連する研究論文が挙げられること。なお、引用する文献は「「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)における科学的文献チェックリストに準じたものを記載すること。科学的妥当性を堅牢なものとするため、複数の論文を記載することが望ましい。
(11) 省令第27条第8項第5号関係
「再生医療等提供計画に記載された再生医療等に用いる核酸等に関連する研究を記載した書類」としては、例えば、当該再生医療等に用いる核酸等に関連する研究論文が挙げられること。なお、引用する文献は「「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)における科学的文献チェックリストに準じたものを記載すること。科学的妥当性を堅牢なものとするため、複数の論文を記載することが望ましい。
(12) 省令第27条第8項第8号関係
「その他これに準ずるもの」としては、例えば、契約締結前の仮契約書の写しが挙げられること。
(13) 省令第27条第8項第11号関係
「統計解析計画書」の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。なお、統計解析計画書の内容については、Ⅳ(19)省令第8条の4第1号から第18号まで関係の④及び⑨の記載と整合性を取ること。
(14) 省令第28条関係
① 研究計画書又は提供する再生医療等の詳細を記した書類等の提供計画の添付書類の変更を行う場合においても、再生医療等提供計画も変更になる可能性があることから、必要に応じて、あらかじめ認定再生医療等委員会に意見を聴くこと。
② 多施設共同研究の継続中に、一の再生医療等の提供を行う医療機関において研究を継続しなくなった場合は、当該再生医療等の提供を行う医療機関における対象者に対する観察期間が終了した後に、代表管理者が再生医療等提供計画の変更を提出すること。
(15) 省令第29条第1号関係
「当該再生医療等の安全性に影響を与える再生医療等の提供方法の変更」としては、例えば、細胞加工物又は核酸等の投与方法の変更が挙げられること。
(16) 省令第29条第2号関係
「当該再生医療等の安全性に影響を与える特定細胞加工物等の製造及び品質管理の方法の変更」としては、例えば、特定細胞加工物等製造事業者の変更が挙げられること。
(17) 省令第29条第3号関係
「第47条第3号又は第137条の28第4号に掲げる変更」とは、医薬品又は再生医療等製品の承認事項に係る変更のうち、医薬品については用法若しくは用量又は効能若しくは効果に関する追加、変更又は削除を、再生医療等製品については用法、用量若しくは使用方法又は効能、効果若しくは性能に関する追加、変更又は削除をいう。
(18) 省令第29条第4号関係
「研究の実施方法の変更」としては、例えば、対象疾患等の範囲、対象患者の範囲、対象患者数、主要評価項目の変更、研究の実施責任者の変更が挙げられること。
なお、再生医療等提供計画のうち、4(2)の「研究の進捗状況」のうち「進捗状況(Recruitment Status)」の変更についてはこれらに該当しないため、軽微変更として扱ってよい。当該項目については、国民の臨床研究への参加の選択に資する観点から、進捗に応じて以下①から④とすること。⑤は、省令第8条の9第4項の規定により公表すること。
① 募集前(Pending):どの医療機関でもまだ募集をしていない
② 募集中(Recruiting):現在研究の対象者の募集をしている
③ 募集中断(Suspended):募集が一時的に中断されている
④ 募集終了(Not recruiting):研究は実施中だが募集が終了している
⑤ 研究終了(Complete)
(19) 省令第31条関係
① 再生医療等の提供を中止する場合は、当該再生医療等を受けた者に適切な措置を講じること。なお、必要に応じて、再生医療等を受けた者の措置に伴う再生医療等の提供の終了時期やその方法について、あらかじめ認定再生医療等委員会に意見を聴くこと。また、中止届を提出した場合であっても、再生医療等の提供が終了するまでの間においては、疾病等報告、定期報告等を行うこと。
② 研究として再生医療等を行う場合、研究を中止した場合であって、中止届を提出し再生医療等を受けた者の措置を終えた場合においては、中止した日又は全ての評価項目に係るデータの収集を行うための期間が終了した日のいずれか遅い日から原則一年以内に研究計画書につき一の総括報告書を提出すること。
③ 研究として再生医療等を行う場合、中止届の提出をした場合であっても、その後研究が終了するまでの間において、研究の進捗状況に関する事項の変更に該当する場合には、再生医療等提供計画の軽微変更の届出を行うこと。
④ 研究として再生医療等を行う場合、中止届の提出期限については、研究に組み入れた再生医療等を受けた者への当該特定細胞加工物等の投与が終了した日から10日以内に届出が必要である。
(20) 省令第31条の2関係
① 終了の届出は、別紙様式第9の2を提出して行うものとすること。
② 本条は、研究として再生医療等を行う場合以外の場合に適用するものであること。研究として再生医療等を行う場合には、省令第8条の9に基づき、総括報告書の概要を提出し、公表することをもって研究の終了とすること。
③ 再生医療等の提供の中止後に再生医療等の提供を終了する時期は、再生医療等を受けた者への適切な措置を終えた後とすること。
④ 再生医療等の提供を終了する場合は、必要に応じて、再生医療等の提供を終了する前における再生医療等を受けた者への適切な措置及び再生医療等の終了後の再生医療等を受けた者への追跡調査・検証その他の必要な措置について、あらかじめ認定再生医療等委員会に意見を聴くこと。
(21) 省令第34条第1項関係
「再生医療等に関する記録」は、再生医療等を受けた者ごとに一連の文書として遡及的に確認ができる形でまとめて作成すること。当該記録については、法第24条に基づく立入検査等を受けた際には、速やかに提供可能な状態とすること。
(22) 省令第34条第2項関係
① 第1号の「再生医療等を行う場合」には、研究として再生医療等を行う場合も含まれること。
② 第1号ハの「評価」としては、例えば、再生医療等を受ける者についての再生医療等の提供前後の状態の比較が挙げられること。
③ 第1号ニの「再生医療等に用いる細胞に関する情報」としては、例えば、当該細胞の提供又は採取が行われた場所や年月日、当該細胞提供者の適格性の確認の結果及び当該細胞についての適切性を確認した検査の結果等が挙げられること。
④ 第2号ロの「再生医療等を受ける者に対する診療及び検査に関する事項」とは、研究計画書であらかじめ定められている評価項目について、研究の実施により再生医療等を受ける者から得た記録をいう。
再生医療等の提供により再生医療等を受ける者から得た記録については、次に掲げる事項を全て満たしていること。
(ア) 当該記録に係る責任の所在が明確であること
(イ) 読んで理解できること
(ウ) 実施した内容について速やかに作成されること
(エ) 原本性が担保されていること
(オ) 正確なものであること
(カ) 記録すべき内容が充足しており、完結性が担保されていること
(23) 省令第34条第3項第1号関係
「当該特定生物由来製品該当医薬品若しくは当該指定再生医療等製品の原料と類似の原料から成る特定細胞加工物等」とは、人その他の生物(植物を除く。)の細胞組織等(血液を含む。)を原料等として用いる特定細胞加工物等(培地成分、添加物等としてのみ使用され、又は極めて高度な処理を受けていることにより、十分な感染因子のクリアランスが確保され、感染症の罹患リスクが極めて低いものを除く。)をいうものであること。例えば、人の細胞組織等を原料等として用いる特定細胞加工物等として、ヒト血清アルブミンを用いて製造した特定細胞加工物や他家のがん細胞等から抽出したmRNAを用いて製造した特定核酸等(十分なウイルス不活化処理をして細胞から抽出された場合は除く。)が挙げられること。
(24) 省令第34条第3項及び第4項関係
① 第4項について、多施設共同研究の継続中に、一の再生医療等提供機関において研究を継続しないこととなった場合にも、当該医療機関は、自施設が研究を継続しないこととなった日ではなく、研究全体が終了した日を起算日として、5年間記録を保存すること。
② 第3項及び第4項について、再生医療等提供機関以外で委託業者や共同機関がある場合は、提供機関管理者の指導の下、委託業者や共同機関が当該再生医療等に関連する記録を保存することもできる。この場合においては、研究計画書や契約において、当該記録の保存について担保すること。
③ 第3項の規定による省令第27条第8項第1号から第8号までに掲げる書類、再生医療等を受ける者及び細胞提供者並びにこれらの代諾者に対する説明及びその同意に係る文書並びに認定再生医療等委員会から受け取った審査等業務に係る文書並びに第4項の規定による書類の保存については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の保存を行うことができること。
(25) 法第17条及び省令第35条関係
再生医療等提供機関の管理者は、法第17条の規定に基づき疾病等の報告の義務があることから、同意説明文書において再生医療等提供機関の管理者が疾病等の報告の法的義務を負っている旨を明記し、再生医療等の提供によるものと疑われる疾病、障害又は感染症の症状の発生時又は当該疾病等が他院で治療された場合においても、速やかに当該再生医療等を受けた者又はその家族等の代諾者等からの報告を受けられるように、事前に説明を行うこと。また、疾病等の発生の迅速な把握・適切な評価のために、再生医療等提供計画等に再生医療等の提供後の経過観察及び検査予定等のスケジュールを明確に記載し、当該内容を同意説明文書にも明示し説明すること。
(26) 省令第35条関係
認定再生医療等委員会への報告は、別紙様式第1による報告書を提出して行うものとすること。
第1号に該当する疾病等の発生を知った提供機関管理者は、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する必要がある可能性があることから、認定再生医療等委員会に対し、可及的速やかに一報を行い、その上で疾病等の発生から7日以内に別紙様式第1による報告を行うことが望ましい。第2号ニの「重篤」とは、同号イからハまでに掲げる症例に準ずるものをいう。
(27) 省令第36条関係
厚生労働大臣への報告は、別紙様式第2による報告書を提出して行うものとすること。省令第35条第1号に該当する疾病等の発生を知った提供機関管理者は、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する必要がある可能性があることから、厚生労働省に対し、可及的速やかに一報を行い、その上で7日以内に別紙様式第2による報告を行うことが望ましい。なお、報告の際には委員会の意見は必須ではないが、その後委員会の意見があった際には、当該意見を踏まえた疾病等報告書を再度提出する必要がある。
(28) 省令第37条関係
① 認定再生医療等委員会への報告は、別紙様式第3による報告書を提出して行うものとすること。
② 第1項第1号の「再生医療等を受けた者の数」については、再生医療等の提供期間における予定症例数(研究として実施する場合に限る。)、同意取得症例数、実施症例数、完了症例数、中止症例数及び補償を行った件数を記載すること。投与件数については、1回の投与ごとに1件としてカウントする。
ただし、研究として再生医療等を行う場合以外の場合においては、実施症例数のうち、報告期間における症例数、投与件数のみの記載で差し支えない。
③ 第1項第2号の「疾病等の発生状況及びその後の経過」については、既に報告及び審査されているものも含め、疾病等の発生状況を要約して簡潔に記載すること。
④ 第1項第3号の「安全性及び科学的妥当性についての評価」とは、疾病等の発生状況及びその後の経過、不適合事案の発生状況及びその後の対応等を含む再生医療等の提供の実施状況並びに研究として再生医療等が行われた場合には当該期間中に発表された研究報告等における当該研究に用いる特定細胞加工物等、再生医療等製品又は医薬品等に関連する安全性等の情報を踏まえ、当該再生医療等の安全性及び科学的妥当性についての評価について記載すること。また、科学的妥当性の評価については、再生医療等提供計画に記載した科学的妥当性の評価方法に基づいて記載すること。
⑤ 第1項第4号について、省令第8条の8関係第1項第2号に規定する「研究として行う再生医療等に従事する者(実施責任者、再生医療等を行う医師又は歯科医師及び統計的な解析を行うことに責任を有する者に限る。)及び研究計画書に記載されている者であって、当該再生医療等を行うことによって利益を得ることが明白な者」は、法第20条の報告を行う時点における省令第8条の8第1項各号に規定する関与に関する事項を再度確認し、利益相反管理基準及び利益相反管理計画を提出すること。当該時点における確認の結果、利益相反管理基準及び利益相反管理計画に変更がない場合には、その旨を認定再生医療等委員会に報告すること。
(29) 省令第37条第3項関係
国際共同研究の場合において、共同研究を行う他国の研究者と定期報告の時期を合わせるため、認定再生医療等委員会へ問い合わせた上で、再生医療等提供計画を厚生労働大臣に提出した1年以内の範囲で、最初に研究が開始された国における研究開始の起算日を起算日とすることで差し支えない。その際、初回の定期報告については、再生医療等提供計画を提出した日から当該起算日までの内容を取りまとめて報告すること。
(30) 省令第38条関係
厚生労働大臣への報告は、別紙様式第4による報告書を提出して行うものとすること。
(31) 省令第40条関係
再生医療等を提供しようとする医療機関の管理者は、当該再生医療等の提供を行う医療機関の開設者が設置した認定再生医療等委員会及び当該再生医療等の提供を行う医療機関を有する法人が設置したものに意見を聴く場合を除き、当該認定再生医療等委員会の設置者と契約を締結すること。
Ⅵ 認定再生医療等委員会について
再生医療等に関して識見を有する者から構成される委員会であって、法第26条第1項各号に規定する審査等業務を行うものを設置する者は、以下の区分に従い、厚生労働大臣による認定を受けなければならない。
認定再生医療等委員会の区分 |
審査等業務を行うことのできる範囲 |
認定の申請先 |
特定認定再生医療等委員会 |
第一種再生医療等提供計画 第二種再生医療等提供計画 第三種再生医療等提供計画 |
地方厚生局長を経由して厚生労働大臣 |
第三種再生医療等提供計画のみに係る審査等業務を行う認定再生医療等委員会 |
第三種再生医療等提供計画 |
地方厚生局長 |
なお、特定認定再生医療等委員会であって、省令第2条第2号又は第5号に掲げる再生医療等技術(ex vivo遺伝子治療および核酸等を用いる医療技術)に係る審査等業務を行う場合は、委員の構成要件が異なることから留意すること。
(1) 省令第42条第2項第1号関係
医学医術に関する学術団体、一般社団法人、一般財団法人又は特定非営利活動法人が設置する再生医療等委員会については、公益事業又は特定非営利活動に係る事業等として行われるべきものであり、収益事業として行われるべきではないことから、定款その他これに準ずるものにおいて、認定再生医療等委員会を設置及び運営する旨を公益事業又は特定非営利活動に係る事業等として明記していること。認定再生医療等委員会の設置及び運営が一般社団法人、一般財団法人又は特定非営利活動法人の目的を達成するために必要な事業であるか否かは、あらかじめ、それぞれ当該法人の主務官庁又は所轄庁に確認しておくこと。
(2) 省令第42条第2項第3号イ関係
「その他の当該医療機関と密接な関係を有する者」には、当該医療機関を設置する者(法人である場合は、その役員)、当該医療機関の管理者その他当該医療機関と雇用関係のある者などが含まれる。
(3) 省令第42条第2項第3号ロ関係
「特定の法人」には、営利法人のみならず、一般社団法人、特定非営利活動法人その他の非営利法人を含む。また、「当該法人と密接な関係を有する者」には、当該法人の役員及び職員のほか、当該法人の子会社の役員又は職員等、当該法人に対し従属的地位にある者を含む。
(4) 省令第42条第2項第4号関係
認定再生医療等委員会を設置する者(以下「認定委員会設置者」という。)のうち省令第42条第1項第1号から第3号までに掲げる団体は、会費収入、財産の運用収入、恒常的な賛助金収入等の安定した収入源を有するものであること。
ただし、細胞加工物や核酸等に係る業界団体等からの賛助金(物品の贈与、便宜の供与等を含む。)等については、認定再生医療等委員会における審査等業務の公正かつ適正な遂行に影響が及ばないと一般的に認められる範囲にとどめること。
(5) 省令第42条第2項第6号関係
「その他再生医療等委員会の業務の公正かつ適正な遂行を損なうおそれがないこと」には以下の事項が含まれる。
① 認定委員会設置者が収益事業を行う場合においては、当該収益事業は、以下の条件を満たす必要があること。
(ア) 認定再生医療等委員会の設置及び運営に必要な財産、資金、要員、施設等を圧迫するものでないこと。
(イ) 収益事業の経営は健全なものであること。
(ウ) 収益事業からの収入については、医学医術に関する学術団体、一般社団法人、一般財団法人又は特定非営利活動法人の健全な運営のための資金等に必要な額を除き、認定再生医療等委員会の設置及び運営を含む公益事業、特定非営利活動に係る事業等に用いること。
② 認定再生医療等委員会が手数料を徴収する場合においては、対価の引下げ、認定再生医療等委員会の質の向上のための人的投資等により収入と支出の均衡を図り、医学医術に関する学術団体、一般社団法人、一般財団法人又は特定非営利活動法人の健全な運営に必要な額以上の利益を生じないようにすること。
(6) 法第26条第1項関係
① 認定再生医療等委員会は、再生医療等を提供しようとする医療機関の管理者から再生医療等提供計画について意見を求められた場合においては、再生医療等提供基準に照らして審査を行い、別紙様式第5により当該管理者に意見を通知すること。
② 再生医療等提供計画について認定再生医療等委員会が意見を述べるときは、当該再生医療等提供計画に関する審査等業務の過程に関する記録を添付すること。
③ 認定再生医療等委員会は、研究として行う再生医療等に係る再生医療等提供計画の審査等業務を行うに当たっては、世界保健機関が公表を求める事項について日英対訳に齟齬がないかを含めて確認し、意見を述べること。
④ 認定再生医療等委員会は、審査等業務を行うにあたっては、再生医療等提供計画に記載された内容とその添付書類に記載された内容に齟齬がないかを確認すること。
⑤ 認定再生医療等委員会は、審査等業務を行うにあたっては、「「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)又はその最新版を参照すること。省令第10条第1項に規定される「科学的文献その他の関連する情報」の妥当性については、「「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)における科学的文献チェックリストを参考に判断すること。
⑥ 認定再生医療等委員会は、治療として再生医療等を提供する計画を審査する場合は、省令第10条第1項に規定される「妥当性」について、再生医療等を受ける者の利益として、当該再生医療等の有効性が安全性におけるリスクを上回ることが十分予測されることを含むものであることを確認し、意見を述べること。
(7) 省令第44条関係
特定認定再生医療等委員会の構成に必要な委員の数は、少なくとも8名(ex vivo遺伝子治療や核酸等を用いる医療技術の計画の審査を行う場合は10名)となるが、認定に必要な要件を満たした上で、委員の数がこれよりも多い場合には、本条各号に規定する特定の区分の委員の数に偏りがあることのないよう配慮すること。なお、審査等業務の対象となる再生医療等の区分により委員の要件が異なることから、求められる要件については以下の表を参考にすること。
特定認定再生医療等委員会の委員 |
審査対象 |
|||
細胞加工物 |
核酸等 |
|||
右記以外 |
ex vivo遺伝子治療 |
|||
分子生物学、細胞生物学、遺伝学、臨床薬理学又は病理学の専門家 |
○ |
○ |
○ |
|
再生医療等について十分な科学的知見及び医療上の識見を有する者 |
○ |
○ |
○ |
|
臨床医(現に診療に従事している医師又は歯科医師をいう。) |
○ |
○ |
○ |
|
審査等業務の対象となる再生医療等の提供において用いられる特定細胞加工物等の製造に関する識見を有する者 |
特定細胞加工物の製造 |
○ |
○ |
― |
特定核酸等の製造 |
― |
― |
○ |
|
医学又は医療分野における人権の尊重に関して理解のある法律に関する専門家 |
○ |
○ |
○ |
|
生命倫理に関する識見を有する者 |
○ |
○ |
○ |
|
生物統計その他の臨床研究に関する識見を有する者 |
○ |
○ |
○ |
|
一般の立場の者 |
○ |
○ |
○ |
|
遺伝子治療が人に与える影響について十分な科学的知見及び識見を有する者 |
― |
○ |
○ |
|
核酸等に係る遺伝子組換え生物の取扱いについて科学的知見及び識見を有する者 |
― |
○ |
○ |
|
○:必須、―:必須ではない
委員を選任するに当たっては、その委員については十分な社会的信用を有する者であること。
ここでいう「社会的信用」については、当該委員等個人の資質を総合的に勘案して認定再生医療等委員会の設置者が適切に判断すべきものであるが、例えば以下の観点が想定される。技術専門員の取扱いについても同様とすること。
① 反社会的行為に関与したことがない。
② 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員ではないか、又は暴力団と密接な関係を有していない。
③ 法、臨床研究法第24条第2号に規定する国民の保健医療に関する法律で政令で定めるもの又は刑法若しくは暴力行為等処罰ニ関スル法律(大正15年法律第60号)の規定により罰金の刑に処せられたことがない。
④ 禁錮以上の刑に処せられたことがない。
また、委員の専門性又は識見の適格性については、原則として、委員の任期に応じて直近の当該専門性又は識見に関する経験及び業績に基づき、認定再生医療等委員会の設置者が適切に選定すべきものであることに留意すること。技術専門員についても同様の取扱いとする。
(8) 省令第44条第1項第1号関係
「分子生物学、細胞生物学、遺伝学、臨床薬理学又は病理学の専門家」とは、当該領域に関する専門的知識・経験に基づき、教育又は研究を行っている者を意味するものであること。
(9) 省令第44条第1項第2号関係
「再生医療等について十分な科学的知見及び医療上の識見を有する者」とは、再生医療等に関する専門的知識・経験に基づき、診療、教育又は研究を行っている者を意味するものであること。
(10) 省令第44条第1項第3号関係
「臨床医」とは、現に診療に従事している医師又は歯科医師であって、審査等業務を行うに当たって、医学的専門知識に基づいて評価・助言を与えることができる者を意味するものであること。
(11) 省令第44条第1項第4号関係
「審査等業務の対象となる再生医療等の提供において用いられる特定細胞加工物等」とは、特定細胞加工物又は特定核酸等のいずれかである。「審査等業務の対象となる再生医療等の提供において用いられる特定細胞加工物等の製造に関する識見を有する者」とは、特定細胞加工物の場合は、細胞培養加工に関する教育若しくは研究を行っている者又は特定細胞加工物等製造施設における細胞培養加工に関する業務に携わっている者を、特定核酸等の場合は、核酸等の生成に関する教育若しくは研究を行っている者又は特定細胞加工物等製造施設における核酸等の生成に関する業務に携わっている者を意味するものであること。なお、細胞加工物として再生医療等製品を用いる計画又は核酸等として再生医療等製品又は医薬品を用いる計画の審査等業務を行う場合は、それぞれ特定細胞加工物又は特定核酸等を用いる場合に準ずること。
(12) 省令第44条第1項第5号関係
① 「医学又は医療分野における人権の尊重に関して理解のある」とは、医学又は医療分野における人権の尊重に関係する業務を行った経験を有することを意味するものであること。
② 「法律に関する専門家」とは、法律に関する専門的知識に基づいて、教育、研究又は業務を行っている者を意味するものであること。
(13) 省令第44条第1項第6号関係
「生命倫理に関する識見を有する者」とは、生命倫理に関する専門的知識に基づいて、教育、研究又は業務を行っている者を意味するものであること。なお、医療機関内の倫理審査委員会の委員の経験者であることのみをもって、これに該当するとみなすことはできないものであること。
(14) 省令第44条第1項第7号関係
「生物統計その他の臨床研究に関する識見を有する者」とは、生物統計等の臨床研究の方法論に関する専門的知識に基づいて、教育、研究又は業務を行っている者を意味するものであること。
(15) 省令第44条第1項第8号関係
「一般の立場の者」とは、主に医学・歯学・薬学その他の自然科学に関する専門的知識に基づいて教育、研究又は業務を行っている者以外の者であって、再生医療等を受ける者及び細胞提供者に対する説明同意文書の内容が一般的に理解できる内容であるか等、再生医療等を受ける者及び細胞提供者の立場から意見を述べることができる者をいう。
(16) 省令第44条第2項第1号関係
「遺伝子治療が人に与える影響について十分な科学的知見及び識見を有する者」とは、遺伝子治療に特有のリスク、合併症及び遺伝子又は染色体への影響等に関する臨床の専門的知識に基づいて診療、研究又は教育を行っている者を意味するものであること。
(17) 省令第44条第2項第2号関係
「核酸等に係る遺伝子組換え生物の取扱いについて科学的知見及び識見を有する者」とは、カルタヘナ法に関する専門的知識を有し、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施行規則(平成15年財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・環境省令第1号)第10条に規定する主務大臣のうち、厚生労働大臣及び環境大臣が生物多様性影響に関し意見を聴く学識経験者であること。
(18) 省令第45条関係
「第三種再生医療等提供計画のみに係る審査等業務を行う認定再生医療等委員会の構成に必要となる委員の数は、少なくとも5名となるが、認定に必要な要件を満たした上で、委員の数がこれよりも多い場合には、本条各号に規定する特定の区分の委員の数に偏りがあることのないよう配慮すること。
委員を選任するに当たっては、その委員については十分な社会的信用を有する者であること。ここでいう「社会的信用」及び委員の専門性又は識見の適格性については、Ⅳ(7)省令第44条関係の記載と同様の取扱いとすること。
(19) 省令第45条第1号関係
「再生医療等について十分な科学的知見及び医療上の識見を有する者」とは、再生医療等に関する専門的知識・経験に基づき、診療、教育又は研究を行っている者を意味するものであること。
(20) 省令第45条第2号関係
① 「医学又は医療分野における人権の尊重に関して理解のある」とは、医学又は医療分野における人権の尊重に関係する業務を行った経験を有することを意味するものであること。
② 「法律に関する専門家」とは、法律に関する専門的知識に基づいて、教育、研究又は業務を行っている者を意味するものであること。
③ 「生命倫理に関する識見を有する者」とは、生命倫理に関する専門的知識に基づいて、教育、研究又は業務を行っている者を意味するものであること。なお、医療機関内の倫理審査委員会の委員の経験者であることのみをもって、これに該当するとみなすことはできないものであること。
(21) 省令第45条第3号関係
「一般の立場の者」とは、主に医学・歯学・薬学その他の自然科学に関する専門的知識に基づいて教育、研究又は業務を行っている者以外の者であって、再生医療等を受ける者及び細胞提供者に対する説明同意文書の内容が一般的に理解できる内容であるか等、再生医療等を受ける者及び細胞提供者の立場から意見を述べることができる者をいう。
(22) 省令第46条第2号関係
「利害関係」とは、金銭の授受や雇用関係などを指すものであること。例えば、再生医療等委員会を設置する者の役員、職員又は会員等が該当するものであること。
(23) 省令第46条第3号関係
「当該医療機関と密接な関係を有するもの」としては、例えば、同一法人内において当該医療機関と財政的な関係を有するものが挙げられること。
なお、医療機関が複数の学部を有する大学の附属病院である場合に、他学部(法学部等)の教員で再生医療等の提供を行う医療機関と業務上の関係のない者は、「同一の医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)に所属している者」には該当しないものであること。
(24) 省令第47条第3号関係
「利害関係」とは、省令第46条第2号の利害関係をいうものであること。
(25) 省令第47条第4号関係
「同一の医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)に所属している者」とは、省令第46条第3号の同一の医療機関(当該医療機関と密接な関係を有するものを含む。)に所属している者をいうものであること。
(26) 省令第48条関係
「公平なもの」でない場合としては、例えば、再生医療等委員会を設置する者と利害関係を有するか否かで、合理的な範囲を超えて手数料の差額を設ける場合が挙げられること。
(27) 省令第49条第3号関係
「審査等業務に関する規程」には、以下の事項を含めること。
① 再生医療等委員会の運営に関する事項(手数料を徴収する場合にあっては、当該手数料の額及び算定方法に関する事項を含む。)
② 提供中の再生医療等の継続的な審査に関する事項
③ 審査等業務の過程に関する記録に関する事項(記録方法を含む。)
④ 審査等業務の過程に関する記録の保存に関する事項(記録の保存方法を含む。)
⑤ 審査等業務に関して知り得た情報の管理及び秘密の保持の方法
⑥ 省令第65条第1項各号に該当する委員及び技術専門員の審査等業務への参加の制限に関する事項
⑦ 法第17条第1項の規定による疾病等の報告を受けた場合の手続に関する事項
⑧ 省令第64条の2第3項の規定による審査(簡便な審査等)及び同条第4項の規定による審査(緊急審査)を行う場合においては、当該審査の手続に関する事項
⑨ 省令第49条第4号、第71条第1項及び第71条の2の規定による公表に関する事項
⑩ 認定再生医療等委員会を廃止する場合に必要な措置に関する事項
⑪ 苦情及び問合せに対応するための手順その他の必要な体制の整備に関する事項
⑫ 委員、技術専門員及び運営に関する事務を行う者の教育又は研修に関する事項
⑬ 「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」の遵守に関する事項
⑭ ①~⑬に掲げるもののほか、再生医療等委員会が独立した公正な立場における審査等業務を行うために必要な事項
(28) 省令第49条第4号関係
① 「厚生労働省が整備するデータベース」とは、e―再生医療(再生医療等の各種申請等のオンライン手続サイト:https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/)をいう。
② 委員名簿には、委員の氏名、性別、所属及び役職等が含まれるため、委員を委嘱する場合にあっては、当該事項が公表されることを事前に説明し、同意を得ておくこと。
③ 「審査等業務の過程に関する記録に関する事項」には、Ⅵ(52)省令第71条第1項関係を参照し、「審査等業務の過程に関する記録」の具体的な記録方法及び記録の保存方法に関する事項が含まれること。
(29) 法第26条第5項第5号関係
「審査等業務に関し不正又は著しく不当な行為」について、いかなる事実がこれに該当するかについては、個々の事案の悪質性や常習性等に照らし総合的に判断されるものであるが、例えば、以下のような場合には該当する可能性がある。なお、これらはあくまで法に関して想定される例であることに留意する必要がある。
・ 委員に不正又は不当な審査等業務を行わせるために、金銭又は役務等の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をすること
・ 利益相反に係る申告が故意又は過失により適切に行われないなどして、利害関係等により本来参加してはならない複数の審査等業務に参加すること
(30) 省令第52条関係
① 第1号の「当該認定再生医療等委員会の委員の氏名の変更であって、委員の変更を伴わないもの」としては、例えば、当該委員の婚姻状態の変更に伴う氏名の変更であって、委員は変わらないものが挙げられること。
② 第2号の「当該認定再生医療等委員会の委員の職業の変更であって、委員の構成要件を満たさなくなるもの以外のもの」としては、例えば、当該委員の所属機関の変更に伴う職名の変更によるものが挙げられること。
③ 第4号の「審査等業務を行う体制に関する事項の変更であって、審査等業務の適切な実施に支障を及ぼすおそれのないもの」としては、例えば、再生医療等委員会の開催頻度が多くなるよう変更を行うものが挙げられること。
(31) 省令第54条第1号関係
「地域の名称の変更又は地番の変更に伴う変更」とは、認定再生医療等委員会の所在地は変わらず、所在地の地域の名称の変更又は地番の変更に伴うものをいうものであること。
(32) 省令第59条関係
認定委員会設置者が省令第59条第1項の認定再生医療等委員会廃止届書(様式第十三)を提出しようとする場合には、あらかじめ、地方厚生局に相談すること。
廃止を予定する認定委員会設置者は、審査等業務を行っている再生医療等提供機関の管理者と調整を図り、当該再生医療等提供機関に生じる不都合や不利益が最小限になるよう努めた上で、再生医療等提供計画の審査等業務を引き継ぐ認定再生医療等委員会を選定すること。また、他の認定再生医療等委員会に引き継ぐ際には、当該再生医療等提供機関と必要な事項を調整の上、引き継ぎ先の認定再生医療等委員会へ当該再生医療等提供計画の概要を報告すること。
引き継ぎ先の認定委員会設置者は、報告を受けた概要について委員に速やかに共有すること。
(33) 省令第60条第2項関係
「その他の適切な措置」とは、認定委員会設置者が、当該認定再生医療等委員会に再生医療等提供計画を提出していた医療機関に対し、他の認定再生医療等委員会を紹介することに加え、当該医療機関が当該他の認定再生医療等委員会と契約を締結する際には、審査等業務に必要な書類等を提供すること等をいうものであること。
(34) 省令第63条第4号関係
「利害関係」の判断にあっては、審査の中立性、公平性及び透明性を確保するため、薬事分科会審議参加規程(平成20年12月19日薬事・食品衛生審議会薬事分科会)や医学研究のCOIマネジメントに関するガイドライン(平成23年2月日本医学会臨床部会利益相反委員会)等を目安とすること。
(35) 省令第63条第5号関係
「利害関係」とは、省令第46条第2号の利害関係をいうものであること。
(36) 省令第64条第4号関係
「利害関係」の判断にあっては、審査の中立性、公平性及び透明性を確保するため、薬事分科会審議参加規定(平成20年12月19日薬事・食品衛生審議会薬事分科会)や医学研究のCOIマネジメントに関するガイドライン(平成23年2月日本医学会臨床部会利益相反委員会)等を目安とすること。
(37) 省令第64条第5号関係
「利害関係」とは、省令第46条第2号の利害関係をいうものであること。
(38) 省令第64条の2関係
審査等業務については、テレビ会議又はウェブ会議等の双方向の円滑な意思疎通が可能な手段を用いて遠隔的に行うことは差し支えない。ただし、委員会に出席した場合と遜色のないシステム環境を整備するよう努めるとともに、委員長は適宜出席委員の意見の有無を確認する等、出席委員が発言しやすい進行について配慮すること。
(39) 省令第64条の2第1項関係
① 「技術専門員」は、当該再生医療等を審査する認定再生医療等委員会から依頼を受け、評価書を用いて科学的観点から意見を述べる者であること。
(ア) 「審査等業務の対象となる疾患領域の専門家」とは、審査対象となる再生医療等の疾患領域に関する専門的知識・経験に基づき、現に診療、教育、研究又は業務を行っている者であること。例えば、5年以上の医師又は歯科医師の実務経験を有し、対象疾患領域の専門家である者が該当する。
(イ) 「生物統計の専門家その他の再生医療等の特色に応じた専門家」のうち「生物統計の専門家」とは、生物統計に関する専門的知識に基づいて、業務を行っている者をいう。
(ウ) 「生物統計の専門家その他の再生医療等の特色に応じた専門家」としては、例えば、以下の場合において、それぞれ以下に掲げる専門家が考えられる。
・ 再生医療等の有効性を検証するための研究である場合その他統計学的な検討が必要と考えられる場合には、生物統計の専門家
・ 細胞の培養を伴う第三種再生医療等の場合には、細胞培養加工の専門家(ただし、培養工程を伴わず、簡易な操作のみの場合は除く。)
② 認定再生医療等委員会は、法第26条第1項第1号の規定による再生医療等提供計画の新規審査の業務を行う場合には、技術専門員として「審査等業務の対象となる疾患領域の専門家」からの評価書を確認すること。それに加え、必要に応じて、①ウのような「生物統計の専門家その他の再生医療等の特色に応じた専門家」からの評価書を確認すること。
③ 技術専門員は、認定再生医療等委員会に出席することを要しないこと(認定再生医療等委員会の求めに応じて、出席して説明を行うことを妨げるものではない)。また、認定再生医療等委員会の委員が技術専門員を兼任して評価書を提出することができること。
(40) 省令第64条の2第2項関係
再生医療等提供計画の変更、疾病等報告、定期報告、重大な不適合報告等に関する審査等業務において、必要があると認められる場合においては、認定再生医療等委員会の判断において、技術専門員からの評価書を確認すること等により、技術専門員の意見を聴くこと。
(41) 省令第64条の2第3項関係
① 「再生医療等の提供に重要な影響を与えないもの」とは、省令第29条に規定する軽微な変更に該当するものや再生医療等の提供が0件であった場合の定期報告をいう。
② 「審査等業務に関する規程に定める方法」としては、例えば、委員長のみの確認をもって行う簡便な審査等が挙げられる。
③ 誤記については、内容の変更に該当する場合もあるため、認定再生医療等委員会において簡便な審査等とするかどうかを判断すること。
④ 「当該認定再生医療等委員会の指示に従って対応するもの」としては、例えば、認定再生医療等委員会で審査等業務を行い「適」の意見を出す条件として誤記等の修正を指示した場合等が挙げられる。なお、内容の変更を伴わない誤記、再生医療等の提供が0件であった場合の定期報告については、あらかじめ、本規定に基づき審査等業務に関する規程に定める方法により行う旨を提供機関管理者等に指示しておくことで、必ずしもその都度指示を行うことなく、簡便な審査等で対応することが可能となる。
(42) 省令第64条の2第4項関係
① 重大な疾病等や不適合事案が発生した場合であって、再生医療等を受ける者の保護の観点から緊急に措置を講じる必要がある場合においては、審査等業務に関する規程に定める方法により、委員長と委員長が指名する委員による緊急的な審査を行うこととして差し支えない。ただし、この場合においても審査等業務の過程に関する記録を作成すること。
② 緊急的な審査において一定の方向性を得た場合にあっても、その後、速やかに認定再生医療等委員会を開催し、結論を改めて得ること。
(43) 省令第64条の2第5項関係
① 当分の間、以下に該当する再生医療等に係る審査等業務を行う場合であって、遠隔的に会議を行うための環境を有さないなど、対面又はテレビ会議若しくはウェブ会議等の双方向の円滑な意思疎通が可能な手段による開催が困難な場合は、「災害その他やむを得ない事由があり、かつ、保健衛生上の危害の発生若しくは拡大の防止又は再生医療等を受ける者の保護の観点から、緊急に再生医療等を提供し、又は変更する必要がある場合」に該当するものとする。
(ア) 感染症など災害その他やむを得ない事由がある際に、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため、新たに緊急に提供する必要がある再生医療等
(イ) 感染症など災害その他やむを得ない事由がある際に、当該事由に対するものに限定はされないが、生命の保護の観点から新たに緊急に提供する必要がある再生医療等
(ウ) 既に提供している再生医療等であって、保健衛生上の危害の拡大を防止するため、あるいは生命の保護の観点から、緊急で提供計画を変更せざるを得ない再生医療等
② 書面により審査等業務を行う場合においては、委員の出席を書面による確認に代えることができるのみであり、省令第63条、第64条及び第65条第2項の規定を含め、そのほかの法及び省令で定める要件を満たす必要があることに留意すること。例えば、以下に留意すること。
(ア) 省令第63条及び第64条に掲げる要件を満たした委員全員から意見を聴く必要があること。
(イ) 新規の再生医療等提供計画の審査等業務においては、技術専門員からの評価書を確認する必要があること。
(ウ) 再生医療等提供計画の変更の審査等業務においては、必要に応じ、技術専門員の意見を聴く必要があること。
(エ) 結論を得るに当たっては、原則として、意見を聴いた委員の全員一致をもって行うよう努めること。ただし、意見を聴いた委員全員の意見が一致しないときは、意見を聴いた委員の過半数の同意を得た意見を当該認定再生医療等委員会の結論とすることができること。特に一般の立場の者である委員の意見を聴くよう配慮すること。
③ 書面による審査等業務については、②を満たした上で、持ち回りによるメール等で委員の意見を聴くことを含むものであること。なお、この場合、審査等業務に関する規程にあらかじめ定める方法により、実施することが望ましい。
④ 認定再生医療等委員会は、後日、当該再生医療等の提供に当たって留意すべき事項又は改善すべき事項について結論を得なければならない。この場合、法第20条第1項に規定する定期報告までに、当該再生医療等に係る最新の科学的知見を反映させ、安全性が確保された再生医療等を提供することを目的として、対面による審査等業務が可能になった段階で、速やかに意見を述べること。
⑤ 省令第64条の2第5項の規定に基づく書面による審査等業務については、電磁的記録によるものも含むこと。
(44) 省令第65条第1項第2号関係
「多施設で実施される共同研究」を実施していた者とは、臨床研究法第2条第2項に規定する特定臨床研究を実施していた研究責任医師、医薬品医療機器等法第2条第17項に規定する治験のうち、医師又は歯科医師が自ら実施するもの(いわゆる「医師主導治験」)を実施していた治験調整医師及び治験責任医師をいう。
(45) 省令第65条第1項第3号関係
「再生医療等提供計画に関する役務の提供を行った者又は当該者と密接な関係にある者」には、第1号又は第2号に掲げる者との契約に基づき再生医療等提供計画に記載する内容の検討、記載内容に係る関係者との調整業務を担う等により審査対象となる再生医療等提供計画の作成に関与した者(法人等の団体を含む。)や当該者と金銭の授受を行った者、雇用関係のある者等が含まれる。本規定により、例えば、
・ 再生医療等提供計画の作成支援を行う企業
・ 再生医療等提供計画の届出等をはじめとする法に基づく手続の履行を担う企業の運営者や当該企業と雇用・委嘱関係にある者
等は、審査等業務に参加してはならない。
(46) 省令第65条第1項第4号関係
「密接な関係を有している者」には、審査等業務の対象となる再生医療等提供計画を提出した医療機関の管理者、当該再生医療等を行う医師又は歯科医師及び実施責任者以外の当該再生医療等に従事する者や、当該再生医療等に関与する特定細胞加工物製造業者又は医薬品等製造販売業者等と金銭の授受を行った者、雇用関係のある者などが含まれる。
(47) 省令第65条第2項関係
① 議論を尽くしても出席委員全員の意見が一致しない時は、出席委員の過半数の同意を得た意見を結論とすることが可能だが、可能な限り大多数の同意を得るよう努めること。
② 認定再生医療等委員会の結論は、「適」「不適」「継続審査」のいずれかとすること。
③ 認定再生医療等委員会の結論を得るに当たっては、出席委員全員の意見を聴いた上で、結論を得ること。特に一般の立場の者である委員の意見を聴くよう配慮すること。
(48) 省令第66条関係
省令第66条による報告については、別紙様式第6によるものとする。
(49) 省令第67条関係
帳簿には、審査等業務の対象となった再生医療等ごとに、次に掲げる事項を記載すること。
① 審査等業務の対象となった再生医療等提供計画を提出した医療機関の管理者(多施設共同研究の場合は代表管理者。以下「医療機関の管理者等」という。)の氏名及び医療機関の名称
② 審査等業務を行った年月日
③ 審査等業務の対象となった再生医療等の名称
④ 法第26条第1項第1号の意見を述べた場合には、審査の対象となった再生医療等提供計画の概要
⑤ 法第26条第1項第2号又は第3号の報告があった場合には、報告の内容
⑥ 法第26条第1項第4号の意見を述べた場合には、再生医療等技術の安全性の確保等その他再生医療等の適正な提供のために必要があると判断した理由
⑦ 述べた意見の内容
⑧ 法第26条第1項第1号の意見を述べた場合には、医療機関の管理者等が厚生労働大臣又は地方厚生局長に審査等業務の対象となった再生医療等提供計画を提出した年月日(省令第27条第2項の通知により把握した提出年月日)
なお、帳簿の備付け及び保存については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の保存を行うことができること。
(50) 省令第69条関係
認定委員会設置者は、認定再生医療等委員会の事務を行う者を選任し、認定再生医療等委員会事務局を設けること。
認定委員会設置者が、倫理審査委員会等を設置している場合、認定再生医療等委員会の事務を行う者が、倫理審査委員会の事務を兼任することは差し支えない。
(51) 省令第70条関係
認定委員会設置者は、再生医療等の科学的妥当性の評価、安全性の確保及び生命倫理への配慮の観点から、再生医療等提供基準に照らして適切な審査ができるようにするために、委員、技術専門員及び運営に関する事務を行う者に対し教育又は研修の機会を設け、受講歴を管理すること。なお、教育又は研修については、外部機関が実施する教育又は研修への参加の機会を確保することでも差し支えないこと。外部機関が実施する教育又は研修を受けさせる場合においても、受講歴を管理すること。
(52) 省令第71条第1項関係
認定委員会設置者は、簡便な審査である場合を含め、以下の事項を含む審査等業務の過程に関する記録を作成すること。
① 開催日時
② 開催場所
③ 議題
④ 再生医療等提供計画を提出した医療機関の管理者等の氏名及び再生医療等の提供を行う医療機関の名称
⑤ 審査等業務の対象となった再生医療等提供計画を受け取った年月日
⑥ 審査等業務に出席した者の氏名及び評価書を提出した技術専門員の氏名
⑦ 各委員及び技術専門員の審議案件ごとの利害関係の有無や審査等業務への関与に関する状況(審査等業務に参加できない者が、委員会の求めに応じて意見を述べた場合は、その事実と理由を含む。)
⑧ 結論及びその理由(出席委員の過半数の同意を得た意見を委員会の結論とした場合には、賛成・反対・棄権の数)を含む議論の内容(議論の内容については、質疑応答などの具体的なやりとりの分かる内容を記載すること。審査の結果のみを記載することは、適切ではない。)
「審査等業務の過程に関する記録」は、「質疑応答などのやりとりが分かる内容」も含めた、結論に至る議論の過程の全ての詳細が分かるものをいう。本記録については、法に基づく報告命令や立入検査において提出を求めることがあるため、逐語録や音声データ等の客観的記録を残すこと。継続審査となった場合には、継続審議となった論点とその理由なども記載すること。具体的な記載方法については、「「認定再生医療等委員会の適切な審査等業務実施のためのガイダンス(手引き)」について」(令和6年5月13日医政研発0513第1号)を参照すること。
「審査等業務の過程に関する概要」とは、「審査等業務の過程に関する記録」から個人情報、研究の独創性及び知的財産権の保護に支障を生じるおそれのある事項を除いたものをいう。認定委員会設置者は、認定再生医療等委員会の開催ごとの審査等業務の過程に関する概要を、開催後速やかに厚生労働省が整備するデータベース(e―再生医療(再生医療等の各種申請等のオンライン手続サイト:https://saiseiiryo.mhlw.go.jp/)に記録することにより公表すること。当該概要については、「審査等業務の過程に関する記録」と同程度に結論に至る議論の過程がわかる必要があること。このため、当該概要に審査における委員の意見と結果のみを記載することは十分ではない。
なお、審査等業務の過程に関する記録の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(53) 省令第71条第2項関係
① 省令第71条第2項の保存は、認定再生医療等委員会を廃止した場合においても、当該認定再生医療等委員会が審査等業務を行った再生医療等提供計画に係る再生医療等が終了した日から10年間保存すること。
② 省令第71条第2項の保存は、再生医療等ごとに整理し保存すること。
③ 省令第71条第2項の保存については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の保存を行うことができること。
(54) 省令第71条第3項関係
① 最新の審査等業務に関する規程及び委員名簿については、当該認定再生医療等委員会の廃止後10年間保存すること。
② 改正前の審査等業務に関する規程及び委員名簿については、当該規程等に基づき審査等業務を行った全ての再生医療等が終了した日から10年間保存することで差し支えない。
③ 「委員会の設置又は運営に関与する者が提供した審査等業務に係る役務」とは、例えば委員会の事務局業務の代行などが挙げられる。また「その他の関与」とは、例えば委員会構成等に関与することや審査対象となる計画を紹介すること等が挙げられる。「委員会の設置又は運営に関与する者が提供した審査等業務に係る役務その他の関与に関する記録」については、当該者が提供した審査等業務に係る役務その他の関与の内容に変更があった場合は、当該審査等業務毎に具体的な関与の内容についての記録を残すこと。
④ 省令第71条第3項の保存については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の保存を行うことができること。
Ⅶ 特定細胞加工物等の製造について
特定細胞加工物等の製造とは、特定細胞加工物にあっては入手した細胞から特定細胞加工物が作成されるまでの間に施される加工のこと、特定核酸等にあっては化学合成その他の方法等により生成することをいう。
特定細胞加工物等の製造をしようとする者は、特定細胞加工物等製造施設で製造する特定細胞加工物等の区分(特定細胞加工物又は特定核酸等)ごとに、以下の区分に従い、厚生労働大臣の許可若しくは認定を受け又は届出を行わなければならない。
特定細胞加工物等の製造をしようとする者の区分 |
必要な手続 |
許可/認定の申請先・届出先 |
① 国内で特定細胞加工物等の製造をしようとする者(③に該当する者を除く) |
許可 |
地方厚生局長 |
② 国外で特定細胞加工物等の製造をしようとする者 |
認定 |
厚生労働大臣 |
③ 特定細胞加工物を製造する場合であって、病院若しくは診療所、医薬品医療機器等法第23条の22第1項の許可を受けた製造所に該当するもの又は移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律第30条の臍帯血供給事業の許可を受けた者であって特定細胞加工物等の製造をしようとする者 |
届出 |
地方厚生局長 |
④ 特定核酸等を製造する場合であって、病院若しくは診療所、医薬品医療機器等法第13条第1項の許可又は同法第23条の22第1項の許可を受けた製造所に該当するもの |
届出 |
地方厚生局長 |
なお、細胞を加工せず保存のみを行う場合又は既に生成された核酸等の保存のみを行う場合は特定細胞加工物等製造事業者の許可、認定又は届出を要しない。また、再生医療等に用いられる細胞加工物の原材料となる細胞を保管する場合は、「「再生医療等安全性確保法における細胞保管に関する考え方」について」(令和6年4月15日医政研発0415第2号)を参照すること。
(1) 法第35条第2項関係
「特定細胞加工物等製造施設の構造設備に関する書類」には次の図面を含めること。
① 施設付近略図(周囲の状況がわかるもの。航空写真又は衛星写真でも可。必要に応じて提出すること。更新申請の場合は省略可。)
② 施設敷地内の建物の配置図(特定細胞加工物等製造施設と同一敷地内にある建物は全て記載すること。)
③ 施設平面図(平面図には次の例により表示すること。例:窓、出入口、事務室、秤量室、調製室(混合、溶解、ろ過等)、充てん室、閉そく室、包装室、試験検査室、原料等の倉庫等製造工程に必要な室名及び面積が識別できるものであること。)
④ その他参考となる図面
(2) 省令第72条第3項第2号関係
「特定細胞加工物等の一覧表」とは、特定細胞加工物等の名称の一覧を記載するものであること。
(3) 省令第81条第2項関係
省令様式第20による申請書には次に挙げるものを添付すること。
① 当該許可又は許可の更新に係る調査の申請の日から過去2年間に実施された特定細胞加工物等の製造の許可又は許可の更新に係る調査に係る結果通知書の写し(調査が実施されている場合に限る。)
② その他独立行政法人医薬品医療機器総合機構が必要とする資料
(4) 省令第83条第2項第2号関係
「特定細胞加工物等の一覧表」とは、特定細胞加工物等の名称の一覧を記載するものであること。
(5) 法第40条第2項関係
「特定細胞加工物等製造施設の構造設備に関する書類」には次の図面を含めること。
① 施設付近略図(周囲の状況がわかるもの。航空写真又は衛星写真でも可。必要に応じて提出すること。更新申請の場合は省略可。)
② 施設敷地内の建物の配置図(特定細胞加工物等製造施設と同一敷地内にある建物は全て記載すること。)
③ 施設平面図(平面図には次の例により表示すること。例:窓、出入口、事務室、秤量室、調製室(混合、溶解、ろ過等)、充てん室、閉そく室、包装室、試験検査室、原料等の倉庫等製造工程に必要な室名及び面積が識別できるものであること。)
④ その他参考となる図面
(6) 省令第85条第4項第2号関係
「特定細胞加工物等の一覧表」とは、特定細胞加工物等の名称の一覧を記載するものであること。
(7) 省令第89条関係
本規定は、法第42条に規定する特定細胞加工物等製造施設の構造設備の基準を定めたものであること。病院又は診療所の手術室等で細胞培養加工又は核酸等の生成を行う場合についても、当該基準を満たさなければならないものであること。なお、遺伝子組換え生物等を用いる場合は、カルタヘナ法の規定に従うこと。
(8) 省令第89条第2号関係
「円滑かつ適切な作業を行うのに支障のないよう配置されており、かつ、清掃及び保守が容易なものであること」とは、次のことをいうものであること。
① 作業室の配置・設備及び器具が、作業中における特定細胞加工物等、原料及び資材の混同並びに汚染を防止し、円滑かつ適正な作業を行うのに支障のないよう配置されており、かつ、清掃及び保守が容易にできるように配慮されたものであること。
② 構造設備は、特定細胞加工物等、原料及び資材の汚染防止の観点から製造方法に応じて清掃及び保守が容易な建材を使用したものであり、かつ、製造方法に応じた広さを有するものであること。
(9) 省令第89条第3号関係
「更衣を行う場所」とは、必ずしも更衣のための専用の部屋の設置を求めるものではないこと。
(10) 省令第89条第9号関係
清浄度管理区域は、製造する特定細胞加工物等の製造工程によって決定されるものであること。
ハの「有害な廃水」としては、例えば、不活性化前の病原体(BSL2以上)等を含む廃液その他人体や環境への影響がある廃水が挙げられること。「有害な廃水による汚染を防止するために適切な構造」としては、例えば、排水トラップ等を備えた排水口が挙げられること。
ニの「排水口を設置しないこと」については、既存の構造設備に既に排水口が設けられている場合には排水口を撤去することをいうものであること。「作業室の汚染を防止するために必要な構造」とは、清掃が容易な排水トラップ(消毒を行うことができる構造のものであること。)及び逆流の防止装置等を有するものであること。
(11) 省令第89条第10号関係
「無菌操作等区域」については、培養工程を伴わず、短時間の操作で人体への特定細胞加工物等の投与が行われる場合であって無菌操作が閉鎖式操作で行われない場合は、バイオセーフティキャビネット等を使用し操作の無菌性及び操作者の安全性の確保に努めること。
イの「無菌操作が閉鎖式操作で行われ無菌性が確保できる場合」とは、無菌操作が閉鎖式操作のみで行われ、培養工程を伴わず、短時間の操作で人体への特定細胞加工物等の投与が行われる場合であって操作の無菌性が確保される場合をいうものであること。
ニの「排水口を設置しないこと」については、既存の構造設備に既に排水口が設けられている場合には排水口を撤去することをいうものであること。ただし、撤去が困難な場合においては、例外的に、製造作業中に排水口を密閉することができる構造とした上で汚染防止措置を採ることによって対応することでも差し支えない。また、バイオセーフティキャビネット又はアイソレータ内に設けられたアスピレータ等の用に供する排水口(外部と直接接続されておらず、作業室を汚染しない構造のものに限る。)については、汚染及び交差汚染を防止するために適切に管理されていることでも差し支えないが、そのための手順についてあらかじめ衛生管理基準書等に規定しておくこと。
(12) 省令第89条第12号関係
「無菌操作が閉鎖式操作で行われ無菌性が確保できる場合」とは、無菌操作が閉鎖式操作のみで行われ、培養工程を伴わず、短時間の操作で人体への特定細胞加工物等の投与が行われる場合であって操作の無菌性が確保される場合をいうものであること。
(13) 省令第89条第13号関係
「病原性を持つ微生物等」には、病原性を持つ微生物又はカルタヘナ法に規定される遺伝子組換え生物に該当する微生物が含まれる。「病原性を持つ微生物等を取り扱う区域」は、特定細胞加工物等を製造する過程で病原体を取り扱う区域のほか、微生物が混入しているおそれのある物を取り扱う区域であって封じ込めを行わなければ特定細胞加工物等及び原料の汚染又は交差汚染のおそれがある場所も含むものであること。「適切な陰圧管理を行うために必要な構造及び設備」としては、例えば、病原性を持つ微生物等を取り扱う区域を、密閉式の建屋構造とし、前室、廊下等に対して陰圧(必ずしも外気に対して陰圧であることを要しない。)の環境とすることが挙げられること。なお、病原性を持つ微生物等については封じ込め要件に従って取り扱うことが必要であり、国立健康危機管理研究機構における病原体等安全管理規程、「生物学的製剤等の製造所におけるバイオセーフティの取扱いについて」(平成12年2月14日医薬監第14号)その他関連する規程等を参考にすること。
(14) 省令第89条第15号関係
「空気処理システム」については、無菌操作等区域のみならず、その他の区域についても微生物等による特定細胞加工物等及び原料の汚染を防止するために適切な構造のものでなければならない。ただし、バイオセーフティキャビネット等を使用する場合など、合理的な理由がある場合についてはこの限りではない。
「微生物等による特定細胞加工物等及び原料の汚染を防止するために適切な構造のもの」とは、必要に応じて、次のような構造をいうものであること。
① 病原性を持つ微生物等を取り扱う場合においては、当該微生物等の空気拡散を防止するために適切な構造のもの。
② 病原性を持つ微生物等を取り扱う区域(試験検査において病原性を持つ微生物等を使用する区域を含む。)から排出される空気を、高性能エアフィルターにより当該微生物等を除去した後に排出する構造のもの。
(15) 省令第89条第17号関係
イについては、新たに使用動物を受け入れる場合において、当該動物が感染している病原因子等により、飼育中の使用動物等を通じて特定細胞加工物等及び原料が汚染され、又は交差汚染されることのないよう、使用動物を検査するための区域は使用動物の飼育室その他の区域から隔離することを目的として規定されたものであること。詳細については、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律の下で実施する異種移植の実施について」(令和7年1月17日医政研発0117第1号、感感発0117第7号)を参照すること。
(16) 省令第89条第18号関係
「区分」とは、線引き、ついたて等により一定の場所や物を分けることをいうものであること。「区分」を具体的にどのような形態によって実現すべきかは、個々の事例においてその目的に応じて判断されるべきものであること。
(17) 省令第92条関係
「品質リスクマネジメント」とは、例えば、リスクアセスメント、リスクコントロール、リスクコミュニケーション、リスクレビュー等の手続に従い、特定細胞加工物等の品質に対するリスクについて評価、管理等を行うことをいうものである。
特定細胞加工物等に係る品質リスクマネジメントについては、特定細胞加工物等を投与する医師又は歯科医師が行う品質リスクマネジメントと、特定細胞加工物等を製造する特定細胞加工物製造事業者が行う品質リスクマネジメントがあるが、特定細胞加工物等製造事業者が行う品質リスクマネジメントについては、必要に応じて、製造する特定細胞加工物等を投与することとなる医師又は歯科医師の指示を仰ぐこと。
品質マネジメントの実施にあたっては、「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」(平成18年9月1日薬食審査発第0901004号、薬食審査発第0901005号)又はその最新版等を参考とすること。
(18) 省令第93条第2項関係
品質部門は原則として製造部門から独立していること。ただし、やむを得ない場合においては、特定細胞加工物等製造施設の規模に応じ、品質部門の機能が適切に維持されている場合にあっては品質部門と製造部門の担当者が同一であっても差し支えないが、当該担当者は同時に両部門の業務を行ってはならないこととする。ただし、品質部門と製造部門の担当者を同一とする場合は、やむを得ないとする理由及び各業務の独立性が担保できるとする合理的理由が説明可能であること。
(19) 省令第94条第2項関係
「支障を生ずることがないようにしなければならない」とは、特定細胞加工物等製造事業者は、施設管理者が業務を遂行するに当たり必要となるものに対する支援を行わなければならないことを求めているものであること。
(20) 省令第95条第1項関係
「製造・品質管理業務を適正かつ円滑に実施し得る能力を有する責任者」とは、責任を負う業務の種類等と実務経験、教育訓練等とを照らし合わせた上でその業務を適正かつ円滑に実施し得る能力を有するものと特定細胞加工物等製造事業者が判断した者であること。
(21) 省令第95条第4項関係
「文書」としては、例えば、製造・品質管理業務に従事する職員の責務及び管理体制が記載された組織図が挙げられること。
(22) 省令第96条関係
特定細胞加工物等標準書に記載する事項は、当該特定細胞加工物等製造施設が行う製造工程及び保管に係る製造・品質管理業務の内容をいうものであり、必ずしも当該特定細胞加工物等の全ての製造工程に関する内容が求められているものではないこと。
なお、特定細胞加工物等標準書の保管及び作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の保存及び作成を行うことができること。
(23) 省令第96条第1号関係
「特定細胞加工物等概要書記載事項」とは、特定細胞加工物等概要書に記載された事項のうち、次に掲げるものであること。
① 特定細胞加工物等を使用する再生医療等技術に関する事項
(ア) 再生医療等の名称
(イ) 再生医療等提供計画の概要(内容、適応疾患、期待される効果、非臨床試験等の安全性及び妥当性についての検討内容、当該再生医療等の国内外の実施状況等)
② 特定細胞加工物等に関する事項
(ア) 特定細胞加工物等の名称
(イ) 特定細胞加工物等の概要(特定細胞加工物等の特性及び規格の設定根拠、外観)
(ウ) 特定細胞加工物等の原料等及び規格
(エ) その他特定細胞加工物等の使用上の注意及び留意事項
③ 特定細胞加工物等の製造及び品質管理に関する事項
(ア) 特定細胞加工物等を製造する予定の特定細胞加工物等製造施設の名称及び所在地並びに委託の範囲
(イ) 製造・品質管理の方法の概要、原料の検査及び判定基準、製造工程における検査、判定基準及び設定根拠、特定細胞加工物等の検査及び判定基準
(ウ) 特定細胞加工物等の取扱いの決定方法
(エ) 特定細胞加工物等への表示事項
(オ) 特定細胞加工物等の保管条件及び投与可能期間
(カ) 特定細胞加工物等の輸送の方法
(キ) その他製造・品質管理に係る事項(製造手順に関する事項、検査手順に関する事項、記録に関する事項、衛生管理、製造管理、品質管理に関する事項等)
(24) 省令第96条第2号及び第3号関係
第2号の「製造手順」及び第3号の「品質に関する事項」は、(23)に掲げる以外のものであって、特定細胞加工物等概要書を踏まえ、特定細胞加工物等製造事業者が定めるものであること。
(25) 省令第96条第4号
カルタヘナ法の規定に基づく遺伝子組換え生物等の使用等に係る事項(特定細胞加工物等がカルタヘナ法の規定に基づく遺伝子組換え生物等に該当する場合に限る。)は、第4号の「その他所要の事項」に記載すること。
(26) 省令第97条第1項関係
「衛生管理基準書」については、試験検査業務(製造工程に係る試験検査業務及び品質管理に係る試験検査業務を含む。)等において衛生管理が必要な場合においてはその内容を含むものであること。
「構造設備の衛生管理、職員の衛生管理」としては、例えば、次の事項が挙げられること。
① 構造設備の衛生管理に関する事項
(ア) 清浄を確保すべき構造設備に関する事項
(イ) 清浄作業の頻度に関する事項
(ウ) 清浄作業の手順に関する事項
(エ) 構造設備(試験検査に関するものを除く。)の微生物等による汚染の防止措置に関する事項
(オ) その他構造設備の衛生管理に必要な事項
② 職員の衛生管理に関する事項
(ア) 職員の更衣に関する事項
(イ) 手洗いの方法に関する事項
(ウ) 病原性を持つ微生物等による職員の感染防止措置に関する事項
(エ) その他職員の衛生管理に必要な事項
なお、衛生管理基準書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(27) 省令第97条第2項関係
「製造管理基準書」は、省令第99条に規定する製造管理に係る業務を適切に遂行するための事項を定めたものであること。
「特定細胞加工物等及び原料の保管、製造工程の管理」としては、例えば、次の事項が挙げられること。
① 構造設備の点検整備、計器の校正等に関する事項
② 入手した細胞の微生物等による汚染の防止措置に関する事項
③ 入手した細胞の確認等(輸送の経過の確認を含む。)に関する事項
④ 特定細胞加工物等、原料及び資材の保管及び出納に関する事項
⑤ 特定細胞加工物等、原料及び資材の管理項目の設定及び管理に関する事項
⑥ 細胞の混同及び交差汚染の防止措置に関する事項
⑦ 特定細胞加工物等及び原料の微生物等による汚染の防止措置に関する事項
⑧ 微生物等により汚染された物品等の処置に関する事項
⑨ 輸送において特定細胞加工物等及び原料の品質の確保のために必要な措置等に関する事項
⑩ 製造工程の管理が適切に行われていることの確認及びその結果の品質部門に対する報告に関する事項
⑪ 重大事態発生時における措置に関する事項
なお、製造管理基準書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(28) 省令第97条第3項関係
「品質管理基準書」は、省令第100条に規定する品質管理に係る業務を適切に遂行するための事項を定めたものであること。
「検体の採取方法、試験検査結果の判定方法」としては、例えば、次の事項が挙げられること。なお、外部試験検査機関等を利用して試験検査を行う場合においては、検体の送付方法及び試験検査結果の判定方法等を品質管理基準書に記載しておくこと。
① 試験検査に関する設備及び器具の点検整備、計器の校正等に関する事項
② 特定細胞加工物等、原料及び資材の試験検査における検体の採取等に関する事項(採取場所の指定を含む。)
③ 検体の識別及び区分の方法に関する事項
④ 採取した検体の試験検査に関する事項
⑤ 提供先となる再生医療等機関からの求めに応じ実施する試験検査の結果の判定等に関する事項
⑥ 提供先となる再生医療等機関からの求めに応じ実施する試験検査の結果の記録の作成及び保管に関する事項
⑦ 原料等の供給者管理に関する事項
⑧ 製造管理に係る確認の結果について、製造部門から報告された場合における当該結果についての取扱いに関する事項
なお、品質管理基準書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(29) 省令第97条第4項関係
「手順書」の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(30) 省令第97条第4項第1号関係
「特定細胞加工物等製造施設からの特定細胞加工物等の提供の管理に関する手順」に関する文書は、省令第101条に規定する特定細胞加工物等の取扱いに関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(31) 省令第97条第4項第2号関係
「検証又は確認に関する手順」に関する文書は、省令第102条に規定する検証・確認に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(32) 省令第97条第4項第3号関係
「特定細胞加工物等の品質の照査に関する手順」に関する文書は、省令第103条に規定する特定細胞加工物等の品質の照査に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(33) 省令第97条第4項第4号関係
「第104条の変更の管理に関する手順」に関する文書は、省令第104条に規定する変更の管理に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(34) 省令第97条第4項第5号関係
「第105条の逸脱の管理に関する手順」に関する文書は、省令第105条に規定する逸脱の管理に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(35) 省令第97条第4項第6号関係
「品質等に関する情報及び品質不良等の処理に関する手順」に関する文書は、省令第106条に規定する品質に関する情報及び品質不良等の処理に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(36) 省令第97条第4項第7号関係
「重大事態報告等に関する手順」に関する文書は、省令第107条に規定する重大事態報告等に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(37) 省令第97条第4項第8号関係
「自己点検に関する手順」に関する文書は、省令第108条に規定する自己点検に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(38) 省令第97条第4項第9号関係
「教育訓練に関する手順」に関する文書は、省令第109条に規定する教育訓練に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(39) 省令第97条第4項第10号関係
「文書及び記録の管理に関する手順」に関する文書は、省令第110条に規定する文書及び記録の管理に関する業務を適切に遂行するための内容であること。
(40) 省令第97条第5項関係
省令第97条第5項の規定による手順書等の備付けについては、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の保存を行うことができること。
(41) 省令第99条第1項第1号関係
「製造工程における指示事項、注意事項その他必要な事項」とは、次の事項をいうものであること。
① 指図者及び指図年月日
② 特定細胞加工物等の名称及びロット番号又は製造番号の記載方法
③ 使用する原料
④ 各製造工程における作業上の指示
「製造指図書」は、原則としてロットごと(ロットを構成しない特定細胞加工物等にあっては、製造番号ごと)に作成しなければならないものであること。また、製造指図書の作成については、「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」に基づく電磁的記録の作成を行うことができること。
(42) 省令第99条第1項第3号関係
「特定細胞加工物等の製造に関する記録」とは、いわゆる製造記録であり、次に掲げる事項が記録されていなければならないものであること。
① 特定細胞加工物等の名称及びロット番号又は製造番号
② 作業年月日(必要に応じ時刻)及び作業者名
③ 原料等の名称、特記事項(細胞提供者又はドナー動物に関する情報)及び使用量
④ 製造部門による製造工程における試験検査の結果及びその結果が不適であった場合において採られた措置
⑤ 品質部門による試験検査の結果が不適であった場合において採られた措置
⑥ 記録者名及び記録年月日
⑦ 品質部門が特定細胞加工物の取扱いを決定した内容
⑧ その他特定細胞加工物の製造に関する記録として必要な事項
(43) 省令第99条第1項第11号関係
「特定細胞加工物等、原料及び資材の微生物等による汚染等を防止するために必要な措置」としては、例えば、次に掲げる措置が挙げられること。
① 特定細胞加工物等の混同、汚染及び交差汚染を防止する観点から、原則として、同一培養装置内において、異なる細胞提供者又はドナー動物から採取した細胞を同時に取り扱わないこと。
② 特定細胞加工物等の汚染及び交差汚染を防止するために、遠心分離、混合等のエアロゾルが発生する恐れのある製造工程において封じ込めを行うこと。
ただし、取り違え防止と交差汚染に対し十分に配慮し、識別情報を付与した気密容器等を使用するなどの措置を行う場合は上記の措置を要しない。
(44) 省令第99条第1項第13号関係
製造用水を直接特定細胞加工物等及び原料に触れない部分に用いる場合は、微生物学的項目及び物理化学的項目に係る管理値を適切に定める代わりに、適切な品質を有した製造用水をオートクレーブ等による滅菌水で対応しても差し支えないものであること。
(45) 省令第99条第1項第17号関係
「製造に使用する細胞の株」としては、例えば、特定細胞加工物等の原料となる細胞株、プラスミドベクター又はウイルスベクターをトランスフェクトさせるパッケージング細胞株、フィーダー細胞として用いられる細胞株が挙げられること。
(46) 省令第99条第1項第20号関係
第1項第20号の規定は、細胞の混同や細菌、真菌、ウイルス等による交差汚染を防止するために、異なる細胞提供者又はドナー動物から採取した細胞を同一の場所で同時に取り扱わないこと(ただし、同一の場所であっても別々の無菌操作等区域で取り扱う場合にあってはこの限りではない。)、混同又は交差汚染のリスクがある不適切な保管を行わないこと等の必要な措置を採ることを求めているものであること。
「当該細胞の混同及び交差汚染を防止するために必要な措置」としては、例えば、次に掲げる措置が挙げられること。
① 細胞を、細胞提供者又はドナー動物を識別し、かつ、混同を確実に防止するために適切な情報(以下「ドナー識別情報」という。)により管理すること。ドナー識別情報は、特定の個人を識別することができないように加工された場合にあっては細胞提供者の氏名及び住所等の個人情報を特定できない記号、番号等とし、混同を起こす可能性のある紛らわしいものではないこと。
② 製造工程にある細胞は、混同を確実に防止するために最低限度必要なドナー識別情報の表示(培養容器等には直接表示すること。)がなされた状態で移動等の取扱いを行うこと。
③ 異なる細胞提供者又はドナー動物から採取した細胞を同時に取り扱う場合においては、細胞とそれに係るドナー識別情報とが常に適正な対応関係で移動することを確保し、混同を確実に防止するために、以下に掲げる事項に留意し、必要な措置を採ること。
・ 細胞の培養に係る作業を開始するに当たっては、培養装置ごと(同一培養装置内に複数の容器がある場合にはその容器ごと)に、ドナー識別情報(必要に応じ採取部位等の識別に係るものを含む。)を分かりやすく表示すること。この表示については、混同の原因とならないように適切な時期に廃棄すること。
④ 培養装置の使用に当たっては、混同を確実に防止するために必要な情報の記録を作成し、これを保管すること。
(47) 省令第99条第1項第23号関係
「飼育の過程における微生物等による汚染を防止するための措置」については、Ⅳ(12)省令第7条第16号関係の記載を参照すること。
詳細については「再生医療等の安全性の確保等に関する法律の下で実施する異種移植の実施について」(令和7年1月17日医政研発0117第1号、感感発0117第7号)を参照すること。
(48) 省令第99条第1項第25号関係
「輸送について、特定細胞加工物等の品質の確保のために必要な措置」としては、例えば、特定細胞加工物等の輸送の過程において、運搬容器、運搬手順(温度管理、輸送時間管理等を含む。)等の輸送の条件が遵守され、特定細胞加工物等標準書に規定された条件が維持されていることを確認することが挙げられること。
(49) 省令第99条第1項第27号関係
ハの「厳重な手順」としては、例えば、病原体による感染のおそれのある職員に、適切なワクチンの接種等を受けさせ、必要な場合においては、定期的な検査を受けさせるほか、ワクチンの追加接種を受けさせる等の適切な感染防止措置等を講じる手順が挙げられること。
(50) 省令第99条第1項第28号関係
ニの「清浄度管理区域又は無菌操作等区域における作業」とは、清浄度管理区域又は無菌操作等区域において、特定細胞加工物等を製造する作業をいうものであること。
(51) 省令第99条第2項関係
本規定は、特定細胞加工物等の製造にあっては、特定細胞加工物等、原料又は資材に何らかの問題が発見された場合及び特定細胞加工物等の安全性の確保に重大な影響を及ぼすおそれがある事態が発生した場合において、直ちに原因の調査を可能とするために、特定細胞加工物等の原料から、特定細胞加工物等及び原料に接触した物の取扱い、特定細胞加工物等の特定細胞加工物等製造施設から再生医療等提供機関への提供までの全ての段階に関する記録を追跡できるように管理することを求めているものであること。
(52) 省令第100条第1項第1号関係
検体の採取において、品質部門は、その責任において、その承認した適切な方法により、必要な教育訓練を受けた製造部門の者を指定して実際の採取作業を行わせるものであること。
細胞提供者への侵襲性が高く採取可能な検体が少ない場合その他必要な検体採取が困難な場合においては、特定細胞加工物が適切なことがわかるような方法を採ること。
検体の採取に当たっては、次の事項に留意すること。ただし、培養工程を伴わず、短時間の操作で細胞の採取から投与までの一連の行為が手術室又は処置室等で行われる場合は、必要に応じ実施すること。
・ 採取する検体がそのロット(ロットを構成しない特定細胞加工物にあっては、製造番号)又は管理単位を代表するものとなるようにすること。
・ 検体の採取は、あらかじめ定められた場所において、採取した特定細胞加工物等、原料及び資材の汚染並びに他の特定細胞加工物等、原料及び資材その他の物との交差汚染を防止するような手順により行うものとすること。
・ 検体が採取された特定細胞加工物等、原料及び資材の容器は、検体が採取された旨を表示するものとすること。
検体の採取の記録(以下「検体採取記録」という。)は、次の事項が記載されているものであること。ただし、それらの事項が試験検査記録に記載されている場合には、検体採取記録を別に作成する必要はないこと。
① 検体名
② ロット番号若しくは製造番号又は管理番号
③ 検体採取年月日及び採取した者の氏名
(53) 省令第100条第1項第2号関係
試験検査の記録は、次の事項が記載されていなければならないものであること。
・ 検体名
・ ロット番号若しくは製造番号又は管理番号
・ 試験検査項目、試験検査実施年月日、試験検査を行った者の氏名及び試験検査の結果
・ 試験検査の結果の判定の内容、判定をした年月日及び判定を行った者の氏名
試験検査記録は、外部試験検査機関等を利用して試験検査を行う場合においては、当該試験検査に係る特定細胞加工物等の製造作業を行う特定細胞加工物等製造施設において作成しなければならないものであること。この場合において、「試験検査を行った者の氏名」に関してはそれに代えて「外部試験検査機関等の名称」を記載し、「試験検査実施年月日」及び「判定をした年月日」に関してはそれらに加えて「試験検査依頼年月日」及び「試験検査結果の受理年月日」を併記するようにすること。
「当該特定細胞加工物等製造事業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して自己の責任において行う試験検査」を行うこととは、当該特定細胞加工物等製造事業者の職員に外部試験検査機関等を利用して試験検査を行わせること又は当該特定細胞加工物等製造事業者の自己の責任で外部試験検査機関等に試験検査を依頼しその結果を判定することを意味するものであること。これらの方法により試験検査を行う場合においては、あらかじめ外部試験検査機関等と、相互の連絡方法、当該試験検査の委託に関し必要な技術的条件、検体の運搬時における品質管理の方法等必要な事項について取り決めておくほか、次の措置を採ること。
① 特定細胞加工物等、原料又は資材ごとに試験検査依頼品目・特定細胞加工物等リストを作成し、保存すること。なお、当該リストの記載事項に変更があったときには、その都度修正すること。
② 試験検査依頼に際しては、試験検査依頼書とともに検体の規格及び試験検査の方法に関する情報を提供し、必要な量の検体を送付すること。なお、送付する検体については、次の事項を表示すること。
(ア) 検体名
(イ) ロット番号若しくは製造番号又は管理番号
(ウ) 特定細胞加工物等製造施設の名称
(エ) 保管上の注意事項
(オ) その他必要な事項
なお、試験検査結果に関する記録としては、特定細胞加工物等の使用により疾病等が発生したときに原因究明を行うために必要な記録を保管すること。
(54) 省令第100条第1項第4号関係
本規定は、試験検査の結果の判定及びその結果の製造部門への文書による報告について定めたものであること。
原料の試験検査が長い日数を要するものである場合において、手順書等に当該試験検査の結果の取扱いが規定されている場合は、品質部門が当該試験検査の結果を文書で製造部門に報告することを待たずに、当該原料を製造に用いることとしても差し支えないこと。
(55) 省令第101条関係
特定細胞加工物等製造施設からの特定細胞加工物等の提供については、必要な試験検査の結果を含めた製造管理及び品質管理の結果の評価結果に基づき、医師又は歯科医師が提供の可否の決定をした後に行うことが原則であること。特定細胞加工物等の微生物学的安全性の評価については、今後別途通知される指針に基づき実施すること。
(56) 省令第101条第1項関係
「製造管理及び品質管理の結果を適切に評価し、その結果を踏まえ、製造した特定細胞加工物等の取扱いについて決定する」とは、製造された特定細胞加工物等について、製造管理状況及び品質管理状況を正確に把握した上で医師又は歯科医師が提供の可否を決定した後に、品質部門が当該特定細胞加工物等の取扱いを決定することであり、この決定がなされていない特定細胞加工物等を特定細胞加工物等製造事業者等は提供してはならないこと。
なお、特定細胞加工物等を用いた再生医療等の提供の可否の決定にあたっては、特定細胞加工物等概要書に従って製造されていることが確認されていることが前提であり、概要書の手順に従っておらず、逸脱によりその安全性の確保に影響が懸念される場合には、その前提が成立しないことから、医師又は歯科医師の判断で投与することは不適切である。
(57) 省令第101条第2項関係
「業務を適正かつ円滑に実施し得る能力を有する」とは、業務の内容と実務経験及び教育訓練等とを照らし合わせた上でその業務を適正かつ円滑に実施しうる能力を有する者であることを特定細胞加工物等製造事業者として判断していることを求めているものであること。
(58) 省令第102条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造事業者が、あらかじめ指定した者に、検証又は確認に関する業務を行わせなければならないことを規定したものであること。
(59) 省令第102条第1項関係
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第2号の文書において適切に規定しておくこと。
(60) 省令第102条第1項第1号関係
イの「新たに特定細胞加工物等の製造を開始する場合」とは、当該特定細胞加工物等製造施設においてその特定細胞加工物等の製造を初めて行おうとする場合をいうものであること。
ロの「特定細胞加工物等の品質に大きな影響を及ぼす変更がある場合」とは、原料、資材、製造工程、構造設備等について、特定細胞加工物等の品質に大きな影響を及ぼすことが予想される変更を行おうとする場合をいうものであること。
(61) 省令第103条関係
特定細胞加工物等の品質の照査は、定期的に又は随時、特定細胞加工物等の製造工程又は品質に関する結果、状況等について、適切な指標を用いて分析を行うことにより、特定細胞加工物等が適切に管理された状態で製造されているか、又は改善の余地があるかを確認するために実施するものであること。
(62) 省令第103条第1項関係
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第3号の文書において適切に規定しておくこと。
(63) 省令第104条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造施設の構造設備並びに手順、製造工程その他の製造管理及び品質管理の方法に係る、特定細胞加工物等の品質に影響を及ぼすおそれのある変更に適用されるものであること。
(64) 省令第104条第1項関係
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第4号の文書において適切に規定しておくこと。
第2号の規定は、品質部門の承認を受けた変更を行うに当たって、当該変更によって影響を受ける全ての文書の改訂(旧版及びその写しが使用されないようにすることを含む。)を確実に行い、関連する職員に適切な教育訓練を行い、その他所要の措置を採ることによって、当該変更を適切かつ着実に実施することを求めているものであること。この場合において、特定細胞加工物等製造事業者は、必要に応じ、再生医療等提供機関の医師又は歯科医師の指示を受けるものとする。
(65) 省令第105条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造事業者が、あらかじめ指定した者に、製造手順等からの逸脱の管理に関する業務を行わせなければならないことを定めたものであり、特定細胞加工物等製造施設の構造設備並びに手順、工程その他の製造管理及び品質管理の方法からの逸脱に適用されるものであること。
(66) 省令第105条第1項関係
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第5号の文書において適切に規定しておくこと。
第2号は、特定細胞加工物等製造事業者が、製造手順等からの逸脱の発生を的確に把握した上で、生じた逸脱が重大なものであると判断した場合において行うべき業務を規定したものであること。
(67) 省令第106条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造事業者が、あらかじめ指定した者に、品質等に関する情報及び品質不良等の処理に関する業務を行わせなければならないことを規定したものであること。
(68) 省令第106条第1項関係
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第6号の文書において適切に規定しておくこと。
(69) 省令第107条第1項関係
厚生労働大臣又は地方厚生局長への報告は、別紙様式第7による報告書を提出して行うものとすること。
(70) 省令第108条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造事業者が、あらかじめ指定した者に、自己点検に関する業務を行わせなければならないことを定めたものであること。
(71) 省令第108条第1項関係
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第8号の文書において適切に規定しておくこと。
第2号に規定する施設管理者に対する自己点検の結果についての文書による報告は、次の事項を含むものとすること。また、第1項第3号の「記録」は、自己点検の結果に基づき採られた措置に関する記述を含むものとすること。
① 実施年月日
② 自己点検の結果に基づく全ての指摘事項及び判定
③ 改善が必要な場合においては改善の提案
(72) 省令第109条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造事業者が、あらかじめ指定した者に、教育訓練に関する業務を行わせなければならないことを規定したものであること。
「あらかじめ指定した者」とは、教育訓練に係る業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第9号の文書において適切に規定しておくこと。
(73) 省令第109条第1号関係
「製造・品質管理業務に従事する職員」とは、特定細胞加工物等の品質等に影響を及ぼす可能性のある者(保守及び清掃作業員を含む。)を含むものであること。
(74) 省令第110条関係
本規定は、特定細胞加工物等製造事業者が、あらかじめ指定した者に、この省令に規定する文書及び記録の管理に関する業務を行わせなければならないことを定めたものであること。
「あらかじめ指定した者」とは、当該業務の内容を熟知した職員のうち当該業務の責任者としてあらかじめ指定した者をいうものであり、当該職員の責務等については省令第97条第4項第10号の文書において適切に規定しておくこと。
(75) 省令第110条第1号関係
文書の作成又は改訂に当たっては、手順書等に基づき、承認、配付、保管等を行うことを求めているものであること。文書は、その内容等に応じて定期的に確認され、更新されるものとすること。使用されなくなった文書については適切に保管すること。
(76) 省令第110条第2号関係
手順書等の作成又は改訂に当たっては、当該手順書等に作成又は改訂の日付のほか、その責任者、内容及び理由を記載するとともに、当該改訂以前の改訂に係る履歴を保管し、最新の改訂状況を識別することができるようにしておくことを求めているものであること。なお、手順書等の写し(正本との混同等を防止するために識別表示等の措置を講じること。)が存在する場合において、当該手順書等を改訂するときには、正本を改訂すると同時に写しの配布及び差替えを行う等、全ての写しが確実に改訂されるようにすること。
(77) 省令第110条第3号関係
特定細胞加工物等による感染症、腫瘍化等が万一発生した場合における調査等を可能とするため、特定生物由来製品該当医薬品又は指定再生医療等製品の原料と類似の原料からなる特定細胞加工物等にあっては30年間、その他の特定細胞加工物等にあっては、10年間記録を保管するものであること。また、手順書等の改訂に係る履歴も本規定に含むこととすること。なお、使用されなくなった文書については適切に保管すること。
イの「特定生物由来製品該当医薬品又は指定再生医療等製品の原料と類似の原料からなる特定細胞加工物等」については、Ⅴ(23)省令第34条第3項第1号関係の記載を参照すること。
(78) 省令第112条第1項第1号関係
「製造件数」とは、特定細胞加工物等ごとの製造件数をいうものであること。
(79) 省令第112条第2項関係
厚生労働大臣又は地方厚生局長への報告は、別紙様式第8による報告書を提出して行うものとすること。
以上
別紙様式第一(省令第三十五条関係)(表面)
別紙様式第一(省令第三十五条関係)(裏面)
別紙様式第二(省令第三十六条関係)(表面)
別紙様式第二(省令第三十六条関係)(裏面)
別紙様式第三(省令第三十七条関係)(表面)
別紙様式第三(省令第三十七条関係)(裏面)
別紙様式第四(省令第三十八条関係)(表面)
別紙様式第四(省令第三十八条関係)(裏面)
別紙様式第五(法第二十六条関係)(表面)
別紙様式第五(法第二十六条関係)(裏面)
別紙様式第六(省令第六十六条関係)
別紙様式第七(省令第百七条関係)
別紙様式第八(省令第百十二条関係)(表面)
別紙様式第八(省令第百十二条関係)(裏面)
別紙様式第九(省令第八条の九関係)(表面)
別紙様式第九(省令第八条の九関係)(裏面)
別紙様式第九の2(省令第三十一条の二関係)
別紙様式第十(省令第二十条の二第四項関係)
