添付一覧
○令和7年度輸入食品監視指導計画の策定について
(令和7年3月27日)
(健生発0327第1号)
(各検疫所長あて健康・生活衛生局長通知)
(公印省略)
令和6年度輸入食品監視指導計画については、モニタリング計画の達成等、御尽力いただいているところである。
本日、食品衛生法(昭和22年法律第233号)第23条第1項の規定により、「食品衛生に関する監視指導の実施に関する指針」(平成15年厚生労働省告示第301号)に基づき、令和7年度における食品、添加物、器具、容器包装及びおもちゃの輸入について国が行う監視指導の実施に関する計画(以下「令和7年度輸入食品監視指導計画」という。)を別添1のとおり定め、同条第3項の規定により官庁報告として公表した。
ついては、令和7年度輸入食品監視指導計画に基づき、適切な監視指導の実施方よろしくお願いする。
なお、都道府県等に対し、別添2のとおり通知していることを申し添える。
別添1
令和7年度輸入食品監視指導計画
1 目的
本計画は、我が国に輸入された食品、添加物、器具、容器包装及び乳幼児用おもちゃ(以下「食品等」という。)の重点的、効率的かつ効果的な監視指導の実施を推進し、もって輸入食品等の一層の安全性確保を図ることを目的とする。
2 本計画の適用期間
令和7年4月1日から令和8年3月31日までとする。
3 輸入食品等の現状等
(1) 輸入食品等の現状
令和5年度に販売又は営業の目的で我が国に輸入された食品等は、輸入届出件数が約235万件、輸入重量が約2,987万トンであった。また、農林水産省の食料需給表によると、我が国の食料自給率(供給熱量ベースの総合食料自給率)は約4割であり、供給熱量ベースで約6割を国外に依存する状況となっている。
また、令和6年12月に公表した令和6年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果(中間報告)では、同年4月から同年9月までの輸入届出件数は約125万件【120万件】、輸入重量は約1,170万トン【1,110万トン】、検査件数は約10万5千件【10万2千件】であり、うち食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)違反件数は374件【379件】であった(【】内は前年度同時期の数値。数値はいずれも速報値。)。
(2) 令和6年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果の概況
厚生労働省本省(以下「本省」という。)及び検疫所は、検査項目の追加や検査機器の整備など輸入時の検査体制の充実を図り、モニタリング検査等による法違反発見時や輸出国における食品等の回収情報等を得た場合、モニタリング検査※1、検査命令※2等の輸入時における監視指導の強化を行った。また、輸出国の衛生管理対策を推進するため、輸出国における食品衛生に関する規制等の調査や個別問題に係る輸出国との協議及び調査を実施したほか、輸入牛肉等に係る輸出国段階での衛生管理について現地調査を行った。
※1 モニタリング検査:法第28条第1項の規定に基づき多種多様な食品等について食品安全の状況を幅広く監視すること及び法違反が発見された場合に、輸入時の検査を強化するなどの対策を講ずることを目的として、年度ごとに計画的に実施する検査をいう。
※2 検査命令:法第26条第2項又は第3項の規定に基づき法違反の可能性が高いと見込まれる食品等について、輸入者に対して輸入の都度の検査を命じるものをいう。
4 令和7年度における輸入食品監視指導について
(1) 輸入食品等の監視指導の実施体制
食品安全基本法(平成15年法律第48号)第4条において、食品の安全性の確保は、必要な措置が国の内外における食品供給の行程の各段階において適切に講じられることにより行われなければならないとされている。この観点から、輸入食品等の安全性確保のため、輸出国における生産の段階から輸入後の国内流通までの各段階において、以下の措置を講ずる。
① 本省は、輸出国の生産、製造、加工等(以下「生産等」という。)の段階における衛生管理対策を推進するため、我が国の食品衛生に関する規制等の情報を在京大使館、輸入者、輸出国の政府担当者及び生産者等へ提供し、本省ホームページ(以下「ホームページ」という。)に掲載する。また、輸出国との二国間協議、現地調査、技術協力等を実施する。
② 本省は、法違反等が判明した際には、輸入時における検査の強化等の必要な措置を講ずるとともに、違反事例について、法第69条の規定に基づき公表する。
③ 本省は、特定の国若しくは地域又は特定の者により生産等がなされた輸入食品等について、食品衛生上の危害の発生を防止するために特に必要があると認める場合には、法第9条第1項又は第17条第1項の規定に基づく包括的輸入禁止措置を講ずる。
④ 本省は、法違反を繰り返すなどの輸入者に対し、法違反の原因を改善させることを目的として指導し、必要に応じて法第60条第2項の規定に基づく輸入者の営業の禁止又は停止(以下「輸入者の営業の禁停止処分」という。)を命ずる。
⑤ 検疫所は、法第27条の規定に基づく輸入届出、輸入届出の内容と実際の貨物の同一性を確認する検査等により、法第13条第1項又は第18条第1項の規定に基づく食品等の規格又は基準(以下「規格基準」という。)への適合性をはじめとする法への適合性について確認する。
⑥ 検疫所は、多種多様な輸入食品等の安全性について幅広く監視するため、モニタリング検査を計画的に実施する。
⑦ 検疫所は、食品衛生上の危害の発生防止のため、法第26条第2項又は第3項の規定に基づき、法違反の可能性が高いと見込まれる輸入食品等について、検査を命ずる。
⑧ 検疫所は、食品等事業者の責務として輸入者の自主的な衛生管理の実施を推進するため、講習会の開催及び輸入前指導の取組を行う。
⑨ 検疫所は、法違反が判明した際には、輸入者に対し、廃棄、積戻し又は食用外用途への転用等(以下「廃棄等」という。)の措置を講ずるよう指導するとともに、違反原因の調査及び報告を求めるなどにより、再発防止を図らせる。
⑩ 輸入後の国内流通段階においては、都道府県、保健所を設置する市及び特別区(以下「都道府県等」という。)が監視指導を行うとともに、法違反発見時には、本省、検疫所及び都道府県等は連携を図り、輸入者等による回収等が適確かつ迅速に行われるよう措置を講ずる。
(2) 令和7年度の輸入食品監視指導の基本的方向
令和7年度の輸入食品監視指導計画(以下「監視指導計画」という。)においては、これまでの対策を継続して進めるとともに、輸入される食品等の動向を踏まえ、引き続き、検疫所の食品衛生監視員の資質向上、必要な職員や検査機器の確保等、適切な監視指導を徹底するための体制の整備を図っていく。
モニタリング検査については、より効果的に実施するため、輸入される食品等に対し幅広く実施するよう努める。また、モニタリング検査結果等を踏まえ計画的に実施し、年度途中においても、監視指導結果等を踏まえた検査項目等の見直しや検査の強化を検討する。
さらに、経済連携協定等の進展、食品流通のグローバル化等に伴う輸入状況の変化がある中で、輸入食品に関する課題に対応するため、輸入時検査を中心とした監視体制に加え、二国間協議、現地調査等を通じて、輸出国での生産等の段階における安全性を効果的に確保する取組及び輸入者による自主的な衛生管理対策の推進を継続していく。
5 令和7年度輸入食品監視指導の具体的内容
(1) 輸入届出の確認等により重点的に監視指導を実施すべき事項
① 法第27条の規定に基づく輸入届出による確認
検疫所は、法第27条の規定に基づく輸入届出がされた食品等について、法第6条各号(販売等を禁止される食品及び添加物)、第10条第2項(病肉等の販売等の禁止)又は第16条(有毒有害な器具又は容器包装の販売等の禁止)に該当する食品等でないこと、法第9条第1項又は第17条第1項の規定に基づき輸入が禁止された食品等でないこと、法第12条の規定に基づき定められた添加物であること及び法第13条又は第18条に規定する規格基準に適合している食品等であることについて、輸入者による輸入届出のほか、必要に応じて輸出国政府の発行する証明書、輸入者からの報告徴収、行政検査等により確認する。
② 法第28条第1項の規定に基づくモニタリング検査
ア モニタリング計画の策定等
本省は、重点的、効率的かつ効果的なモニタリング検査を行うため、統計学的に一定の信頼度で法違反を検出することが可能な検査数を基本として、食品群ごとに、法違反率、輸入届出件数、輸入重量、違反内容の健康に及ぼす影響の程度等を勘案し、モニタリング検査の検査項目別の検査件数(以下「モニタリング計画」という。)を策定する。なお、過去の検査の結果、違反が発見されない検査についても、一定の検査数を確保して実施する。さらに、効率的な検査実施に必要な体制の整備について検討を行う。
令和7年度のモニタリング計画は、別表第1のとおり約100,000件とし、引き続き、アフラトキシンや病原微生物等の健康被害発生のおそれが高いと見込まれる項目について重点的に検査を実施する。なお、輸入動向、検査の結果や違反の状況、輸出国における食品衛生に関する規制等の調査結果、輸出国内における食品等を原因とする健康被害の発生状況及び不衛生食品等の回収等の情報に基づき、モニタリング計画を見直す。
また、農薬等の海外における規制状況、使用状況、検出事例、輸入時における農産食品の違反の状況等を勘案し、ポジティブリスト制度※3に対応した農薬等の検査を着実に実施する。
※3 農薬等のポジティブリスト制度:農薬等が人の健康を損なうおそれのない量として定められる量を超えて残留する食品の販売等を原則禁止する制度をいう。
イ モニタリング検査の計画的な実施
検疫所は、モニタリング計画で計画された件数の検査を実施するために、本省により割り当てられた検査件数について年間計画を立て、計画的に検査を実施する。また、より効果的に検査を実施するために幅広い食品等に対し検査を実施するよう努める。
なお、残留農薬等について検査命令の対象となっている食品等については、当該輸出国における残留農薬等の管理の不徹底及び使用農薬等の変更の可能性があり、検査命令の対象項目以外の農薬等が基準値を超えて残留する懸念があるため、輸出国における残留農薬等の管理の検証を目的としてモニタリング検査を実施する。
本省は、モニタリング計画に基づく検査の実施状況について適宜点検を行い、検疫所に対して必要な指示を行うとともに、輸入状況等の変化により、検疫所別又は食品群別の検査計画の実施が困難と判断する場合等にあっては、輸入実態に即した効果的な検査が実施できるよう、必要に応じて見直しを行う。
なお、緊急の場合等には、法第28条第4項の規定に基づき、登録検査機関に試験事務を委託する。
ウ モニタリング検査の強化等
本省は、輸出国等における食品等の回収や健康被害発生に関する情報を得た場合、モニタリング検査等により法違反が発見された場合、都道府県等の監視指導において法違反が発見された場合又は健康被害発生の可能性が高いと見込まれる事案が確認された場合に、検疫所に対して、必要に応じて当該輸入食品等に対する検査の強化を指示する。
なお、残留農薬等に係る検査の強化については、輸出国における農薬等の使用状況を把握するため、統計学的に一定の信頼度で法違反を検出することが可能となるよう、当該輸入食品等及び検査項目に係る検査率を引き上げる。
さらに、法違反食品が摂取されることを防止するため、結果が判明する期間を従来よりも短縮できる検査を引き続き実施する。
エ モニタリング検査の強化の解除
本省は、法違反の食品等が我が国に輸出されるおそれがないと認められる場合として、以下のi又はiiにより、モニタリング検査の強化を解除し、通常の監視体制とする。
i 輸出国において原因究明がなされ、その結果に基づく輸出国での新たな規制、管理体制の整備、検査体制の強化等の再発防止対策が講じられ、その有効性が確認された場合は、モニタリング検査の強化を解除する。
ii モニタリング検査の強化を開始した日から1年間を経過した場合又は60件以上の検査を実施した場合であって、同様の法違反事例がないときは、原則としてモニタリング検査の強化を解除する。
③ 法第28条第1項の規定に基づくモニタリング検査以外の行政検査
検疫所は、輸入届出の内容を踏まえ、モニタリング計画に基づく検査以外にも、輸入者が過去に輸入したことのない食品等が輸入される場合(以下「初回輸入時」という。)、輸出国での衛生管理が特に重要な食品等が輸入される場合、輸送途中で事故が発生した場合等において、必要に応じて検査を実施する。
また、上記の場合を含め、必要に応じて輸入届出の内容と実際の貨物の同一性を確認する貨物確認検査についても引き続き実施する。
④ 法第26条第2項又は第3項の規定に基づく検査命令
ア 検査命令の発動
本省は、法違反の可能性が高いと見込まれる輸入食品等について、厚生労働大臣が食品衛生上の危害の発生防止を図るため必要があると認める場合として、以下のi又はiiにより、検査命令の対象とする。なお、検査命令対象への追加の公表に当たっては、健康影響等について分かりやすく説明するよう努める。
i 輸出国や我が国において健康被害が発生している場合若しくは健康被害が発生するおそれのある場合又はアフラトキシン、病原微生物等のモニタリング検査等の結果、法違反が発見された場合には、同一の製造者、加工者等又は同一の輸出国からの同一の輸入食品等について直ちに検査命令の対象とする。
ii 同一の製造者、加工者等又は同一の輸出国からの同一の輸入食品等に対するモニタリング検査等の結果、法違反が複数回発見された場合には、輸出国における規制及び衛生管理体制の状況、当該輸入食品等の法遵守の履歴等を勘案した上で、当該輸入食品等の全部又は一部を検査命令の対象とする。
イ 検査命令の解除
本省は、法違反の食品等が我が国に輸出されるおそれがないと認められる場合として、以下のi又はiiにより、検査命令を解除する。
i 輸出国において原因究明がなされ、その結果に基づく輸出国での新たな規制、管理体制の整備、検査体制の強化等の再発防止対策が講じられた場合には、二国間協議、現地調査又は輸入時検査によりその有効性が確認され次第、検査命令を解除する。
ii 検査命令の通知の日以降、直近の法違反事例の判明した日(検査命令の通知の日以降に法違反事例がない場合は当該検査命令の通知の日)から2年間新たな違反事例がないもの又は1年間新たな違反事例がなく、かつ、検査命令の実施件数が300件以上あるものについては、原則、検査命令を解除する。
その後、当該輸入食品等に係る検査項目のモニタリング検査を実施する場合は、必要に応じて検査率を引き上げて検査することとする。なお、検査率を引き上げている期間中に法違反が発見された場合には、直ちに検査命令の対象とする。
⑤ 法第9条第1項又は第17条第1項の規定に基づく包括的輸入禁止措置
本省は、特定の国若しくは地域又は特定の者により製造等がなされた輸入食品等について、当該輸入食品等の検査件数全体に対する違反率がおおむね5%以上の場合等であり、生産地等における食品衛生上の管理の状況等からみて引き続き法に違反する食品等が輸入されるおそれがある場合等において、人の健康を損なうおそれの程度等を勘案して検討を行い、当該輸入食品等に起因する食品衛生上の危害の発生を防止するために特に必要があると認めるときは、厚生労働大臣は、厚生科学審議会の意見を聴き、輸入禁止措置を講ずる。
⑥ 海外からの食品安全問題発生情報等に基づく緊急対応
本省は、輸入食品等の安全性確保のため、関係府省庁、国立医薬品食品衛生研究所、国立健康危機管理研究機構(JIHS)、輸出国政府、世界保健機関(WHO)の国際食品安全情報ネットワーク(INFOSAN)等を通じて、海外からの食品安全上の問題について情報を入手し、主な事例についてはホームページに掲載する。
また、調査の結果、我が国への法違反食品等の輸入実績がある場合には、関係する検疫所又は都道府県等に対し、その流通状況及び在庫状況等の調査並びに必要に応じ、輸入者等に対して検査、回収等を指導するよう指示・依頼するとともに、検疫所に対し、検査の強化を指示し、対応状況について公表する。
(2) 輸出国段階における衛生管理対策の推進
輸出国の生産等の段階において法違反を未然に防止するため、以下の取組により輸出国における衛生管理対策の推進を図る。
① 我が国の食品衛生に関する規制等の周知
本省は、ホームページにおいて、我が国の食品衛生に関する規制、検査命令の対象食品、モニタリング検査の強化食品、本計画及びその監視指導の結果を英訳して情報提供を行う。
また、在京大使館等に対する規格基準等改正時における説明会、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施する食品衛生の規制等に関する研修会、輸出国における説明会の開催等を通じて、輸出国の政府担当者及び生産者等に対し、これらの情報の周知を図る。
② 二国間協議、現地調査等
本省は、検査命令の対象となっている輸入食品等のほか、法違反の可能性が高い輸入食品等については、輸出国政府等に対し、法違反の原因の究明及びその結果に基づく再発防止対策の確立について二国間協議等を通じて要請し、輸出国の生産等の段階における衛生管理の実施、監視体制の強化、輸出前検査の実施等の推進を図る。
また、輸出国における対日輸出食品の衛生管理対策を効果的に推進するため、我が国への輸出量の多い国及び経済連携協定等の関連国のほか、令和6年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果(中間報告)における、カビ毒等の有毒な又は有害な物質の含有等に係る法第6条各号違反並びに農薬、動物用医薬品、微生物及び添加物の規格基準に係る法第13条第2項又は第3項違反が多数を占めているなどの状況を踏まえ、計画的に情報収集や必要に応じて現地調査を実施する。
このほか、輸入牛肉等の安全性確保のため、輸出国における生産等の段階での衛生管理対策の検証が必要な場合には、専門家を派遣し、現地調査を実施して輸出国における衛生管理対策の確認を行う。
さらに、HACCPに基づく衛生管理の措置が輸入要件である獣畜及び家きんの肉及び臓器の輸出国や、衛生証明書の添付が求められる乳及び乳製品並びにふぐ及び生食用かきの輸出国に対して、輸出国における生産等の段階での衛生管理対策の検証が必要な場合には、現地調査による輸出国における衛生管理対策の確認等を行うほか、食品衛生上の問題発生時における二国間協議等を行う。
③ 技術協力等
本省及び検疫所は、我が国の食品衛生管理規制等の周知、残留農薬、カビ毒等の試験検査技術の向上など、輸出国における監視体制の強化に資する技術協力等を行う。
(3) 輸入者による自主的な衛生管理の推進
輸入者を含む食品等事業者は、食品安全基本法第8条第1項において、自らが食品の安全性の確保について第一義的責任を有していることを認識して、食品の安全性を確保するために必要な措置を食品供給行程の各段階において適切に講ずる責務を有するとされている。また、法第3条第1項において、自らの責任において輸入食品等の安全性を確保するため、知識及び技術の習得、原材料の安全性の確保、自主検査の実施等の必要な措置を講ずるよう努めなければならないとされている。
これらを踏まえ、検疫所は、法違反を未然に防止し、適切な輸入届出とするため、輸入者に対し、以下の指導等を通じて、自主的な衛生管理の推進を図る。
① 輸入者に対する基本的な指導事項
法に基づく輸入手続、検査制度、規格基準、添付が義務付けられている衛生証明書等の食品衛生上の規制、輸入者の責務等について周知を図る。
また、輸入者の自主的な衛生管理を推進する観点から、輸入食品等の違反及び衛生問題の情報、新たに制定された規格基準並びに輸出国における食品衛生に関する規制等について適時適切に提供するとともに、講習会、輸入届出時等において、輸入者が自ら輸入食品等の安全性確保に努めるよう指導する。
輸入者に対する基本的な指導事項は別表第2のとおりとし、輸出国及び品目に応じて更に必要な事項について指導を行う。加工食品については、「「輸入加工食品の自主管理に関する指針(ガイドライン)」について」(平成20年6月5日付け食安発第0605001号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)の別添1「輸入加工食品の自主管理に関する指針(ガイドライン)」(以下「加工食品ガイドライン」という。)に基づき、輸出国の食品衛生関連規制の整備及び施行の状況、製造者の衛生管理の水準等を勘案して、輸入者に対して輸出国での生産等の段階において必要な確認を行うよう指導する。
また、輸入する食品等が輸出国において違法に生産等されたものではないことを確認するとともに、加工食品ガイドラインに基づくチェックリスト等を用いて原材料、添加物、製造方法、検査データ等が法に適合していることについての確認を徹底するよう指導する。
いわゆる「健康食品」(医薬品以外で経口的に摂取される、健康の維持・増進に特別に役立つことをうたって販売されたり、そのような効果を期待して摂られている食品)として販売される食品にあっては、「「錠剤、カプセル剤等食品の原材料の安全性に関する自主点検及び製品設計に関する指針(ガイドライン)」及び「錠剤、カプセル剤等食品の製造管理及び品質管理(GMP)に関する指針(ガイドライン)」について」(令和6年3月11日付け健生食基発0311第2号厚生労働省健康・生活衛生局食品基準審査課長通知)に基づき、錠剤、カプセル剤等食品の原材料の製造、販売等に関して、原材料の安全性の確保及び製品設計を行い、安全性確保に向けた輸入者の自主的な取組を行うよう指導し、食品に利用可能な成分であるか、食経験を十分に有するものであるか、国内外の健康被害事例がないかの確認など、必要に応じて医薬品担当部局とも連携し、安全性の確保に努めるよう指導する。また、国内外の健康被害事例等を受けて本省が注意喚起している成分等を含む食品にあっては、適切な管理を実施するよう指導する。さらに、法第8条第1項の規定に基づき厚生労働大臣及び内閣総理大臣が指定した成分等を含む食品にあっては、「指定成分等含有食品の製造又は加工の基準」(令和2年厚生労働省告示第121号)に適合していることについての確認を徹底するよう指導する。
食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度※4について、本年6月1日の完全施行に向けて、引き続き、輸入者に対し、当該制度の周知を図るとともに、我が国に輸入される食品用器具・容器包装が法に適合していることについての確認を徹底するよう指導する。
※4 食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度:平成30年の法の改正により導入された制度。安全性を評価し、使用を認められた物質以外は食品用器具・容器包装への使用を原則禁止とする仕組みをいう。
さらに、生産者等を通じて正確かつ最新の情報を入手して適正な輸入届出を行うよう指導し、また、初めて輸入する食品等及び食肉、水産物等の輸出国での衛生管理が特に重要な食品等に対しては、輸入届出の内容と実際の貨物が同一であるかの確認に努めるよう指導する。継続的に輸入される場合にあっては、原材料、製造方法等に変更がないこと、輸入届出の内容と実際の貨物が同一であること及び輸入届出時に提示する自主検査等の成績書の品目と輸入届出貨物が同一であることについて十分確認するよう指導する。
これらの取組に加え、規格基準の改正、検査強化、販売の禁止措置等について情報提供する。
② 輸入前指導の実施
①の指導事項を踏まえて、生産者等から必要な資料を入手することなどを通じて、事前に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)に規定する医薬品成分の含有の有無、麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)に規定する麻薬への該非等を確認し、食品等としての安全性を確認するよう指導する。
また、関係団体等が開催する国際展示会等において検疫所から担当者を積極的に派遣すること、関係団体と連携を図りながら輸入前指導の実施体制の強化を図ることなどにより、輸入前指導を一層推進し、法違反食品等の輸入の未然防止に努める。
輸入者が過去に輸入したことのない食品等や同種の食品等にて過去に法違反事例又は衛生問題が確認されている食品等については、事前に検疫所の輸入食品相談指導室等に相談するよう、ホームページ、講習会等を通じて周知し、さらなる輸入前指導の促進を図る。
輸入前指導において自主検査の結果を確認した場合には、輸入前の自主検査の実施を推進する観点から、当該検査結果を輸入届出による確認の際に活用する。
輸入前指導の結果については、検疫所間において情報の共有を図り、効果的な監視指導を実施する。
③ 輸入前指導による法違反発見時の対応
輸入者による事前の安全性の確認の結果、法に適合しないことが判明した場合には、法に適合するよう適切な対策を講じ、改善が図られるまで輸入を見合わせるよう指導する。
また、改善の結果、法に適合することが書類等で確認できたものについても、必要に応じて、当該食品等が規格基準等を満たしているか否かを検査により確認するよう指導する。
④ 自主検査の実施
初回輸入時においては、輸入食品等の規格基準及び添加物等の使用状況に基づき、当該輸入食品等が法に適合していることの確認のために必要な検査項目について自主検査を行うよう指導を徹底する。
また、継続的に輸入される場合にあっては、①の指導事項を踏まえ、定期的に規格基準及び添加物等の使用状況を確認し、同種の食品の法違反事例等も参考としながら、自主検査を行うよう指導する。
⑤ 輸入食品等の記録の作成及び保存
「食品衛生法第1条の3第2項の規定に基づく食品等事業者の記録の作成及び保存について」(平成15年8月29日付け食安発第0829001号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)の別添「食品衛生法第1条の3第2項の食品等事業者の記録の作成及び保存に係る指針(ガイドライン)」を踏まえ、輸入食品等の流通状況についての確認が常時行えるよう、食品等に関する輸入及び販売状況の記録等の適正な作成及び保存に努めるとともに、法違反が発見された場合において、関係する検疫所又は都道府県等に当該記録等を速やかに提供することが可能となるよう指導する。
また、モニタリング検査を実施する場合において、法違反食品が摂取されることを防止するため、法違反判明時に速やかな流通状況調査、回収措置等が行えるよう、「「平成28年度輸入食品等モニタリング計画」の実施について」(平成28年10月7日付け生食輸発1007第1号厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部監視安全課輸入食品安全対策室長通知)により通知した、当該記録等の提出について指導する。
⑥ 輸入者、通関業者及び保税等倉庫業者の食品安全に関する知識の向上
輸入者のほか、通関業者及び保税等倉庫業者に対し、①から⑤までの指導事項等についての説明会を開催するとともに、関係団体等が開催する講習会においても検疫所から担当者を積極的に派遣することにより、事業者が食品安全に関する知識を習得するよう努め、輸入食品等の安全性が確保されるよう指導する。
また、必要に応じ、輸入者に対し、適正な期限表示などの表示内容について、輸入者の所在地を管轄する都道府県等へ事前に相談するよう促すなど、情報提供を行う。
(4) 法違反等が判明した場合の対応
検疫所、本省及び都道府県等は、相互に連携を図り、輸入食品等の安全性を確保するため、以下のとおり、輸入者に対し、廃棄等又は迅速な回収、原因究明及び再発防止対策を指示するとともに、輸入時における検査の強化等の必要な措置を講ずる。
① 輸入時の検査等で法違反が発見された場合
ア 法違反が判明した食品等が通関前の場合
検疫所は、輸入者に対し、廃棄等を指示するとともに、措置状況について報告を求める。
また、本省においては、輸入時における検査の強化等の必要な措置を講ずる。
イ 法違反が判明した食品等が通関後の場合
輸入者の所在地を管轄する都道府県等は、輸入者に対し、必要に応じて回収の命令等を行い、措置状況について報告を求める。
このため、検疫所は、輸入者による回収等が円滑に行われるよう、本省に対し、法違反の輸入食品等に係る輸入時のロット構成、輸入者の名称及び所在地並びにその他の必要な情報(以下「法違反食品等に係る情報」という。)を速やかに報告する。
また、本省は、輸入者の所在地を管轄する都道府県等に対し、法違反食品等に係る情報を通報するとともに、輸入時における検査の強化等の必要な措置を講ずる。
なお、検疫所は、輸入者に対し、法違反食品等の廃棄等の措置を講ずるよう暫定的に指導するとともに、当該輸入者の所在地を管轄する都道府県等の指示に従うよう指導する。
これらの取組に加え、本省は、消費者安全法(平成21年法律第50号)第12条第1項及び第2項の規定に基づき、消費者庁との情報共有を図る。
② 国内流通時の検査等で法違反等が発見された場合
本省は、都道府県等の収去検査(法第28条第1項の規定に基づく収去又は検査をいう。)、販売者等の自主検査等により、国内流通時に輸入食品等の法違反が発見された旨の連絡を受けた場合は、検疫所に対して法違反食品等に係る情報の提供を行うほか、必要に応じて、当該情報に基づき輸入時における検査の強化等の必要な措置を講ずる。
また、輸入食品等に起因する健康被害の情報があった場合には、被害拡大防止の観点から、速やかに、以後輸入される食品等については検疫所に対し、国内流通している食品等については都道府県等に対し通報し、必要な措置を講ずる。
③ 再発防止のための輸入者への指導等
検疫所は、法違反のあった輸入者に対し、法違反の再発を防止するため、以下の事項について報告を求める。
ア 違反原因の調査及び報告
当該食品等の法違反の原因について調査及び報告を求め、法違反の再発防止の指導を行う。法違反が発覚して3か月を経過しても原因が判明しない場合は、調査の進捗状況の報告を求める。
イ 輸入再開時の改善結果報告
同一製品の輸入を再開する場合は、改善が図られたことをアの原因調査により確認するほか、必要に応じ、輸入者自らによる現地での調査、輸出国における検査等により検証するとともに、改善結果について報告を求める。
④ 法第60条第2項の規定に基づく輸入者の営業の禁停止処分
本省は、食品の安全性の確保の観点から、法違反を繰り返す輸入者、法違反により健康被害を発生させ、若しくは発生させるおそれを生じさせた食品等の輸入者などに対し、法違反の原因の改善及び再発の防止措置を講じさせること並びにその他衛生上の必要な措置を講じさせることを目的として、輸入者の営業の禁停止処分を行う。
本省は、「食品衛生法第55条第2項に基づく輸入者の営業の禁止及び停止処分について」(平成18年1月10日付け食安発第0110003号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)の別添「食品衛生法第55条第2項に基づく輸入者の営業の禁止及び停止処分の取扱い指針(ガイドライン)」に基づき、違反率がおおむね5%以上等の要件に該当し、営業の禁停止処分の検討対象となった輸入者に対しては、再発防止対策を提出させ、法違反を繰り返すことのないよう指導する。それでもなお、衛生管理が不十分と認められた場合等は、必要な措置が執られるまでの間、輸入者の営業の禁停止処分を行う。
また、検疫所は、法違反内容に応じて当該輸入者が輸入する食品等についてモニタリング検査を強化し、当該輸入者が講じた再発防止措置を検証する。
⑤ 悪質な事例の告発
検疫所は、虚偽の輸入届出、法違反又は法違反の可能性の高い食品等の不正輸入等、犯罪があると思料するときは、告発をするとともに、当該告発内容について、適時公表を行う。
⑥ 違反事例の公表
本省は、食品衛生上の危害の状況を明らかにするため、法第69条の規定に基づき、法又は法に基づく処分に違反した輸入者(違反が軽微であって、当該違反について直ちに改善が図られた輸入者は除く。)の名称、対象輸入食品等の違反情報をホームページに速やかに掲載し、公表する(名称については1年間に限り公表する。)。また、輸入者の名称等の公表に併せ、違反食品等の廃棄、回収等の措置状況、改善措置の内容、違反原因等についても、判明次第公表する。
(5) 関係者相互間の情報及び意見の交換(リスクコミュニケーション)の推進
本省及び検疫所は、ホームページ、厚生労働省公式SNS(食品安全情報X(旧Twitter)等)を活用し、輸入食品等の安全性確保に関する情報を分かりやすく、広く国民へ積極的に提供するとともに、意見交換会を実施し、リスクコミュニケーションの推進に努める。
① モニタリング計画等に関する情報の提供
検疫所は、輸入者、通関業者及び保税等倉庫業者に対し、本計画に基づく監視指導を円滑に実施できるよう、モニタリング計画、検査命令、検査の強化等に関する通知等を周知する。また、本省は、モニタリング計画、検査命令の発動、検査の強化等に関する情報について公表する。
② 二国間協議及び現地調査に関する情報の提供
本省は、輸出国段階の衛生管理対策の推進等のため実施した二国間協議及び現地調査に関する情報について公表する。
③ 本計画に基づく監視結果の公表
本省は、本計画に基づくモニタリング検査及び検査命令等の検査の実施状況並びに検査結果の概要、監視指導結果の年度推移、輸入者に対する監視指導及びその結果の概要等について、翌年度の8月を目途に公表する。また、4月から9月までの年度途中の状況についても12月を目途に公表する。
④ 食品等の安全に関するリスクコミュニケーションの取組
本省は、監視指導計画案に対する意見募集(パブリックコメント)を実施する。また、食品等の安全に関するリスクコミュニケーションとして、都道府県等及び関係府省庁並びに関係団体と連携して意見交換会を開催するほか、ホームページや厚生労働省公式SNS(食品安全情報X(旧Twitter)等)を活用し、監視指導計画の内容、監視指導の状況等を消費者、事業者等へ情報提供を行い、食品等の安全性に関する取組及び認識について相互理解が深まるよう努める。
⑤ その他
検疫所は、消費者を対象とした見学の受入れ等を実施し、輸入食品等の監視指導の現状について、国民の理解を得るよう努める。
(6) その他監視指導の実施のために必要な事項
① 食品安全に関する人材の養成、資質の向上
本省は、検疫所で監視指導又は試験検査に従事する食品衛生監視員に対し、食品安全に関する知識及び技術の習得に係る研修を実施する。
② 検疫所が実施する食品等の試験検査に係る点検
本省は、モニタリング検査等が適正に実施されるよう、登録検査機関の監督を所管する地方厚生局の技術的助言を得て、検疫所の試験検査の業務管理に係る点検及び指導を計画的に実施する。
別表第1
食品群 |
検査項目※1 |
項目別件数※2 |
延検査件数※2 |
畜産食品 牛肉、豚肉、鶏肉、馬肉、その他食鳥肉等 |
抗菌性物質等 |
2,100 |
5,850 |
残留農薬 |
2,100 |
||
添加物 |
240 |
||
病原微生物 |
690 |
||
成分規格等 |
690 |
||
放射線照射 |
30 |
||
畜産加工食品 ナチュラルチーズ、食肉製品、アイスクリーム、冷凍食品(肉類)等 |
抗菌性物質等 |
1,800 |
10,200 |
残留農薬 |
1,500 |
||
添加物 |
1,100 |
||
病原微生物 |
3,700 |
||
成分規格等 |
2,100 |
||
水産食品 二枚貝、魚類、甲殻類(エビ、カニ)等 |
抗菌性物質等 |
2,200 |
5,630 |
残留農薬 |
1,400 |
||
添加物 |
300 |
||
病原微生物 |
1,200 |
||
成分規格等 |
410 |
||
遺伝子組換え食品 |
60 |
||
放射線照射 |
60 |
||
水産加工食品 魚類加工品(切り身、乾燥、すり身等)、冷凍食品(水産動物類、魚類)、魚介類卵加工品等 |
抗菌性物質等 |
3,600 |
16,930 |
残留農薬 |
3,100 |
||
添加物 |
1,510 |
||
病原微生物 |
4,720 |
||
成分規格等 |
4,000 |
||
農産食品 野菜、果実、麦類、とうもろこし、豆類、落花生、ナッツ類、種実類等 |
抗菌性物質等 |
2,900 |
19,050 |
残留農薬 |
10,400 |
||
添加物 |
950 |
||
病原微生物 |
2,000 |
||
成分規格等 |
200 |
||
カビ毒 |
2,100 |
||
遺伝子組換え食品 |
380 |
||
放射線照射 |
120 |
||
農産加工食品 冷凍食品(野菜加工品)、野菜加工品、果実加工品、香辛料、即席めん類等 |
抗菌性物質等 |
720 |
21,590 |
残留農薬 |
5,800 |
||
添加物 |
3,500 |
||
病原微生物 |
3,000 |
||
成分規格等 |
3,400 |
||
カビ毒 |
4,200 |
||
遺伝子組換え食品 |
510 |
||
放射線照射 |
460 |
||
その他の食料品 健康食品、スープ類、調味料、菓子類、食用油脂、冷凍食品等 |
残留農薬 |
800 |
7,200 |
添加物 |
4,000 |
||
成分規格等 |
1,200 |
||
カビ毒 |
1,200 |
||
飲料 ミネラルウォーター類、清涼飲料水、アルコール飲料等 |
残留農薬 |
430 |
2,050 |
添加物 |
1,000 |
||
成分規格等 |
500 |
||
カビ毒 |
120 |
||
添加物 器具及び容器包装 おもちゃ |
成分規格等 |
1,500 |
1,500 |
検査強化食品分※3 |
抗菌性物質等、残留農薬、添加物、病原微生物、成分規格等、カビ毒、遺伝子組換え食品、放射線照射、SRM除去 |
10,000 |
10,000 |
総計(延数)※2 |
100,000 |
※1:検査項目の例
・抗菌性物質等:抗生物質、合成抗菌剤、ホルモン剤等
・残留農薬:有機リン系、有機塩素系、カーバメイト系、ピレスロイド系等
・添加物:保存料、着色料、甘味料、酸化防止剤、防ばい剤等
・病原微生物:腸管出血性大腸菌O26、O103、O104、O111、O121、O145及びO157、リステリア・モノサイトゲネス等
・成分規格等(病原微生物を除く。):成分規格で定められている項目(細菌数、大腸菌群、放射性物質等)、貝毒(下痢性貝毒、麻痺性貝毒)等
・カビ毒:アフラトキシン、デオキシニバレノール、パツリン等
・遺伝子組換え食品:安全性未審査遺伝子組換え食品等
・放射線照射:放射線照射の有無
※2:検査件数は、食品群別又は検査項目別の延検査件数の概数を示したもの。
※3:輸入時の法違反事例や海外情報等に基づき、本計画実施中に検査頻度を強化して行うもの。
別表第2
輸入時における危害要因等 (代表的な事例) |
事前の確認事項 |
定期的確認事項 (初回輸入時を含む。) |
輸送及び保管時の確認事項 |
|
食品等一般 (共通事項) |
・有毒、有害物質の含有 ・腐敗、変敗及び不潔 ・異物の混入 |
・原材料の受入れ、製造、加工工程等における有毒、有害物質等の混入防止対策 |
・定期的な試験検査による有毒、有害物質等の確認 |
・事故や不適切な温度管理等による腐敗、変敗がないこと ・塩蔵等の食品を長期間屋外に保管することがないこと ・倉庫等で使用する殺虫剤等の薬剤による汚染がないこと |
・病原微生物による汚染 |
・病原微生物による汚染防止対策 |
・定期的な試験検査による病原微生物の確認 |
・微生物の増殖による危害の発生を防止するための適切な温度管理 |
|
・指定外添加物の使用 ・添加物の対象外使用、過量使用等使用基準不適合 |
・原材料に使用されている添加物を含め、指定外添加物が使用されていないこと ・使用基準に適合しない添加物が使用されていないこと、また、使用量等が適量であること |
・定期的な試験検査による指定外添加物が含有していないこと、添加物の使用基準等の適合の確認 |
||
・規格基準不適合 (清涼飲料水、食肉製品、冷凍食品等) |
・成分規格、製造・加工基準等の規格基準に適合していること ・放射線照射による殺菌等が行われていないこと (ばれいしょの芽止めを除く。) ・製造工程、製品に使用されている原材料及び添加物の正確な名称、割合等の生産者、製造者への確認 ・必要に応じ、最終製品の試験検査による食品衛生法への適合の確認 |
・製造工程、原材料等に変更がないこと ・定期的な試験検査による成分規格等の適合の確認 ・最終製品の試験検査による食品衛生法の適合の確認 |
・保存基準の遵守 ・事故の有無 |
|
・安全性未審査の遺伝子組換え食品 |
・遺伝子組換え食品の承認の有無 ・ゲノム編集技術応用食品のうち、安全性審査の必要性の有無 |
・定期的な試験検査による安全性未審査の遺伝子組換え食品が混入していないことの確認 ・定期的なゲノム編集技術応用食品の有無の確認 ・ゲノム編集技術応用食品であった場合、事前相談による確認 |
・適正な管理 |
|
農産物及びその加工品 |
・アフラトキシン、パツリン等のカビ毒 (穀類、豆類、香辛料、りんごジュース等) |
・収穫、輸送及び保管時におけるカビの発生防止対策 |
・定期的な試験検査によるカビ毒の確認 |
・カビの発生を防止するための適切な温度、湿度等の管理 |
・植物性自然毒 (シアン配糖体等) |
・自然毒の有無の確認 ・製造、加工等により自然毒を除去できる対策を講じていること ・有毒、有害植物の混入防止対策 |
・定期的な試験検査による自然毒の確認 |
||
・放射性物質汚染 (きのこ、ベリー類濃縮加工品、ハーブ等) |
・採取地域が放射性物質汚染地域でないこと |
・定期的な試験検査による放射性物質濃度の確認 |
||
・腸管出血性大腸菌 O157等の病原微生物による汚染 (生食用野菜) |
・病原微生物による汚染防止対策 |
・定期的な試験検査による病原微生物の確認 |
・微生物の増殖による危害の発生を防止するための適切な温度管理 |
|
・残留農薬 |
・農薬の使用状況 ・加工品の原材料は、残留基準に適合していること |
・収穫前後における農薬の適正な用法及び用量の遵守 ・定期的な試験検査による残留農薬の確認 |
・収穫後における農薬の使用の有無 |
|
・安全性未審査の遺伝子組換え食品 (とうもろこし、パパイヤ等) |
・遺伝子組換え食品の承認の有無 ・安全性未審査の遺伝子組換え食品の混入防止対策 |
・定期的な試験検査による安全性未審査の遺伝子組換え食品が混入していないことの確認 |
・適正な管理 |
|
・品質、鮮度等を誤認させるおそれのある添加物の使用 (生鮮野菜) |
・品質、鮮度等を誤認させるおそれのある添加物(着色料、漂白剤等)が使用されていないこと |
・定期的な試験検査による添加物の確認 |
||
畜産物及びその加工品 |
・腸管出血性大腸菌O157、リステリア・モノサイトゲネス等の病原微生物による汚染 (食肉、ナチュラルチーズ等) |
・病原微生物による汚染防止対策 |
・定期的な試験検査による病原微生物の確認 |
・微生物の増殖による危害の発生を防止するための適切な温度管理 |
・放射性物質汚染 (トナカイ肉、ビーフエキス等) |
・生産地域が放射性物質汚染地域でないこと |
・定期的な試験検査による放射性物質濃度の確認 |
||
・衛生証明書の不備 (食肉、食肉製品、乳、乳製品) |
・生産国又は輸出国政府機関が発行する衛生証明書の記載事項 |
・衛生証明書の確認 |
||
・牛海綿状脳症 (牛肉、牛由来製品) |
・生産地域が輸入禁止対象国又は地域でないこと ・特定危険部位を含まないこと ・輸入禁止対象国又は地域由来の牛肉等の混入や使用がないこと |
|||
・牛海綿状脳症 (めん羊肉、山羊肉等) |
・生産地域が牛海綿状脳症発生国又は地域でないこと ・特定危険部位を含まないこと ・輸入禁止対象国又は地域由来のめん羊肉等の混入や使用がないこと |
|||
・残留農薬、残留動物用医薬品、残留飼料添加物 |
・農薬、動物用医薬品、飼料添加物の使用状況 ・加工品の原材料は、残留基準に適合していること |
・農薬の適正な用法及び用量の遵守 ・動物用医薬品、飼料添加物の適正な用法、用量、休薬期間等の遵守 ・定期的な試験検査による残留農薬、残留動物用医薬品、残留飼料添加物の確認 |
||
・品質、鮮度等を誤認させるおそれのある添加物の使用 (食肉) |
・品質、鮮度等を誤認させるおそれのある添加物(着色料等)が使用されていないこと |
・定期的な試験検査による添加物の確認 |
||
水産物及びその加工品 |
・腸炎ビブリオ等の病原微生物による汚染 (切り身、むき身の生食用鮮魚介類等) |
・加工場で使用される洗浄水等の病原微生物による汚染防止対策 ・加工基準の遵守 |
・定期的な試験検査による病原微生物の確認 |
・保存基準の遵守 ・微生物の増殖による危害の発生を防止するための適切な温度管理 |
・生食用かきの成分規格、加工基準及び保存基準の不適合 |
・我が国と同等の加工基準であることが確認された国であること |
・定期的な試験検査による成分規格の適合の確認 |
・輸出国政府機関が発行する証明書の確認 ・保存基準の遵守 |
|
・下痢性・麻痺性貝毒 (貝類) |
・貝毒の監視が適切に行われている海域から採取された貝類であること |
・定期的な試験検査による貝毒の確認 |
||
・有毒ふぐの混入 |
・輸入が認められている魚種であること ・魚種鑑別による異種ふぐの混入防止対策 |
・輸出国政府機関が発行する証明書の確認 ・魚種鑑別による異種ふぐの混入がないことの確認 |
||
・衛生証明書の不備 (生食用かき、ふぐ) |
・輸出国政府機関が発行する衛生証明書の記載事項 |
・衛生証明書の確認 |
||
・シガテラ毒魚等の有毒魚の混入 (南方産ハタ、ブダイ、カマス等) |
・漁獲海域の確認 ・魚種鑑別による有毒魚の混入防止対策 |
・魚種鑑別による有毒魚の混入がないことの確認 |
||
・残留動物用医薬品、残留飼料添加物 |
・動物用医薬品、飼料添加物の使用状況 ・加工品の原材料は、残留基準に適合していること |
・動物用医薬品、飼料添加物の適切な用法、用量、休薬期間等の遵守 ・定期的な試験検査による残留動物用医薬品、残留飼料添加物の確認 |
||
・品質、鮮度等を誤認させるおそれのある添加物の使用 (鮮魚介類等) |
・品質、鮮度等を誤認させるおそれのある添加物(着色料、一酸化炭素等)が使用されていないこと |
・定期的な試験検査による添加物の確認 |
・鮮紅色等の有無の確認 |
|
・ヒスタミン |
・原材料の受入時における確認 ・製造、加工工程等における温度管理が適切になされていること |
・定期的な試験検査によるヒスタミンの確認 |
・ヒスタミンの生成による危害の発生を防止するための適切な温度等の管理 |
|
いわゆる「健康食品」 |
・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する医薬品成分の含有 |
・医薬品成分を含まないこと |
・試験検査による医薬品成分を含まないことの確認 |
|
・有毒、有害成分の含有 |
・輸出国における食経験等 ・健康被害情報の有無 ・指定成分等含有食品は、製造及び加工基準に適合していること ・錠剤、カプセル剤等の製造等に関して、原材料の安全性の確保及び製品設計を行うこと |
・輸出国における食経験が十分にあることの確認 ・国内外の健康被害事例がないことの確認 ・製造及び加工基準に適合していることの確認 |
||
添加物及びその製剤 |
・指定外添加物の使用 ・規格基準不適合 |
・添加物の正確な名称、基原物質及び抽出溶媒の種類 ・添加物製剤の場合、それぞれの正確な名称と割合 ・指定外添加物が使用されていないこと ・成分規格、製造基準等の規格基準に適合していること ・安全性未審査の遺伝子組換え技術を利用していないこと |
・定期的な試験検査による成分規格の確認 |
・保存基準の遵守 |
器具、容器包装及びおもちゃ |
・規格基準不適合 |
・材質、形状、色柄、対象年齢及び用途の確認 ・原材料の一般規格、材質別規格、用途別規格、製造基準等の規格基準に適合していること |
・定期的な試験検査による原材料一般の規格、材質別規格等の確認 |
|
・ポジティブリスト以外の物質の含有 (合成樹脂製の器具及び容器包装) |
・ポジティブリストに掲載された物質であること |
・定期的なポジティブリストの確認 |
