○医療扶助のオンライン資格確認の導入に向けた資格情報等の登録準備について
(令和4年1月13日)
(社援保発0113第1号)
(各都道府県・各指定都市・各中核市民生主管部(局)長あて厚生労働省社会・援護局保護課長通知)
(公印省略)
平素より生活保護行政の推進に御尽力を賜り、御礼申し上げます。
医療扶助のオンライン資格確認の導入に当たっては、福祉事務所又は都道府県市本庁(以下、「福祉事務所等」という。)から医療保険者等向け中間サーバー等(以下「中間サーバー」という。)へ、個人番号や受給者番号を含む資格情報等(加入者資格情報、医療券・調剤券情報等)を登録する必要があります。
この点について、福祉事務所等において対応が必要となる事項及び留意点を、下記のとおりお知らせするので、御了知いただき、管内の実施機関に周知いただくようお願いいたします。合わせて、資格情報等の登録準備について御協力をお願いします。
記
1 趣旨・目的
医療扶助のオンライン資格確認の導入においては、福祉事務所等から中間サーバーへ、個人番号や受給者番号を含む資格情報等(加入者資格情報、医療券・調剤券情報等)を登録する必要がある。
この点、中間サーバーへ資格情報等の登録を行う際に、誤った個人番号や受給者番号を登録した場合には、医療機関等やマイナポータルにおいて当該情報に紐づいた別の被保護者の資格情報等が表示される恐れがある。また、正しい個人番号や受給者番号にて登録が行われた場合でも、その他のインターフェイス項目に不適切なデータが設定されている際には、医療機関等やマイナポータルに不適切なデータが表示され、被保護者が誤った情報を閲覧することが可能となってしまう恐れがある。
中間サーバーへ登録を行うデータの整備については相当の時間がかかることが見込まれるため、早期に着手を行い、令和6年2月からの検証運用、令和6年3月からの本格運用が確実に開始されるよう準備を進める必要がある。
2 特定個人情報の適切な取扱い
医療扶助のオンライン資格確認が導入されることに伴い、新たに福祉事務所等が支払基金に特定個人情報の取扱いを委託することなるため、その開始に当たっては、以下の点について、特に留意する必要がある。
・ 特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等・地方公共団体等編)(平成26年特定個人情報保護委員会告示第6号。以下「ガイドライン」という。)を遵守すること。
・ ガイドラインの遵守に当たって、「第4―2―(1) 委託の取扱い」については、特に留意すること。
・ 特定個人情報を委託先に提供するに当たって、提供時に漏えい等が発生しないよう適切な取扱いを確保すること。
・ 生活保護法による医療扶助のオンライン資格確認に関する特定個人情報保護評価書に記載されているリスク対策について、確実に実行することに加え、不断の見直し・検討を行うこと。
3 資格情報等の登録開始までのスケジュール
福祉事務所等における資格情報等の登録は、令和5年10月から実施していただくことを予定している。この資格情報等の登録開始までには、「表1 資格情報等の登録開始に向けた作業一覧」における項番1~4の作業を実施すること。
図1 医療扶助オン資導入に向けたデータ登録に関するスケジュール
表1 資格情報等の登録開始に向けた作業一覧
項番 |
作業項目 |
作業内容 |
作業時期 |
1 |
データ整備に向けた事前準備(作業の理解) |
周知資料(※)を熟読の上、福祉事務所システム内のデータ整備に向けた作業を確認し、不明点の潰しこみを行い、作業内容を理解する。 ※資格情報等の修正等における想定事象一覧については、今後福祉事務所向けポータルサイトにて公開を予定。 |
~令和4年12月 |
2 |
福祉事務所システム内のデータの整備 |
中間サーバーに登録予定のデータの整備(個人番号の真正性の確保、受給者番号の固定化)を実施する。 |
令和5年1月~9月 |
3 |
インターフェイスファイルの準備 |
中間サーバーに登録するためのインターフェイスファイルの作成を行う。 |
令和5年4月~9月 |
4 |
チェックツールを用いたインターフェイスファイルの妥当性確認 |
チェックツールを使用して、作成したインターフェイスファイル内のデータが中間サーバーに登録する上で妥当なものか確認を行う。 ※チェックツールについては、令和5年4月に福祉事務所向けポータルサイトにて公開を予定。 |
令和5年4月~9月 |
5 |
データの修正 |
中間サーバーへ登録したデータが誤っていた場合には、検証運用が開始されるまでに、福祉事務所等にてデータの修正を行う。 ※作業内容の詳細については今後福祉事務所向けポータルサイトにて周知を予定。 |
令和5年10月~令和6年2月 |
6 |
誤入力チェック等によるデータの確認 |
支払基金において中間サーバーに登録されたデータについて、検証運用が開始されるまでに、確認を行う。 ※作業内容の詳細については今後福祉事務所向けポータルサイトにて周知を予定。 |
令和5年10月~令和6年2月 |
4 福祉事務所等における福祉事務所システム内のデータの整備において必要な対応
以下の(1)~(6)の対応が必要となる。
(1) 個人番号の真正性の確保
① 概要
医療扶助のオンライン資格確認においては、福祉事務所等から支払基金の中間サーバーへ、個人番号に紐付けて資格情報等を登録することとなる。
このため、これまで福祉事務所システム内で個人番号を管理してこなかった福祉事務所等においても、福祉事務所システム内において被保護者の個人番号を管理する対応が必要となる。
その際、中間サーバーに、誤った個人番号に紐付けられた資格情報等が登録された場合、医療機関等やマイナポータルにおいて別の被保護者の資格情報等が表示される恐れがあるため、中間サーバーに登録される個人番号の真正性を確保する必要がある。
② 対応
福祉事務所システムから中間サーバーに個人番号を登録する際には、住民基本台帳ネットワークシステムを利用して個人番号をキーとした本人確認情報を照会し、基本4情報の一致を確認することにより、個人番号の真正性の確認を確実に行うこと。
※ 自治体のセキュリティポリシー等の理由により、福祉事務所システム内での個人番号の管理ができず、自治体内の統合宛名システムから個人番号を取得する方式等により、中間サーバーへ情報連携を行う場合でも、上記と同様に住民基本台帳ネットワークシステムを利用した番号照会等による個人番号の真正性の確認を確実に行うこと。
(2) 受給者番号の固定化の徹底
① 概要
医療扶助のオンライン資格確認においては、各被保護者の「公費負担者番号」と「受給者番号」を、個人を特定するための情報として利用する。
そのため、令和5年10月から中間サーバーに登録する受給者番号は各被保護者と一意である必要があり、複数人(既に保護廃止となった者を含む)に同一の受給者番号が付番されている場合、誤った者の情報が医療機関等に連携される恐れがある。このような事態を防止するため、同一の公費負担者番号のもとでは、1つの受給者番号を複数の被保護者に採番せず、受給者番号は1人の被保護者に対して1つに固定化する必要がある。
② 対応
ア 被保護者には、保護決定の際に、受給者番号を付番すること。
イ 受給者番号は、医療券・調剤券等の発行の都度変更することはできず、同一の被保護者に対し、保護の受給期間中は同一の番号を用いること。
※ 生活保護の停止又は廃止となった後に、再度生活保護を受給するようになった場合等において、当該者に対して廃止前の受給者番号を再度採番することは可能。
ウ 過去に付番された受給者番号は、他の被保護者に付番しないこと。
※ 対象となるのは過去に中間サーバーに連携された受給者番号であり、他の被保護者への付番を禁止とする。
図2 受給者番号の固定化の徹底(イメージ)
被保護者が、保護の停止又は廃止となった後に再度生活保護を受給する場合は、以前受給していた時と同じ受給者番号とするか、若しくは、新しい受給者番号を付与。
図3 受給者番号の固定化の徹底(同一受給者番号を複数の被保護者に付与してはいけない)
被保護者が、保護の停止又は廃止となった後に再度生活保護を受給する場合は、過去に別の被保護者が使用していた受給者番号を付与することはできない。
※ 過去に別の被保護者が使用していた受給者番号を付与した場合、その受給者番号を使用していた別の被保護者の情報が誤って医療機関等に連携される恐れがある。
(3) 自由記入欄に登録する情報の確認
① 概要
中間サーバーへ登録した資格情報等については、その後オンライン資格確認等システムを通じてマイナポータル等に連携され、被保護者自身や本人同意の下で医療機関等も閲覧可能となる。
その際、自由記入欄(例えば、傷病1~3以外に医療券・調剤券に記入する情病名がある場合や、障害者自立支援法等の公費負担医療が適用される被保護者である場合に活用する備考などの記述欄)に誤った情報が登録された場合、その情報がそのままマイナポータル等に連携され、被保護者に閲覧されるため、特に自由記入欄に登録する情報については厳密に確認を行う必要がある。
② 対応
氏名や住所等の自由記入欄への登録に当たり、これまでの運用でメモや備忘用として記載していた情報(例えば、氏名欄に姓の変更に関する情報を記載する 等)が含まれる場合は、それらを削除する等の修正を行うこと。
図4 自由記入欄に設定する情報の確認(イメージ)
(4) 加入者資格情報と医療券・調剤券情報間の整合性の確保
① 概要
資格情報等については、「公費負担者番号」と「受給者番号」は個人を特定するための情報として管理する。このため、公費負担者番号と受給者番号は、被保護者毎に加入者資格情報と医療券・調剤券情報の間で必ず一致させる必要がある。
また、医療券・調剤券情報についても、公費負担者番号と受給者番号は個人を特定するための情報として管理するため、1人の受給者に複数の医療券・調剤券を発行する場合には、全ての医療券・調剤券情報について同一の公費負担者番号と受給者番号を設定する必要がある。
② 対応
同一の被保護者に係る加入者資格情報と医療券・調剤券情報には同一の公費負担者番号と受給者番号の値を設定すること。
※ 公費負担者番号を複数持つ福祉事務所においては、同一被保護者の情報に複数の公費負担者番号が紐づかないように留意すること。
図5 加入者資格情報と医療券・調剤券情報間の整合性の確保(イメージ)
図6 医療券・調剤券情報間の整合性の確保(イメージ)
(5) 資格情報等と健診情報間の整合性の確保
① 概要
医療扶助のオンライン資格確認が導入された後、福祉事務所から特定健診データ収集システムを経由してオンライン資格確認等システムに被保護者の健診情報が登録されることで、医療保険と同様に、被保護者もマイナポータル上で健診情報の閲覧が可能となる。
その際、各被保護者の資格情報等と健診情報を正しく紐付けるために、それぞれに設定する公費負担者番号と受給者番号の整合性を確保する必要がある。
② 対応
被保護者が健診情報を閲覧できるようにするために、福祉事務所等において、保健医療部局から被保護者の健診情報の連携を受け、特定健診等データ収集システムに健診情報を登録すること。
被保護者が受ける健診は、健康増進法上の健康診査となる。
※オンライン資格確認等システムへの健診情報の連携は、令和6年4月以降に実施された健診に係る情報を順次連携することを予定している。
(注) 健康増進法上の健康診査の健診項目は、特定健診の健診項目(令和6年4月から開始となる第4期特定健診実施計画に基づく健診項目)と同様になる想定(後期高齢者の質問票のみ例外あり)。
都道府県設置の郡部福祉事務所においては、町村の保健医療部局から管内被保護者に係る健診情報の連携を受ける必要があるため、早めに情報連携に向けた調整を進めること。
<参考>生活保護法(抜粋)
第55条の8
2 保護の実施機関は、被保護者健康管理支援事業の実施に関し必要があると認めるときは、市町村長その他厚生労働省令で定める者に対し、被保護者に対する健康増進法による健康増進事業の実施に関する情報その他厚生労働省令で定める必要な情報の提供を求めることができる。
図7 資格情報等と健診情報間の整合性の確保(イメージ)
(6) 医療機関コードの10桁化
① 概要
中間サーバー及びオンライン資格確認等システムでは、医療機関コードを10桁で管理する。このため、福祉事務所から中間サーバーに資格情報等を連携する際には、医療機関コードを10桁にする必要がある。
② 対応
連携する医療機関コードは地方厚生局が公開している医療機関コードと同一とすること。
※ 地方厚生局が公開している医療機関コードが7桁の医療機関の場合は、「都道府県番号2桁+点数表番号1桁+地方厚生局が公開している医療機関コード7桁」を設定すること。
図8 医療機関コードの10桁化(イメージ)
5 その他(決定通知及び医療券交付処理簿・受領証の省略について)
被保護者に対する保護決定通知書または保護停止、廃止決定通知書については、医療扶助運営要領第3の2(4)により、保護変更申請書(傷病届)に基づき医療扶助の開始または変更に関する決定をしたときで、「通知書により通知する必要がない場合には、適当な方法によることとして差し支えない」と規定しているところだが、オンライン資格確認の導入後において、中間サーバーに被保護者の医療券情報等が登録されている場合には、被保護者が医療券情報等をマイナポータル上で確認できるため、決定通知書による通知は省略して差し支えない。
また、医療券発行時の交付処理簿及び受領証についても、紙医療券の発行を省略する場合については、省略を可能とする予定。
(参考)
情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律
(電子情報処理組織による処分通知等)
第七条 処分通知等のうち当該処分通知等に関する他の法令の規定において書面等により行うことその他のその方法が規定されているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める電子情報処理組織を使用する方法により行うことができる。ただし、当該処分通知等を受ける者が当該電子情報処理組織を使用する方法により受ける旨の主務省令で定める方式による表示をする場合に限る。
厚生労働省の所管する法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則
(処分通知等の入力事項等)
第六条 行政機関等は、法第四条第一項の規定により、電子情報処理組織による申請等に対する諾否の応答として処分通知等を行う場合には、当該処分通知等を受けるべき者があらかじめ書面等によって処分通知等を受けることを求めるときを除き、当該処分通知等を電子情報処理組織を使用して行うことができる。
2 前項に規定する場合を除き、行政機関等は、処分通知等を受ける者が電子情報処理組織を使用して処分通知等を受けることを申し出たときに限り、当該処分通知等を電子情報処理組織を使用して行うことができる。
