○GMP事例集(2022年版)について
(令和4年4月28日)
(事務連絡)
(各都道府県衛生主管部(局)薬務主管課あて厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課通知)
標記について別添のとおり取りまとめましたので、貴課におかれましてはGMPの円滑な実施に資するようお願いいたします。また、本事務連絡をもって「GMP事例集(2013年版)について」(平成25年12月19日厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課事務連絡)を廃止します。また、GMP事例集(2013年版)に掲載されていたQ&Aの内、製造業の許可・認定・登録に係る事項については、別途厚生労働省医薬生活衛生局・医薬品審査管理課が発出する事務連絡をご参照ください。
なお、本事例集の写しについて、別記の関係団体あて送付することを、念のため申し添えます。
(別記)
日本製薬団体連合会
日本製薬工業協会
日本ジェネリック製薬協会
日本医薬品原薬工業会
公益社団法人東京医薬品工業協会
関西医薬品協会
日本OTC医薬品協会
一般社団法人日本薬業貿易協会
米国研究製薬工業協会 在日執行委員会
在日米国商工会議所 製薬小委員会
欧州製薬団体連合会
欧州ビジネス協会 化粧品・医薬部外品委員会
別添
GMP事例集(2022年版)
総則
・本事例集は、あくまでも医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令及び薬局等構造設備規則(GMP関連)に関する具体的な運用を取りまとめたものであり、本事例集に記載された運用を参考にすることで、製造販売承認に関する事項、製造販売業許可、製造業許可(認定)・登録等において必要とされる申請や、届け出等、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)及びその他法令に規定された諸所の手続きを要さないとは解せないことに留意すること。
一般的留意事項
・製造販売業許可、製造業許可(認定)・登録及び製造販売承認に関する事項(薬事手続きの要否等を含む)と、医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令及び薬局等構造設備規則(GMP関連)以外の事項については、それぞれの通知等を参照すること。
・本事例集に掲げる事例はGMPに係るものではあるが、特に定めのない限り、医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令の規定に基づく取決め等を行って、製造販売業者(法第19条の2第4項に規定する専任外国製造医薬品等製造販売業者を含む。以下同じ。)と、製造業者及び外国製造業者(以下「製造業者等」という。)が適切に連携して対処することを前提としているものであること。
・本事例集に掲げる事例はGMPの運用上の参考事例を示したものであり、実際の運用においては、各社主体的に判断しリスクに応じて対応するべきであること。
・なお、国際整合性の観点、今後新たに得られる知見及び通知の発出等により、適宜見直されるものであること。
[用いた略語]
法 |
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 (昭和35年法律第145号) |
施行規則 |
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号) |
GMP省令 |
医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令 (平成16年厚生労働省令第179号) |
GQP省令 |
医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令(平成16年厚生労働省令第136号) |
構造設備規則 |
薬局等構造設備規則(昭和36年厚生省令第2号) |
改正省令公布通知 |
医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について(薬生監麻発0428第2号令和3年4月28日) |
施行通知 |
薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律の施行に伴う医薬品、医療機器等の製造管理及び品質管理(GMP/QMS)に係る省令及び告示の制定及び改廃について (薬食監麻発第0330001号平成17年3月30日) |
目次
第1部「薬局等構造設備規則」(GMP関連)関係事例
第6条(一般区分)関係2
一般区分製造所の構造設備
試験検査設備
第7条(無菌区分)関係
無菌区分製造所の構造設備
第8条(特定生物由来医薬品等)関係
特定生物由来医薬品等製造所の構造設備
第10条(包装等区分)関係
包装等区分製造所の構造設備
第2部「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」関係事例
一般的事項
サイトマスターファイル
第2条(定義)関係
原料の定義
計器の校正の定義
中間製品の定義
その他
資材の定義
ロットの定義
ロット構成
ロット構成(原料)
ロットの混合等
ロットと製造番号等
管理単位
是正措置及び予防措置
第3条の2(承認事項の遵守)関係
承認事項の順守
第3条の3(医薬品品質システム)関係
医薬品品質システム
第3条の4(品質リスクマネジメント)関係
品質リスクマネジメント
第4条(製造部門及び品質部門)関係
品質部門
第5条(製造管理者)関係
製造管理者
製造管理者の業務の補助
製造管理者の業務の代行
第6条(職員)関係
職員
第7条(医薬品製品標準書)関係
医薬品製品標準書一般事項
成分及び分量
規格及び試験方法
製造方法及び製造手順
標準的仕込み量
その他
第8条(手順書等)関係
手順書
手順書の備付け
構造設備及び職員の衛生管理に関する手順一般事項
構造設備及び職員の衛生管理
製造工程、製造設備、原料、資材及び製品の管理に関する手順一般事項
試験検査設備及び検体の管理その他適切な試験検査の実施に関する手順一般事項
試験検査設備器具の点検整備及び計器の校正
標準品等
文書及び記録の信頼性(完全性)の確保
第9条(構造設備)関係
原薬たる医薬品に係る製品の製造所の構造設備
作業室の洗浄度
作業室の構造設備
人及び物の動線
飛散しやすく、微量で過敏症反応を示す製品等
設備の共用
交差汚染防止に関する教育訓練
製造用水に関する構造設備
第10条(製造管理)関係
製造指図書
製造記録
受入れ及び保管
保管
保管記録及び出納記録
衛生管理記録
校正記録
品質保証に係る業務を担当する組織への報告
その他
第11条(品質管理)関係
試験検査
他の試験検査機関
試験検査の一部省略等
その他
計器の校正及び設備の管理
検体の採取
検体及び標準品の管理
試験検査記録
参考品保管
参考品及び保存品の出納の記録
保存品保管
規格外結果
MRA等特例
第11条の2(安定性モニタリング)関係
安定性モニタリング
第11条の3(製品品質の照査)関係
製品品質の照査
第11条の4(原料等の供給者の管理)関係
原料等の供給者の管理
第11条の5(外部委託業者の管理)関係
外部委託業者の管理
第12条(出荷管理)関係
製造所からの出荷の可否の決定
第13条(バリデーション)関係
バリデーションの目的
バリデーションマスタープラン
バリデーション責任者
バリデーション計画書等
適格性評価
プロセスバリデーション
継続的工程確認
洗浄バリデーション
再バリデーション
変更時のバリデーション
製造支援システムのバリデーション
バリデーション指針適用特例
錠剤やカプセル剤のSP包装又はPTP包装の充填から包装までの工程におけるバリデーション
バリデーション(その他)
第14条(変更の管理)関係
変更管理
第15条(逸脱の管理)関係
逸脱管理
第16条(品質情報・品質不良等の処理)関係
品質情報等
品質情報の処理
第17条(回収等の処理)関係
回収の範囲
回収等の処理
不適とされた製品及び資材保管
第18条(自己点検)関係
自己点検
第19条(教育訓練)関係
教育訓練
第20条(文書及び記録の管理)関係
文書等の管理
コンピュータの利用等
第21条(原薬たる医薬品品質管理)関係
原薬たる医薬品の参考品保管
原薬たる医薬品のリテスト日
第21条の2(安定性モニタリング)関係
原薬たる医薬品の安定性モニタリング
第22条(文書及び記録の保管)関係
文書及び記録の保管
第23条(無菌医薬品の製造所の構造設備)関係
無菌医薬品の製造所の構造設備
第24条(無菌製造管理)関係
無菌医薬品に係る製品の製造管理
清浄度の基準及び測定法
第25条の2(生物由来医薬品等に係る医薬品製品標準書)関係
生物由来医薬品等に係る医薬品製品標準書一般事項
第26条(生物由来医薬品等の製造所の構造設備)関係
生物由来医薬品等の製造所の構造設備
第27条(生物製造管理)関係
生物由来医薬品等に係る製品の製造管理
第28条(生物品質管理)関係
生物由来医薬品等に係る製品の品質管理
第29条(生物教育訓練)関係
生物教育訓練
第30条(文書及び記録の保管)関係
生物文書等保管
第32条(医薬部外品)関係
GMP適用医薬部外品
第1部「薬局等構造設備規則」(GMP関連)関係事例
第6条(一般区分)関係
一般区分製造所の構造設備
BFR6―1(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第3号の規定に関し、「便所及び更衣を行う場所」は、どこに設置する必要があるのか。 |
[答]「便所及び更衣を行う場所」は製造所内に設置する必要があるが、施行通知第2章第2の1(7)及び(8)に示されるとおり、便所は、前室、通路等により、作業室と隔てられているものである。更衣を行う場所は必ずしも更衣のための専用の室の設置を求めるものではない。また、便所及び更衣室には手洗い設備及び衛生管理を考慮した適切な設備を設置すること。
BFR6―2(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第4号イに、作業所は照明が適切であることと規定されている。原薬たる医薬品に係る製品の最終精製前の製造工程を行う作業所において、例えば、採光により照度を確保することができる場合も、照明に係る設備器具の設置が必要となるか。 |
[答]採光も含め、作業の種類に応じてその作業に支障がないように必要な照度を確保できるようにしておくこと。
BFR6―3(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第4号ニの規定に関し、原薬たる医薬品に係る製品の製造において用いられる反応釜、ろ過器及び晶出釜は「密閉構造」と考えてよいか。 |
[答]一般的には「密閉構造」と考えて差し支えない。ただし、例えば種晶投入等の作業中に蓋を開ける際には汚染防止に配慮すること。
BFR6―4(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第4号ニの規定に関し、原薬たる医薬品に係る製品の最終の精製を行う前の製造工程を行う作業所については、製造設備が密閉構造であれば特段の防虫及び防そのための措置がなされていない屋外の設備を使用してもよいか。 |
[答]製造設備が密閉構造であって、製造作業中に蓋等の開閉により原薬たる医薬品に係る製品が外気に暴露することがなければ、使用してもよい場合がある。
BFR6―5(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第6号に「(製造所に)製品等及び資材を区分して、衛生的かつ安全に貯蔵するために必要な設備を有すること」とあるが、次工程までの短期間に同一の清浄度レベルの環境下にある中廊下又は作業室の一画において区分して保管を行うことにより特段の設備を設けなくてもよいと解してもよいか。 |
[答]「衛生的かつ安全に貯蔵するために必要な設備」でいう「設備」とは、例えば保管棚等の設備のほか、倉庫を含むものである。したがって、原則、中廊下又は作業室の一画に保管することは認められないが、一時的に中廊下又は作業室の一画を使用する場合で、その他の製品等及び資材との混同並びに汚染及び交叉汚染の防止のために必要な措置がとられている場合には認められる。
BFR6―6(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第5号ロに「(作業室の)出入口及び窓は、閉鎖することができるものであること」とあるが、換気扇を取り付けてもよいか。 |
[答]構造設備規則第6条第5号イに規定されているとおり、屋外からの汚染防止に必要な構造及び設備でなければならず、取り付ける場合には、溶媒や粉じんに対する防護措置や外部からの汚染防止に対する対策がとられていること。
BFR6―7(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第5号に「原薬に係る製品の作業所のうち最終の精製を経た中間製品を容器へ充填及び閉塞するまでの作業を行う作業室」とあるが、ここでいう「充填及び閉塞」とは原薬たる医薬品に係る製品の製造工程にあっては、具体的にどの工程が該当するのか。 |
[答]一般的には、製品の取り出しから、直接の容器又は被包(内袋を含む)への充填及び閉塞までが該当する。
BFR6―8(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第5号ホの「室内のパイプ、ダクト等の設備は、表面にごみがたまらないような構造であること。ただし、清掃が容易である場合においてはこの限りでない」の「清掃が容易である場合」とは、どの程度をいうのか。 |
[答]「清掃が容易である場合」とは、日常の清掃の範囲内において十分に清掃が可能な構造の設備である場合をいう。例えば、パイプ、ダクト等が水平であっても、日常の清掃によってごみを容易に除去することができ、ごみがたまらないようにされていれば、「清掃が容易である場合」と解して差し支えない。
BFR6―9(一般区分製造所の構造設備) [問]施行通知第2章第2の1(12)でいう、「区画」、「区分する」、「区別する」の用語の違いを具体的に説明してほしい。 |
[答]構造設備規則第6条第1項第6号の「製品等及び資材を区分して・・・貯蔵するために必要な設備・・・」の規定に関し、施行通知第2章第2の1(12)でいう「区画」とは、壁、間仕切り板等により仕切られた一定の場所をいう。「区分する」とは、線引き、ついたて等により一定の場所や物を分けることをいう。「区別する」とは、場所、物を識別するために類によって分けることをいう。具体的にどのような形態によってこれらを実現すべきかについては、個々の事例においてその目的に応じて判断すべきものである。
BFR6―10(一般区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第6条第7号において、製品等及び資材に係る試験検査を当該製造業者等の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して行うことについて、支障がないと認められた場合、これらの試験検査設備については当該製造所に備えていなくてもよいか。 |
[答]備えていなくても差し支えない。
試験検査設備
BFR6―11(試験検査設備) [問]構造設備規則第6条第7号に「製品等及び資材の試験検査に必要な設備及び器具を備えていること」とあるが、自主規格として定めた試験検査に必要な設備及び器具については、除外されると解してよいか。 |
[答]許可(認定)要件事項ではないが、自主規格として定めた試験検査に必要な設備についてもGMP上の管理は適切に行うこと。
BFR6―12(試験検査設備) [問]所定の条件を満たすことにより、原料等の試験検査項目の一部を省略する場合、省略された項目に必要な試験検査設備及び器具は備えていなくてもよいか。 |
[答]省略しようとする試験検査項目のために必要な試験検査設備及び器具を備えていなければ省略の合理的根拠を得ることは困難である(GMP11―4を参照)ことから、省略する試験検査項目に係る試験検査設備及び器具であっても備えていなければならない。ただし、当該製造業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用する場合にはこの限りでない。
BFR6―13(試験検査設備) [問]他の製造所において製造された製品を受け入れて次工程以降の製造を行うとき、所定の条件を満たすことにより、当該他の製造所において実施された試験検査成績を利用して自らの製造所における試験検査の一部の項目の実施を省略する場合、省略された試験検査項目に必要な試験検査設備及び器具は備えていなくてもよいか。 |
[答]設問の場合にも、省略された試験検査項目に必要な試験検査設備及び器具を備えていなければならない(BFR6―12を参照)。ただし、当該製造業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用する場合にはこの限りでない。
第7条(無菌区分)関係
無菌区分製造所の構造設備
BFR7―1(無菌区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第7条第1号イでいう「作業管理区域」には、無菌医薬品に係る製品以外の製品の作業室を含めてもよいか。 |
[答]無菌医薬品に係る製品の作業管理区域のうち、薬剤の調製作業、充填作業若しくは製品の滅菌のために行う調製作業以降の作業(表示及び包装作業を除く。)を行う作業室又は作業管理区域は、GMP省令第23条第4号イ及びロの規定により、非無菌医薬品の作業所と区別されていなければならず、かつ調製作業を行う作業室及び充填作業又は閉塞作業を行う作業室は専用である必要がある。
ただし、非無菌医薬品に係る製品の作業室において作業を行っている際にも、無菌医薬品に係る製品の作業管理区域において当該製品の種類、剤形及び製造工程に応じ求められる清浄度レベルを維持管理することができ、かつ無菌医薬品に係る製品の作業室又は作業管理区域の汚染又は交叉汚染を引き起こすおそれがないという合理的な根拠があり、それが手順書等にあらかじめ明記されている場合には、設問のような設計としても差し支えないことがある。
BFR7―2(無菌区分製造所の構造設備) [問]作業管理区域において、既にアンプル充填され閉塞された注射剤に係る製品を、充填・閉塞室と同程度の清浄度レベルの保管室において保管する必要があるか。 |
[答]必ずしも同一の清浄度レベルで保管する必要はないが、品質変化のないよう十分に留意する必要がある。
BFR7―3(無菌区分製造所の構造設備) [問]構造設備規則第7条第2号ロに「設備及び器具は、滅菌又は消毒が可能なものであること」とあるが、高圧蒸気滅菌を行うことができない凍結乾燥機についてはどのように対応すればよいか。 |
[答]無菌医薬品に係る製品の充填・閉塞作業を行う作業室又は作業管理区域に置かれた凍結乾燥機については、高圧蒸気滅菌により滅菌を行うことが望ましい。ただし「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針」(平成22年度厚生労働科学研究医薬品の微生物学的品質確保のための新規試験法導入に関する研究「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針」作成班)や、関連指針の最新版等を参考にして、無菌性を保証することができる場合には、他の方法を採用しても差し支えない。
第8条(特定生物由来医薬品等)関係
特定生物由来医薬品等製造所の構造設備
BFR8―1(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号イ(2)に「排水設備は、有害な廃水による汚染を防止するために適切な構造のものであること」とあるが、「適切な構造」には、排水口の排水トラップや逆流防止装置等も含まれるのか。 |
[答]含まれる。
BFR8―2(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号イ(2)に「排水設備は、有害な廃水による汚染を防止するために適切な構造のものであること」とあるが、例えば不活化前の病原体(BSL2以上)等を含む廃液は「有害な廃液」に該当するか。 |
[答]設問の場合、不活化前の病原体(BSL2以上)等の人体や環境への影響があるものは「有害な廃液」に該当する。
BFR8―3(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ロ(1)に「排水口は、清掃が容易なトラップ及び排水の逆流を防止するための装置を有するものであること」とあるが、「逆流を防止するための装置」とは、例えばどのようなものがあるか。 |
[答]例えば、末端排水口に至る配管が製造区域の外の排水溝の廃液内に直接挿入されないものとし、排水トラップの効果を低減しない物理的又は機構的な逆流防止措置を講じた構造等が挙げられるが、逆流防止装置のみでなく、末端排水口に至る配管が製造区域の外の排水溝の廃液内に直接挿入されないようにし、逆流する排水の供給源とならないようにする等、接続する配管の構造等を含めて設計する必要がある。なお、水の逆流のみでなく、配管からの汚染された空気の逆流を含めて防止する構造であること。
BFR8―4(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ロ(3)に「床の溝は、浅く清掃が容易なものであり、かつ、排水口を通じて、製造区域の外へ接続されていること」とあるが、排水の滞留を防ぐための構造、消毒しやすい構造、製造区域の外から排水口を通じて微生物汚染が生じることを防ぐ構造等が含まれると解してよいか。 |
[答]構造設備規則第8条第1項第1号ロでは、清浄区域には排水口を設置しないことと規定しており、やむを得ないと認められる場合として(1)~(3)に記載されているものであり、これらの条件を満たす必要がある。なお、床の溝と排水口とは別であるが、連結して製造区域の外とつながっていることにより、製造区域の外からの汚染が床の溝に侵入するのを防ぐため、(1)と(2)で排水口とトラップについての要求を記載しているものである。
BFR8―5(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ハ(1)に、無菌区域は「排水口を設置しないこと」とあるが、既存の構造設備において排水ロが設けられている場合には、これを撤去する必要があるか。 |
[答]既存の構造設備に既に排水口が設けられている場合には、排水口を撤去するほか、製造作業中に密閉することができる構造とした上で汚染防止措置を講じることによって対応しても差し支えない。ただし、そのための手順等が、手順書等にあらかじめ規定されていること。
BFR8―6(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ヘに「病原性を持つ微生物等を取り扱う区域は、適切な陰圧管理を行うために必要な構造及び設備を有すること」とあるが、これは病原体を直接取り扱う区域をいい、病原体を含む可能性のある原料を取り扱う区域は該当しないと考えてよいか。 |
[答]製造の目的で病原体を扱う区域だけでなく、病原体が混入しているおそれのある原料等を扱う区域においても、必要に応じ陰圧管理を行うこと。
BFR8―7(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ヘに「病原性を持つ微生物等を取り扱う区域は、適切な陰圧管理を行うために必要な構造及び設備を有すること」とあるが、病原性があると考えられる微生物を取り扱う区域には、病原性があると考えられる微生物の培養を行う区域も含まれるか。 |
[答]含まれる。
BFR8―8(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ヘに「適切な陰圧管理を行うために必要な構造及び設備を有すること」とあるが、具体的には密閉式の建屋構造とし、当該作業室の周囲の前室、廊下等に対して陰圧とすれば、必ずしも外気に対して陰圧とする必要はないと考えてよいか。 |
[答]差し支えない。病原性を持つ微生物などは封じ込め要件に従って取り扱うことが必要である。「国立感染症研究所病原体等安全管理規程」、WHOのバイオセーフティ・マニュアル又は関連する規定等の最新版等を参考にすること。
BFR8―9(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ヘに「病原性を持つ微生物等を取り扱う区域は、適切な陰圧管理を行うために必要な構造及び設備を有すること」とあるが、病原性を持つ微生物の保管室については、どのような点に注意すればよいか。 |
[答]病原体のバイオセーフティレベルに応じた保管管理を行うこと。病原性微生物等の保管に当たっては、内容物の外部漏出が生じないような容器を用い、さらに適切な拡散防止対策を講じること。直接の保管容器の選定に当たっては、凍結等の保存性確保処理や保管温度等、当該病原性微生物の保管に必要な操作及び条件下において容器の密閉性が確保できるよう配慮すること。
また、万が一、直接の保管容器から漏出した場合でも、そこから容易に拡散しないよう被包等の使用ならびに適切な不活化および清浄方法を定め、病原性微生物等の漏出拡散対策を講じること。さらに、当該保管室への立入り制限を設ける等の物理的な制限を講じるほか、保管する微生物について「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平成10年10月2日法律第114号)に照らし、適切な管理を行う必要がある。その場合、陰圧管理のための構造設備は必ずしも必要としない。
BFR8―10(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8第1項第1号ヘの「病原性を持つ微生物等」及び第1号トの「感染性を持つ微生物等」とは具体的にどのようなものを指すのか。 |
[答]一般的に病原性を持つ微生物等及び感染性を持つ微生物等といわれているものを指している。微生物等の病原性、感染性、その取扱い等については「国立感染症研究所病原体等安全管理規程」、WHOのバイオセーフティ・マニュアル又は関連する規定等の最新版等を参考にすること。
BFR8―11(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号チに「製造に使用する痘そう病原体、急性灰白髄炎病原体、有芽胞病原菌又は結核菌を取り扱う室及び器具器械は、製品の種類ごとに専用であること」とあるが、この規定は菌体除去後の毒素等を取り扱う器具器械については適用されないものであると考えてよいか。 |
[答]原則認められない。ただし、設問のような場合であっても、製品の種類ごとに専用であることを要しないとする合理的な根拠があり、手順書等にあらかじめ規定されている場合には認められることがある。
BFR8―12(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号リ(1)の「微生物等による製品等の汚染を防止するために適切な構造のものであること」とは、無菌区域の空調設備に限定した規定と考えてよいか。 |
[答]無菌区域の空調設備に限定したものではない。特定生物由来医薬品等に係る製品の製造所の空気処理システムとして適合すべき要件を規定しているものである。
BFR8―13(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号リ(2)に、空気処理システムは「病原性を持つ微生物等を取り扱う場合においては、当該微生物等の空気拡散を防止するために適切な構造のものであること」と規定しているが、病原性を持つ微生物そのものを原料として用いる場合のみをいうと考えてよいか。 |
[答]原料として用いる場合のほか、試験検査等において病原性を持つ微生物を使用する場合等も含まれる。
BFR8―14(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号リ(3)に「病原性を持つ微生物等を取り扱う区域から排出される空気を、高性能エアフィルターにより当該微生物等を除去した後に排出する構造のものであること」とあるが、フィルターの性能の検査は、病原性を持つ微生物を指標とした検査法により行う必要があるか。 |
[答]フィルターが所定の性能を維持していることを確認することができるような検査の方法であれば、必ずしも病原性を持つ微生物を指標とした検査法を用いなくても差し支えない。
BFR8―15(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号リ(4)に「病原性を持つ微生物等が漏出するおそれのある作業室から排出される空気を再循環させない構造のものであること。ただし、(3)に規定する構造により当該微生物等が十分除去されており、かつ、再循環させることがやむを得ないと認められるときは、この限りでない。」とあるが、WHOのバイオセーフティ・マニュアルに定める危険度2以下に属する細菌であって汚染防止措置が講じられている場合には、再循環する構造であってもよいか。 |
[答]WHOの「Biosafety Guidelines for Personnel Engaged in the Production of Vaccines and Biological Products for Medical Use」及び「Laboratory Biosafety Manual」によれば、危険度2の場合には、培養工程より発生するガスの排出口についてはHEPAフィルターを設けることとされている。これらの規定を満たしており、基本的なバイオセーフティ機器を有し、微生物等が十分除去されていることがHEPAフィルターや空調設備の管理により担保されることや、作業室の管理方法を設定し漏出時の対策等を講じておくことが必要である。その上で医薬品等の品質が確保される場合、やむを得ないと認められるときは、作業室において空気を再循環させる構造であっても差し支えない。
BFR8―16(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号リ(5)に、空気処理システムは「必要に応じて、作業室ごとに別系統にされていること」と規定しているが、空気処理システムによる製品等の汚染等がない場合には、専用のものとしなくてもよいか |
[答]専用のものとすること。ただし、製品の特性等により汚染及び交叉汚染がないとする合理的な根拠があれば、専用のものとしなくてもよい場合がある。
BFR8―17(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ル(1)に「使用動物を検査するための区域は、他の区域から隔離されていること」とあるが、その理由は何か。 |
[答]この規定は、新たに搬入する動物が感染している病原因子等により飼育中の使用動物が汚染されることを防ぐため、受入れ時の検査の結果が明らかになるまでの間、搬入しようとする動物を飼育中の使用動物から隔離するための区域を備えていることを求めているものである。
BFR8―18(特定生物由来医薬品等製造所の構造設備) [問]構造設備規則第8条第1項第1号ル(1)に「使用動物を検査するための区域は、他の区域から隔離されていること」とあるが、この隔離区域には、検査終了までの間、その動物を飼育するための設備が含まれると考えてよいか。 |
[答]差し支えない。
第10条(包装等区分)関係
包装等区分製造所の構造設備
BFR10―1(包装等区分製造所の構造設備) [問]小分け包装のみを行う製造所には、構造設規則第10条の規定ではなく、第6条~第9条のいずれかの規定が適用されることと理解してよいか。 |
[答]差し支えない。なお、小分けは、直接の容器又は被包(内袋を含む。)への充填が終了していないことから、包装等区分の製造業許可により行える製造行為には該当しない。
第2部「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」関係事例
一般的事項
GMP0―1(一般的事項) [問]改正省令公布通知第3の《第2節 原薬たる医薬品の製造管理及び品質管理(第21条―第22条)》に、原薬たる医薬品に係る製品の製造管理及び品質管理について「最終の精製工程その他原薬の製品品質に重大な影響を与える工程に関して重点的に製造管理及び品質管理を行う」とあるが、「その他原薬の製品品質に重大な影響を与える工程」を具体的に例示してほしい。 |
