アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

○「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」等の一部改正について

(令和2年8月31日)

(保医発0831第1号)

(地方厚生(支)局医療課長・都道府県民生主管部(局)国民健康保険主管課(部)長・都道府県後期高齢者医療主管部(局)後期高齢者医療主管課(部)長あて厚生労働省保険局医療課長・厚生労働省保険局歯科医療管理官通知)

(公印省略)

今般、特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部を改正する件(令和2年厚生労働省告示第304号)が公布され、令和2年9月1日から適用されること等に伴い、下記の通知の一部を別添のとおり改正し、同日から適用することとするので、その取扱いに遺漏のないよう、貴管下の保険医療機関、審査支払機関等に対して周知徹底を図られたい。

別添1 「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和2年3月5日保医発0305第1号)の一部改正について

別添2 「特定保険医療材料の材料価格算定に関する留意事項について」(令和2年3月5日保医発0305第9号)の一部改正について

別添3 「特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部改正に伴う特定保険医療材料(使用歯科材料料)の算定について」(令和2年3月5日保医発0305第10号)の一部改正について

別添4 「特定保険医療材料の定義について」(令和2年3月5日保医発0305第12号)の一部改正について

別添5 「診療報酬請求書等の記載要領等について」(昭和51年8月7日保険発第82号)の一部改正について

[別添1]

「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和2年3月5日保医発0305第1号)の一部改正について

1 別添1の第2章第2部第2節第1款C112に次を加える。

(4) 喉頭摘出患者に対して、在宅における人工鼻材料の使用に関する療養上必要な指導管理を行った場合は、当該点数を準用して算定できる。

(5) 在宅における人工鼻材料の使用に関する療養上必要な指導管理を行う場合、上記(1)、(2)及び(3)を適用しない。

2 別添1の第2章第2部第2節第2款に次を加える。

C169 気管切開患者用人工鼻加算

喉頭摘出患者において、人工鼻材料を使用する場合は算定できない。

3 別添1の第2章第10部第1節第1款K002に次を加える。

(7) Ⅱ度以上の熱傷、糖尿病性潰瘍又は植皮を必要とする創傷に対して、主にデブリードマンに使用する超音波手術器を用いて、組織や汚染物質等の切除、除去を実施した場合に、一連の治療につき1回に限り水圧式デブリードマン加算を準用して算定する。なお、噴霧に用いた生理食塩水の費用は所定点数に含まれ、別に算定できない。

4 別添1の第2章第10部第1節第3款K154―4(1)中の「本態性振戦に対し、」を「本態性振戦及びパーキンソン病の患者に対し、振戦症状の緩和を目的として、視床を標的とした」に改め、(2)を(3)とし、(1)の次に次を加える。

(2) 薬物療法で十分に効果が得られないパーキンソン病の患者であって、脳深部刺激術が不適応の患者に対し、運動症状の緩和を目的として、淡蒼球を標的としたMRガイド下集束超音波治療器による機能的定位脳手術を行った場合に、患者1人につき1回に限り算定する。

5 別添2の第2章第12部第1節M015―2(2)イ中の「小臼歯」を「前歯又は小臼歯」に改める。

6 別添2の第2章第12部第1節M015―2に次を加える。

(5) 前歯に対し、CAD/CAM冠を製作する場合において、CAD/CAM冠用材料(Ⅳ)の色調を決定することを目的として、色調見本とともに当該歯冠補綴を行う部位の口腔内写真を撮影した場合は、区分番号D010に掲げる歯冠補綴時色調採得検査に準じて算定する。

(6) 前歯に対し、区分番号M001に掲げる歯冠形成のうち、CAD/CAM冠に係る費用を算定した歯又はCAD/CAM冠の歯冠形成を行うことを予定している歯で、テンポラリークラウンを用いた場合は、区分番号M003―2に掲げるテンポラリークラウンに準じ、当該歯に係る処置等を開始した日から当該補綴物を装着するまでの期間において、1歯につき1回に限り算定する。

[別添2]

「特定保険医療材料の材料価格算定に関する留意事項について」(令和2年3月5日保医発0305第9号)の一部改正について

1 Ⅰの2に次を加える。

015 人工鼻材料

(1) 人工鼻は、1月あたり60個を限度として算定できる。ただし、1月あたり60個を超えて算定が必要な場合は、診療報酬明細書の摘要欄にその医学的必要性について記載すること。

(2) 接続用材料・シール型は、1月あたり30枚を限度として算定できる。ただし、1月あたり30枚を超えて算定が必要な場合は、診療報酬明細書の摘要欄にその医学的必要性について記載すること。

2 Ⅰの3に次を加える。

207 人工鼻材料

(1) 人工鼻は、1月あたり60個を限度として算定できる。ただし、1月あたり60個を超えて算定が必要な場合は、診療報酬明細書の摘要欄にその医学的必要性について記載すること。

(2) 接続用材料・シール型は、1月あたり30枚を限度として算定できる。ただし、1月あたり30枚を超えて算定が必要な場合は、診療報酬明細書の摘要欄にその医学的必要性について記載すること。

3 Ⅱの4の058の(3)を「CAD/CAM冠用材料(Ⅳ)は前歯に使用した場合に限り算定できる。」に改め、次を加える。

(4) CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を大臼歯に使用した場合及びCAD/CAM冠用材料(Ⅳ)を前歯に使用した場合は、製品に付属している使用した材料の名称及びロット番号等を記載した文書(シール等)を保存して管理すること(診療録に貼付する等)。

[別添3]

「特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部改正に伴う特定保険医療材料(使用歯科材料料)の算定について」(令和2年3月5日保医発0305第10号)の一部改正について

1 別紙1のM015―2に次を加える

4 CAD/CAM冠用材料(Ⅳ) 576点

[別添4]

「特定保険医療材料の定義について」(令和2年3月5日保医発0305第12号)の一部改正について

1 別表のⅠに次を加える。

015 人工鼻材料

(1) 定義

(ア) 定義

次のいずれにも該当すること。

① 薬事承認又は認証上、類別が「医療用品04整形用品」、「機械器具06呼吸補助器」又は「機械器具51医療用嘴管及び体液誘導管」であって、一般的名称が「人工鼻」、「整形外科用テープ」、「再使用可能な気管切開チューブ」又は「気管食道用スピーチバルブ」であること。

② 喉頭摘出患者に対して使用する材料であること。

(2) 機能区分の考え方

構造、使用目的により、人工鼻(2区分)、接続用材料(3区分)及び呼気弁(1区分)の合計6区分に区分する。

(3) 機能区分の定義

① 人工鼻・標準型

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出患者の気管内を加温加湿する機能を有するものであること。

イ ②に該当しないこと。

② 人工鼻・特殊型

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出患者の気管内を加温加湿する機能を有するものであること。

イ 細菌及びウイルス除去フィルター機能を有すること。

③ 接続用材料・シール型

ア 人工鼻を固定するために使用するものであること。

イ シート状の構造であり、貼付して使用するものであること。

④ 接続用材料・チューブ型

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出患者の気管孔の開存性を確保するために使用するものであること。

イ 気管孔に留置するチューブ構造を有すること。

⑤ 接続用材料・ボタン型

ア 喉頭摘出患者の気管孔の開存性を確保するために使用するものであること。

イ 気管孔に留置するものであって、④に該当しないもの。

⑥ 呼気弁

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出術後に音声を回復するためシャント形成を行った患者に対して、発声することを目的に使用する音声回復補助装置であること。

イ 喉頭摘出患者の食道発声等を促すための前段階に使用されるものであること。

ウ 手指を用いずに発声することを目的に留置する弁であること。

2 別表のⅡの058(2)中の「6区分」を「7区分」に、「5区分」を「6区分」に、「15区分」を「17区分」に改める。

3 別表のⅡの058(3)中の⑩を⑪とし、⑦から⑨を1ずつ繰り下げ、⑮を⑱とし、⑪から⑭を3ずつ繰り下げ、⑥の次に次の⑦を加え、⑪の次に次の⑫と⑬を加える。

⑦ 大腿骨側材料・片側置換用材料(間接固定型)・手術支援機器専用型

次のいずれにも該当すること。

ア 膝関節の機能を代替するために大腿骨側に使用する材料であること。

イ 置換する部位が片側置換用(左右又は前後の片側)であること。

ウ 固定方法が間接固定であること。

エ 使用方法が手術支援装置の支援下に限定されるものであって、その趣旨が薬事承認又は認証事項に明記されていること。

オ ⑤及び⑥に該当しないこと。

⑫ 脛骨側材料・片側置換用材料(間接固定型)・標準型

次のいずれにも該当すること。

ア 膝関節の機能を代替するために脛骨側に使用する材料であること。

イ 置換する部位が片側置換用であること。

ウ 固定方法が間接固定であること。

⑬ 脛骨側材料・片側置換用材料(間接固定型)・手術支援機器専用型

次のいずれにも該当すること。

ア 膝関節の機能を代替するために脛骨側に使用する材料であること。

イ 置換する部位が片側置換用であること。

ウ 固定方法が間接固定であること。

エ 使用方法が手術支援装置の支援下に限定されるものであって、その趣旨が薬事承認又は認証事項に明記されていること。

4 別表のⅡの093(3)③を次に改める。

③ 呼気弁

手指を用いずに発声することを目的に留置する弁であること。

5 別表のⅡの133(1)中の「頸動脈用ステントセット(1区分)」を「頸動脈用ステントセット(2区分)」に、「合計57区分」を「合計58区分」に改める。

6 別表のⅡの133(15)を次に改める。

① 定義

次のいずれにも該当すること。

ア 薬事承認又は認証上、類別が「機械器具(7)内臓機能代用器」であって、一般的名称が「頸動脈用ステント」であること。

イ 頸動脈用ステント留置術に際し、頸動脈内腔の確保を目的に病変部に挿入、留置して使用するステントセット(デリバリーシステムを含む。)であること。

② 機能区分の考え方

ステントの構造により、標準型と特殊型の合計2区分に区分する。

③ 機能区分の定義

ア 標準型

イに該当しないこと。

イ 特殊型

外層ステントと内層ステントの二重構造を有するものであること。

7 別表のⅡの144(2)中の「2区分」を「4区分」、「4区分」を「8区分」に改める。

8 別表のⅡの144(3)中の④を⑥とし、③を⑤とし、②の次に次の③と④を加え、⑥の次に次の⑦と⑧を加える。

③ 単極又は双極用・抗頻拍ペーシング機能付き

次のいずれにも該当すること。

ア 接続する左室リードの電極が単極又は双極であること。

イ 右室同期左室単独ペーシング機能及びペーシング間隔自動調整機能を有するものであること。

ウ 頻拍変動感知型抗上室性頻拍ペーシング治療機能を有するものであること。

④ 単極又は双極用・長期留置型

次のいずれにも該当すること。

ア 接続する左室リードの電極が単極又は双極であること。

イ それぞれ独立分離した陽極、陰極及びセパレータを多層に積層した積層型構造を有する電源を備えているものであること。

ウ 患者の皮下に植え込んだ状態で、標準的な設定において約10年程度作動することが、薬事承認又は認証事項に明記されていること。

⑦ 4極用・抗頻拍ペーシング機能付き

次のいずれにも該当すること。

ア 接続する左室リードの電極が4極であること。

イ 右室同期左室単独ペーシング機能及びペーシング間隔自動調整機能を有するものであること。

ウ 頻拍変動感知型抗上室性頻拍ペーシング治療機能を有するものであること。

⑧ 4極用・長期留置型

次のいずれにも該当すること。

ア 接続する左室リードの電極が4極であること。

イ それぞれ独立分離した陽極、陰極及びセパレータを多層に積層した積層型構造を有する電源を備えているものであること。

ウ 患者の皮下に植え込んだ状態で、標準的な設定において約10年程度作動することが、薬事承認又は認証事項に明記されていること。

9 別表のⅡの146(2)中の「腹部大動脈用ステントグラフト(メイン部分)(2区分)」を「腹部大動脈用ステントグラフト(メイン部分)(3区分)」に、「合計9区分」を「合計10区分」に改める。

10 別表のⅡの146(3)中の⑨を⑩とし、③から⑧を1ずつ繰り下げ、②の次に次を加える。

③ 腹部大動脈用ステントグラフト(メイン部分)・ポリマー充填型

ア 腹部大動脈瘤の治療を目的に使用されるものであること。

イ ステントグラフトの近位端の密閉を行うためのポリマー充填リングを有すること。

11 別表のⅡに次を加える。

207 人工鼻材料

(1) 定義

(ア) 定義

次のいずれにも該当すること。

① 薬事承認又は認証上、類別が「医療用品04整形用品」、「機械器具06呼吸補助器」又は「機械器具51医療用嘴管及び体液誘導管」であって、一般的名称が「人工鼻」、「整形外科用テープ」又は「再使用可能な気管切開チューブ」であること。

② 喉頭摘出患者に対して使用する材料であること。

(2) 機能区分の考え方

構造、使用目的により、人工鼻(2区分)及び接続用材料(3区分)の合計5区分に区分する。

(3) 機能区分の定義

① 人工鼻・標準型

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出患者の気管内を加温加湿する機能を有するものであること。

イ ②に該当しないこと。

② 人工鼻・特殊型

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出患者の気管内を加温加湿する機能を有するものであること。

イ 細菌及びウイルス除去フィルター機能を有すること。

③ 接続用材料・シール型

ア 人工鼻を固定するために使用するものであること。

イ シート状の構造である、貼付して使用するものであること。

④ 接続用材料・チューブ型

次のいずれにも該当すること。

ア 喉頭摘出患者の気管孔の開存性を確保するために使用するものであること。

イ 気管孔に留置するチューブ構造を有すること。

⑤ 接続用材料・ボタン型

ア 喉頭摘出患者の気管孔の開存性を確保するために使用するものであること。

イ 気管孔に留置するものであって、④に該当しないもの。

12 別表のⅤの058(2)中の「CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)の合計3区分」を「CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)及びCAD/CAM冠用材料(Ⅳ)の合計4区分」に改める。

13 別表のⅤの058(3)①イ中の「②及び③」を「②、③及び④」に改める。

14 別表のⅤの058(3)に次を加える。

④ CAD/CAM冠用材料(Ⅳ)

次のいずれにも該当すること。

ア シリカ微粉末とそれを除いた無機質フィラーの合計の質量分率が60%以上であること。

イ ビッカース硬さが55HV0.2以上であること。

ウ 37℃の水中に7日間浸漬後の3点曲げ強さが160MPa以上であること。

エ 37℃の水中に7日間浸漬後の吸水量が32μg/mm3以下であること。

オ 歯冠長に相当する一辺の長さが14mm以上であること。

カ シリカ微粉末とそれを除いた無機質フィラーの一次粒子径の最大径が5μm以下であること。

キ エナメル色(切縁部色)とデンティン色(歯頚部色)、及びこれらの移行色(中間色)を含む複数の色調を積層した構造であること。

[別添5]

「診療報酬請求書等の記載要領等について」(昭和51年8月7日保険発第82号)の一部改正について

1 別紙1のⅢの第3の2の(28)ハに次を加える。

(ソ) 前歯に対してCAD/CAM冠用材料(Ⅳ)を用いた歯冠修復は、「歯CAD(Ⅳ)」と表示し、点数及び回数を記載する。