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○特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部改正に伴う特定保険医療材料料(使用歯科材料料)の算定について

(令和2年3月5日)

(保医発0305第10号)

(地方厚生(支)局医療課長・都道府県民生主管部(局)国民健康保険主管課(部)長・都道府県後期高齢者医療主管部(局)後期高齢者医療主管課(部)長あて厚生労働省保険局歯科医療管理官通知)

(公印省略)

特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部を改正する件(令和2年厚生労働省告示第61号)が本日付けをもって公布され、特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)(平成20年厚生労働省告示第61号。以下「材料価格基準」という。)が改正されたところであるが、別表Ⅵ及びⅦに規定する特定保険医療材料料の算定については、下記のとおりであるので、その取扱いに遺漏のないよう配慮されたい。

なお、本通知は、令和2年4月1日から適用することとし、従前の「特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部改正に伴う特定保険医療材料料(使用歯科材料料)の算定について」(令和元年8月19日保医発0819第13号)は、令和2年3月31日限り廃止する。

1 特定保険医療材料料について

特定保険医療材料料については、「特定保険医療材料の定義について」(令和2年3月5日保医発0305第12号。以下「定義通知」という。)の各号に規定する定義のいずれかに該当する医療機器のうち、「医療機器の保険適用等に関する取扱いについて」(令和2年2月7日医政発0207第3号、保発0207第4号)に規定する手続を経たものを使用した場合に限り算定できるものであり、その取扱いについては、以下によるものであること。

2 材料価格基準Ⅴに規定する特定保険医療材料について

(1) 歯周組織再生材料とは、定義通知別表Ⅳに規定するものであり、歯周組織の再生を図る目的で、被覆、塗布又は充填等によって口腔内の患部に適用される材料であって、歯周組織再生誘導手術が可能なものであること。

(2) インプラント体、暫間装着体、スクリュー、アバットメント、アタッチメント及びシリンダーとは、定義通知別表Ⅳに規定するものであり、広範囲な顎骨欠損等の特殊な症例に対して適用される材料であって、広範囲顎骨支持型装置埋入手術が可能なものであること。

3 材料価格基準の別表のⅥに規定する特定保険医療材料について

(1) 歯冠修復及び欠損補綴に係る材料料点数は、別紙1に示すものを標準として算定する取扱いであること。

(2) 歯科用コバルトクロム合金線(バー用)及び歯科用ステンレス鋼線(バー用)とは、定義通知別表Ⅴ022及びⅤ024に規定するものであり、屈曲バー用をいうものであること。

(3) スルフォン樹脂レジン歯とは、定義通知別表Ⅴ033及びⅤ034に規定するものであり、ポリサルフォン樹脂レジン歯及びレイニング人工歯をいうものであること。

(4) 硬質レジン歯とは、定義通知別表Ⅴ035及びⅤ036に規定するものであり、一般的名称が「硬質レジン歯」であり、かつ、2層又は3層構造を有し、エナメル質部の硬さが21HV0.2以上のレジン歯をいうものであること。

(5) 義歯床用熱可塑性樹脂とは、定義通知別表Ⅴ045に規定するものであり、熱可塑性を有する、義歯床用ポリエーテルサルホン樹脂、義歯床用ポリサルフォン樹脂、義歯床用ポリカーボネート樹脂、アクリリック樹脂及びポリエステル樹脂であって、当該材料により作製された有床義歯が臨床上使用できる強度を有しているものであること。

(6) 歯科用合着・接着材料Ⅰとは、定義通知別表Ⅴ046に規定するものであり、接着性レジンセメント及びグラスアイオノマー系レジンセメントをいうものであること。

(7) 歯科用合着・接着材料Ⅱとは、定義通知別表Ⅴ047に規定するものであり、グラスアイオノマーセメント及びシアノアクリレート系セメントをいうものであること。

(8) 歯科用合着・接着材料Ⅲとは、定義通知別表Ⅴ048に規定するものであり、歯科用燐酸亜鉛セメント、ハイボンド燐酸亜鉛セメント、カルボキシレートセメント、水硬性セメント及び仮着用セメントをいうものであること。

(9) 歯科充填用材料Ⅰとは、定義通知別表Ⅴ049に規定するものであり、光重合型複合レジン(充填用・硬化後フィラー60%以上)及び光重合型充填用レジン強化グラスアイオノマー並びに初期う蝕小窩裂溝填塞材で、粉末と液及びペーストをいうものであること。

(10) 歯科充填用材料Ⅰ・複合レジン系の特定保険医療材料には、フィラーの含有量によらず、高分子系の初期う蝕小窩裂溝填塞材が含まれること。

(11) 歯科充填用材料Ⅱとは、定義通知別表Ⅴ050に規定するものであり、複合レジン(充填用・硬化後フィラー60%以上)及びグラスアイオノマーセメント(充填用)で、粉末と液及びペーストをいうものであること。

(12) 歯科充填用材料Ⅲとは、定義通知別表Ⅴ051に規定するものであり、歯科用硅酸セメント、硅燐酸セメント及び歯科充填用即時硬化レジンをいうものであること。

(13) スクリューポストとは、定義通知別表Ⅴ057に規定するものであり、支台築造用に用いるスクリュー型の合釘をいうものであること。

(14) ファイバーポストとは、定義通知別表Ⅴ059に規定するものであり、支台築造用に用いるガラス繊維を68%以上含有する合釘をいうものであること。

(15) スクリュー、アバットメント、アタッチメント及びシリンダーとは、定義通知別表Ⅴに規定するものであり、広範囲な顎骨欠損等の特殊な症例に対して適用される材料であって、広範囲顎骨支持型補綴が可能なものであること。

(16) その他の特定保険医療材料料の算定については、昭和43年6月26日保険発第30号の2の通知によること。

4 材料価格基準の別表のⅦに規定する特定保険医療材料について

(1) 歯科矯正に係る材料料点数は、別紙2に示すものを標準として算定する取扱いであること。

(2) その他の1と共通の項目については1と同様であること。

(別紙1)

材料料

M002 支台築造

(支台築造の保険医療材料料(1歯につき))

ファイバーポストを用いた場合は次の材料料と使用した本数分のファイバーポスト料との合計により算定する。

1 間接法

(1) メタルコアを用いた場合

イ 大臼歯 69点

ロ 小臼歯・前歯 43点

(2) ファイバーポストを用いた場合

イ 大臼歯 27点

ロ 小臼歯・前歯 15点

2 直接法

(1) ファイバーポストを用いた場合

イ 大臼歯 27点

ロ 小臼歯・前歯 15点

(2) その他の場合

イ 大臼歯 33点

ロ 小臼歯・前歯 21点

(ファイバーポスト)

1本につき 69点

M005 装着

1 歯冠修復物(1個につき)

(1) 歯科用合着・接着材料Ⅰ

イ レジン系

a 標準型 17点

b 自動練和型 17点

ロ グラスアイオノマー系

a 標準型 10点

b 自動練和型 12点

(2) 歯科用合着・接着材料Ⅱ 12点

(3) 歯科用合着・接着材料Ⅲ 4点

2 仮着(1歯につき) 4点

3 口腔内装置等の装着の場合(1歯につき)

(1) 歯科用合着・接着材料Ⅰ

イ レジン系

a 標準型 17点

b 自動練和型 17点

ロ グラスアイオノマー系

a 標準型 10点

b 自動練和型 12点

(2) 歯科用合着・接着材料Ⅱ 12点

(3) 歯科用合着・接着材料Ⅲ又は歯科充填用即時硬化レジン 4点

M009 充填(1窩洞につき)

1 歯科充填用材料 Ⅰ

(1) 複合レジン系

イ 単純なもの 11点

ロ 複雑なもの 29点

(2) グラスアイオノマー系

イ 標準型

a 単純なもの 10点

b 複雑なもの 26点

ロ 自動練和型

a 単純なもの 9点

b 複雑なもの 23点

2 歯科充填用材料 Ⅱ

(1) 複合レジン系

イ 単純なもの 4点

ロ 複雑なもの 11点

(2) グラスアイオノマー系

イ 標準型

a 単純なもの 4点

b 複雑なもの 10点

ロ 自動練和型

a 単純なもの 4点

b 複雑なもの 10点

3 歯科充填用材料 Ⅲ 2点

M010 金属歯冠修復(1個につき)

キーパーを装着した金属歯冠修復は2又は4の材料料、キーパーの材料料及びキーパーの装着の材料料の合計により算定する。

1 14カラット金合金

(1) インレー

複雑なもの 834点

(2) 4分の3冠 1,042点

2 金銀パラジウム合金(金12%以上)

(1) 大臼歯

イ インレー

a 単純なもの 321点

b 複雑なもの 593点

ロ 5分の4冠 746点

ハ 全部金属冠 939点

(2) 小臼歯・前歯

イ インレー

a 単純なもの 218点

b 複雑なもの 434点

ロ 4分の3冠 536点

ハ 5分の4冠 536点

ニ 全部金属冠 672点

4 銀合金

(1) 大臼歯

イ インレー

a 単純なもの 19点

b 複雑なもの 33点

ロ 5分の4冠 42点

ハ 全部金属冠 52点

(2) 小臼歯・前歯・乳歯

イ インレー

a 単純なもの 12点

b 複雑なもの 24点

ロ 4分の3冠(乳歯を除く。) 30点

ハ 5分の4冠(乳歯を除く。) 30点

ニ 全部金属冠 38点

5 純チタン2種 66点

6 キーパー 233点

M011 レジン前装金属冠(1歯につき)

1 金銀パラジウム合金(金12%以上)を用いた場合 837点

2 銀合金を用いた場合 84点

M015 非金属歯冠修復(1歯につき)

1 レジンインレー

(1) 単純なもの 29点

(2) 複雑なもの 40点

2 硬質レジンジャケット冠

(1) 歯冠用加熱重合硬質レジン 8点

(2) 歯冠用光重合硬質レジン 183点

M015―2 CAD/CAM冠(1歯につき)

1 CAD/CAM冠用材料(Ⅰ) 228点

2 CAD/CAM冠用材料(Ⅱ) 254点

3 CAD/CAM冠用材料(Ⅲ) 442点

4 CAD/CAM冠用材料(Ⅳ) 576点

注 CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を小臼歯に対して使用した場合は、CAD/CAM冠用材料(Ⅱ)により算定する。

M016 乳歯冠(1歯につき)

1 乳歯金属冠 30点

2 その他の場合

乳歯に対してジャケット冠を装着する場合

〔次の材料料と人工歯料との合計により算定する。〕

1歯につき 2点

M016―3 既製金属冠(1歯につき) 29点

M017 ポンティック(1歯につき)

1 鋳造ポンティック

(1) 金銀パラジウム合金(金12%以上)

イ 大臼歯 1,081点

ロ 小臼歯 814点

(2) 銀合金

大臼歯・小臼歯 42点

2 レジン前装金属ポンティック

(1) 金銀パラジウム合金(金12%以上)を用いた場合

イ 前歯 650点

ロ 小臼歯 814点

ハ 大臼歯 1,081点

(2) 銀合金を用いた場合

イ 前歯 54点

ロ 小臼歯 54点

ハ 大臼歯 54点

M017―2 高強度硬質レジンブリッジ(1装置につき) 1,629点

M018 有床義歯

〔次の材料料と人工歯料との合計により算定する。〕

1 局部義歯(1床につき)

(1) 1歯から4歯まで 2点

(2) 5歯から8歯まで 3点

(3) 9歯から11歯まで 5点

(4) 12歯から14歯まで 7点

2 総義歯(1顎につき) 10点

M019 熱可塑性樹脂有床義歯(1床につき)

〔次の材料料と人工歯料との合計により算定する。〕

熱可塑性樹脂有床義歯(1床につき) 39点

M020 鋳造鉤(1個につき)

1 14カラット金合金

(1) 双子鉤

イ 大・小臼歯 1,142点

ロ 犬歯・小臼歯 929点

(2) 二腕鉤(レストつき)

イ 大臼歯 929点

ロ 犬歯・小臼歯 713点

ハ 前歯(切歯) 549点

2 金銀パラジウム合金(金12%以上)

(1) 双子鉤

イ 大・小臼歯 864点

ロ 犬歯・小臼歯 676点

(2) 二腕鉤(レストつき)

イ 大臼歯 593点

ロ 犬歯・小臼歯 516点

ハ 前歯(切歯) 479点

3 鋳造用コバルトクロム合金 5点

M021 線鉤(1個につき)

1 不銹鋼及び特殊鋼 9点

2 14カラット金合金

(1) 双子鉤 570点

(2) 二腕鉤(レストつき) 441点

M021―2 コンビネーション鉤(1個につき)

1 鋳造鉤又はレストに金銀パラジウム合金(金12%以上)、線鉤に不銹鋼及び特殊鋼を用いた場合

(1) 前歯 239点

(2) 犬歯・小臼歯 258点

(3) 大臼歯 297点

2 鋳造鉤又はレストに鋳造用コバルトクロム合金、線鉤に不銹鋼及び特殊鋼を用いた場合

(1) 前歯 46点

(2) 犬歯・小臼歯 46点

(3) 大臼歯 46点

M023 バー(1個につき)

1 鋳造バー

(1) 金銀パラジウム合金(金12%以上) 1,386点

(2) 鋳造用コバルトクロム合金 18点

2 屈曲バー

不銹鋼及び特殊鋼 39点

M029 有床義歯修理(1床につき)

磁石構造体 777点

M030 有床義歯内面適合法

軟質材料を用いる場合(1顎につき)

1 シリコーン系 168点

2 アクリル系 100点

(別紙2)

材料料

N008 装着

1 帯環(1個につき)

(1) 歯科用合着・接着材料Ⅰ

イ レジン系

a 標準型 17点

b 自動練和型 17点

ロ グラスアイオノマー系

a 標準型 10点

b 自動練和型 12点

(2) 歯科用合着・接着材料Ⅱ 12点

(3) 歯科用合着・接着材料Ⅲ 4点

2 ダイレクトボンドブラケット(1個につき)

ダイレクトボンド用ボンディング材料 6点

N008―2 植立(1本につき)

歯科矯正用アンカースクリュー 378点

N012 床装置(1装置につき) 15点

N013 リトラクター(1装置につき) 580点

N014 プロトラクター(1装置につき) 1,224点

N015 拡大装置(1装置につき)

1 床拡大装置 129点

2 ポータータイプ(装着材料料との合計により算定する。) 14点

3 スケレトンタイプ(装着材料料との合計により算定する。) 237点

N016 アクチバトール(FKO)(1装置につき)

1 アクチバトール 19点

2 ダイナミックポジショナー 40点

N017 リンガルアーチ(1装置につき) 229点

N018 マルチブラケット(1装置につき)

1 矯正用線(丸型) 13点

2 矯正用線(角型) 12点

3 矯正用線(特殊丸型) 19点

4 矯正用線(特殊角型) 23点

5 超弾性矯正用線(丸型及び角型) 27点

N019 保定装置(1装置につき)

1 プレートタイプリテーナー 15点

2 メタルリテーナー 95点

3 スプリングリテーナー 14点

4 リンガルアーチ 229点

5 リンガルバー

不銹鋼及び特殊鋼 47点

6 ツースポジショナー 40点

7 フィクスドリテーナー 46点

N020 鉤(1個につき)

1 簡単なもの

不銹鋼及び特殊鋼 8点

2 困難なもの

不銹鋼及び特殊鋼 15点

N021 帯環(1個につき)

1 帯環のみ

(1) 前歯 16点

(2) 犬歯・臼歯 16点

2 ブラケット付帯環

(1) 前歯 31点

(2) 犬歯・臼歯 31点

3 チューブ付帯環

臼歯 61点

N022 ダイレクトボンド用ブラケット(1個につき) 30点

N024 弾線(1本につき) 5点

N025 トルキングアーチ(1本につき) 23点