添付一覧
○ゲル充填人工乳房及び皮膚拡張器植込み患者等に対する情報提供の徹底について(協力依頼)
(令和元年10月1日)
(薬生安発1001第2号)
(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長通知)
(公印省略)
医療機器の安全対策については、平素から格別の御高配を賜り厚く御礼申し上げます。
今般、アラガン・ジャパン株式会社のゲル充填人工乳房及び皮膚拡張器の自主回収を受け、一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会、一般社団法人 日本形成外科学会、一般社団法人 日本乳癌学会及び一般社団法人 日本美容外科学会(JSAPS)は、患者に向けた情報提供資料(以下「情報提供文書」という。)を改訂し、別添のとおり公表しました。
当該情報提供文書においては、特にゲル充填人工乳房が植え込まれている方への情報提供として、症状のない方に対する予防的なゲル充填人工乳房の摘出を行う必要はないとされています。また、ゲル充填人工乳房の破損や合併症の早期発見のために、自己検診と医療機関での定期検診を継続して行うことが推奨されています。
ゲル充填人工乳房による乳房再建を希望されている方、乳房再建用皮膚拡張器の手術を受け、乳房再建を待機されている方及びゲル充填人工乳房による乳房再建を受けた方に対して、正確な情報を広く提供することが極めて重要と考えますので、貴職におかれましては、別添の情報提供文書も活用の上、各地方自治体の広報誌への掲載、SNS(ソーシャルネットワークサービス)を利用した情報提供など、幅広い周知にご協力をお願いいたします。
なお、情報提供文書は一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会ホームページからも入手可能であることを申し添えます。
URL:http://jopbs.umin.jp/general/index.html
2019年10月1日
乳房再建用ティッシュエキスパンダーの手術を受け乳房インプラント(ゲル充填人工乳房)による乳房再建を待機されている方へ
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
日本形成外科学会
日本乳癌学会
日本美容外科学会(JSAPS)
わが国で、乳房インプラントによる乳房再建の手術では、アラガン社のティッシュエキスパンダーとインプラントのみが供給され臨床使用されてきました。
2019年7月25日未明、米国の厚生労働省にあたるFDAの指導のもとこれらの製品の全世界での自主回収が決定されました。これに伴い、日本でも流通が停止され、使用ができなくなりました。
その理由として、近年、乳房再建術や豊胸術後に生じるまれな合併症として、乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(Breast Implant Associated-Anaplastic Large Cell Lymphoma(BIA-ALCL))という疾患が知られてきたことがあります。
この疾患はT細胞性のリンパ腫と呼ばれるもので、乳がんとは異なる悪性腫瘍です。主に表面の性状がザラザラなインプラントを使用した症例で発生し、アラガン社のナトレル410もこれに該当します。海外からの報告では、海外では約3300人に1人に発生すると報告されていますが、日本では今年初めて一人の発症が報告されました。
現在ティッシュエキスパンダーが入っていて、インプラントの手術を待機されていた方には、下記の選択肢が想定されます。
・他種のインプラントが認可されるまで待機する
(早急な認可を要望中です。待機中に現在挿入しているティッシュエキスパンダーの破損に注意が必要です。)
・8月26日に販売再開されたアラガン社・ナトレル10、40を使用する
(ラウンド形状のスムーズタイプ(表面がつるつる)であり、BIA-ALCLのリスクは限りなく低くなりますが、入れたティッシュエキスパンダーとは形状が異なり、破損や被膜拘縮等の合併症に注意が必要です。8月26日に販売再開された製品の注文は現在のところ、入れ替えを急ぐ必要のある方、具体的には放射線治療を急ぐ方、拡張が終了したがエキスパンダーの破損などが疑われる方、MRI検査を必要とする方、初回手術で断端陽性で追加切除を要する方、のみの販売となります。10月中旬以降にはすべての方に対して、ナトレル10,40に加えてナトレル20も安定供給できる見込みです。)
・自家組織再建を検討する
(施設によっては他施設への紹介を伴います)
現在、患者様には多大なるご心配ご迷惑をおかけしていることを深くお詫び申し上げます。本学会としては一日も早くわが国に乳房インプラント再建を取り戻すよう、関係省庁、企業と緊密に連絡をとって対処しておりますので、ご理解を何卒よろしくお願い申し上げます。
* 内容に関して不明点がありましたら、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会事務局(e―mail:jopbs-office01@shunkosha.com)までお問い合わせください。
2019年10月1日
乳房インプラント(ゲル充填人工乳房)による乳房再建を希望されている方へ
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
日本形成外科学会
日本乳癌学会
日本美容外科学会(JSAPS)
わが国で、乳房インプラントによる乳房再建の手術では、アラガン社のティッシュエキスパンダーとインプラントのみが供給され臨床使用されてきました。
2019年7月25日未明、米国の厚生労働省にあたるFDAの指導のもとこれらの製品の全世界での自主回収が決定されました。これに伴い、日本でも流通が停止され、使用ができなくなりました。
その理由として、近年、乳房再建術や豊胸術後に生じるまれな合併症として、乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(Breast Implant Associated-Anaplastic Large Cell Lymphoma(BIA-ALCL))という疾患が知られてきたことがあります。
この疾患はT細胞性のリンパ腫と呼ばれるもので、乳がんとは異なる悪性腫瘍です。主に表面の性状がザラザラなインプラントを使用した症例で発生し、アラガン社のナトレル410もこれに該当します。海外からの報告では、海外では約330人に1人に発生すると報告されていますが、日本では今年初めて一人の発症が報告されました。
日本でこれまで乳房再建に汎用されていたナトレル410がアラガン社によって自主回収されたことから、乳房再建を希望されている方には下記の選択肢が想定されます。
【乳癌の手術を予定されている方へ】
1.乳癌手術のみを行い、後で再建を行う。
2.温存手術が可能であれば温存手術を選択する。
3.腹直筋や広背筋などを利用した自家組織による乳房再建を行う。
4.乳癌手術の際に乳房再建専用ではないティッシュエキスパンダー(高研社製またはPMT社製)を使用する。後に自家組織移植を行うか、10月以降に販売再開となるアラガン社・ナトレル10,20,40シリーズのインプラントを用いる(ナトレル10,40は8月26日に販売再開済み)。これは表面がツルツルな性状でBIA-ALCLのリスクはほとんどありませんが、日本人の一般的な乳房と形状が異なること、破損や被膜拘縮等の合併症のリスクも指摘されています。
【すでに乳癌の手術を受けられた方へ】
1.自家組織再建をご希望の方は、腹直筋や広背筋などを利用した自家組織による乳房再建を行う。
2.インプラントによる再建をご希望の方は、
・他種のエキスパンダーやインプラントが認可されるまで待機する(早急な認可を要望中です)。
・高研社製またはPMT社製のティッシュエキスパンダーを留置後に、10月以降に販売再開となるアラガン社・ナトレル10,20,40シリーズのインプラントを用いる(ナトレル10,40は8月26日に販売再開済み)。なお、この製品は表面がツルツルな性状でBIA-ALCLのリスクはほとんどありませんが、日本人の一般的な乳房と形状が異なること、破損や被膜拘縮等の合併症のリスクも指摘されています。
現在、患者様には多大なるご心配ご迷惑をおかけしていることを深くお詫び申し上げます。本学会としては一日も早くわが国に乳房インプラント再建を取り戻すよう、関係省庁、企業と緊密に連絡をとって対処しておりますので、ご理解を何卒よろしくお願い申し上げます。
* 内容に関して不明点がありましたら,日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会事務局(e―mail:jopbs-office01@shunkosha.com)までお問い合わせください。
2019年10月1日
乳房インプラント(ゲル充填人工乳房)による乳房手術を受けた方へ
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
日本形成外科学会
日本乳癌学会
日本美容外科学会(JSAPS)
近年、乳房再建術や豊胸術後に生じるまれな合併症として、乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(Breast Implant Associated-Anaplastic Large Cell Lymphoma(BIA-ALCL))という疾患が知られてきています。この疾患はT細胞性のリンパ腫と呼ばれるもので、乳がんとは異なる悪性腫瘍です。
現在わが国で認可され、乳房再建を目的として流通し臨床使用されてきたインプラントである、アラガン社のナトレル410,110,115,120は表面がザラザラのテクスチャードタイプで、Biocell(バイオセル)という表面構造を持ち、この疾患のリスクを有するタイプに該当します。世界的には、このインプラントが挿入されている方のうち約3300人に1人(0.03%)にこのリンパ腫が発生すると報告されています。日本では今年に入り1例の報告がありました。海外からの報告では、このリンパ腫は、インプラントを入れてから平均9年ほどで発生する可能性があり、症状としてはインプラント周囲に液体がたまり、大きく腫れることで始まることが多いとされています。
BIA-ALCLを発症しても、多くの場合はインプラントとその周囲の組織を切除することで治癒するとされています。一方で、発見が遅れた場合や切除しきれない場合には化学療法や分子標的薬、放射線治療等の追加治療が必要となり、死亡した例(世界での発症573例のうち33例・5.75%)も報告されています。
7月25日未明、米国の厚生労働省にあたるFDAの指導の下、アラガン社が全世界で、インプラント・ナトレル410,110,115,120およびティッシュエキスパンダー・ナトレル133を含むBiocellを用いた製品の自主回収(リコール)を決定いたしました。これに伴い、日本国内でも自主回収が開始されました。
乳房インプラントが挿入されている方については、FDAやそれよりも前に流通停止を決定していたEU、カナダにおいても、症状のない方に対する予防的なインプラントの摘出は必要ありません。腫れやしこりがないかを自分でチェックするように推奨しています。発症リスクは0.03%と低く、摘出手術に伴う出血等のリスクが上回ると考えられるためです。本学会としても同様の見解です。
学会では、インプラントの保険適用の際から、インプラントの破損(10年で10人に1人の確率)や合併症の発見のために最低10年の定期的な診察と、2年に1度の画像検査を推奨してまいりました。このBIA-ALCLにおいては、まれな疾患ですが早期発見が重要となりますので、10年以降も引き続き、自己検診と医療機関での定期検診の継続をお願いいたします。また、異常を感じた場合にも受診をお願いいたします。
* 内容に関して不明点がありましたら日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会事務局(e―mail:jopbs-office01@shunkosha.com)までお問い合わせください。
2019年10月1日
乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)についてよくあるご質問
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
日本形成外科学会
日本乳癌学会
日本美容外科学会(JSAPS)
Q1:乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(以下BIA-ALCLと略示)とは何ですか?
A:BIA-ALCLは、乳房再建術または乳房増大(豊胸)術で乳房インプラント(ゲル充填人工乳房)を挿入された方に発症する可能性がある発症頻度の低いT細胞性非ホジキンリンパ腫の型の一つです。乳腺組織から発生する癌(乳腺悪性腫瘍)とは異なるもので、インプラント周囲に形成される被膜組織から発生する増殖性の腫瘍です。ALCLは、他の人工物(整形外科用インプラント、歯科インプラント、注入ポート等)埋入症例でも報告されています。多くの場合、手術後に一定期間経過したにもかかわらずインプラント周囲に増生する貯留液や被膜の腫瘤形成などにより乳房が腫大する兆候がみられます。他のALCLと異なり緩徐に進行し、手術後の適切な定期健診において確認された場合においては、外科的治療などにより十分治癒が見込めます。しかし、治療開始が遅延したことで化学療法や放射線治療が必要となる場合や、非常に稀ではありますが死亡に至った症例も報告されています。
Q2:BIA-ALCLが疑われる場合、どのような症状がみられますか?
A:一般的には、乳房インプラントを挿入してから一定期間(平均9年)経過してから乳房が腫大する(乳房が大きくなる)兆候がみられます。その他、乳房や脇にしこりを触知する、乳房の変形や潰瘍形成がみられる、痛みを自覚するといった症状がみられることもあります。ほとんどの場合、画像検査でインプラント周囲に持続的な液体貯留が確認されます。
Q3:BIA-ALCLが発症しやすくなる要因はありますか?
A:インプラントの表面性状が発症リスクに関与している可能性があります。これまでのところ、インプラント外殻の性状がテクスチャード(表面がざらざらした性状)タイプの使用例での発症が報告されている一方で、スムースタイプ(表面がつるつるした性状)のインプラントしか埋入したことのない症例での報告はありません。しかしながら、これまでの情報ではスムースタイプでの発症を完全には否定できるわけではありません。現時点で、免疫反応、遺伝的要因、インプラントを取り囲む生体膜への細菌感染の関与も疑われていますが、はっきりとしたことは分かっておりません。
Q4:BIA-ALCLは知っておくべき情報ですか?
A:すべての乳房インプラント手術を受ける前に正しい情報を知っておくことが必要です。BIA-ALCLを発症することは稀ですが、正しい情報を知らなかったために、治療が遅延してしまう可能性があります。これにより、負担の大きい治療が必要となるケースや、場合によっては重篤な結果に至ることも考えられます。BIA-ALCLを疑う典型的な症状や手術後の定期診察の重要性を理解することは特に不可欠といえます。
Q5:インプラントの性状の違いが発症率に影響しますか?
A:BIA-ALCLは、テクスチャードタイプのインプラントで発生しやすいようです。現在、日本の保険診療内で使用することが許されている乳房インプラントはこれに含まれます(ただし現在は販売中止となっており使用できません。)。今日までに、スムースタイプのインプラントしか埋入したことがない症例でBIA-ALCLの発生は報告されていません。
Q6:どのような患者においてリスクが高くなりますか?
A:公表されたデータおよび研究に基づくBIA-ALCLの現在の危険因子は以下のように考えられております。
1.インプラントの表面タイプ
テクスチャードタイプのインプラントに発症しやすい傾向がみられます。
2.遺伝的素因
ある特定の遺伝子の変異が関与しているとする報告があります。また人種間で発症率が異なることも示唆されています。
3.炎症、感染、アレルギー反応
何らかの理由によって炎症、感染、アレルギー反応を生じやすい方に関与しやすいという見方がありますが、これについては確かなことはほとんど分かっておりません。
4.経過時間
BIA-ALCLは多くの場合、インプラントの留置から一定期間(平均9年間)経てから発生することが分かっています。
Q7:BIA-ALCLの発生頻度を教えてください
A:現在発表されているBIA-ALCLの発生頻度は、インプラントの出荷数から、1/3300―30000とされています。米国における生涯罹患リスクは1/30,000と推察され、オーストラリアおよびニュージーランドからは、1/1,000―1/10,000と報告されております。これまでにアジアでの報告は日本の1例を含めた4例のみで、この違いは、地理的・遺伝的傾向を示している可能性が示唆されています。
Q8:BIA-ALCLの可能性が疑われた場合、どのような検査や処置が必要ですか?
A:BIA-ALCLであることを否定するために以下の流れで画像検査や穿刺細胞診、あるいは外科処置を行うことが勧められます。まずはインプラント周囲の貯留液と被膜の腫瘤形成の有無を超音波検査(もしくはその他の画像診断)を使用して検索します。貯留液が確認されたら、医療用針を用いてこれを採取し、含有細胞の特殊検査を行います。腫瘤形成がみられた場合は、特殊な針を用いるか、外科的にその組織を採取し病理組織診断を行います。万が一BIA-ALCLと診断された場合は、病気の広がりを検索する画像検査を行ったうえで、被膜を含むインプラントの外科的全切除、あるいはその他の補助療法を用いて治療を行います。
Q9:BIA-ALCLの治療と予後について教えてください。
A:多くの場合は、挿入されているインプラントを、インプラント周囲に形成される被膜組織とともに切除します。周囲にしこりがあれば一緒に切除します。BIA-ALCLの予後は腫瘍のステージによって変わります。ステージとは腫瘍の進行度を分類したもので、以下のようにⅠからⅣまで分かれます。
ステージⅠ 腫瘍が被膜内にとどまるもの
ステージⅡ 被膜を超えて広がる、またはリンパ節転移を認めるもの
ステージⅢ 被膜を超えて広がり、かつリンパ節転移を認めるもの
ステージⅣ 遠隔転移を認めるもの
ステージⅠで腫瘍が完全切除された場合、再発は少なく、治癒が期待できます。一方完全切除できなかった場合やステージⅡ以上では、化学療法や放射線治療が必要になり、この場合の予後は進行度に応じて不良となります。全ステージを含めた5年生存率は91%と報告されています。
Q10:BIA-ALCLに関する国内外の動向を教えてください。
A:世界で多くの症例で使用されてきたテクスチャード(表面がざらざらした)タイプのインプラントが徐々にBIA-ALCLの発症に関与していることが明らかになってきました。日本で使用しているアラガン社のテクスチャードタイプのインプラントおよびティッシュエキスパンダーもこれにもれず、他社の製品と比較してBIA-ALCLの発生リスクが6倍になるなどのFDA(アメリカ食品薬品局)の情報から、2019年7月25日未明にFDAの要請により自主回収、販売停止となりました。このため日本においても同社の該当製品が使用できない状況となっております。ただしスムース(表面がつるつるした)タイプのインプラントについてはBIA-ALCL発症との関与を疑うような証拠は見つかっておらず、これを使用できます。
Q11:BIA-ALCLによる死亡例はありますか?
A:現時点においてFDAは、世界で573例のBIA-ALCL発症が疑われ、そのうち死亡例が33例あったと公表しています。日本では死亡例はありません。
Q12:乳房インプラントによる乳房再建を受けましたが、インプラントを予防的に除去すべきですか?
A:症状のない患者さんに対するインプラントの予防的除去は現時点では必要ありません。世界的にみても、症状のない方に対する予防的なインプラントの摘出を現時点で推奨している国はありません。
Q13:乳房インプラントによる乳房再建を受けましたが、BIA-ALCLの検査を受けるべきですか?
A:症状のない患者さんでは、BIA-ALCLを発見するための確立された検査方法はありません。手術を受けた医療機関で定期的に診察を受けてください。一方、症状、特に乳房の腫れやしこりがある患者さんはすぐに主治医に相談してください。
Q14:乳房インプラントによる乳房再建を受けましたが、どのような間隔で医療機関に行けばいいですか?
A:手術を受けた医療機関で主治医の指示のもと定期的に診察や検査を受けてください。乳房インプラントを用いた乳房再建を施行した患者さまは、10年以上の経過観察を行い、定期的な診察とともに約2年に1回はMRIや超音波検査を施行することが推奨されます。
Q15:乳房インプラントによる乳房再建を受けましたが、何か気をつけることはありますか?
A:BIA-ALCLの発症に関しては、早期発見が最も重要なカギとなります。よって10年以降も引き続き、入念な自己検診と医療機関の定期検診を継続してください。また、乳房に違和感あるいは異常を感じた場合は、迷わず外来主治医に相談することをお勧めします。
内容に関するお問い合わせは日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会事務局(e―mail:jopbs-office01@shunkosha.com)までご連絡ください。