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○膜型血漿分離器における接続用ポートの誤接続防止のための形状変更とその対応について
(令和元年9月2日)
(/医政安発0902第1号/薬生機審発0902第1号/薬生安発0902第1号/)
(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局総務課医療安全推進室長、厚生労働省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課長、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長通知)
(公印省略)
持続緩徐式血液濾過器と膜型血漿分離器の取り違え防止対策については、持続緩徐式血液濾過の際に誤って膜型血漿分離器を取り付けたことによる死亡事故の発生を受け、関連学会、職能団体、医療機器製造販売業者等の各団体間の連携により、これまでに包装デザインや表示の変更などが行われてきたところです。
今般、関連学会からの要望を受け、同一の形状の持続緩徐式血液濾過器と膜型血漿分離器の接続用ポート(以下「血漿ポート」という。)について、誤接続を防止するため、血漿ポートの形状が変更されることとなりました。新しい血漿ポート形状の膜型血漿分離器(以下「新製品」という。)は、持続緩徐式血液濾過に使用されている血液回路だけでなく、血漿ポート形状変更前の膜型血漿分離器(以下「旧製品」という。)に使用されていた血液回路(以下「旧専用血液回路」という。)にも接続できなくなります。
つきましては、血漿ポート形状の変更に伴い、旧製品と旧専用血液回路の切り替えが適切に実施されるよう、下記について、貴管下医療機関及び関係事業者等に対し周知方ご配慮願います。なお、変更の対象となる予定の製品は別紙1の通りであるので、あわせて参考にしてください。
記
1.製造販売業者の対応について
旧製品及び旧専用血液回路の製造販売業者は、販売業者等と連携の上、下記の(1)から(3)について医療機関等に必要な情報提供を行い、切り替えに関して十分に調整を図ること。
(1) 旧製品及び旧専用血液回路の出荷期間について
医療現場において速やかに製品の切り替えを行うため、旧製品及び旧専用血液回路の製造販売業者における出荷期間は2020年2月末までとする。
なお、今後新たに膜型血漿分離器を製造販売しようとする場合についても、上記の出荷期間以降は、新しい血漿ポート形状に対応した製品を出荷する必要があることに留意すること。
(2) 旧製品と新製品に対応した血液回路を接続するために必要な中間コネクタについて
ア.中間コネクタの使用
旧製品と新製品が市場に混在する期間において、旧製品と新製品に対応した血液回路が接続できず医療現場で使用不能となることがないよう、中間コネクタを専用血液回路に同梱して市場に供給することとする(別紙2参照)。なお、医療機関に対しては、中間コネクタを使用しても、新製品に旧専用血液回路は接続できない旨を注意喚起すること。
イ.中間コネクタを同梱した専用血液回路の出荷期間
中間コネクタを同梱した専用血液回路の製造販売業者からの出荷期間については、2020年8月末までとする。
ウ.中間コネクタの承認又は認証の手続
中間コネクタを専用血液回路に追加する際に必要な承認又は認証の手続については、「医療機器の一部変更に伴う軽微変更手続き等の取扱いについて」(平成29年7月31日付け薬生機審発0731第5号厚生労働省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課長通知)に従い判断すること。本件に係る中間コネクタは、あくまで専用血液回路の付属品として流通することが原則であり、中間コネクタ単体で流通することは認められないことに留意すること。
なお、承認又は認証の手続の要否について不明な点がある場合は、必要に応じて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(認証品の場合は登録認証機関)に相談すること。
(3) 新製品及び専用血液回路の識別表示について
新製品及び専用血液回路の製造販売業者は、血漿ポート形状や中間コネクタの同梱の有無などを医療従事者が容易に識別できるよう、分かりやすい表示を行うこと。専用血液回路については、取り違え防止等の観点から、一次包装においても識別表示を行うことが望ましい。
識別表示の例:
新製品:膜品番などの型式名や包装デザインの変更等
中間コネクタ付専用血液回路:二次包装に「中間コネクタ」を含む表示
新製品に対応した専用血液回路:二次包装に「新血漿ポート」を含む表示
2.医療機関等の対応について
医療機関等は、関係する製造販売業者等により、上記の(1)から(3)について十分な情報提供を受け、施設内の適切な在庫管理等、医療安全の確保に努めること。
[別紙1]
血漿ポート形状の変更の対象予定製品(膜型血漿分離器・専用血液回路)
膜型血漿分離器
一般的名称 |
販売名 |
製造販売業者 |
販売業者 |
膜型血漿分離器 |
サルフラックスFP |
旭化成メディカル株式会社 |
カネカメディックス株式会社 |
プラズマフローOP |
旭化成メディカル株式会社 |
||
エバキュアープラス |
川澄化学工業株式会社 |
川澄化学工業株式会社 |
(各製造販売業者からの情報提供による)
専用血液回路
一般的名称 |
販売名 |
製造販売業者 |
販売業者 |
血漿分離用血液回路 |
血漿交換用血液回路 |
川澄化学工業株式会社 |
川澄化学工業株式会社 |
旭化成メディカル株式会社 |
|||
多用途血液処理用血液回路 |
血液浄化用血液回路 |
川澄化学工業株式会社 |
川澄化学工業株式会社 |
旭化成メディカル株式会社 |
|||
血漿分離用血液回路 |
プラズマアフェレーシス療法用回路 |
浪華ゴム工業株式会社 |
旭化成メディカル株式会社 |
多用途血液処理用血液回路 |
多用途血液浄化用回路 |
浪華ゴム工業株式会社 |
旭化成メディカル株式会社 |
多用途血液処理用血液回路 |
血漿交換療法用回路 |
日機装株式会社 |
カネカメディックス株式会社 |
血液浄化用回路 |
東レ・メディカル株式会社 |
||
多用途血液処理用血液回路 |
多用途血液回路 |
日本ライフライン株式会社 |
日本ライフライン株式会社 |
東レ・メディカル株式会社 |
|||
多用途血液処理用血液回路 |
JMS血液浄化用回路 |
株式会社ジェイ・エム・エス |
日本ライフライン株式会社 |
(各製造販売業者からの情報提供による)
[別紙2]
(各製造販売業者からの情報提供による)