添付一覧
○広域的水道整備計画及び都道府県水道ビジョンについて
(平成26年3月19日)
(健水発0319第3号)
(各都道府県水道行政主管部(局)長あて厚生労働省健康局水道課長通知)
(公印省略)
「広域的水道整備計画及び水道整備基本構想について」(平成20年7月29日付け健水発第0729002号厚生労働省健康局水道課長通知)では、水道整備基本構想(以下「構想」という。)を見直し、都道府県の作成する地域水道ビジョンと位置づけるとともに、広域的水道整備計画(以下「計画」という。)についても構想の視点を取り入れ検討することを奨励し、「水道整備基本構想の作成要領について」(平成20年7月29日付け事務連絡)により、構想の作成要領を送付していたところです。
また、厚生労働省では、「水道ビジョン」を平成16年に策定(平成20年改訂)し、平成25年3月には、人口減少社会の到来や東日本大震災の経験など、水道を取り巻く環境の大きな変化に対応するため、これまでの「水道ビジョン」を全面的に見直し、50年、100年後の将来を見据え、水道の理想像を明示するとともに、取り組みの目指すべき方向性やその実現方策、関係者の役割分担を提示した「新水道ビジョン」を策定しました。「新水道ビジョン」では、都道府県のリーダーシップの発揮を求めており、そのため、都道府県が自らのビジョンを策定することとしています。
ついては、「新水道ビジョン」を踏まえ、各都道府県において「都道府県水道ビジョン」を策定するよう改めて通知します。「都道府県水道ビジョン」は、これまで各都道府県が策定した地域水道ビジョンや構想に代わる管下全域の水道の整備と再構築に関する基本的なビジョンとなるものです。未だ自らのビジョンを策定していない都道府県においては、早急に「都道府県水道ビジョン」を策定することにより、また、既に自らのビジョンや構想を策定済みの都道府県においても、現状との乖離がある場合や構想の目標年度に到達している場合等必要に応じて見直しや再検討を行い、「都道府県水道ビジョン」として位置づけることにより、「新水道ビジョン」に基づいた各種施策のより一層の推進を図るようお願いします。
また、今後計画及び「都道府県水道ビジョン」を策定又は改定する際には、下記に留意願います。
なお、「広域的水道整備計画及び水道整備基本構想について」(平成20年7月29日付け健水発第0729002号厚生労働省健康局水道課長通知)及び「水道整備基本構想の作成要領について」(平成20年7月29日付け事務連絡)は、本通知をもって廃止します。
記
1 計画策定の手続き等に関する事項
(1) 計画を定めるべき旨の要請(以下「要請」という。)は、水道事業又は水道用水供給事業を経営し、又は経営しようとする地方公共団体が共同して行うものであるが、要請に当たっては、特に次の点に留意するよう指導されたいこと。
ア 要請は、関係地方公共団体が連名して文書により行うものとすること。
イ 要請は、当該地域の自然的社会的諸条件等からみて一体として水道の整備を図ることが適当と認められる区域を単位としてその区域内のすべての地方公共団体が共同して行うものとすること。
ウ 要請に当たっては、当該地域において水道の広域的な整備を図る必要があることの理由、水道の広域的な整備に関する基本方針、計画の区域に関する事項その他計画策定に当たっての基本的事項についてできるだけ明らかにするものとすること。
エ 要請に係る区域等計画策定に当たっての基本的事項について変更があった場合においては、改めて要請を行うものとすること。
(2) 都道府県知事は、要請を受けた場合において必要があると認めるときは、計画を策定するものとすること。この場合、特に次の点に留意されたいこと。
ア 要請が、その区域に関して自然的社会的諸条件からみて一体であり、かつ、その内容が水源の確保、水道の整備普及の促進その他当該地域の水道の諸課題の解決に資するものであることを確認すること。要請のあった時点又は計画策定の段階においてこれらの点について不適当であることが明らかになった場合は、その旨関係地方公共団体に通知し、内容が適正なものとなるよう指導すること。
イ 計画の内容について関係地方公共団体と協議すること。なお、関係地方公共団体の協議に対する意思を明らかにするため当該地方公共団体の議会の同意をも得ることとするよう指導すること。
ウ 都道府県の議会の同意を得ること。同意は、当該計画の策定に同意する旨の議会の議決を得るものとすること。
エ 都道府県が計画に係る事業の実施主体のひとつとなる場合は、関係地方公共団体の合意に基づいて、適切な役割を分担するものとすること。
(3) 計画は、当該地域の自然的社会的条件の変化に合わせ適切に見直すべきものであり、5~10年をめどに見直し、修正を行うことが望ましいこと。昨今、人口や水需要の動向が変化してきていること、水資源の安定性の低下など水循環全体に係る問題が指摘されている状況にあること等を踏まえた適切な計画となるよう特に留意する必要があること。改定の手続き等については、計画の策定の場合に準じて行うものとすること。
(4) 計画を策定、又は改定しようとするときは、予め当省にその内容を示されたいこと。なお、その内容等について必要があるときは助言又は勧告を行うこととするものであること。
(5) 計画を策定、又は改定したときは、関係書類を添えて遅滞なく当省に報告されたいこと。また、関係地方公共団体に対しても速やかに通知することとされたいこと。
2 計画の内容等に関する事項
(1) 計画は、水道の広域的な整備に関する基本方針(計画の目標及び期間、計画推進のための基本方針等)、計画の区域に関する事項(計画区域の範囲、計画区域内の水道の現状及び問題点、水需給の見通し等)、根幹的水道施設の配置その他基本的事項(施設整備、維持管理、財政等に関する事項)について定めるものとすること。
(2) 計画は、3で示すところにより都道府県が策定する管下全域の水道に関する基本的なビジョンである「都道府県水道ビジョン」に適合するものであること。
(3) 計画の目標年次は、当該計画における施設整備に要する期間に合致して決定するものとするが、おおむね10ないし15年後程度とすること。なお、維持管理、経営に関しては、その実施の可能性を勘案して、別途その目標年次を定めても差支えないこと。
(4) 計画の目標年次までの需要と供給の見通しが確実なものであること。この際、20年後までの需要予測を明らかにしておくとともに、将来の長期的な供給の見通しについても概括的な考察を行うこと。
(5) 計画の内容は、当該計画区域の全域における水の需要と供給の状況を基とし、地形、水源の位置、供給対象の分布並びに水道施設の建設及び維持管理の難易、安全性、確実性及び経済性とともに、区域内の水道事業等の料金の実態、災害時の応急給水等についても配慮して定めるものとすること。また、3に示す都道府県水道ビジョンに関する事項の視点も取り入れたうえで、計画内容を定めることが望ましいこと。
(6) 施設整備に関しては、特に(5)に留意しつつ、適正かつ合理的に施設の規模の決定及び配置を行うこと。この場合、既存施設との有機的な関連について留意するほか、必要に応じその廃止統合について配慮すること。また、水道用水供給事業、水道事業及び簡易水道事業に区分してそれぞれの区分ごとに施設整備の計画の概要と実施スケジュールを明らかにするとともに、その内容が妥当なものとなるよう配慮すること。
(7) 維持管理に関しては、計画区域全体のすべての水道施設の技術的管理が合理的に行われるよう、必要に応じて中枢的機能を有する管理センター又はその支所の設置、機動力の配置等管理体制の整備について配慮しつつ、施設管理と水質管理に区分して策定すること。施設管理(給水装置に関する技術的業務を含む。)については、配水量の有効率の目標及びこれを達成するための方策、災害の発生その他緊急時のための応急給水体制及び資材の備蓄等について配慮すること。また、水質管理については、計画区域内の水道について水道法に定められた水質検査等のほか、原水及び浄水工程の水質の管理並びに水質に係る調査研究も行われるよう必要に応じて共同管理体制又は自己管理体制の整備について配慮すること。
(8) 財政等に関しては、施設整備のうち水道広域化施設について、施設別年次別の事業費及び経常費用の概算並びに給水原価について明らかにした財政計画を立てるものとすること。その際、水道広域化施設が水道用水供給事業に係るものである場合には、関係水道事業の給水原価への影響についても明らかにすること。また、水道広域化施設の経営形態及び事業主体については、その地域の実情に応じ、適切かつ合理的な建設及び管理運営が行われるよう配慮して決定すること。この場合、市町村の意向を十分に尊重しつつ、水道事業等の経営並びに施設の建設及び維持管理の業務の共同化又は統廃合についても配慮すること。なお、水道事業等の経営の再編成を行う場合にあっては、その方策を明らかにすること。
3 都道府県水道ビジョンに関する事項
(1) 各都道府県が別添の「都道府県水道ビジョン作成の手引き」を参照のうえ策定すること。
(2) 策定又は改定した場合は、積極的に公表するとともに、遅滞なく当省に報告されたいこと。
以上
[別添]
