○使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について
(平成30年11月27日)
(保医発1127第2号)
(地方厚生(支)局医療課長・都道府県民生主管部(局)国民健康保険主管課(部)長・都道府県後期高齢者医療主管部(局)後期高齢者医療主管課(部)長あて厚生労働省保険局医療課長通知)
(公印省略)
使用薬剤の薬価(薬価基準)(平成20年厚生労働省告示第60号。以下「薬価基準」という。)及び療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成18年厚生労働省告示第107号。以下「掲示事項等告示」という。)が平成30年厚生労働省告示第402号をもって改正され、平成30年11月28日から適用することとされたところですが、その概要は下記のとおりです。
また、薬価基準の改正に伴い、関係通知を下記のとおり改正しますので、併せて貴管下の保険医療機関、審査支払機関等に対して周知徹底をお願いします。
記
1 薬価基準の一部改正について
(1) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)の規定に基づき製造販売承認され、薬価基準への収載希望があった医薬品(内用薬7品目、注射薬11品目及び外用薬2品目)について、薬価基準の別表に収載したものであること。
(2) 製薬企業による医薬品の製造販売承認の承継に伴い、販売名の変更があった医薬品(内用薬2品目)について、薬価基準の別表に収載したものであること。
(3) (1)及び(2)により薬価基準の別表に収載されている全医薬品の品目数は、次のとおりであること。
区分 |
内用薬 |
注射薬 |
外用薬 |
歯科用薬剤 |
計 |
品目数 |
10,524 |
3,950 |
2,378 |
28 |
16,880 |
2 掲示事項等告示の一部改正について
(1) 医療上の需要がなくなる等の理由により製薬企業から削除依頼があった医薬品(内用薬102品目、注射薬58品目及び外用薬22品目)について、掲示事項等告示の別表第2に収載することにより、平成31年4月1日以降、保険医及び保険薬剤師が使用することができる医薬品(以下、「使用医薬品」という。)から除外するものであること。
(2) 製薬企業による医薬品の製造販売承認の承継に伴い販売名が変更され、新たに薬価基準に収載された医薬品に代替されるため、製薬企業から削除依頼があった医薬品(内用薬2品目)について、掲示事項等告示の別表第4に収載することにより、平成31年10月1日以降、使用医薬品から除外するものであること。
(3) (1)により掲示事項等告示の別表第2に収載されている全医薬品の品目数は、次のとおりであること。
区分 |
内用薬 |
注射薬 |
外用薬 |
歯科用薬剤 |
計 |
品目数 |
317 |
146 |
70 |
0 |
533 |
(4) (2)により掲示事項等告示の別表第4に収載されている全医薬品の品目数は、次のとおりであること。
区分 |
内用薬 |
注射薬 |
外用薬 |
歯科用薬剤 |
計 |
品目数 |
2 |
0 |
0 |
0 |
2 |
3 薬価基準の一部改正に伴う留意事項について
(1) アミティーザカプセル12μg
「使用薬剤の薬価(薬価基準)等の一部改正について」(平成24年11月22日付け保医発1122第3号)の記の2の(1)を次のように改める。
(1) アミティーザカプセル12μg及び同カプセル24μg
本製剤の使用に当たっては、他の便秘症治療薬(エロビキシバット水和物製剤、リナクロチド製剤、マクロゴール4000配合製剤及びラクツロース製剤を除く。)で効果不十分な場合に、器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症の患者へ使用すること。
(2) ラグノスNF経口ゼリー分包12g
本製剤の使用に当たっては、他の便秘症治療薬(ルビプロストン製剤、エロビキシバット水和物製剤、リナクロチド製剤及びマクロゴール4000配合製剤を除く。)で効果不十分な場合に、器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症の患者へ使用すること。
(3) バリキサドライシロップ5000mg
本製剤の特殊性に鑑み、本製剤を使用した患者に係る診療報酬明細書等の取扱いにおいては、当該患者の秘密の保護に十分配慮すること。
(4) ケブザラ皮下注150mgオートインジェクター及び同皮下注200mgオートインジェクター
① 本製剤の使用上の注意において、「過去の治療において、少なくとも1剤の抗リウマチ薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に投与すること。」と記載されているため、使用に当たっては十分留意すること。
② 本製剤は、サリルマブ製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、医科点数表区分番号「C101」の在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。
③ 本製剤は、針付注入器一体型のキットであるので、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。
(5) シムジア皮下注200mgオートクリックス
① 関節リウマチ
本製剤の効能又は効果に関連する注意に「本剤の適用は、原則として既存治療で効果不十分な関節リウマチ患者に限定すること。ただし、関節の構造的損傷の進展リスクが高いと推測される患者に対しては、抗リウマチ薬による治療歴がない場合でも使用できるが、最新のガイドライン等を参照した上で、患者の状態を評価し、本剤の使用の必要性を慎重に判断すること。」と記載されているので、使用に当たっては十分留意すること。
② 尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
本製剤の効能又は効果に関連する注意に「以下のいずれかを満たす患者に投与すること。
・ 光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者。
・ 難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者。」
と記載されているので、使用に当たっては十分留意すること。
③ 本製剤は、セルトリズマブペゴル製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、「診療報酬の算定方法」(平成20年厚生労働省告示第59号)別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科点数表」という。)区分番号「C101」の在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。
④ 本製剤は、針付注入器一体型のキットであるので、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。
(6) オプジーボ点滴静注240mg
「抗PD―1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について」(平成29年2月14日付け保医発0214第4号)の記の1中「オプジーボ点滴静注20mg及び同100mg」を「オプジーボ点滴静注20mg、同100mg及び同240mg」に改める。
(7) アディノベイト静注用キット1500及び同静注用キット3000
① 本製剤は遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤であり、本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。
② 本製剤は針及び注入器付きの製品であるので、医科点数表区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合、医科点数表区分番号「C151」注入器加算及び「C153」注入器用注射針加算は算定できないものであること。
(8) トラスツズマブBS点滴静注用60mg「第一三共」及び同150mg「第一三共」
① 本製剤を含むがん化学療法は、「緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ実施すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。
② 本製剤の使用上の注意において、「HER2過剰発現の検査は、十分な経験を有する病理医又は検査施設において実施すること。」と記載されているため、HER2過剰発現を確認した検査の実施年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。なお、当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし、本剤の初回投与に当たっては、必ず実施年月日を記載すること。
4 関係通知の一部改正について
(1) 「医薬品医療機器等法上の効能・効果等の変更に伴う留意事項の一部改正等について」(平成30年8月21日付け保医発0821第1号)の記の1を次のように改める。
1 効能・効果等の一部変更承認に伴う留意事項について
リンゼス錠0.25mg
本製剤の器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症への使用に当たっては、他の便秘症治療薬(ルビプロストン製剤、エロビキシバット水和物製剤、マクロゴール4000配合製剤及びラクツロース製剤を除く。)で効果不十分な場合に使用すること。
(2) 「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成30年4月17日付け保医発0417第3号)の記の3の(2)を次のように改める。
(2) グーフィス錠5mg
本製剤の使用に当たっては、他の便秘症治療薬(ルビプロストン製剤、リナクロチド製剤、マクロゴール4000配合製剤及びラクツロース製剤を除く。)で効果不十分な場合に、器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症の患者へ使用すること。
(3) 「使用薬剤の薬価(薬価基準)の一部改正等について」(平成30年11月19日付け保医発1119第4号)の記の4の(1)を次のように改める。
(1) モビコール配合内用剤
本製剤の成人への使用に当たっては、他の便秘症治療薬(ルビプロストン製剤、エロビキシバット水和物製剤、リナクロチド製剤及びラクツロース製剤を除く。)で効果不十分な場合に、器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症の患者へ使用すること。
(4) 「「診療報酬における加算等の算定対象となる後発医薬品」等について」(平成30年3月5日付け保医発0305第8号)を以下のとおり改正する。
① 別紙1に別添1に掲げる医薬品を加え、平成30年11月28日から適用すること。
② 別紙3に別添2に掲げる医薬品を加え、平成30年12月1日から適用すること。
[別添1]
別紙1 診療報酬における加算等の算定対象となる後発医薬品
※平成30年11月28日より適用
区分 |
薬価基準収載医薬品コード |
成分名 |
規格 |
品名 |
メーカー名 |
薬価 |
|
内用薬 |
1129009F1351 |
ゾルピデム酒石酸塩 |
5mg1錠 |
局 |
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「KMP」 |
共創未来ファーマ |
12.80 |
内用薬 |
1129009F2358 |
ゾルピデム酒石酸塩 |
100mg1錠 |
局 |
ゾルピデム酒石酸塩錠10mg「KMP」 |
共創未来ファーマ |
21.00 |
内用薬 |
3999001Q6029 |
ラクツロース |
54.167%12g1包 |
ラグノスNF経口ゼリー分包12g |
三和化学研究所 |
48.20 |
|
注射薬 |
2399406F1024 |
インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続3] |
100mg1瓶 |
インフリキシマBS点滴静注用100mg「ファイザー」 |
ファイザー |
50,042 |
|
注射薬 |
3959420A1029 |
アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え)[アガルシダーゼ ベータ後続1] |
5mg1瓶 |
アガルシダーゼ ベータBS点滴静注5mg「JCR」 |
JCRファーマ |
83,921 |
|
注射薬 |
3959420A2025 |
アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え)[アガルシダーゼ ベータ後続1] |
35mg1瓶 |
アガルシダーゼ ベータBS点滴静注35mg「JCR」 |
JCRファーマ |
469,292 |
|
注射薬 |
4291446D1023 |
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続2] |
60mg1瓶(溶解液付) |
トラスツズマブBS点滴静注用60mg「第一三共」 |
第一三共 |
13,683 |
|
注射薬 |
4291446D2020 |
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続2] |
150mg1瓶(溶解液付) |
トラスツズマブBS点滴静注用150mg「第一三共」 |
第一三共 |
31,858 |
[別添2]
別紙3 診療報酬における加算等の算定対象となる「後発医薬品のある先発医薬品」
※平成30年12月1日より適用
区分 |
薬価基準収載医薬品コード |
成分名 |
規格 |
品名 |
メーカー名 |
薬価 |
|
注射薬 |
3959409D1029 |
アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え) |
5mg1瓶 |
ファブラザイム点滴静注用5mg |
サノフィ |
129,964 |
|
注射薬 |
3959409D2025 |
アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え) |
35mg1瓶 |
ファブラザイム点滴静注用35mg |
サノフィ |
726,768 |
|
外用薬 |
8219701S6027 |
フェンタニルクエン酸塩 |
0.5mg1枚 |
麻 |
フェントステープ0.5mg |
久光製薬 |
303.80 |
(参考:新旧対照表)
(参考:新旧対照表)
(参考:新旧対照表)
(参考:新旧対照表)
(参考:新旧対照表)
(参考1)
薬価基準告示
No |
薬価基準名 |
成分名 |
規格単位 |
薬価(円) |
||
1 |
内用薬 |
アミティーザカプセル12μg |
ルビプロストン |
12μg1カプセル |
61.50 |
|
2 |
内用薬 |
エフィエントOD錠20mg |
プラスグレル塩酸塩 |
20mg1錠 |
1,128.80 |
|
3 |
内用薬 |
局 |
ゾルピデム酒石酸塩錠5mg「KMP」 |
ゾルピデム酒石酸塩 |
5mg1錠 |
12.80 |
4 |
内用薬 |
局 |
ゾルピデム酒石酸塩錠10mg「KMP」 |
ゾルピデム酒石酸塩 |
10mg1錠 |
21.00 |
5 |
内用薬 |
テネリア錠40mg |
テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物 |
40mg1錠 |
231.00 |
|
6 |
内用薬 |
バリキサドライシロップ5000mg |
バルガンシクロビル塩酸塩 |
50mg1mL(懸濁後の内用液として) |
605.70 |
|
7 |
内用薬 |
ピートル顆粒分包250mg |
スクロオキシ水酸化鉄 |
250mg1包 |
176.10 |
|
8 |
内用薬 |
ピートル顆粒分包500mg |
スクロオキシ水酸化鉄 |
500mg1包 |
258.70 |
|
9 |
内用薬 |
ラグノスNF経口ゼリー分包12g |
ラクツロース |
54.167%1g |
48.20 |
|
10 |
注射薬 |
アガルシダーゼ ベータBS点滴静注5mg「JCR」 |
アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え)[アガルシダーゼ ベータ後続1] |
5mg1瓶 |
83,921 |
|
11 |
注射薬 |
アガルシダーゼ ベータBS点滴静注35mg「JCR」 |
アガルシダーゼ ベータ(遺伝子組換え)[アガルシダーゼ ベータ後続1] |
35mg1瓶 |
469,292 |
|
12 |
注射薬 |
アディノベイト静注用キット1500 |
ルリオクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え) |
1,500国際単位1キット(溶解液付) |
155,275 |
|
13 |
注射薬 |
アディノベイト静注用キット3000 |
ルリオクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え) |
3,000国際単位1キット(溶解液付) |
286,973 |
|
14 |
注射薬 |
インフリキシマブBS点滴静注用100mg「ファイザー」 |
インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続3] |
100mg1瓶 |
50,042 |
|
15 |
注射薬 |
オプジーボ点滴静注240mg |
ニボルマブ(遺伝子組換え) |
240mg24mL1瓶 |
410,580 |
|
16 |
注射薬 |
ケブザラ皮下注150mgオートインジェクター |
サリルマブ(遺伝子組換え) |
150mg1.14mL1キット |
44,945 |
|
17 |
注射薬 |
ケブザラ皮下注200mgオートインジェクター |
サリルマブ(遺伝子組換え) |
200mg1.14mL1キット |
59,509 |
|
18 |
注射薬 |
シムジア皮下注200mgオートクリックス |
セルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え) |
200mg1mL1キット |
61,745 |
|
19 |
注射薬 |
トラスツズマブBS点滴静注用60mg「第一三共」 |
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続2] |
60mg1瓶(溶解液付) |
13,683 |
|
20 |
注射薬 |
トラスツズマブBS点滴静注用150mg「第一三共」 |
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続2] |
150mg1瓶(溶解液付) |
31,858 |
|
21 |
外用薬 |
オラビ錠口腔用50mg |
ミコナゾール |
50mg1錠 |
1,181.70 |
|
22 |
外用薬 |
麻 |
フェントステープ0.5mg |
フェンタニルクエン酸塩 |
0.5mg1枚 |
303.80 |