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○ドブタミン塩酸塩製剤の使用に当たっての留意事項について

(平成30年10月16日)

(/薬生薬審発1016第45号/薬生安発1016第3号/)

(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課長通知)

(公印省略)

今般、平成30年9月21日付けでドブタミン塩酸塩製剤(以下「本剤」という。)に「心エコー図検査における負荷」を効能・効果として追加する製造販売承認事項一部変更について承認されました。ついては、下記の点に特に留意の上、本剤を適正に使用するよう、貴管下の医療機関に対する周知をお願いします。

なお、本通知の施行に伴い、承認日に誤記のあった平成30年10月12日付け薬生薬審発1012第2号・薬生安発1012第1号厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長及び医薬安全対策課長連名通知「ドブタミン塩酸塩製剤の使用に当たっての留意事項について」は、廃止いたします。

本剤を心エコー図検査における負荷に用いる場合の警告、禁忌、効能・効果に関連する使用上の注意及び用法・用量に関連する使用上の注意については、添付文書に以下のとおり記されている。これらには、既承認の効能・効果と異なる点があるため、特段の留意をお願いする。なお、その他の使用上の注意については、添付文書を参照されたい。

【警告】

心エコー図検査における負荷に用いる場合は、以下の点に注意すること。

1.緊急時に十分措置できる医療施設において、負荷心エコー図検査に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。

2.心停止、心室頻拍、心室細動、心筋梗塞等があらわれるおそれがあるため、蘇生処置ができる準備を行い実施すること。負荷試験中は、心電図、血圧等の継続した監視を行い、患者の状態を注意深く観察すること。また、重篤な胸痛、不整脈、高血圧又は低血圧等が発現し、検査の継続が困難と判断した場合は、速やかに本剤の投与を中止すること。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

〈心エコー図検査における負荷〉

(1) 急性心筋梗塞後早期の患者[急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、致死的な心破裂がおきたとの報告がある。]

(2) 不安定狭心症の患者[陽性変時作用及び陽性変力作用により、症状が悪化するおそれがある。]

(3) 左冠動脈主幹部狭窄のある患者[陽性変力作用により、広範囲に心筋虚血を来すおそれがある。]

(4) 重症心不全の患者[心不全が悪化するおそれがある。]

(5) 重症の頻拍性不整脈のある患者[陽性変時作用により、症状が悪化するおそれがある。]

(6) 急性の心膜炎、心筋炎、心内膜炎の患者[症状が悪化するおそれがある。]

(7) 大動脈解離等の重篤な血管病変のある患者[状態が悪化するおそれがある。]

(8) コントロール不良の高血圧症の患者[陽性変力作用により、過度の昇圧を来すおそれがある。]

(9) 褐色細胞腫の患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化するおそれがある。]

(10) 高度な伝導障害のある患者[症状が悪化するおそれがある。]

(11) 心室充満の障害(収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)のある患者[症状が悪化するおそれがある。]

(12) 循環血液量減少症の患者[症状が悪化するおそれがある。]

[効能・効果に関連する使用上の注意]

〈心エコー図検査における負荷〉

負荷試験前に患者の病歴を確認し、安静時心エコー図検査等により本剤による薬物負荷心エコー図検査が適切と判断される症例についてのみ実施すること。

[用法・用量に関連する使用上の注意]

〈心エコー図検査における負荷〉

本剤による負荷終了の目安等を含めた投与方法等については、ガイドライン等、最新の情報を参考にすること。

以上