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○体外診断用医薬品及び再生医療等製品の承認(認証)事項一部変更承認(認証)後の製品切替え時期設定に関する質疑応答集(Q&A)について
(平成30年9月20日)
(事務連絡)
(各都道府県衛生主管部(局)薬務主管課あて厚生労働省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課通知)
「体外診断用医薬品及び再生医療等製品の承認(認証)事項一部変更承認(認証)後の製品切替え時期設定及びその記載方法について」(平成30年9月20日付け薬生機審発0920第1号・薬生監麻発0920第12号厚生労働省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課長、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長連名通知、以下「製品切替え時期設定一変通知」という。)により、体外診断用医薬品及び再生医療等製品の製造販売承認(認証)事項一部変更承認(認証)後の製品切替え時期設定の取扱いを示したところですが、今般、本件に関する留意点について質疑応答集(Q&A)を別添のとおり取りまとめましたので、御了知の上、貴管下関係事業者に対し周知方御配慮願います。
【別添】
体外診断用医薬品及び再生医療等製品の承認(認証)事項一部変更承認(認証)後の製品切替え時期設定に関する質疑応答集(Q&A)
※本質疑応答集においては、製品切替え時期設定一変通知において定義されている略語については、定義せずに用いている場合があることに留意すること
1.製品切替え時期に係る承認等事項一部変更承認等申請について
Q1 承認等事項一部変更承認等(以下「一変」という。)後に一定期間、一変前の承認等内容の製品(以下「変更前の製品」という。)を出荷することは可能か。変更前の製品を出荷することが可能となる場合には、どのような手続きが必要か。 |
A1
原則、一変後は変更前の製品を出荷することは認められない。
ただし、一変後も一定期間、変更前の製品の出荷を可能とするための一変(以下「製品切替え時期設定一変」という。)申請を行う場合は、一変申請書において、該当する大項目(体外診断用医薬品にあっては該当する項目をいう。以下同じ。)の欄の最後に「本一部変更承認(認証)申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。」と記載すること。ただし、「製造販売する品目の製造所」欄はシステム上自由記載できない仕様のため、当該欄における製品切替え時期設定一変を希望する場合にあっては、「製造方法」欄に変更時期を記載すること。
(1) 体外診断用医薬品の切替え時期設定一変における一変申請書の記載例
ア.「反応系に関与する成分」の記載例
【反応系に関与する成分】
構成試薬A
**抗体 **μg/mL
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。
イ.「製造方法」の記載例
【製造方法】
製造所の名称及び製造工程
○○○工場 設計
△△△工場 充填、保管
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。
ウ.「保管方法及び有効期間」の記載例
【保管方法及び有効期間】
保管方法:**℃
有効期間:**年
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。
(2) 再生医療等製品の切替え時期設定一変における一変申請書の記載例
ア.「形状、構造、成分、分量又は本質」の記載例
【形状、構造、成分、分量又は本質】
【構成する成分及び分量又は本質】
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。
イ.「貯蔵方法及び有効期間」の記載例
【貯蔵方法及び有効期間】
【構成体】:****
【貯蔵方法】:***
【有効期間】:**
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。
ウ.「規格及び試験方法」(「別紙規格」も含む)の記載例
【規格及び試験方法】
【試験番号】
【試験名】:備考
【規格及び試験方法】
規格及び試験方法は別に規定するもののほか、日本薬局方一般試験法を準用する。
本一部変更承認申請に係る製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する。それまでの間は変更前の製品を出荷する。
Q2 製品切替え時期設定一変は、いつから適用になるのか。 |
A2
製品切替え時期設定一変については、平成30年9月20日以降の申請分から適用する。
Q3 製品切替え時期設定一変の承認等後に承認等内容の製品(以下「新製品」という。)を出荷した後は、承認等事項として製品切替えに関する記載は不要になると思われる。当該記載の削除には、どのような手続きが必要か。 |
A3
当該記載を削除する場合は、新製品への切替え時において、一変承認書の該当する大項目に記載された文言の削除を軽微変更届出により行うこと。
「製品切替えに関する記載の削除」に係る軽微変更届書の記載例
【変更年月日】:平成◇年□月▽日
【変更理由】
○年×月△日付一変承認における○○欄の製品切替えに関する記載の削除
Q4 製品切替え時期を設定する文言を削除する軽微変更届書を提出する場合は、いつの時点で提出する必要があるか。 |
A4
新製品の最初の出荷時又は当該変更を行った時点と解するが、どちらを選択するかは、変更内容に応じて製造販売業者が判断を行うこと。ただし、変更後に承認書等の内容と異なるものが出荷されることがないよう、適切に対応すること。なお、新製品の最初の出荷時又は当該変更を行った時点で必ずしも製品切替え時期を設定する文言を削除する必要はなく、その後に行う初回の一変申請又は軽微変更届出の際に当該文言の削除を併せて行うことで差し支えない。
Q5 「製品の出荷は、平成○年×月△日から開始する」とは何を意味するのか。 |
A5
記載をする年月日は、変更前の製品を市場へ出荷できる期限を示すものでもある。なお、製品切替え時期設定一変に伴う製品の切替えに際しては、変更前の製品と新製品が同日に出荷されることがないよう、適切に対応すること。
Q6 製品切替え時期設定一変申請中における出荷年月日は変更可能か。 |
A6
製品切替え時期設定一変申請中に、あらかじめ設定した出荷年月日の変更が必要になった場合には、承認等審査の過程でその必要性を説明した上で、一変申請書の差換え時に出荷年月日を変更しても差し支えない。
Q7 製品切替え時期の目安はどのくらいの期間か。 |
A7
原則、製品切替え時期設定一変の承認後6か月(以下「製品切替え時期設定期間」という。)を目安とする。6か月を超える設定が必要な場合は、承認等審査の中で、その必要性を説明した上で、一変申請書の差換え時に出荷年月日を変更すること。
2.適用範囲と対象範囲について
Q8 製品切替え時期設定一変を行うことができる適用と対象はどの範囲か。 |
A8
製品切替え時期設定一変を行うことができる適用範囲は、既承認及び既認証の体外診断用医薬品及び再生医療等製品とする。
製品切替え時期設定一変の対象範囲とする大項目及び対象範囲外とする大項目は、以下のとおりとし、速やかな変更が求められる大項目は対象範囲外とする。
(1) 体外診断用医薬品
【対象範囲】
「形状、構造及び原理」、「反応系に関与する成分」、「品目仕様」、「製造方法」及び「保管方法及び有効期間」欄
【対象範囲外】
「名称」、「使用目的」及び「使用方法」欄
(2) 再生医療等製品
【対象範囲】
「形状、構造、成分、分量又は本質」、「製造方法」、「規格及び試験方法」及び「貯蔵方法及び有効期間」欄
【対象範囲外】
「名称」、「効能、効果又は性能」及び「用法及び用量又は使用方法」欄
ただし、変更事項が製品の品質又は安全性を確保する上で必要な変更である場合の一変は、上記にかかわらず対象範囲外とする。
3.製品切替え時期設定一変中の一変申請等について
Q9 製品切替え時期設定一変中又は製品切替え時期設定期間中に、当該大項目における一変申請又は軽微変更届出を行うことは可能か。 |
A9
製品切替え時期設定一変中及び製品切替え時期設定期間中に当該大項目における一変申請又は軽微変更届出を行うことは、原則認められない。生産計画等の調整に十分留意し、対応すること。
ただし、変更管理が適正になされた場合であって、従前より軽微変更届出の対象とされる変更のうち、以下の変更については、製品切替え時期設定一変中に、当該大項目における軽微変更届出を行うことは可能とする。
体外診断用医薬品にあっては、
● 製造所(試験検査に係る施設を含む)の名称のみの変更
● 最終保管に係る施設の追加・変更
● 製造業登録の廃止
再生医療等製品にあっては、
● 製造所(試験検査に係る施設を含む)の名称のみの変更
● 試験検査にかかる施設の追加・変更
● 包装・表示・保管のみに係る施設の追加・変更
● 製造業許可/外国製造業者認定の廃止
なお、上記の軽微変更届出を行う際は、製品切替え時期設定一変の審査担当者に必ず連絡すること。
Q10 製品切替え時期設定一変中に日局等の公定書、認証基準の改正等が行われた場合、改正後の内容に適合させるための一変申請又は軽微変更届出を行うことは可能か。 |
A10
製品切替え時期設定一変中及び製品切替え時期設定期間中に当該大項目における一変申請又は軽微変更届出を行うことは、原則認められない。したがって、日局原案、認証基準原案のパブリックコメント等の情報収集及び生産計画等の調整に十分留意し、対応すること。
Q11 一変申請中に製品切替え時期設定一変を行うことは可能か。 |
A11
一変申請中に当該大項目における製品切替え時期設定一変を行うことは、原則認められないため、生産計画等調整に十分留意し対応すること。
4.その他
Q12 変更事項が複数ある場合、1つの一変申請書において複数の製品切替え時期を設定することは可能か。 |
A12
1つの一変申請において、複数の製品切替え時期を設定することは、原則認められない。製品切替え時期を複数設定する必要がある場合は、別の製品切替え時期設定一変申請を行う必要がある。
Q13 製品切替え時期設定一変の承認等後に、製品切替え時期設定期間の延長を行うことは可能か。 |
A13
製品切替え時期設定期間の延長を行うことは、原則認められない。
Q14 製造方法等の変更において、従来どおり併記で対応できるものは、製品切替え時期設定一変を利用することなく、これまでの一変申請の考え方で対応可能か。 |
A14
従来どおり、製造方法など併記が可能な大項目については、これまでの一変申請により対応することで差支えない。
Q15 製品切替え時期設定一変により、添付文書の記載内容に影響がある場合、改定後の添付文書の独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトへの掲載は、どのタイミングで行えばよいか。 |
A15
新製品の最初の出荷、又は医療機関への情報提供のタイミングに合わせて、PMDAのウェブサイトへ掲載すること。