アクセシビリティ閲覧支援ツール

添付一覧

添付画像はありません

○医薬品の条件付き早期承認制度に関する質疑応答集(Q&A)について

(平成30年1月19日)

(事務連絡)

(各都道府県衛生主管部(局)あて厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課通知)

医薬品の条件付き早期承認制度については、「医薬品の条件付き早期承認制度の実施について」(平成29年10月20日付け薬生薬審発1020第1号厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長通知。以下、「通知」という。)により、その内容を示したところです。

今般、条件付き早期承認制度に関する質疑応答集(Q&A)を別添の通り作成しましたので、御了知の上、貴管下関係業者等に対し、業務の参考として周知方御配慮願います。

(別添)

条件付き早期承認制度に関する質疑応答集(Q&A)

問1 通知1.対象品目の④に記載されている「検証的臨床試験以外の臨床試験等の成績」とは、どのようなものが想定されるか。

(答)

一般的には探索的臨床試験の成績を想定しているが、医薬品の性質によりそれ以外の試験も想定される。例えば、必ずしも確立した代替エンドポイントではないものの治療薬の薬力学的指標として妥当な指標の成績を確認する試験等の成績や、検証的臨床試験で代替エンドポイントにより中間解析を行った成績等のほか、抗菌薬の場合の抗菌力試験、薬剤感受性(耐性菌)試験、遺伝性疾患に対する医薬品の場合の患者由来のiPS細胞を用いた試験結果等の非臨床試験の成績等も想定される。

なお、中間解析の成績で承認申請を行う場合には、盲験化の解除や中間解析後の医療環境の変化により、試験の解釈が困難となる可能性があるので、あらかじめ試験デザイン等についてPMDAと相談することが望ましい。

これらの試験成績の条件付き早期承認制度への利用可能性については、PMDAの相談業務を活用し、医薬品条件付き早期承認品目該当性相談を行う前に整理しておくことが望ましい。

問2 開発の予見性を高めるため、通知1.対象品目の①~③への該当性や、問1の試験成績の条件付き早期承認制度への利用可能性等について、当局と開発の早期から相談を行うことは可能か。

(答)

医薬品条件付き早期承認品目該当性相談より開発早期に実施される相談(例えば医薬品後期第Ⅱ相試験開始前相談等)に際して、相談の対象となる試験デザインの適切性と併せて、適応疾患の重篤性、医療上の有用性、検証的臨床試験実施の困難性等について相談を行うことは可能である。

問3 通知1.対象品目の④の「一定の有効性、安全性」を示すためのデータとして、①海外の臨床試験成績のみの場合、②臨床研究法の下で実施された特定臨床研究の成績のみの場合、③文献情報のみで評価資料がない場合(未承認薬適応外薬検討会議からの開発要請に応じる場合等)は、認められるか。

(答)

申請時に必要な有効性及び安全性の情報については、疾患の重篤度、当該疾患の治療環境、検証的臨床試験実施の困難度等も踏まえ、個別の医薬品ごとに判断する。

問4 通知1.対象品目の③で、「検証的臨床試験の実施が困難であるか、実施可能であっても患者数が少ないこと等により実施に相当の期間を要すると判断されること」と記されているが、本制度の対象品目は希少疾病用医薬品に限定されるのか。

(答)

本制度の対象医薬品は、通知の対象品目で示すとおりであり、希少疾病用医薬品に限定されない。例えば一部の抗がん剤や、薬剤耐性菌に使用する抗生物質、救命救急領域の医薬品などにも、本制度の対象となる可能性がある医薬品は存在すると考えられる。

問5 検証的臨床試験の途中で本制度が適用となり、当該試験の終了前に承認申請となった場合、実施中の検証的臨床試験成績はどのように取り扱う必要があるか。

(答)

試験結果が取りまとめられたら、直ちにPMDAに報告する必要がある。また、承認後も試験が終了していない場合は、製造販売後臨床試験に切り替えて継続する必要がある。なお、当該試験の実施及び試験結果の提出を承認条件とする場合もある。

問6 通知2.本制度の適用に係る手順に記された「想定される承認条件の概要について相談を行う」とはどのような意味か。いつPMDAと本制度適用の該当性等について合意するのか。合意された内容は承認条件としてそのまま用いられるのか。

(答)

「想定される承認条件の概要について相談を行う」とは、相談時に当該段階で得られている情報を元に、承認時の条件として承認後に実施を求めることが想定される調査・臨床試験の種類、目的、規模、期間等や、承認時の条件として投与可能医療機関を限定することが想定される場合にはその考え方や限定方法の概略等について相談することを想定している。

想定される承認条件の概要については、承認申請時に提出することが想定される申請データパッケージと合わせて検討し、医薬品条件付き早期承認品目該当性相談においてPMDAと合意すること。

なお、承認条件を決定するのは厚生労働大臣であることから、通知4.承認条件で示したとおり、承認条件の概要については、申請時に提出される資料等に基づき相談時に想定されていたものから審査過程において変更される可能性は当然にある。

問7 通知2.本制度の適用に係る手順の4)では、「当該評価報告書を添付して申請」としているが、医薬品申請前相談を行った後に医薬品条件付き早期承認制度品目該当性相談を受けると、申請までに追加で3ヶ月程度の日程が必要になることが考えられ、制度の趣旨を生かすことが出来ないのではないか。

(答)

問2の回答に示すとおり、本制度の活用に当たっては、開発早期に実施される相談等を通じて、適応疾患の重篤性、医療上の有用性、検証的臨床試験実施の困難性等を、あらかじめ申請者がPMDAと相談することが可能である。

そのため、医薬品条件付き早期承認品目該当性相談を効果的に活用するためには、申請前相談後に、医薬品条件付き早期承認品目該当性相談で合意すべき内容等について新たに検討を開始するのではなく、当該相談で合意すべき内容をあらかじめ開発早期の相談で整理するように開発を進めることにより、早期申請につなげることが望ましいと考える。

しかし、やむを得ない事情等で、そのような開発の進め方が困難であった医薬品については個別にPMDAに相談すること。

問8 条件付き早期承認制度の対象となった医薬品は最適使用推進ガイドラインを設定することになるか。

(答)

最適使用推進ガイドラインの策定の対象となる医薬品については、「最適使用推進ガイドラインの取扱いについて」(平成29年9月15日付け薬生薬審発0915第1号、保医発0915第1号厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長及び保険局医療課長連名通知)に基づき、別途判断される。そのため、両者はそれぞれ個別に判断される。

問9 条件付き早期承認制度により承認された医薬品について、当該医薬品の製造販売後に実施された臨床試験や調査等の成績を活用して適応拡大を行うことは可能か。

(答)

例えば、抗がん剤等で、承認後に実施された調査や試験の結果によって、特定のゲノム変異やバイオマーカーと臨床成績の相関性が示された場合に適応拡大(効能・効果の追加や変更)を行うことも想定されるが、個別の事例についてはそれぞれの状況に応じて判断される。

問10 先駆け審査指定制度と条件付き早期承認制度の併用は可能か。

(答)

先駆け審査指定制度については、承認申請の前に対象品目の指定を行い、PMDAで実施されている「先駆け総合評価相談」等により早期に申請予定資料の整理がなされる。

これに対し、条件付き早期承認制度は、探索的臨床試験等の終了後に「医薬品条件付き早期承認品目該当性相談」においてPMDAと相談し、申請資料を合意することになるので、先駆け審査指定制度の指定対象となっている品目については、該当性相談を行う段階では、すでに申請予定資料がほぼ確定しているケースが多いのではないかと推察される。

なお、先駆け審査指定制度の対象品目も含め、新医薬品の申請品目の内容や状況等を勘案し、それぞれの品目の承認申請に必要な試験成績の内容については、従来どおりそれぞれの品目に即して判断する。

問11 抗がん剤について本制度適用を求める際、全生存期間(OS)の結果を示さずに代替エンドポイントで承認される可能性があるか。

(答)

疾患の特殊性等に鑑み、個別に判断することとなる。なお、本制度の対象は、検証的臨床試験の実施が困難又は実施に相当の時間を要するものに限定されることに留意すること。

問12 検証的臨床試験の実施の困難さ、患者の多寡を判断する基準はあるのか。

(答)

対象となる疾患等に応じて検討する必要があるため、一律の基準はない。

問13 「現在整備が進められているMID―NET等の医療情報データベースや患者レジストリー等を活用した調査についても、必要に応じて承認条件として実施を求める調査等として活用することができるものとする。」とあるが、リアル・ワールド・データを使用する製造販売後調査は、本制度が適用される場合に限定されるのではなく、今後、他の医薬品の製造販売後調査を含め、幅広く活用されることとなると理解して良いか。

(答)

貴見の通り。