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○一般用生薬製剤製造販売承認基準について

(平成29年12月21日)

(薬生発1221第4号)

(各都道府県知事あて厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)

(公印省略)

一般用医薬品である生薬製剤のうち、単一の生薬を用いて調製された内服用薬剤又は外皮に適用する薬剤については、別紙の「一般用生薬製剤製造販売承認基準」(以下「本基準」という。)により取り扱うこととしたので、下記に留意の上、貴管内業者に対し周知徹底を図るとともに、円滑な事務処理が行われるよう特段の配慮をお願いします。

また、本基準(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令第80条第2項第5号の規程に基づき厚生労働大臣が指定する医薬品の種類等(昭和45年厚生省告示第366号)の生薬製剤の項及び別表第20に規定する有効成分に係る部分に限る。)は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の9に基づく処理基準であり、平成30年4月1日以降に製造販売承認の申請がされる品目について適用します。

1 本基準に基づき製造販売承認を受けようとする者は、承認申請書の備考欄に「一般用」、「生薬製剤製造販売承認基準による」と記載すること。

2 本基準の適用の日前に製造販売承認申請がされたものについては、申請者に対し、本基準に照らし所要の措置をとらせること。

3 本基準の内容については、科学的知見等の集積を踏まえ、定期的に見直しが行われるものであること。

[別紙]

一般用生薬製剤製造販売承認基準

1 生薬製剤の範囲

ここでいう一般用生薬製剤の範囲は、単一の生薬を用いて調製された内服用薬剤又は外皮に適用する薬剤とする。

2 基準

生薬製剤の基準は次のとおりとする。なお、この基準に適合しないものにあっては、有効性、安全性及び配合理由についての資料の提出を求め、それに基づき審査する。

(1) 有効成分の種類

有効成分の種類は、別表の生薬名の欄に掲げるものとする。

(2) 有効成分の分量

生薬の1日量又は1回量は、別表の1日量(g)の欄に掲げる量とする。

(3) 剤形

剤形は、浸剤・煎剤用製剤又は茶剤とする。ただし、粉末生薬及びユウタンは、日本薬局方(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第41条第1項の規定により定めるものをいう。)医薬品各条に規定されたものとする。

(4) 用法及び用量

別表の左欄に掲げるものの用法及び用量は、同表左欄に掲げる生薬名に応じて、それぞれ同表の用法及び用量の欄に掲げるとおりとする。

(5) 効能又は効果

別表の左欄に掲げるものの効能又は効果は、同表左欄に掲げる生薬名に応じて、それぞれ同表の効能又は効果の欄に掲げるとおりとする。

別表

生薬名

1日量(g)

用法及び用量

効能又は効果

ウワウルシ

15又は10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間に3回に分服する。

残尿感、排尿に際し不快感のあるもの

オウバク末

内服用

(1又は0.1)

成人(15歳以上)1回量を1日3回、食前又は食間に服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき、下痢

外用

水で練って外皮に適用するものとし、1日数回の範囲内で、具体的な使用方法を記載する。

うちみ、ねんざ

オウレン

3又は1

成人(15歳以上)は1日量を水約300mLで約半量になるまで煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき、下痢

オウレン末

(0.5又は0.2)

成人(15歳以上)は1回量を1日3回、食前又は食間に服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき、下痢

カゴソウ

10又は5

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

残尿感、排尿に際し不快感のあるもの

カンゾウ

5又は2.5

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

激しいせき、咽喉痛の緩解

カンゾウ末

(0.5)

成人(15歳以上)は1回量を1日2回、食前又は食間に服用する。

激しいせき、咽喉痛の緩解

キキョウ末

(0.5)

成人(15歳以上)は1回量を1日3回、食前又は食間に服用する。

たん、たんを伴うせき

キササゲ

10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

尿量減少

ケイヒ末

(0.3又は0.1)

成人(15歳以上)は1回量を1日3回、食前又は食間に服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃のむかつき

ケツメイシ

10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

整腸(便通を整える)、腹部膨満感、便秘

ゲンチアナ末

0.5又は0.3

成人(15歳以上)は1回0.1~0.2gを1日3回、食前又は食間に服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき

ゲンノショウコ

10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

整腸(便通を整える)、腹部膨満感、軟便、便秘

ゲンノショウコ末

(1)

成人(15歳以上)は1回量を1日3回、食前又は食間に服用する。

整腸(便通を整える)、腹部膨満感、軟便、便秘

コウカ

3又は1

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

冷え症、血色不良

コウジン

10又は3

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

次の場合の滋養強壮:虚弱体質、肉体疲労、病中病後、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症

サフラン

(0.3)

成人(15歳以上)は1回量に熱湯100~150mLを加え、5~10分後にそのまま服用する。1日3回、食前又は食間に服用する。

冷え症、血色不良

サンキライ

20又は10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

尿量減少

サンシシ末

若干の小麦粉と混ぜ、水で練って外皮に適用するものとし、1日数回の範囲内で、具体的な使用方法を記載する。

うちみ、ねんざ

シャゼンソウ

10又は5

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

せき

ジュウヤク

15又は10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

便秘、尿量減少、便秘に伴う吹出物

センブリ

1.5又は0.3

成人(15歳以上)は1日量を水約300mLで約半量になるまで煮詰め、かすを取り去り、食前又は食間3回に分服、あるいは熱湯中に浸して振出し、その振出液を服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき

ソウハクヒ

5

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

尿量減少

ニンジン

10又は3

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

次の場合の滋養強壮:虚弱体質、肉体疲労、病中病後、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症

ボウイ

10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

次の症状の緩和:

筋肉痛、神経痛、関節痛

モクツウ

10又は5

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

尿量減少

ユウタン

0.5

成人(15歳以上)は1回量0.1~0.2gを1日3回、食前又は食間に服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき

ヨクイニン

30又は10

成人(15歳以上)は1日量を水約600mLをもって煮て約400mLに煮詰め、かすをこして取り去り、食前又は食間3回に分服する。

いぼ、皮膚の荒れ

ヨクイニン末

(2)

成人(15歳以上)は1回量を1日3回、食前又は食間に服用する。

いぼ、皮膚の荒れ

リュウタン末

0.5

成人(15歳以上)は1回量0.1~0.2gを1日3回、食前又は食間に服用する。

胃弱、食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき

(注) 1日量欄の( )内の数値は1回量である。