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○歯科医療機関における院内感染対策の周知について(依頼)

(平成29年9月4日)

(医政歯発0904第2号)

(都道府県・保健所設置市・特別区医務主管部(局)長あて厚生労働省医政局歯科保健課長通知)

(公印省略)

今般、歯科用ハンドピース(以下「ハンドピース」という。)の滅菌処理が不十分であるなど、歯科医療機関における院内感染対策が不十分である旨の報道があったところである。また、平成29年5月に公表された厚生労働科学研究による調査において、使用済みのハンドピースを「患者毎に交換、滅菌」が52%、「感染症患者と分かった場合交換、滅菌」が17%、「状況に応じ交換、滅菌」が16%、「消毒薬の清拭」が14%であることが明らかになっており、依然としてハンドピースの滅菌処理等の院内感染対策の取組の徹底が不十分であると考えられる。

ハンドピースの滅菌処理については、「歯科医療機関における院内感染対策について」(平成26年6月4日付け医政歯発0604第2号厚生労働省医政局歯科保健課長通知(別添1))において通知しているところであるが、平成25年度歯科保健医療情報収集等事業においてまとめられた「一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針(別添2)」において、一般歯科診療時の院内感染に関する予防策として、使用したハンドピースは患者ごとに交換し、オートクレーブ滅菌することが強く勧められることが示されている。

貴職においては、貴管下の歯科医療機関及び関係団体に対し、別添2を参考に、ハンドピースの滅菌処理等の院内感染対策に取り組むよう、改めて周知するようお願いする。

また、医療機器(医療用具)の添付文書等の管理については、「医療機器に係る安全管理のための体制確保に係る運用上の留意点について」(平成19年3月30日付け医政指発第0330001号・医政研発第0330018号厚生労働省医政局指導課長・研究開発振興課長連名通知)において、「医療機器の使用に当たっては、当該医療機器の製造販売業者が指定する使用方法を遵守するべきである」ことを通知しており、ハンドピース等の使用に当たっては、この通知あるいは関連する通知等に基づき、感染の防止を含む医療安全の観点から、添付文書で指定された使用方法等を遵守するとともに、使用後は滅菌するよう、必要に応じ医療機関に対し指導を行うようお願いする。

なお、各保健所において、歯科診療所の立入検査の際には、重点検査項目として衛生管理を掲げ、院内感染対策が不十分で歯科医療を行う上で公衆衛生上重大な危害が生ずるおそれがある場合については、速やかに当該歯科診療所(歯科医師)に対し更なる指導徹底を行うとともに、当該事例について厚生労働省医政局歯科保健課まで報告するよう、貴管下保健所に通知するようお願いする。