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○「使用上の注意」の改訂について

(平成29年7月4日)

(薬生安発0704第1号)

(日本製薬団体連合会安全性委員会委員長あて厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知)

医薬品の品質、有効性及び安全性に関する情報の収集、調査、検討等を踏まえ、医薬品の「使用上の注意」の改訂が必要と考えますので、下記のとおり必要な措置を講ずるよう関係業者に対し周知徹底方お願い申し上げます。

1.別紙1から別紙13までのとおり、速やかに添付文書を改訂し、医薬関係者等への情報提供等の必要な措置を講ずること。

また、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第52条の2第1項に規定する届出が必要な医薬品の添付文書を改訂する場合については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構宛て同項の規定に基づく届出を行うこと。

2.別紙14から別紙17までのとおり、できるだけ早い時期に添付文書を改訂し、医薬関係者等への情報提供等の必要な措置を講ずること。

別紙1

114 解熱鎮痛消炎剤

【医薬品名】トラマドール塩酸塩(経口剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[重要な基本的注意]の項に

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳以上の小児への投与に関する安全性は確立されていない(使用経験がない)。」

と改め、

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

を追記する。

別紙2

114 解熱鎮痛消炎剤

【医薬品名】トラマドール塩酸塩(注射剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[重要な基本的注意]の項に

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の扁桃摘除術後又はアデノイド切除術後の鎮痛には使用しないこと。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳以上の小児への投与に関する安全性は確立されていないので、投与しないことが望ましい(使用経験がない)。」

と改め、

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

を追記する。

別紙3

114 解熱鎮痛消炎剤

【医薬品名】トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[重要な基本的注意]の項に

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳以上の小児における安全性は確立していない。」

と改め、

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

を追記する。

別紙4

222 鎮咳剤

【医薬品名】ジヒドロコデインリン酸塩・dl―メチルエフェドリン塩酸塩・クロルフェニラミンマレイン酸塩

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[慎重投与]の項の「乳児、高齢者、衰弱者」の記載を

「高齢者、衰弱者〔高齢者、衰弱者は代謝・排泄機能が低下しているため、副作用が発現するおそれがある(「高齢者への投与」の項参照)。〕」

と改め、[重要な基本的注意]の項に

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

と改める。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙5

222 鎮咳剤

【医薬品名】ジプロフィリン・ジヒドロコデインリン酸塩・dl―メチルエフェドリン塩酸塩・ジフェンヒドラミンサリチル酸塩・アセトアミノフェン・ブロモバレリル尿素

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[慎重投与]の項の「小児等」の記載を

「12歳以上の小児〔「小児等への投与」の項参照〕」

と改め、[重要な基本的注意]の項の本剤の投与に関する記載を

「用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。なお、12歳以上の小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分行うこと。」

と改め、

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳以上の小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。〔呼吸抑制の感受性が高い。小児等に対する安全性は確立していない。〕」

と改め、

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

を追記する。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙6

224 鎮咳去たん剤

【医薬品名】キキョウ流エキス・カンゾウエキス・シャゼンソウエキス・シャクヤクエキス・ジヒドロコデインリン酸塩コデインリン酸塩水和物・オウヒエキス

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[慎重投与]の項の

「新生児、乳児(「小児等への投与」の項参照)」

を削除し、[重要な基本的注意]の項に

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

と改める。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙7

224 鎮咳去たん剤

811 あへんアルカロイド系麻薬

【医薬品名】

コデインリン酸塩水和物

ジヒドロコデインリン酸塩

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[慎重投与]の項の

「新生児、乳児(「小児等への投与」の項参照)」

を削除し、[重要な基本的注意]の項に

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の扁桃摘除術後又はアデノイド切除術後の鎮痛には使用しないこと。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

と改める。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙8

224 鎮咳去たん剤

【医薬品名】ジヒドロコデインリン酸塩・エフェドリン塩酸塩・塩化アンモニウム

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[慎重投与]の項の

「新生児、乳児(「小児等への投与」の項参照)」

を削除し、[重要な基本的注意]の項の本剤の投与に関する記載を

「用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。

なお、12歳以上の小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。」

と改め、

「重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、12歳未満の小児には投与しないこと(「小児等への投与」の項参照)。」

「重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。」

を追記し、[小児等への投与]の項を

「12歳未満の小児には投与しないこと。〔呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕」

と改める。

(注) 患者向医薬品ガイドを作成する医薬品に特定する。

別紙9

264 鎮痛、鎮痒、収斂、消炎剤

【医薬品名】ロキソプロフェンナトリウム水和物(外皮用剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の項に新たに「重大な副作用」として

「ショック、アナフィラキシー:

ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。」

を追記する。

別紙10

392 解毒剤

【医薬品名】ヒドロキソコバラミン

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「急性腎障害:

急性腎障害があらわれることがあり、腎尿細管壊死が認められた症例も報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。」

を追記する。

別紙11

429 その他の腫瘍用薬

【医薬品名】ニボルマブ(遺伝子組換え)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項の肝機能障害、肝炎に関する記載を

「肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎:

AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、γ―GTP増加、Al―P増加、ビリルビン増加等を伴う肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。」

と改める。

別紙12

629 その他の化学療法剤

【医薬品名】

フルコナゾール

ホスフルコナゾール

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[副作用]の「重大な副作用」の項に

「薬剤性過敏症症候群:

初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV―6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。」

を追記する。

〈参考〉 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群

別紙13

729 その他の診断用薬

【医薬品名】金チオ硫酸ナトリウムを含有するパッチテスト用薬

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[重要な基本的注意]の項の遅発陽性反応に関する記載を

「遅発陽性反応が検査7~10日後に発現することがあり、金チオ硫酸ナトリウムについては、検査20日以上経過してから遅発陽性反応が発現したとの報告もある。」

と改め、

「パッチテスト実施前には、感作や遅発陽性反応が生じる可能性があることを患者に説明し、判定後に陽性反応が発現した場合は、速やかに医療機関を受診するように注意を促すこと。」

を追記する。

別紙14

かぜ薬

鎮咳去痰薬

【医薬品名】一般用医薬品

コデインリン酸塩水和物含有製剤及びジヒドロコデインリン酸塩含有製剤(2歳未満の用法を有する製剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[相談すること]の項に

「次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

次の診断を受けた人。

呼吸機能障害、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満症」

を追記し、

「服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。

呼吸抑制:

息切れ、息苦しさ等があらわれる。」

を追記し、[用法及び用量に関連する注意]の項の「2歳未満の乳幼児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させること」の記載を

「12歳未満の小児には、医師の診療を受けさせることを優先すること」

と改める。

(注) 外部の容器又は外部の被包の記載も「12歳未満の小児には、医師の診療を受けさせることを優先すること」と改めること。

(注) 用法及び用量で認められている最大年齢が11歳未満の場合、[用法及び用量に関連する注意]の項、外部の容器又は外部の被包の記載も「12歳未満」を最大年齢に置き換えて改めること。

別紙15

かぜ薬

鎮咳去痰薬

【医薬品名】一般用医薬品

コデインリン酸塩水和物含有製剤及びジヒドロコデインリン酸塩含有製剤(12歳未満の用法を有し、2歳未満の用法を有しない製剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[相談すること]の項に

「次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

次の診断を受けた人。

呼吸機能障害、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満症」

を追記し、

「服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。

呼吸抑制:

息切れ、息苦しさ等があらわれる。」

を追記し、[用法及び用量に関連する注意]の項に

「12歳未満の小児には、医師の診療を受けさせることを優先すること」

を追記する。

(注) 外部の容器又は外部の被包にも「12歳未満の小児には、医師の診療を受けさせることを優先すること」を記載すること。

(注) 用法及び用量で認められている最大年齢が11歳未満の場合、[用法及び用量に関連する注意]の項、外部の容器又は外部の被包の記載も「12歳未満」を最大年齢に置き換えて追記すること。

別紙16

かぜ薬

鎮咳去痰薬

【医薬品名】一般用医薬品

コデインリン酸塩水和物含有製剤及びジヒドロコデインリン酸塩含有製剤(12歳未満の用法を有しない製剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[相談すること]の項に

「次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

次の診断を受けた人。

呼吸機能障害、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満症」

を追記し、

「服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること

まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。

呼吸抑制:

息切れ、息苦しさ等があらわれる。」

を追記する。

別紙17

鎮痛消炎薬

【医薬品名】要指導医薬品

ロキソプロフェンナトリウム水和物(外皮用剤)

【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。

[相談すること]の項に

「使用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに使用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること

まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けること。

ショック(アナフィラキシー):

使用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等があらわれる。」

を追記する。