添付一覧
○要指導医薬品の添付文書理解度調査ガイダンスに関する質疑応答集(Q&A)について
(平成29年5月19日)
(事務連絡)
(各都道府県衛生主管部(局)薬務主管課あて厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課通知)
要指導医薬品の添付文書理解度調査については、「要指導医薬品の添付文書理解度調査ガイダンスについて」(平成28年5月20日付け薬生審査発0520第1号厚生労働省医薬・生活衛生局審査管理課長通知)により取り扱ってきたところですが、今般、別添のとおり、質疑応答集(Q&A)をとりまとめましたので、御了知の上、貴管下関係業者に対して周知願います。
(別添)
【全般事項】
Q1 添付文書理解度調査(以下「本調査」という。)は、新たに要指導医薬品として指定される可能性のある全ての品目について実施する必要があるか? |
A1
要指導医薬品として指定される可能性がある品目であって、かつ、以下のいずれかに該当するものとして、今後新たに申請する場合に実施する必要がある。
① 区分(1) 新有効成分含有医薬品
② 区分(2) 新投与経路医薬品
③ 区分(3)―① 新効能医薬品
④ 区分(3)―② 新剤形医薬品
⑤ 区分(3)―③ 新用量医薬品
⑥ 区分(4) 要指導(一般用)新有効成分含有医薬品
⑦ 区分(5)―① 要指導(一般用)新投与経路医薬品
Q2 審査の過程で添付文書に変更が生じた場合、再度、本調査を実施する必要はあるか? |
A2
原則、不要である。ただし、効能・効果や用法・用量の変更により、大幅に添付文書の内容を変更する場合は実施すること。
Q3 「承認申請時の資料として提出することが求められる」とあるが、承認申請時に参考資料として提出すればよいか? |
A3
よい。
Q4 「消費者が添付文書情報を理解できるかを事前に検証し、その結果等を承認申請時の資料として提出することが求められる」とあるが、具体的にどのような資料を提出することが求められるか? |
A4
合格基準を2回満たした最終調査報告書を提出すること。
Q5 本調査に関して、実施の必要性や実施内容等に関する相談を行うことは可能か? |
A5
可能である。当面の間は独立行政法人医薬品医療機器総合機構の新一般用医薬品開発妥当性相談を利用されたい。
Q6 Webや電話で調査を実施することは可能か? |
A6
調査は対面で実施すること。なお、テレビ電話は対面調査に含まない。
【調査実施計画について】
Q7 「バイアス及び交絡を考慮した実施計画を作成する」とは? |
A7
結果を不当に誘導する方法は避け、客観性が保たれることを考慮して試験計画を作成することをいう。
【調査目的について】
Q8 「消費者の特定の禁忌、警告及び薬物相互作用についての理解」とは、「してはいけないこと」及び「相談すること」の理解という解釈でよいか? |
A8
よい。
【調査対象集団について】
Q9 「当該医薬品を使用する可能性のあるすべての消費者」とあるが、可能性があれば当該疾患に罹患していない者も対象に含めてよいか? |
A9
当該疾患に罹患していない者であっても、罹患する可能性がある者であれば、調査対象者に含めてよい。ただし、以下は除くこと。
・使用対象年齢とは異なる年齢層の者
・対象者に性別の限定がある場合であって、使用不可の性別となる者
・文字が読めない者 など
Q10 「個人が当該医薬品の使用に関心があるか否かによらず、一般的な集団で試験される必要がある」とあるが、一般的な集団とはどのような集団か? |
A10
服薬行為や添付文書の読解等に支障がない一般的な生活者という意味である。
Q11 「医師、薬剤師等の医療関係者、以前に当該医療用医薬品を使用した患者や最近使用している者、過去にテストに参加したことがある者」について、その他除外すべき者は? |
A11
歯科医師、看護師、登録販売者等の専門家や医薬品の製造業者や製造販売業者で医薬品について専門性の高い業務に従事する者は除外する。
Q12 「以前に当該医療用医薬品を使用した患者や最近使用している者」とあるが、当該医薬品の臨床試験に参加した場合は除外すべきか? |
A12
当該要指導医薬品の臨床試験に参加した場合は除外すべきであるが、当該医療用医薬品の臨床試験に参加した場合は除外する必要はない。
Q13 「過去にテストに参加したことがある者」とは、当該品目のテストのことか、それとも当該品目か否かに関わらず、過去にテストに参加したことがある者は除外するという意味か? |
A13
当該品目のテストへの参加経験を有する者は除外すること。また、他の品目であれば、前回のテストから1年経過していれば参加可能とする。
Q14 「対象とする人の資格や職種に偏りがないようにすること」とは、どのような意味か? |
A14
同一の資格や職種で構成される集団とならないようにするということである。
【評価方法について】
Q15 異なる方法で調査する場合とは、どのような場合があるか? |
A15
例えば、小児、幼児を対象とした薬剤のように保護者の指導監督下での使用が想定される場合が挙げられる。そのような薬剤の場合は、使用する当事者ではなく、保護者に対する調査を行うことが考えられる。
Q16 各設問についての判定の例は? |
A16
以下4つのパターンが想定される。
|
場所の回答*→質問の回答 |
判定 |
例1 |
正解→正解 |
正解 |
例2 |
正解→不正解 |
不正解 |
例3 |
不正解→正解 |
不正解 |
例4 |
不正解→不正解 |
不正解 |
*「場所の回答」とは、調査対象者が添付文書案から適切な情報を見つけ出すことをいう。
Q17 「1回の調査で、調査対象者の90%の人が添付文書案から適切な情報を見つけ出し、そのうち、おおよそ90%の人が質問に正解できることを確認する」とあるが、1回の調査での合否の具体例は? |
A17
1.合格の場合(1グループ10人で調査を行った場合)
場所の回答/10人 (90%以上) |
質問の回答/場所の回答 (おおよそ90%以上) |
正解率 (80%以上) |
判定 |
10人/10人 100% |
10人/10人 100% |
10人/10人 100% |
合格 |
10人/10人 100% |
9人/10人 90% |
9人/10人 90% |
|
9人/10人 90% |
9人/9人 100% |
9人/10人 90% |
|
9人/10人 90% |
8人/9人 89%*1 |
8人/10人 80% |
*1「質問の回答/場所の回答」が「8人/9人」で89%の場合においては「おおよそ90%以上」と見なす。
2.不合格の例(1グループ10人で調査を行った場合)
場所の回答/10人 |
質問の回答/場所の回答 |
正解率 |
判定 |
10人/10人 100% |
8人/10人 80%*3 |
8人/10人 80% |
不合格 |
9人/10人 90% |
7人/9人 78%*3 |
7人/10人 70% |
|
8人/10人 80%*2 |
7人/8人 88% |
7人/10人 70% |
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8人/10人 80%*2 |
8人/8人 100% |
8人/10人 80% |
|
7人/10人 70%*2 |
7人/7人 100% |
7人/10人 70% |
*2「場所の回答」が90%未満である場合は、「質問の回答/場所の回答」が「おおよそ90%以上」、「正解率」が「80%以上」を満たしていたとしても不合格とみなす。
*3「質問の回答/場所の回答」が「おおよそ90%以上」を満たしていない場合は、「場所の回答」が「90%以上」、「正解率」が「80%以上」を満たしていたとしても不合格とみなす。
Q18 想定と異なる回答であったが、回答の趣旨が間違っていないと判断できる場合は、正解とみなしてよいか?例えば、「薬剤師又は医師に相談する」が正解であるが、「直ちに医療機関に受診する」と回答した場合は正解とみなしてよいか? |
A18
よい。
Q19 「調査対象者の90%の人が添付文書案から適切な情報を見つけ出し、そのうち、おおよそ90%の人が質問に正解できることを確認する」とあるが、回答順番として、質問への回答後に、該当箇所を回答することでもよいか? |
A19
よい。ただし、調査員が回答を誘導するようなことがあってはならない。
Q20 主要評価項目とは具体的に何を設定すればよいか? |
A20
主要評価項目(要指導医薬品の安全で適正な使用のための主要な伝達事項)は、「効能効果に関する設問の理解」、「用法用量に関する設問の理解」、「してはいけないこと及び相談することに関する設問の理解」及び「使用中止時期に関する理解」であり、これらに関する質問に対する「正解率」を設定する。正解率とは、「添付文書案から適切な情報を見つけ出し、かつ質問に正解した人/総数」のことをいう。
【調査票のデザインについて】
Q21 「一般的な事項(飲み忘れ等)及び医薬品に関連した特別な事項(副作用が起きた場合の対処等)をバランス良く含むこと」とあるが、バランス良く含むとは? |
A21
「質問数を通常15問程度とする」としていることから、特定の内容の事項に偏ることなく、必要な項目を網羅するという意味である。
Q22 「質問は、調査対象者が添付文書の情報を個々に適用できるかどうかを確認できるものである」とあるが、具体例は? |
A22
年齢や性別等、シチュエーションを特定できるように設問を設定するという趣旨である。設問の具体例は以下のとおり。
「Aさんは12歳の男性です。○○薬を服用してもよいですか?」
Q23 「質問は、仮想の状況に基づくシナリオ形式の質問を使用することも可能である。」とあるが、具体例は? |
A23
設問の具体例は以下のとおり。
「Bさんは56歳の男性です。○○薬を服用し始めて、1週間が経ちますが、△△の症状は全く改善しません。Bさんはどうすべきですか?」
Q24 「調査票の構成等により、バイアスの原因となる可能性のある質問は避けるべきである。また、誘導的な質問のような、先入観を持たせる質問は避けるべきである。」とあるが、具体例は? |
A24
設問の具体例は以下のとおり。
・誘導的な質問の例:「発疹が出たのでCさんは○○薬の使用を止め、主治医に相談しました。これは適切ですか、適切ではありませんか。」
・誘導的でない質問の例:「Cさんは○○薬の使用後に発疹が出ました。Cさんはどうすべきですか?」
Q25 「自由回答式質問への回答とともに検証する必要がある」とはどのような意味か? |
A25
選択回答式では調査対象者が偶然正解する可能性があるため、自由回答形式にて回答理由を聴取し、適切に判断できているかどうか検証するという意味であり、回答理由が誤っていた場合は、不正解と取り扱うこと。
Q26 「なお、多項選択式質問は限定的な利用が推奨される」について、「限定的利用」とは何か? |
A26
多用しないという意味であり、全質問数の3割程度を目安にすること。
【調査の実施と場所について】
Q27 調査は、原則として調査対象者1名に対して、調査員1名で実施することでよいか? |
A27
よい。なお、調査員1名に加えて、記録等を行う調査補助員を置いても構わない。
Q28 調査員は、「薬剤師等」とあるが、薬剤師以外にどのような方ならばよいか?また、要件に該当する開発会社の社員が行うことは可能か? |
A28
調査対象となる薬剤に関し専門的知識を有する者が望ましい。適切にトレーニング等を実施し、問題なくインタビューが実施できることを予め確認すること。また、開発会社の社員が調査員になることは避けることが望ましい。
Q29 「記載事項をおうむ返しにそのまま読むのではなく、自らの言葉に置き換えて説明できるかも確認する」の意図は? |
A29
本当に理解した上で回答しているか否かを確認するという趣旨である。
Q30 正解は調査対象者に伝えるか? |
A30
全問終了後に調査員は、正誤答を確認し、誤答の場合は調査対象者に正解を伝え、なぜ間違ったかを確認する。また、正解の場合でも回答までに時間がかかる場合、迷った仕草が感じられた場合には、その理由を聞き記録する。
Q31 制限時間とあるが、具体的にはどのぐらいか? |
A31
一般的に2分程度と考えられるが、予備調査の結果等から適切な制限時間を設定すること。
Q32 予備調査については、質問が機能するかどうかの確認のためであるので、調査員は要件に該当する開発会社の社員が行うことは可能か? |
A32
可能である。
Q33 調査の結果、誤回答の要因が添付文書ではなく質問内容にあると考えられた場合は、添付文書案を修正せず、質問を修正して再調査を実施することは可能か? |
A33
可能である。調査結果をもとに誤回答の原因を究明し、必要に応じて、添付文書案あるいは質問を修正し、再調査を実施すること。
Q34 データの取り扱いについて、集計対象集団からの「脱落例」とみなす条件や取扱いの具体例をお示し頂きたい。また、脱落例を見越して、1グループ10人以上で調査を実施してもよいか? |
A34
脱落例は選択除外基準の違反例や明らかに添付文書を読まずに回答している場合等が考えられる。また、脱落例は集計対象集団には含めない。
1回で10名以上を対象として調査することは差し支えない。
Q35 事前にコード化とは何か? |
A35
予め回答パターンを想定し、グルーピングできるように調査前にコード化するという意味である。
【最終報告書について】
Q36 最終調査報告書には予備調査を含めるか? |
A36
予備調査は質問が機能するか否か確認するために行う調査であるため含めない。
