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○公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取扱いについて

(平成29年3月2日)

(保医発0302第9号)

(地方厚生(支)局医療課長・都道府県民生主管部(局)国民健康保険主管課(部)長・都道府県後期高齢者医療主管部(局)後期高齢者医療主管課(部)長あて厚生労働省保険局医療課長通知)

(公印省略)

本日開催の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、別添1の2成分2品目の適応外使用に係る公知申請についての事前評価が行われた結果、当該品目について公知申請を行っても差し支えないとの結論が得られたところです(別添2:平成29年3月2日付け薬生審査発0302第4号・薬生安発0302第1号)。

これを踏まえ、別添1の2成分2品目について、今般追加される予定である効能・効果及び用法・用量を本日より保険適用とするので、貴管下の保険医療機関、審査支払機関等に対して周知徹底をお願いいたします。

[別添1]

1.一般名:アセチルコリン塩化物

販売名:オビソート注射用0.1g

会社名:第一三共株式会社

追記される予定の効能・効果:

冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発

追記される予定の用法・用量:

冠攣縮薬物誘発試験には、アセチルコリン塩化物を生理食塩液に溶解し、冠動脈内に注入する。左冠動脈への注入から開始し、アセチルコリン塩化物として通常、20、50、100μgを冠攣縮が誘発されるまで5分間隔で段階的に各20秒間かけて注入する。また、右冠動脈には通常、20、50μgを冠攣縮が誘発されるまで5分間隔で段階的に各20秒間かけて注入する。

追記される予定の注意喚起:

【警告】

・本剤の冠動脈内への投与は、緊急時に十分措置できる医療施設において、冠攣縮性狭心症の診断及び治療に十分な知識と経験をもつ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ行うこと。

・冠攣縮の誘発により、血圧低下や心原性ショック、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)、心筋梗塞、心停止等が生じる可能性があるため、蘇生処置ができる準備をしておくこと。冠攣縮薬物誘発試験中は血圧及び心電図等の継続した監視を行い、注意深く患者を観察すること。また、検査の継続が困難と判断した場合には検査を中断すること。

【禁忌】(下線部追記)

3.重篤な心疾患のある患者(冠攣縮薬物誘発試験に使用する場合を除く)[心拍数、心拍出量の減少により、症状が悪化するおそれがある。]

【効能・効果に関連する使用上の注意】

冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発に本剤を使用する際は、最新の関連するガイドラインを参考に投与の適否を検討すること。特に左冠動脈主幹部病変例、閉塞病変を含む多枝冠動脈病変例、高度心機能低下例及び未治療のうっ血性心不全例等では、誘発された冠攣縮により致死的となりうる重症の合併症の発現が強く予測されるため、本剤を用いた冠攣縮誘発試験の適応の可否の判断は慎重に行うこと。

【用法・用量に関連する使用上の注意】

本剤の希釈は以下の表を参考にし、投与には投与液1から3を用いること。

<本剤の希釈方法>

希釈液

操作

アセチルコリン塩化物濃度

A

本剤0.1g(1アンプル)に日局生理食塩液1mLを加え、溶解する。アンプル中の溶解液をとり、日局生理食塩液100mLに希釈する。

1000μg/mL

B

希釈液A 2mLをとり、日局生理食塩液100mLに希釈する。

20μg/mL

投与液

操作

アセチルコリン塩化物濃度

1

注射器で日局生理食塩液4mLをとり、希釈液B 1mLを加え、20μg投与用として用いる。

20μg/5mL

2

注射器で日局生理食塩液2.5mLをとり、希釈液B 2.5mLを加え、50μg投与用として用いる。

50μg/5mL

3

注射器で希釈液B 5mLをとり、100μg投与用として用いる。

100μg/5mL

【重要な基本的注意】

冠攣縮の誘発により、血圧低下や心原性ショック、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)、心筋梗塞、心停止等が生じる可能性があるため、使用に際して以下の点に留意すること。

1) 冠攣縮薬物誘発試験中は、バックアップペーシングを行い、血圧、心拍数、心電図及び自他覚所見等の観察を注意深く行うこと。

2) これらの事象が生じた際に、適切な処置(冠攣縮の寛解に対するニトログリセリン等の硝酸薬の投与、血圧低下に対するドパミン塩酸塩等の昇圧薬の投与、重症不整脈に対する電気的除細動等)を速やかに行うことができるよう十分な準備をすること。

3) 検査の継続が困難と判断した場合には検査を中断すること。

[別添2]

○新たに薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた医薬品の適応外使用について

(平成29年3月2日)

(/薬生薬審発0302第4号/薬生安発0302第1号/)

(各都道府県・各保健所設置市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長、厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知)

(公印省略)

薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた医薬品については、平成22年8月30日付け薬食審査発0830第9号・薬食安発0830第1号厚生労働省医薬食品局審査管理課長及び安全対策課長連名通知「薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた医薬品の適応外使用について」(以下「連名通知」という。)にて各都道府県衛生主管部(局)長宛て通知しましたが、平成29年3月2日開催の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、別添の医薬品について、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議報告書に基づき、公知申請についての事前評価が行われ、公知申請を行っても差し支えないとされました。

つきましては、別添の医薬品について、連名通知における取扱いと同様の取扱いを行っていただきますよう、貴管下関係医療機関及び関係製造販売業者に対する周知徹底及び御指導方よろしくお願いいたします。

[別添]

1.一般名:アセチルコリン塩化物

販売名:オビソート注射用0.1g

会社名:第一三共株式会社

追記される予定の効能・効果:

冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発

追記される予定の用法・用量:

冠攣縮薬物誘発試験には、アセチルコリン塩化物を生理食塩液に溶解し、冠動脈内に注入する。左冠動脈への注入から開始し、アセチルコリン塩化物として通常、20、50、100μgを冠攣縮が誘発されるまで5分間隔で段階的に各20秒間かけて注入する。また、右冠動脈には通常、20、50μgを冠攣縮が誘発されるまで5分間隔で段階的に各20秒間かけて注入する。

追記される予定の注意喚起:

【警告】

・本剤の冠動脈内への投与は、緊急時に十分措置できる医療施設において、冠攣縮性狭心症の診断及び治療に十分な知識と経験をもつ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ行うこと。

・冠攣縮の誘発により、血圧低下や心原性ショック、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)、心筋梗塞、心停止等が生じる可能性があるため、蘇生処置ができる準備をしておくこと。冠攣縮薬物誘発試験中は血圧及び心電図等の継続した監視を行い、注意深く患者を観察すること。また、検査の継続が困難と判断した場合には検査を中断すること。

【禁忌】(下線部追記)

3.重篤な心疾患のある患者(冠攣縮薬物誘発試験に使用する場合を除く)[心拍数、心拍出量の減少により、症状が悪化するおそれがある。]

【効能・効果に関連する使用上の注意】

冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発に本剤を使用する際は、最新の関連するガイドラインを参考に投与の適否を検討すること。特に左冠動脈主幹部病変例、閉塞病変を含む多枝冠動脈病変例、高度心機能低下例及び未治療のうっ血性心不全例等では、誘発された冠攣縮により致死的となりうる重症の合併症の発現が強く予測されるため、本剤を用いた冠攣縮誘発試験の適応の可否の判断は慎重に行うこと。

【用法・用量に関連する使用上の注意】

本剤の希釈は以下の表を参考にし、投与には投与液1から3を用いること。

<本剤の希釈方法>

希釈液

操作

アセチルコリン塩化物濃度

A

本剤0.1g(1アンプル)に日局生理食塩液1mLを加え、溶解する。アンプル中の溶解液をとり、日局生理食塩液100mLに希釈する。

1000μg/mL

B

希釈液A 2mLをとり、日局生理食塩液100mLに希釈する。

20μg/mL

投与液

操作

アセチルコリン塩化物濃度

1

注射器で日局生理食塩液4mLをとり、希釈液B 1mLを加え、20μg投与用として用いる。

20μg/5mL

2

注射器で日局生理食塩液2.5mLをとり、希釈液B 2.5mLを加え、50μg投与用として用いる。

50μg/5mL

3

注射器で希釈液B 5mLをとり、100μg投与用として用いる。

100μg/5mL

【重要な基本的注意】

冠攣縮の誘発により、血圧低下や心原性ショック、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)、心筋梗塞、心停止等が生じる可能性があるため、使用に際して以下の点に留意すること。

1) 冠攣縮薬物誘発試験中は、バックアップペーシングを行い、血圧、心拍数、心電図及び自他覚所見等の観察を注意深く行うこと。

2) これらの事象が生じた際に、適切な処置(冠攣縮の寛解に対するニトログリセリン等の硝酸薬の投与、血圧低下に対するドパミン塩酸塩等の昇圧薬の投与、重症不整脈に対する電気的除細動等)を速やかに行うことができるよう十分な準備をすること。

3) 検査の継続が困難と判断した場合には検査を中断すること。

2.一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え)

販売名:リツキサン注10mg/mL

会社名:全薬工業株式会社

追記される予定の効能・効果:

慢性特発性血小板減少性紫斑病

追記される予定の用法・用量:

通常、成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として1回量375mg/m2を1週間間隔で4回点滴静注する。

追加される予定の注意喚起:

【警告】(下線部追記)

本剤の投与は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器腫瘍、自己免疫疾患、ネフローゼ症候群及び慢性特発性血小板減少性紫斑病の治療、並びに腎移植あるいは肝移植に対して、十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

【効能・効果に関連する使用上の注意】

・慢性特発性血小板減少性紫斑病に用いる場合は、他の治療にて十分な効果が得られない場合、又は忍容性に問題があると考えられる場合にのみ使用を考慮すること。

・慢性特発性血小板減少性紫斑病に用いる場合は、血小板数、臨床症状からみて出血リスクが高いと考えられる場合に使用すること。

【重要な基本的注意】

慢性特発性血小板減少性紫斑病に用いる場合、血小板数の過剰増加があらわれたとの報告があるため、血小板数を定期的に測定し、異常が認められた場合は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。