別表3 看護師教育の基本的考え方、留意点等
教育の基本的考え方 |
1) 人間を身体的・精神的・社会的に統合された存在として幅広く理解し、看護師としての人間関係を形成する能力を養う。 2) 看護師としての責務を自覚し、倫理に基づいた看護を実践する基礎的能力を養う。 3) 科学的根拠に基づき、看護を計画的に実践する基礎的能力を養う。 4) 健康の保持・増進、疾病の予防及び健康の回復に関わる看護を、健康の状態やその変化に応じて実践する基礎的能力を養う。 5) 保健・医療・福祉システムにおける自らの役割及び他職種の役割を理解し、他職種と連携・協働する基礎的能力を養う。 6) 専門職業人として、最新知識・技術を自ら学び続ける基礎的能力を養う。 |
教育内容 |
単位数 |
留意点 |
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基礎分野 |
|
|
|
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科学的思考の基盤 人間と生活・社会の理解 |
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13 |
「専門基礎分野」及び「専門分野」の基礎となる科目を設定し、併せて、科学的思考力及びコミュニケーション能力を高め、感性を磨き、自由で主体的な判断と行動を促す内容とする。 人間と社会を幅広く理解する内容とし、家族論、人間関係論、カウンセリング理論と技法等を含むものとする。 国際化及び情報化へ対応しうる能力を養う内容を含むものとする。 職務の特性に鑑み、人権の重要性について十分理解し、人権意識の普及・高揚を図る内容を含むことが望ましい。 |
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|
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|
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小計 |
13 |
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専門基礎分野 |
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人体の構造と機能 疾病の成り立ちと回復の促進 |
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15 |
人体を系統だてて理解し、健康・疾病・障害に関する観察力、判断力を強化するため、解剖生理学、生化学、栄養学、薬理学、病理学、病態生理学、微生物学等を臨床で活用可能なものとして学ぶ内容とする。 演習を強化する内容とする。 |
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|
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健康支援と社会保障制度 |
6 |
人々が生涯を通じて、健康や障害の状態に応じて社会資源を活用できるように必要な知識と基礎的な能力を養う内容とし、保健・医療・福祉に関する基本概念、関係制度、関係する職種の役割の理解等を含むものとする。 |
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小計 |
21 |
|
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専門分野Ⅰ |
基礎看護学 |
10 |
専門分野Ⅰでは、各看護学及び在宅看護論の基盤となる基礎的理論や基礎的技術を学ぶため、看護学概論、看護技術、臨床看護総論を含む内容とし、演習を強化する内容とする。 コミュニケーション、フィジカルアセスメントを強化する内容とする。 事例等に対して、看護技術を適用する方法の基礎を学ぶ内容とする。 看護師として倫理的な判断をするための基礎的能力を養う内容とする。 |
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臨地実習 |
3 |
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基礎看護学 |
3 |
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小計 |
13 |
|||
専門分野Ⅱ |
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講義、演習及び実習を効果的に組み合わせ、看護実践能力の向上を図る内容とする。 健康の保持・増進及び疾病の予防に関する看護の方法を学ぶ内容とする。 成長発達段階を深く理解し、様々な健康状態にある人々及び多様な場で看護を必要とする人々に対する看護の方法を学ぶ内容とする。 |
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成人看護学 |
6 |
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老年看護学 |
4 |
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小児看護学 |
4 |
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母性看護学 |
4 |
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精神看護学 |
4 |
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臨地実習 |
16 |
知識・技術を看護実践の場面に適用し、看護の理論と実践を結びつけて理解できる能力を養う実習とする。 チームの一員としての役割を学ぶ実習とする。 保健・医療・福祉との連携、協働を通して、看護を実践する実習とする。 |
||
成人看護学 |
6 |
|
||
老年看護学 |
4 |
|||
小児看護学 |
2 |
|||
母性看護学 |
2 |
|||
精神看護学 |
2 |
|||
小計 |
38 |
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統合分野 |
在宅看護論 |
4 |
在宅看護論では地域で生活しながら療養する人々とその家族を理解し地域での看護の基礎を学ぶ内容とする。 地域で提供する看護を理解し、基礎的な技術を身につけ、他職種と協働する中での看護の役割を理解する内容とする。 地域での終末期看護に関する内容も含むものとする。 |
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看護の統合と実践 |
4 |
チーム医療及び他職種との協働の中で、看護師としてのメンバーシップ及びリーダーシップを理解する内容とする。 看護をマネジメントできる基礎的能力を養う内容とする。 医療安全の基礎的知識を含む内容とする。 災害直後から支援できる看護の基礎的知識について理解する内容とする。 国際社会において、広い視野に基づき、看護師として諸外国との協力を考える内容とする。 看護技術の総合的な評価を行う内容とする。 |
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臨地実習 |
4 |
|
||
在宅看護論 |
2 |
訪問看護に加え、地域における多様な場で実習を行うことが望ましい。 |
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看護の統合と実践 |
2 |
専門分野での実習を踏まえ、実務に即した実習を行う。 複数の患者を受け持つ実習を行う。 一勤務帯を通した実習を行う。 夜間の実習を行うことが望ましい。 |
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小計 |
12 |
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総計 |
97 |
3,000時間以上の講義・実習等を行うものとする。 |
別表3―2 看護師教育の基本的考え方、留意点等(2年課程、2年課程(定時制)、2年課程(通信制))
教育の基本的考え方 |
1) 人間を身体的・精神的・社会的に統合された存在として幅広く理解し、看護師としての人間関係を形成する能力を養う。 2) 看護師としての責務を自覚し、倫理に基づいた看護を実践する基礎的能力を養う。 3) 科学的根拠に基づき、看護を計画的に実践する基礎的能力を養う。 4) 健康の保持・増進、疾病の予防、健康の回復に関わる看護を、健康の状態やその変化に応じて実践する基礎的能力を養う。 5) 保健・医療・福祉システムにおける自らの役割及び他職種の役割を理解し、他職種と連携・協働する基礎的能力を養う。 6) 専門職業人として、最新知識・技術を自ら学び続ける基礎的能力を養う。 |
教育内容 |
2年課程 2年課程 (定時制) |
2年課程(通信制) |
留意点 |
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通信学習 |
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単位数 |
単位数 |
備考 |
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基礎分野 |
|
|
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1単位の授業科目を45時間の学修に相当する内容にすること。 また、1単位ごとに1レポート、単位認定試験等を課すことを標準として、達成度を確認すること。 |
|
「専門基礎分野」及び「専門分野」の基礎となる科目を設定し、併せて、科学的思考力及びコミュニケーション能力を高め、感性を磨き、自由で主体的な判断と行動を促す内容とする。 人間と社会を幅広く理解出来る内容とし、家族論、人間関係論、カウンセリング理論と技法等を含むものとする。 国際化及び情報化へ対応しうる能力を養う内容を含むものとする。 職務の特性に鑑み、人権の重要性について十分理解し、人権意識の普及・高揚を図る内容を含むことが望ましい。 |
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科学的思考の基盤 人間と生活・社会の理解 |
|
7 |
|
7 |
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|
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|
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|
|||||
小計 |
7 |
7 |
|
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|||||
専門基礎分野 |
|
|
|
|
|
1単位の授業科目を45時間の学修に相当する内容にすること。 また、1単位ごとに1レポート、単位認定試験等を課すことを標準として、達成度を確認すること。 |
|
人体を系統だてて理解し、健康・疾病・障害に関する観察力、判断力を強化するため、解剖生理学、生化学、栄養学、薬理学、病理学、病態生理学、微生物学等を臨床で活用可能なものとして学ぶ内容とする。 演習を強化する内容とする。 |
|
人体の構造と機能 疾病の成り立ちと回復の促進 |
|
10 |
|
10 |
|||||
|
|
|
|
|
|||||
健康支援と社会保障制度 |
4 |
4 |
|
人々が生涯を通じて、健康や障害の状態に応じて社会資源を活用できるように必要な知識と基礎的な能力を養う内容とし、保健・医療・福祉に関する基本概念、関係制度、関係する職種の役割の理解等を含むものとする。 |
|||||
小計 |
14 |
14 |
|
||||||
専門分野Ⅰ |
基礎看護学 |
6 |
6 |
1単位の授業科目を45時間の学修に相当する内容にすること。 また、1単位ごとに1レポート、単位認定試験等を課すことを標準として、達成度を確認すること。 |
|
専門分野Ⅰでは、各看護学及び在宅看護論の基盤となる基礎的理論や基礎的技術を学ぶため、看護学概論、看護技術、臨床看護総論を含む内容とし、演習を強化する内容とする。 コミュニケーション、フィジカルアセスメントを強化する内容とする。 事例等に対して、看護技術を適用する方法の基礎を学ぶ内容とする。 看護師として倫理的な判断をするための基礎的能力を養い、問題解決能力を強化する内容とする。 |
|||
臨地実習 |
|
紙上事例演習 |
病院見学実習及び面接授業 |
|
|||||
単位数 |
備考 |
単位数 |
備考 |
||||||
基礎看護学 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
病院見学実習2日及び面接授業3日 |
2年課程(通信制)については、紙上事例演習、病院等見学実習、面接授業で代える。 |
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小計 |
8 |
7 |
3事例程度 |
1 |
|
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|||
専門分野Ⅱ |
成人看護学 |
3 |
3 |
1単位の授業科目を45時間の学修に相当する内容にすること。また、1単位ごとに1レポート、単位認定試験等を課すことを標準として、達成度を確認すること。 |
|
講義、演習及び実習を効果的に組み合わせ、看護実践能力の向上を図る内容とする。 健康の保持・増進及び疾病の予防に関する看護の方法を学ぶ内容とする。 成長発達段階を深く理解し、様々な健康状態にある人々及び多様な場で看護を必要とする人々に対する看護の方法を学ぶ内容とする。 |
|||
老年看護学 |
3 |
3 |
|||||||
小児看護学 |
3 |
3 |
|||||||
母性看護学 |
3 |
3 |
|||||||
精神看護学 |
3 |
3 |
|||||||
臨地実習 |
|
紙上事例演習 |
病院見学実習及び面接授業 |
知識・技術を看護実践の場面に適用し、看護の理論と実践を結びつけて理解できる能力を養う実習とする。 |
|||||
単位数 |
備考 |
単位数 |
備考 |
||||||
成人看護学 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
教育内容ごとに病院見学実習2日及び面接授業3日 |
チームの一員としての役割を学ぶ実習とする。 保健・医療・福祉との連携、協働を通して、看護を実践する実習とする。 多様な看護実践の場(病院、施設等)で実習する。 2年課程(通信制)については、紙上事例演習、病院等見学実習、面接授業で代える。 |
|||
老年看護学 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
|||||
小児看護学 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
|||||
母性看護学 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
|||||
精神看護学 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
|||||
小計 |
25 |
20 |
15事例程度 |
5 |
|
|
|||
統合分野 |
在宅看護論 |
3 |
3 |
1単位の授業科目を45時間の学修に相当する内容にすること。また、1単位ごとに1レポート、単位認定試験等を課すことを標準として、達成度を確認すること。 |
|
在宅看護論では地域で生活しながら療養する人々とその家族を理解し地域での看護の基礎を学ぶ内容とする。 地域で提供する看護を理解し、基礎的な技術を身につけ、他職種と協働する中での看護の役割を理解する内容とする。 地域での終末期看護に関する内容も含むものとする。 |
|||
看護の統合と実践 |
4 |
4 |
|
チーム医療及び他職種との協働の中で、看護師としてのメンバーシップ及びリーダーシップを理解する内容とする。 看護をマネジメントできる基礎的能力を養う内容とする。 医療安全の基礎的知識を含む内容とする。 災害直後から支援できる看護の基礎的知識について理解する内容とする。 国際社会において、広い視野に基づき、看護師として諸外国との協力を考える内容とする。 看護技術の総合的な評価を行う内容とする。 |
|||||
臨地実習 |
|
紙上事例演習 |
病院見学実習及び面接授業 |
|
|||||
単位数 |
備考 |
単位数 |
備考 |
||||||
在宅看護論 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
教育内容ごとに病院見学実習2日及び面接授業3日 |
訪問看護に加え、地域における多様な場で実習を行うことが望ましい。 通信制を除く2年課程では、専門分野での実習を踏まえ、実務に即した実習、複数の患者を受け持つ実習、一勤務帯を通した実習を行う。また、夜間の実習を行うことが望ましい。 2年課程(通信制)については、紙上事例演習、病院等見学実習、面接授業で代える。 |
|||
看護の統合と実践 |
2 |
1 |
3事例程度 |
1 |
|||||
小計 |
11 |
9 |
6事例程度 |
2 |
|
|
|||
総計 |
65 |
65 |
2,180時間以上の講義・演習等を行うものとする。 |
備考 2年課程(通信制)における第6の5の(3)で示す対面による授業については以下の内容を含む教育を行うこと。
① 論理的思考のもと根拠に基づいた看護を実践するための問題解決プロセスを学ぶ内容
② フィジカルアセスメントといった対象の理解と看護実践の基礎となる技術を習得し、理論と実践を統合して学ぶ内容
③ 健康教育等において効果的なコミュニケーションについて学ぶ内容
別表4 准看護師教育の基本的考え方、留意点等
准看護師教育の基本的考え方 |
1) 医師、歯科医師、又は看護師の指示のもとに、療養上の世話や診療の補助を、対象者の安楽を配慮し安全に実施することができる能力を養う。 2) 疾病をもった人々と家族のさまざまな考え方や人格を尊重し、倫理に基づいた看護が実践できる基礎的能力を養う。 |
教育内容 |
時間数 |
留意点 |
||
基礎科目 |
国語 |
35 |
|
|
外国語 |
35 |
|||
その他 |
35 |
文学、生物、化学、現代社会、カウンセリングなど新たに科目を設定したり、国語、外国語の時間を増やしたりするなど、各養成所において独自に編成する。 |
||
小計 |
105 |
|
||
専門基礎科目 |
人体の仕組みと働き |
105 |
人体の仕組みと働きや疾病の成り立ちの概要及び疾病の回復に必要な薬物や栄養等を理解し、的確な観察や安全な援助ができるための基礎的な内容とする。 |
|
食生活と栄養 |
35 |
|
||
薬物と看護 |
35 |
|||
疾病の成り立ち |
70 |
|||
感染と予防 |
35 |
|||
看護と倫理 |
35 |
患者の人権を守るとともに倫理に基づいた行動がとれる内容とする。 |
||
患者の心理 |
35 |
人間の生活や疾病・障害を有する人々の心を理解し、対象者とのコミュニケーションの基盤となるような内容とする。 |
||
|
|
|
|
|
保健医療福祉の仕組み 看護と法律 |
|
35 |
保健医療福祉制度における准看護師の役割を知り、他の医療従事者と協調できる能力を養える内容とする。 |
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|
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小計 |
385 |
|
||
専門科目 |
基礎看護 |
|
看護の各領域に共通の基礎的理論や基礎的技術を学ぶ内容とする。特に、看護技術については、その根拠を理解し、患者の状態に応じて正確に安全・安楽に行うことができる内容とする。さらに、患者の状態や変化を適切に報告し、記録できる能力を養える内容とする。 |
|
看護概論 |
35 |
|||
基礎看護技術 |
210 |
|||
臨床看護概論 |
70 |
|||
|
|
|
|
|
成人看護 老年看護 |
|
210 |
看護の各領域における対象について理解し、それらに対する看護の概要について学ぶこととする。 特に、精神看護は、精神障害時の看護を理解できる内容とする。 |
|
|
|
|||
母子看護 |
70 |
|||
精神看護 |
70 |
|||
小計 |
665 |
|
||
臨地実習 |
|
各科目で学んだ療養上の世話と診療の補助を中心に体験させ、看護の実践に必要な知識、技術、態度を習得できる内容とする。 |
||
基礎看護 |
210 |
|
||
|
|
|
||
成人看護 老年看護 |
|
385 |
||
|
|
|
||
母子看護 |
70 |
|||
精神看護 |
70 |
|||
小計 |
735 |
|
||
総計 |
1,890 |
|