添付一覧
グルコアミラーゼ試液 グルコアミラーゼ0.1gに水10mLを加えて溶かす。なお、グルコアミラーゼは、可溶性デンプン0.2gをとり、確認試験(4)の試験法で試験したとき、赤褐色の沈殿を生じるものを用いる。
アジピン酸 HOOC(CH2)4COOH、特級
定量用ヨウ化イソプロピル ヨウ化イソプロピル(CH3)2CHI、特級
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0008]
ピンピネラサキシフレイジエキス
本品は、ピンピネラ サキシフラガPimpinella saxifraga Linn画像11 (1KB)
(Umbelliferae)の地上部から、水、「1,3―ブチレングリコール」の混液で抽出して得られる浸出液であり、本品は定量するとき、没食子酸(C7H6O5・H2O:188.13)を0.1~0.2%含む。
製法 粉砕したピンピネラ サキシフラガPimpinella saxifraga Linn画像12 (1KB)
(Umbelliferae)の地上部を60℃で12時間乾燥した後に粉砕し、この粉砕物10kgに「1,3―ブチレングリコール」の水溶液(1→2)90kgを加え、室温で2週間放置して浸出液をとる。沈殿物をろ過し、得られた浸出液を4℃で7時間冷却した後、再度沈殿物をろ過してピンピネラサキシフレイジエキス約80kgを得る。
性状 本品は、淡褐色~褐色の液体で、特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品1mLにエタノール(95)25mLを加え、よく振り混ぜた後、塩化鉄(Ⅲ)試液1~2滴を加えるとき、液は緑色~暗緑色を呈する。
(2) 本品1.0gを秤量瓶に量りとり、105℃で24時間乾燥した後、蒸発残留物に水10mLを加え攪拌し、10秒間静置した液1mLをとり、これに1―ナフトールのエタノール(95)溶液(1→20)2~3滴を加えてよく振り混ぜる。次に硫酸1~2mLを穏やかに加えるとき、液の接界面は赤紫色を呈する。
pH 本品のpHは、5.0~7.0である。
純度試験
(1) 重金属 本品1.0gを試料溶液として第2法により操作し、試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mLをとる。
(2) ヒ素 本品1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
蒸発残分 0.8~1.2%(1g、105℃、24時間)
定量法 本品約5.0gを精密に量り、水を加えて溶解し、全量を正確に250mLとして試料溶液とする。別に「没食子酸」約25mgを精密に量り、薄めたエタノール(99.5)(1→2)を加えて溶解し、正確に500mLとし、50mg/L没食子酸標準液とする。50mg/L没食子酸標準液50mLを正確に量り、薄めたエタノール(99.5)(1→2)を加えて正確に100mLとし、25mg/L没食子酸標準液とする。試料溶液並びに25mg/L及び50mg/L没食子酸標準液1mLを正確に量り、水16mLを正確に加え、更にフォリン―デニス試薬1mLを正確に加えて攪拌し、飽和炭酸ナトリウム水溶液2mLを正確に加えて室温で30分間静置した後に、分光光度計を用い波長700nmで吸光度を測定する。同様の方法で空試験を行い、補正する。没食子酸濃度に対して標準液の補正値をプロットして検量線を作成する。次に試料溶液の補正値から検量線を用いて試料溶液の没食子酸濃度a(mg/L)を求める。
没食子酸(C7H6O5・H2O)の量(%)=(a×250)/1000×1/(b×1000)×100
a:検量線より求めた試料溶液の没食子酸濃度(mg/L)
b:本品の採取量(g)
試薬及び試液
フォリン―デニス試薬 700mLの水にタングステン酸ナトリウム二水和物を100g、リンモリブデン酸を20g、リン酸を50mL加えて溶解した後、2時間還流する。冷却後に、正確に1Lになるように調製する。
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0018]
フィトグリコーゲン
本品は、トウモロコシZea mays Linn画像13 (1KB)
(Gramineae)の種子から得られたフィトグリコーゲンである。
性状 本品は、白色~微黄白色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→50)は、やや青みがかった乳白色を呈する。
(2) (1)の液にヨウ素試液を加えるとき、液は、青紫色~赤紫色を呈する。
(3) (1)の液5mLにエタノール15mLを加えるとき、白色の沈殿を生ずる。
純度試験
(1) 重金属 本品1.0gをとり、第2法により操作し、試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mLをとる。
(2) ヒ素 本品1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(3) たん白質 0.5%以下 本品約2gを精密に量り、窒素定量法第1法により窒素の量を測定し、これに6.25を乗じてたん白質の量を求める。
たん白質(%)=窒素(%)×6.25として計算するとき、0.5%以下である。
0.005mol/L硫酸1mL=0.14007mgN
乾燥減量 15.0%以下(1.0g、105℃、5時間)
強熱残分 0.5%以下(第1法、1.0g)
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0007]
不織布(1)
組成 繊維 コットン100%
製法 シート状の繊維集合体の高圧水流にて交絡し布状に形成したものである。
性状
(1) 清潔で異物がないこと。
(2) 破れがないこと。
(3) においは、ほとんどないこと。
(4) 白色であること。
純度試験
(1) 色素 本品10gを新たに煮沸して冷却した水100mLに浸し、かき混ぜ、ろ過し、そのろ液50mLをとり、ネスラー管に入れ、上方より観察するとき、ほとんど呈色しない。
(2) 酸及びアルカリ(1)の試験のろ液10mLを内径15mmの試験管にとり、これにフェノールフタレイン試液2滴を加えるとき、紅色を呈しない。また別に同液10mLをとり、これにメチルオレンジ試液1滴を加えるとき、赤色を呈しない。
(3) けい光 本品に暗所で紫外線を照射するとき、著しいけい光又は著しい汚染を疑わせるけい光を認めない。
灰分 生理処理用品材料規格脱脂綿の灰分試験に準じて試験を行うとき、その灰分は4%以下である。
強さ 本品を標準状態(温度20℃、湿度65%)に3時間以上放置し、コンディショニングを行った後、次の試験を行う。
本品より幅50mm×長さ300mmの試験片を縦方向に3枚採取し、引張試験機を用いて試料長200mm、引張速度500mm/minで、引張り試験を行ったとき、1.5N以上の強さを示す。なお、ここでいう縦方向とは、不織布の長尺方向をいう。
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、日局の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0023]
ペンタオキシステアリン酸デカグリセリル
本品は、主としてグリセリンの10量体とオキシステアリン酸のペンタエステルからなる。
性状 微褐色~黄褐色のワックス状の固体で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品を赤外吸収スペクトル測定法の液膜法により測定するとき、波数3400cm-1、2940~2800cm-1、1740cm-1、1460cm-1及び1120cm-1付近に吸収を認める。
(2) 本品を多価アルコール脂肪酸エステル試験法第2法により操作し、脂肪酸試験法第2法で試験するとき、保持時間約18分付近に12―ヒドロキシステアリン酸のピークを認める。ただし脂肪酸のメチルエステル化に替えて、トリメチルシリル化を行なう。
検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径3mm、長さ1mの管にガスクロマトグラフィー用シリコーンガムを80~120メッシュのガスクロマトグラフィー用ケイソウ土に5%被覆したものを充填する。
注入口温度:325℃付近の一定温度
カラム温度:50℃→320℃
昇温速度:毎分10℃
キャリヤーガス:窒素
流量:毎分40mL
注入量:1μL
(3) 本品を多価アルコール脂肪酸エステル試験法第2法により操作し多価アルコール試験法第3法で試験するとき、試料溶液は、標準溶液で得られるRf値0.56付近のグリセリンのスポットと同位置以下に白色のスポット又は帯状のスポットを認める。ただし、標準溶液はグリセリン・メタノール溶液(1→10)を用いる。
けん化価 110~140
ヨウ素価 5以下
純度試験
(1) 重金属 本品1.0gをとり、第2法により操作し、試験を行なうとき、その限度は、20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mlをとる。
(2) ヒ素 本品1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行なうとき、その限度は、2ppm以下である。
強熱残分 1.5%以下(第1法、1g)
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0015]
ホモスルファミン
本品を乾燥したものは定量するとき、ホモスルファミン(C7H10N2O2S・HC1:222.69)99.0%以上を含む。
性状 本品は、無色又は白色の結晶あるいは白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。本品は、水に溶けやすく、エタノールにやや溶けにくい。本品の水溶液(1→20)のpHは、約5である。
融点:約260℃
確認試験
(1) 本品の水溶液(1→1000)5mLに水酸化ナトリウム試液5mL及びナフトキノンスルホン酸カリウム試液0.5mLを加えるとき、液は黄赤色を呈し、10分間放置した後、塩化アンモニウム0.2gを加えるとき、青緑色に変わる。
(2) 本品0.2gに水1mLを加えて溶かし、アンモニア試液0.5mLを加えるとき、無色の結晶を析出する。結晶をろ取し、少量の水で洗い、デシケーター(減圧、シリカゲル)で3時間乾燥するとき、その融点は152~155℃である。
(3) 本品の水溶液(1→10)5mLに硝酸1滴及び硝酸銀試液3滴を加えるとき、白色の沈殿を生じる。
純度試験
(1) 溶状 本品1.0gに水10mLを加えて溶かすとき、液は無色透明である。
(2) 酸(1)の液5mLに水15mL及びメチルオレンジ試液1滴を加えるとき、液の色は黄色である。
(3) アンモニウム 本品0.5gに水10mLを加えて溶かし、水酸化ナトリウム試液5mLを加え、水浴中で5分間加熱するとき、発生するガスは潤した赤色リトマス紙を青変しない。
(4) 重金属 本品1.5gをとり、第1法により操作し、試験を行うとき、その限度は20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液3.0mLをとる。
乾燥減量 3.5~5.5%(1g、110℃、4時間)
強熱残分 0.10%以下(1g)
定量法 本品を乾燥し、その約0.3gを精密に量り、非水滴定用酢酸(100)50mL及び非水滴定用酢酸第二水銀試液10mLを加え、加熱して溶かし、冷後、0.1mol/L過塩素酸で滴定する(指示薬:塩化メチルロザニリン試液2滴)。同様の方法で空試験を行い補正する。
0.1mol/L過塩素酸1mL=22.269mg C7H10N2O2S・HCl
備考 日局九に収載されていたが、日局十で削除されたため別紙規格として記載した。
[IB―0014]
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)
本品は、グリセリンに、酸化エチレンと酸化プロピレンを共重合した後、更に酸化ブチレンを付加重合させたもので、酸化エチレン、酸化プロピレン及び酸化ブチレンの平均重合度はそれぞれ8、5及び3である。
性状 本品は、無色~微黄色の液で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品につき、赤外吸収スペクトル測定法の液膜法により測定するとき、波数3460cm-1、2970cm-1、2930~2840cm-1、1460cm-1、1370cm-1、1350cm-1及び1100cm-1付近に吸収を認める。
(2) 本品0.5gに水10mL及びチオシアン酸アンモニウム・硝酸コバルト(Ⅱ)試液5mLを加えてよく振り混ぜ、更にクロロホルム5mLに加え、振り混ぜて放置するとき、クロロホルム層は、青色を呈する。
(3) 本品のエタノール(95)溶液(1→100)をろ紙上に滴下し、乾燥後、ドラーゲンドルフ変法試液を噴霧するとき、赤橙色のスポットを認める。
示性値 本品5.0gに水を加えて100mLとし液のpHは、5.0~7.0である。
純度試験
(1) 重金属 本品1.0gをとり、第2法により操作し、試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mLをとる。
(2) ヒ素 本品1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
水酸基価 170~185
粘度 84~92(40℃)
強熱残分 0.3%以下(第3法、3g)
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0016]
無水硫酸亜鉛
本品は定量するとき、硫酸亜鉛(ZnSO4:161.45)98.0%以上含む。
性状 本品は、白色の粉末で、においはなく、収れん性で特異な味がある。
本品は、水又はグリセリンに溶けやすい。
確認試験 本品の水溶液(1→40)は、亜鉛塩及び硫酸塩の定性反応を呈する。
純度試験
(1) 酸 本品0.25gを水5mLに溶かし、メチルオレンジ試液1滴を加えるとき、液は赤色を呈しない。
(2) 重金属 本品1.0gをネスラー管にとり、水10mLに溶かし、シアン化カリウム試液20mLを加え、よく振り混ぜ、硫化ナトリウム試液2滴を加え、5分後に白紙を背景として上方から観察する時、次の比較液より濃くない。
比較液:鉛標準液1.0mLに水10mL及びシアン化カリウム試液20mLを加えてよく振り混ぜ、硫化ナトリウム試液2滴を加える(10ppm以下)。
(3) アルカリ土類金属又はアルカリ金属 本品1.2gを水150mLに溶かし、硫化アンモニウム試液を加えて沈殿を完結させ、水を加えて正確に200mLとしてよく振り混ぜ、乾燥ろ紙を用いてろ過する。初めのろ液20mLを除き、次のろ液100mLを正確に量り、蒸発乾固し、強熱残分試験法を準用して強熱するとき、残留物は5.0mg以下である。
(4) ヒ素 本品1.0gをとり、第1法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
(5) 水不溶物 本品2.0gに水40mLを加え、しばしば振り混ぜた後、48時間放置し、不溶物をガラスろ過器(G4)を用いてろ取し、水50mLで洗い、105℃で2時間乾燥するときその量は10.0mg以下である。
乾燥試験 1.2%以下(1g、120℃、4時間)
定量法 本品約0.14gを精密に量り、水に溶かし正確に100mLとする。この液25mLを正確に量り、水100mL及びpH10.7のアンモニア塩化アンモニウム緩衝液2mLを加え、0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液で滴定する。
(指示薬:エリオクロムブラックT塩化ナトリウム指示薬40mg)
0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液1mL=1.6145mg ZnSO4
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、日局の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0017]
ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液
本品は、主としてラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドの水溶液からなる。本品は定量するとき、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド(C17H36N2O2:300.48)として27.0~31.0%を含む。
性状 本品は、無色~微黄色の透明な液体で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品0.1g(3滴)をメタノール0.5mLに溶かし、フェノールフタレイン試液1~2滴を加え、必要ならばフェノールフタレインに対してアルカリ性になるまで0.5mol/L水酸化カリウム・メタノール試液を加える。水浴上でメタノールを留去後、残留物に1,5―ペンタンジオール10滴を加え2分間静かに煮沸する。冷却後フェーリング試液1mLを加えて1~2分間時々振りながら水浴上で加熱する。数分間放置後橙色の沈殿を生じる。
(2) 本品を凍結乾燥し、赤外吸収スペクトル測定法の臭化カリウム錠剤法により測定するとき、波数1640cm-1、1460cm-1及び940cm-1付近に吸収を認められる。本品の凍結乾燥とは、本品約30gを24時間、減圧度0.06mmHgで凍結乾燥したもので、その水分が5%以下である。
pH 本品10gに、新たに煮沸して冷却した水90mLを加えて溶かした液のpHは、5.5~7.0である。
比重 画像14 (1KB)
:0.970~1.020(第1法、C)
純度試験
(1) 遊離アミン 本品約5gを精密に量り、20%塩化ナトリウム液50mL及び20%水酸化ナトリウム試液0.5mLを加えて溶かし、ジエチルエーテル35mL及びエタノール(95)15mLを加えて分液漏斗に移し、充分振り混ぜる。分液後、ジエチルエーテル層を20%塩化ナトリウム液50mLずつで2回洗浄した後、ジエチルエーテル層に2,6―ジニトロフェノール試液3滴を加え、0.1mol/L塩酸で滴定する。次式によりラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンとして遊離アミンを定量するとき、その限度は、1.0%以下である。ただし、滴定の終点は、液の黄色が無色に変わる点とする。
遊離アミン(%)=(A×f×0.1×284)/(S×1000)×100=(A×f×2.84)/S
A:試料の滴定に要した0.1mol/L塩酸の消費量(mL)
S:試料の採取量(g)
f:0.1mol/L塩酸のファクター
284:ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンの分子量(MW)
(2) 石油エーテル可溶物 本品約6gを精密に量り、エタノール(95)50mLを加えて加温して溶かし、更に水50mLを加えて分液漏斗に移し、石油エーテル50mLずつで3回抽出する。石油エーテル抽出液を合わせ、エタノール(95)/水混液(1:1)50mLずつで3回洗い、水浴上で石油エーテルを留去し、残留物を105℃で15分間乾燥し、その質量を量るとき、その限度は、3.0%以下である。
(3) 過酸化水素 本品約5gを精密に量り、希硫酸5mL及び5%ヨウ化カリウム水溶液35mLを加えて振り混ぜ、15~30分静置する。1%デンプン水溶液を数滴加え、0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液で滴定するとき、その限度は、0.3%以下である。ただし、滴定の終点は、液の黄色が無色に変わる点とする。
過酸化水素(%)=((A-B)×f×1.7007)/(S×1000)×100
A:試料の滴定に要した0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の消費量(mL)
B:空試験の滴定に要した0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液の消費量(mL)
f:0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液のファクター
S:試料の採取量(g)
0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液1mL=1.7007mg H2O2
(4) 重金属 本品1.0gをとり、第2法により操作し、試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mLをとる。
(5) ヒ素 本品約1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
強熱残分 0.10%以下(第1法、1g)
定量法 本品約50mgを精密に量り、移動相を加え、正確に20mLとし試料溶液とする。別にラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド標準品約20mgを精密に量り、移動相に溶媒を加えて溶かし、正確に20mLとし標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液各10μLにつき下記の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行う。それぞれの溶液から得られたラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドのピーク面積を測定し、次式によりラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドの含量を求める。
含量(%)=WS/WT×AT/AS×P
WS:ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド標準品の採取量(g)
WT:試料の採取量(g)
AT:試料溶液から得られたラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドのピーク面積
AS:標準溶液から得られたラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシドのピーク面積
P:ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド標準品の含量(%)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径4.6mm、長さ150mmのステンレス管にブチル基を化学的に結合した粒径5μmのシリカゲルを充填したもの
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸でpH7.0に調製した0.025mol/Lリン酸水素二ナトリウム液/アセトニトリル混液(3:2)
流量:毎分1.0mL
試薬及び試液
ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド標準品 トルエンにて再結晶を行う。ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液を凍結乾燥後、トルエンを加え、60℃で溶解させる。暖かいうちにろ紙にて減圧ろ過を行い、ろ液を徐冷後、析出した白色沈殿を減圧ろ過を行い採取する。この白色沈殿にトルエンを加え、60℃で溶解後、徐冷し、再度析出した白色沈殿を減圧ろ過を行い採取する。この操作をもう一度繰り返し、得られた白色沈殿を乾燥させ、標準品とする。
含量 窒素分析(第2法)により定量するとき、その含量は95%以上である。
貯法 密閉容器。シリカゲルを入れたデシケーター中で冷暗所にて保存する。
0.5mol/L水酸化カリウム・メタノール試液 水酸化カリウム35gに水20mLを加えて溶かし、メタノールを加えて1000mLとし、密閉した容器に入れ、24時間放置し、上澄液を別の瓶にすみやかに傾斜し保存する。
1,5―ペンタンジオールHO(CH2)5OH(95%以上)
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0027]
ラウロイルサルコシンナトリウム液
本品は、主としてラウロイルサルコシンナトリウムの水溶液で、定量するとき、ラウロイルサルコシンナトリウム(C15H28NNaO3:293.38)27~33%を含む。
性状 本品は、無色又は微黄色の液体で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品の水溶液(3→10)は透明又はわずかに混濁し、ナトリウム塩の定性反応(1)を呈する。また、この液を振り混ぜるとき、泡立つ。
(2) 本品9.0gに5mol/L水酸化カリウム液50mL及びエタノール40mLを加えて溶かし、200mLオートクレーブを用いて140℃で4時間かき混ぜずに加熱する。
冷後、エタノールを留去する。残留物にメチルオレンジ試液5滴を加え、氷水で冷却しながら赤色を呈するまで薄めた塩酸(1→2)を加える。分液ロートに移しジエチルエーテル50mLずつで3回抽出する。ジエチルエーテル層を合わせ水50mLずつで洗液がメチルオレンジ試液5滴によって赤色を呈さなくなるまで洗う。ジエチルエーテル層に無水硫酸ナトリウム5gを加え、よく振り混ぜ30分間静置した後、ろ過する。ろ液を水浴上で加熱してジエチルエーテルを留去する。残留物を70℃で30分間乾燥し、融点を測定(第2法)するとき、その融点は32~45℃である。またその酸価を測定(第2法、0.2g)するとき、その酸価は275~285である。
(3) (2)のジエチルエーテル抽出残留液(水層)をとり、水浴上で加熱してジエチルエーテルを除き、冷後、水を加えて100mLとし、その20mLをとり、水酸化ナトリウム溶液(1→10)を加えて中和した後、水浴上で蒸発乾固する。残留物にメタノール20mLを加え、水浴上でよくかき混ぜながら加熱し、冷後、ろ過し、ろ液を水浴上で蒸発乾固する。残留物20mgをとり、薄めたメタノール(1→2)10mLを加えて溶かし試料溶液とし、n―ブタノール/氷酢酸/水の混液(2:1:1)を展開溶媒として薄層クロマトグラフィーにより試験を行うとき、Rf値0.25付近に、試料と同様に操作して対照液から得たスポットに対応する青紫色のスポットを認める。ただし薄層は、80℃で30分間加熱し、冷後、ニンヒドリン・メタノール溶液(1→100)を噴霧し、再び80℃で10分間加熱した後観察する。対照液は、サルコシンナトリウム20mgに薄めたメタノール(1→2)10mLを加えて溶かし、その5μLを用いる。
pH 本品3.0gに新たに冷却した水を加えて100mLとした液のpHは、8.0~9.0である。
純度試験
(1) 重金属 本品1.0gをとり、第2法により試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。比較液には鉛標準液2.0mLをとる。
(2) ヒ素 本品1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
定量法
(1) 乾燥残分の定量 ガラス製蒸発皿(内径約70mm)に精製海砂約20gを入れ、小ガラス棒(径約3mm、長さ約80mm)とともに乾燥器を用いて105℃で2時間乾燥し、デシケーター(シリカゲル)で放冷し、その質量を精密に量る。この蒸発皿に本品約3gを精密に量り、注意して精製海砂と混和し、時々注意してかき混ぜながら乾燥器を用いて105℃で2時間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)で放冷した後、その質量を精密に量る。次式により乾燥残分を算出する。
乾燥残分(%)=乾燥残量(g)×100÷試料の量(g)
(2) 塩化ナトリウムの定量 本品約5gを精密に量り、水50mLを加えてよく混和した後、2―プロパノール10mLを加える。これに硝酸4滴を加えて酸性とした後、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン2滴を加えて0.02mol/L硝酸銀液で電位差滴定する。同様の方法で空試験を行い補正する。
塩化ナトリウム(%)=0.02mol/L硝酸銀溶液消費量(mL)×58.44÷試料の量(g)÷50÷1000×100
(3) ラウロイルサルコシンナトリウムの含量 次式により算出する。
含量(%)=乾燥残分(%)-塩化ナトリウム(%)
試薬及び試液
サルコシンナトリウム(CH3NHCH2COONa:111.08)試薬市販品を乾燥して用いる。
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 「モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)」
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
[IB―0009]
リュウガン種子エキス
本品は、リュウガン(Euphoria longana Lamarck)の種子から水、「1,3―ブチレングリコール」の混液で抽出して得られる浸出液である。
製法 粉砕したリュウガン(Euphoria longana Lamarck)の種子10kgに「1,3―ブチレングリコール」の水溶液(1→2)90kgを加え、室温で2週間放置して浸出液をとる。不溶解分を除去し、得られた浸出液を冷却し、澱を析出させる。再度、不溶解分を除去し、得られた浸出液の蒸発残分を測定し、必要であれば「1,3―ブチレングリコール」の水溶液(1→2)で希釈を行い、リュウガン種子エキス約65kgを得る。
性状 本品は、褐色~濃褐色の液で、わずかに特異なにおいがある。
確認試験
(1) 本品1mLにエタノール(95)25mLを加え、よく振り混ぜた後、塩化鉄(Ⅲ)試液1~2滴を加えるとき、液は青紫色~青黒色を呈する。
(2) 本品1.0gを秤量瓶に量りとり、105℃で24時間乾燥した後、蒸発残留物に水10mLを加え攪拌し、10秒間静置した液1mLをとり、これに1―ナフトールのエタノール(95)溶液(1→20)2~3滴を加えてよく振り混ぜる。次に硫酸1~2mLを穏やかに加えるとき、液の接界面は赤紫色を呈する。
pH 本品のpHは、4.0~6.0である。
純度試験
(1) 重金属 本品1.0gを試料溶液として第2法により操作し、試験を行うとき、その限度は、20ppm以下である。ただし、比較液には鉛標準液2.0mLをとる。
(2) ヒ素 本品1.0gをとり、第3法により試料溶液を調製し、試験を行うとき、その限度は、2ppm以下である。
蒸発残分 0.9~1.3%(1g、105℃、24時間)
備考 本規格及び試験方法は、別に規定するもののほか、外原規の通則及び一般試験法を準用する。
整理番号対応表
IB―0001 炭酸ジカプリリル
IB―0002 アテロコラーゲン
IB―0003 N,N―ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン
IB―0004 チューベロースポリサッカライド液―BG
IB―0005 塩化オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウム
IB―0006 水酸化カリウム液(A)
IB―0007 不織布(1)
IB―0008 ピンピネラサキシフレイジエキス
IB―0009 リュウガン種子エキス
IB―0010 加水分解ローヤルゼリータンパク液
IB―0011 水溶性コラーゲン(F)
IB―0012 ヒドロキシプロピル―β―シクロデキストリン
IB―0013 (加水分解シルク/PG―プロピルメチルシランジオール)クロスポリマー
IB―0014 ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)
IB―0015 ホモスルファミン
IB―0016 無水硫酸亜鉛
IB―0017 ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液
IB―0018 フィトグリコーゲン
IB―0019 水溶性プラセンタエキス
IB―0020 疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース
IB―0021 L―エルゴチオネイン液
IB―0022 グリシン亜鉛
IB―0023 ペンタオキシステアリン酸デカグリセリル
IB―0024 キシレンスルホン酸アンモニウム液
IB―0025 トリ(カプリル・カプリン酸)トリメチロールプロパン
IB―0026 ジオクチルエーテル
IB―0027 ラウロイルサルコシンナトリウム液